28、急になんでこうなった?!
《当時7歳》
私が転生して、初日から1週間の間。ソフィの親が普通と違うことに全く気づけなかった。めちゃくちゃ愛されてるじゃん!なんて思っていたもの。
でもね、7歳ってまだまだ寂しい時もあるのよ。だけど、寝る前に会いに来ることもないし⋯ご飯だって一緒に食べはするけど会話もなし。
最初は、仕事とか色々あるからそうなんじゃないかって思った。だけど、違うかった。日に日に、私への態度は悪くなった。だって妃の授業抜け出していたからね。
ソフィの話を聞いて理解した。私が優しくされていたのは、レン様の婚約者だったから。そして、婚約破棄を目指すようになった私は両親にとって用済みとなった。
だから、態度が急変したのだ。蔑んだような目で見てきたり⋯喋りかけても無視。まぁ使用人がいないところでだけど。
他にも⋯あったけれど、これは言えない⋯。とにかく⋯まぁ普通の子供だったらそれで精神崩壊してもおかしくなかったとだけ言っておく。
それからは、干渉しないようにした。大事な行事の時だけ仲の良い家族を演じた。それ以外は、自由にしていたわ。そして、今さっき起こった話になるのだけど。
「今日は帰った直後、お父様に呼び出されたの。そうしたら、レン様との婚約が破棄されたと言われてね⋯私、浮かれていたの。で、気づかなかった。気づいた時には、首を絞められていた。怖くって何も出来てなくて。私、これでも強いのよ?だけど、なーんにも出来なかった。こんなに無力だと思わなかったわ。危なかったところをお友達が助けてくれてね。最後はまぁ⋯リアムの元に行ってたみたい」
「だから、その痣⋯」
「えーっと、痣って何かしら?」
「見てみて下さい⋯」
手鏡で、わざわざ見してくれた。うわぁ⋯くっきり手形ついてるじゃない。え?なんで?そんなに跡が付くものかしら?
ほら、ロープとかだったら跡がつくけど。さすがに、手ぐらいじゃ⋯。魔法とかなら考えられるかもしれないわね⋯。流石にコレはマズイわね。何かで隠さないと⋯。
「あの⋯私、気になったのですが⋯何故⋯クラトゥニゥス様のお嫁は嫌だったのですか?」
そりゃあ、私が貴女に嫉妬して虐めまくって死亡ルートに突き進むから、結婚したくないってだけとは言えないし。それに私には好きな人がいるから。
そうだこれだ────!
「私、好きな人がいるので」
「そうだったんですね⋯」
好きな人が出来たのは10歳です。だから間違いでは無い。ふぅ⋯7歳からの私が問題児という情報が広まっていないのが救いだ。
それに、私から求婚したという情報も出回っていない。いや、隠蔽してるのか⋯凄いなこの国。
「上手くいって良かったですね⋯。その代わりにとは言いたくありませんが⋯⋯お父様に殺されそうになったという訳ですね」
「えっと⋯そうね⋯」
「とにかく⋯!家に帰ったら危ないじゃないですか。寮に留まる許可を」
「でも、私もう⋯一般庶民になりますし⋯。この学園に通えない⋯⋯」
「大丈夫⋯と!!」
「へっ?!」
「ソフィ⋯病み上がりで悪いが国へ戻れるか?」
「え、はい。ユーフィリア様のお陰でピンピンしております」
「私も、できる事をしたいと思います!では!また後程!」
そう言って、アイラお姉様は部屋を出ていった。
「えっ?!」
「ソフィ、悪いけど頼む」
「わ、分かりました。リアム、目を閉じて下さいね」
「分かってる」
転移!!
着いた先はリアムの部屋。その直後、リアムは私の手を握った。
そして、リアムに手をいきなり引かれて王様と王女様の元へ。
「お父様、お母様!!失礼致します!!」
バンッ!!!!!
と勢いよく開けた。いや、静かに開けましょう?ね?壊れちゃうから。ね?
「あら?どうしたの??報告?」
ん?なんの報告??
「ん?ソフィ⋯そなた⋯その首の痣は⋯」
⋯⋯⋯⋯⋯⋯!!隠してないまま来ちゃった!おバカ!!
「ソフィここで待っててくれ」
「えっ⋯はい」
リアムが王妃様とゴニョゴニョと話をしている。なんだなんだ。
「まぁ!!では、ソフィさん?とりあえず息子と2人でお話してきて下さる?」
「えっ?!あ、はいっ!!」
何故か私とリアムがテラスで会話をすることに。
え、一体なんですか。なんか、事がちゃっちゃか進んで話についていけてないわよ。というか、月が綺麗だなぁ⋯⋯。
「ソフィ、今から話すことは⋯今後ソフィにとって重要な選択だ。それを心得て聞いて欲しいことがある」
ん?ちょっと待ったァー!!!なんーか、これ聞くと後戻り出来なくなる気がする。
それを聞く前に私はリアムにだけ打ち明けたいことがある。でも、これを言って死亡フラグに繋がってしまったなら⋯それはそれで仕方がない。
私に見る目がなかったというだけ。私の秘密を知られるということはリスクが増える。勿論、ソフィやソイ、ウィンは例外よ?
「リアム、貴方の口から⋯それを聞く前に私自身について話したいことがあります。心して聞いてくれますか?」
「聞く」
リアムは即答で答えてくれた。
「後悔しませんか?聞いたら後戻り出来ませんよ?」
「分かってるばい。ソフィが何を抱えていても受け止める」
その言葉を聞いて⋯私は1つ深呼吸をしてから言った。
「分かりました。私は⋯⋯転生者です」
「転生⋯者??」
「はい。この世界は私が作った世界なんです。転生前は取り柄のない2次元を追いかけるただの社畜オタク女子でした。ただ唯一というか第3くらいの趣味にしていた小説⋯本を書いてまして⋯。それがこの世界なんです」
「うーんと⋯ソフィには前世の記憶があって⋯。この世界はソフィが書いていた世界?」
「そうです!!ただ、私の知ってる世界とはかなり違うかもしれない。主要キャラだけじゃなくて違うキャラがいるし⋯」
「違うきゃ⋯ら?」
「あー⋯えっーと。人物です。だから、リアムやスザク⋯は私の物語では居なかった人物なんです」
「え。おい、いなかったと?!」
「あ⋯はい⋯⋯」
リアムは明らかにシュンとしている。
「登場はしませんでしたが!!私はリアムと会えて良かったです!!ホントに一目惚れなんてあるんだって。知れましたし⋯⋯」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯ソフィ⋯さっきから口調おかしいたい」
「うっ⋯⋯仕方ないでしょ⋯⋯。だってこれが本当の私でもあるし⋯ソフィも今は私の1部」
「まぁ⋯どっちでもよかやけどね。ソフィはソフィ。それは何も変わらない。1つだけ聞きたい。ソフィは、いつから⋯」
「思い出したのは、7歳になりますが。7歳の時に本来のソフィは死んでいます。ソフィが亡くなったと同時に私の魂がこの体に入った。そして記憶を思い出したかのように思えましたが、実際は違うんです。魂が入り込んだが正しい。ソフィ本人から、聞きました」
「えっ?!ソフィ本人と対話したと?!」
「はいっ!!」
あぁ!!リアム可愛いいっ!!
「因みに今も対話できますわよ!!」
「急に戻ったとね!?」
「おほほ⋯失礼致しました。とりあえず、そこまでは良かったんですけど⋯。問題があったんです。私の描いた世界は⋯いや、この私ソフィ・カンタレラは極悪令嬢で主人公であるアイラ・ユーフィリア様を婚約者のレン様を取られまいと嫉妬に狂ってアイラ様を虐め倒すのです。虐めと言っても軽いものでは無いですわよ。常にユーフィリア様に"死"が付きまとうのですから」
「えっ?」
「私はアイラ様を殺しに行く役目なのです。そして、私は⋯攻略対象であるレン様を始め他の攻略対象の方々からも軽蔑され、最後には必ず死ぬ運命なのです。死に方は様々で火あぶりの刑や首をスパッと⋯とか。溺死、餓死、首吊り、岩のあるがけに飛び込み⋯などなど。たくさんのバットエンドがあるのですわ。追放とかあればいいですけど、それは一切ないので。必ず死ぬんです。まぁ、それ相応の罪を犯しているので当然ですけれど」
そう言いきって、そっとリアムを見ると青ざめていた。そしてブツブツ言っている。
「ソフィが死ぬ?処刑?レンがソフィを追放?死刑にする?有り得ない。そんな事をアイツがするなら⋯おいが殺す」
え、えーっとリアムさん?貴方の可愛いお口からですね、かなり物騒な⋯お言葉が聞こえるのですが間違いですよね。間違いですよね?!!
「リアム?!殺しちゃダメだからね?!」
「大丈夫。ソフィは俺が守る」
ズキュン!!
ぐっっはぁ!!!!
いや、だからダメなんだって。
そんなかっこいいセリフ吐かないで?!また私に鼻血をかけられたいの?!
それから、リアムの匂いがブワッとくる。
何故か?えぇ、抱きしめられているから。クラクラしちゃいます⋯。いい匂いする⋯。今度、服もらおうかな。
「話してくれてありがとう。絶対、死刑になんてさせたりしない。だけど、ひとつ疑問がある。ユーフィリアをその⋯殺そうとしたり虐めたりしなければ大丈夫なんじゃ?」
「それは私も思った。だけど、物語補正がかかるもしれないから。実際そんな事をしていなくても、まるで⋯悪い事を行ったかのように話が進んだりするの」
「そんなことは⋯ない!!とは言いきれんばい」
「でしょう?何が起こるか分からないから私は対策を立てないといけなくて。だから、ずっと幼い時から稽古をつけてもらっていたんです。そして私が使える闇魔法も高難易度魔法は使えます。スザク師匠のお陰でね。3年間みっちり修行して⋯10歳の時には、そこそこのレベルに達していました。その時、リアムと出会えたのは奇跡ですね」
ふふふ⋯⋯あの時レン様と出かけて良かったと私の行動は正しかったのだと思いましたわ。って話が脱線している!!
「あの時には既に⋯いやそうだったな⋯。あの時も今さっきも⋯闇魔法を使っていたのか」
「はい⋯⋯⋯⋯」
闇魔法というのは世間一般的⋯この国では受け入れられないものである。そして私は、闇の魔力量がやばい。だってチートだもの。スザクをも凌ぐ。スザクは気づいてないけれど。
「おいの花嫁に相応しいばい⋯」
「ふえっ!!?」
い、今なんて言いました⋯!?空耳かしら。ええ、きっとそうね。そんな都合のいい内容が聞こえる訳がない。
「ソフィ、ソフィは俺の事⋯猫の獣人だと思ってるよな」
「えっ?あ、はい」
「間違ってはいないけど、俺達王族は、猫と狼の混血獣人なんだ。そして、相性が良いのが⋯闇魔法を扱える者」
ん?という事は⋯⋯??ん??
候補になれる??
「今、考えてる内容で合ってると思うたい。おいの花嫁の候補は⋯闇魔法が使えることが前提でもある。そうか、闇魔法使えるんだな⋯⋯。ちょっと問題が減ったな⋯。いやその前に⋯」
何やらブツブツ言い出してしまった。あのぉ⋯⋯闇魔法使えることによってリアムの花嫁になるのに有利にってなんでこんな話に??
いやリアムの花嫁とか、めちゃくちゃ嬉しいし言葉にならないけど。それにリアムの嗅覚がかなり良いのは、狼の血が混ざってるからなのかもしれないという謎も解けた。ってのはどうでもいい。
私の今後よ!!って、リアムが話をしてくれようとしたのを遮ったのは私か!!!自由奔放だな!私は!!
「ソフィ。ソフィが転生者で前世の記憶も持ってて⋯ソフィが前世で書いた物語が今の世界と全く同じではないけど一緒で、今後の未来によってはソフィが殺されるかもしれない。そして闇魔法も扱える。そして⋯今、実の両親から命を脅かされている可能性が高い。それを理解した上で俺は言いたい」
「は、はいっ⋯!」
リアムの目をちゃんと見て耳を傾ける。
「おいは、ソフィと出会った時から⋯既に惹かれていた。ソフィは俺にとって太陽であったかくて、おいにとって⋯必要な存在たい。ソフィが傍に居てくれるだけで俺は頑張れるし、ソフィと共に一生を添い遂げたいと思ってる。おいは元々⋯⋯生きてる意味を探してた。その意味を教えてくれたのはソフィたい。大事にしたいし、何者からも、おいが守る。その為に、俺は力をつけたんだ」
ふぁーっ???
なんなんでしょう、あの顔が熱いです。こんな告白初めてでドキドキしてます。皆さん、どうしましょう!?
時折混じる、方言にもキュンとするし、リアムが一生懸命語ってくれる一言ひとことにもキュンキュンする。そして最後の言葉が気になるので聞いてみる。
「えっと⋯力をつけたというのは?」
「あ⋯!すっかり言い忘れとったばい!!」
少し抜けてるリアムも素敵です!!心の中はガッツポーズである。
「えっと、おいが⋯ソフィと出会った歳にレンと婚約関係を破棄したいとソフィは言ってた⋯だろ?」
「そ、そうですわね」
「それで、おいは⋯ソフィの婚約破棄をかけた五年にわたる勝負をレンに申し出た」
「えっ!?」
「レンが婚約破棄をしたいと申し出れば、すぐに婚約破棄が出来ていた。勿論、ソフィが脱走していた件で十分に婚約破棄できる内容だったから」
で、ですよね!!幼い頃からの教育は必須だからね?!というか、私が脱走していた事がバレている!!?
「あ⋯ごめんたい⋯⋯。ソフィを国に連れていく時に調べた」
「大丈夫です⋯!!!」
そりゃ仕方ないし、身元も分かんない奴⋯助けられたとはいえ疑うのが普通。それに私、人間だしね。ってか!
婚約者なのに、未来王妃となる予定の人が脱走していたら、そりゃあ問題にもなりますわよね!!私のしていた事は間違っていなかった!!でも何故、レン様は⋯⋯⋯。
「だけど、レンは拒んだ」
な、何ですって?!
「だから、俺は勝負を申し出たんだ」
「えっと一体⋯なんの勝負を──?」
レン様が拒んだ理由を聞きたかったけれど、聞けなかった。
「俺はアイツに言った。お前の国は、俺達の国より酷いと。城下町の外れに出れば飢えて死ぬ人々なんて、たくさんいた。誰もその声に耳を傾けたりしない。でも俺達の国は違うとまでは言いきれないが──餓死して死んでいる者はいない。そこで、おいは言った。そんな国に大事なソフィを置いておけない。それに獣人にも差別がある国に。これは、お互い一緒だった。だから、それも含めて──5年後。この問題を改善し、人間と獣人が平等となる国々を⋯⋯。より良い国と他国から認められた方が勝者と。そして、その勝負に──おいが勝てば法律を変える事とソフィの婚約破棄を受け入れると言うのを約束させた。逆に、レンが勝っていたらこっちに不利なものを押し付けられたけどな」
ぇぇえええええええええ!?5年かけてより良い国づくり?!と言っても、他国からの審査?!えーっとでも、それだと不公平が生じたりしないかしら?
「あ、たったの5年だから⋯いい国作りはまだまだなところもある。後は、他国の審査だけど、そこは魔法を使った。やはり、獣人だから、獣人の国の方が!!とか私情を挟む奴も当然居る。だから──そうならないようにした」
「へぇ⋯⋯そんな便利な魔法があるのね」
「あぁ。審議に使う時によく使われる」
感心の何物でもない。いや都合が良すぎると言ってしまえば、それまでなので⋯あえて言いません!
「そして、今日──おいが勝った」
えっ⋯⋯さ、流石です!!私の嫁!!いやレン様も有能なのよ?!!だってそう書いてるし!!でも、リアムを打ち負かす事は出来なかったみたいね⋯⋯。
「と言っても⋯ホントに僅差で⋯レンの国も格段に良くなった。飢え死にしていた人は、自給自足の生活が最低限出来るようになって、死に怯えなくなった事や──他にも根掘り葉掘り調べたら色々と問題があって──ってのはどうでもいい」
えっと、どうでもいいのかな?!
ま、まぁ良いのならいいです!!!
「それで⋯ほ、本題に入る────」
リアムは1つ大きく深呼吸した。そして、サファイアとラピスラズリの綺麗で強い眼差しをした瞳がわたしを射抜く。
すぅ───────
「ソフィ⋯おいは、ソフィを好いとー。いや、愛しとー。おいと⋯共に生きて欲しい⋯⋯」
えっ⋯これってもしや⋯⋯。
そう思った最後に紡がれた言葉。
「結婚して欲しか」
えっ?
いやあの⋯いきなりプロポーズですか?
えっと鼻がツーンてするんですけど。これは泣きそう。いや既に泣いてるね私。だって、なんとも言えない幸福な気持ちに包まれている。
こういう時、言葉が出ないってホントらしい。
「えっ?!そんなに嫌だったと?!」
「ち、違います⋯!!信じられなくて嬉しくて⋯こんなに上手くいっていいのかとか⋯色々⋯しかもなんかロマンチックだし⋯⋯」
状況が状況だし⋯⋯私こんなだし。前世では彼氏いたことないし。結婚もしなかったし。そもそも興味なかったし。2次元を追いかけるただのオタクで⋯なんの取り柄もない私だけど、いいのだろうか⋯。それに精神年齢おばさんだよ⋯?本当にいいのだろうか。
「良いばい。おいは、ソフィ⋯君だから好きになったとね。おばさんとか関係ない。取り柄がないって言うけど沢山あるばい。結婚しなかったって⋯それは嬉しかね。ほかの男と⋯いや、おいが最初の初めて全部貰えたなら嬉しか」
うえっ?!!今の全部聞こえてた?!
「聞こえてるたい。返事は⋯⋯⋯??」
「私にはとっても⋯勿体ないですけれど⋯⋯私で良ければ⋯喜んでお受け致します。私もあな⋯貴方を⋯いえっ!り、り、り、り、リアム⋯を⋯えっとその⋯」
言え!言うんだ!!私!!女は度胸!!言え!!私!!
「あ、愛しておりますわ!!!」
あーもう隠れたい。これは今までない告白である。
確かに⋯"過去に好きです"だとか、"嫁に来て下さい!"なんて言ったことはあるけど、あれとは比にならないくらい恥ずかしい。
心臓がドキドキ言っている。
この一言を言うだけでこんなに精神すり減らすの?世の中の恋愛してる人⋯スゴすぎでしょ?!恥ずかしくて顔をあげられない。
「おいにもソフィは勿体ない程、素敵な女性たい。ソフィに似合う男になる為にもっと頑張るばい⋯!!」
そんなのを聞いたら、私だって⋯!!ガバッと顔を上げてリアムを見上げる。私の顔はきっと真っ赤だ。
「私も!!リアムに似合う女性になりますわ!!それだけでなく⋯国民にとっても良い者になれるよう努力致します⋯!!」
「ははっ!流石ソフィだ。あぁ、後もうひとつ⋯聞きたかった。ソフィのもうひとつの名前は??」
「私のもうひとつの名前は────」
「───、愛してるばい」
「私もです。リアム」
私達は月明かりが照らすテラスの元で、そっと触れるだけの口付けをした。




