14、人間の救世主
なんと今日チラッと覗くと…100point超えてました!ありがとうございますm(*_ _)m
またブックマークしてくださった方もありがとうございます!ものすごく励みになります!
やはり1話にまとめますwすみません!
街の話を子供たちに聞きながら、案内をしてもらっていたら。町の入口が騒がしくなっていた。何か、あったのかと。声のする方へ案内してもらうと、獣人が何人もいた。
それも、大層、身分が良さそうな服を着ている方々と、床に平伏している人達の姿が見えた。
「おい、今月の納品を寄こせ」
「何度も言っていますが、ありません!」
「これだけしか、ない⋯のです!!これ以上、出してしまうと、私達の食糧が───ないッ⋯!!」
身分が良さげな服を着た獣人の足元に這いつくばり、悲痛に訴えている獣人達は、この村の人達だと思う。言って悪いけど、質素な服を着ているから分かる。獣人の中にも⋯こういう事が、起こっているのね。
言わば人間社会で言う、領地に住む貴族が、そこに住む民から根こそぎ多額の金を税として納めろと。理不尽な額を言いつけているのと一緒。
民が、いてこその国。それを貴族である私達が間違っては、いけない。民がいなければ王家だって栄えはしない。そもそも、国は廃れていくからだ。
「お前らなぞ死ねばいいのだ。そして、私達のために死ねることを誇りに思え!」
なんですって──────?
お前らのようなゴミ屑の為に死ね、ですって?私達のために死ねることを誇りに思え?どこに、そんな要素があるのかしら。
そもそも、ここの人達が一生懸命、作って育てた食糧を横取りして裕福に暮らしてるって言うのに。何を考えて発言してらっしゃるのかしらね⋯?
「どうかお願いします!お引き取り下さいっ!!」
そんな獣人の男性に対して、もうクズと呼ぼう。クズは獣人を蹴り飛ばした。
「お父ちゃん⋯!!」
小さい男の子が蹴飛ばされた獣人へと駆け寄る。
そして、立ち上がって相手に近寄りキッと相手を睨みつけ⋯こう言った。
「なんて事するんだ!!このクソ野郎!!いつもいつも!!みんなの大事な食料を取っていきやがって!!お前が逆に死ねばいいん───!!!」
「その生意気な口─」
「う"ぁあああぁあぁッ⋯!!」
リーダー格の男は反抗した少年の髪の毛を鷲掴みにして、あろうことか片手で持ち上げたのだ。見せしめと言うやつだろう。
あ─────もうダメ。
それを見た私の体は既に動いていた。
いや私が動こうとするのと、同じように他の皆も動こうとしていたのだと思うけど動作が早かったのは私だった。なんせ、男の真正面は、がら空き。
「ハァァァッ!!」
渾身の力を込めて⋯闇魔法も使って、これでもか!ってくらいに蹴りを腹の中心に、お見舞いした。
「⋯カハッ───!??」
男は獣人にもかかわらず、後方にいる仲間の元に吹っ飛んだ。さらに負傷者がでた。
ホントなら顔にしてやりたかったけど。その時に男の子も落ちる。私は抱きとめた。
えぇ、勿論!!お姫様抱っこよ!!
「⋯いだッ⋯いっ⋯⋯。お、ねぇ⋯ちゃん⋯は⋯?」
「もう大丈夫だからね」
男の子をストンと降ろして、後ろに隠した。
「貴方、何してくれちゃってるのかしら」
「───ッ⋯ハァハァ⋯⋯。この匂い⋯人間っ⋯⋯!!何故、人間が此処に?!」
「そんな事は、どうでもよくてよ。貴方、万死に値するわ。抵抗する力がない子供にまで手を出すなんて正気じゃないわよ。いえ獣人以下ね。底辺よりさらに底辺以下よ!毎日、一生懸命育てた作物を簡単に横取りするだけじゃ飽き足らず、この村の人達に死ねですって?その上、死ねることを誇りに思えですって?!民をなんだと思っているのかしら?貴方達の奴隷?下僕?いいえ、違うわよね。貴方達は、ただ、爵位という地位を持っただけの、ただの獣人よ。この村の人達の主でも何でもない。貴方達は一体何を思って、そんな発言をしているのか⋯。そのゲスな口を塞いであげましょうか?」
そう言ってニッコリと笑った。
そうすると、クズとクズの糞たちは一気に悪魔を見るような目になった。えぇ、それはそれは恐怖を感じて醜く歪んだ顔へとね。
私、今10歳よ?それに女よ?
でも極悪令嬢ですものね。私が書いたソフィもそうだった。だかららこの歳で人を恐怖に陥れるのは容易くないとは思う。それに⋯闇の魔法ダダ漏れだものね。
1歩クズ達に近づく。
ビクッ!と分かりやすく肩があがる。
更に近づく。
今度は、ひいっ!と悲鳴をあげた。悪魔のように見えているのかしら。
そして、ピッタリと距離が縮まった時、私は、そのクズ達にしか聞こえない声で言った。
”魔女の呪いをかけてあげる”
”自分に有利になることは一切喋れなくなる呪いよ”
”まぁ、言ってみたら分かるわ”
”これからの貴方達の人生が楽しみね?”
”今までたくさんいい思いをしてきたのだろうから、その報いはちゃーんと受けるのよ?”
”最後の最後まで、自分自身を呪うといいわ。ふふっ⋯”
私は今、クズ達の心の中に語りかけたのである。
いわゆるテレパシー?ってところかしら?
あと、呪いでも何でもなく、ただの催眠術。闇の魔法は⋯ちょーっとだけ使ってるけど。なんせ、催眠が解けないようにしたいからね。
「申し訳ございませんでした⋯!!」
「私達は、もうこの村に来ませんっ⋯!」
「食糧も納品などしなくてもいいです⋯!!」
「今度は私達が、恩返しをする番です!!」
えぇ、こんな良いことを言っているけれど、顔は醜く歪んでいるわよ?うふふ⋯!
思っていることと正反対の言葉がでてくるでしょう?えぇ、屈辱でしょうね!嫌味すら言えないのだから!!
これが地味に辛い、催眠術です。
あとオプションでつけておいたのが、行動も一致すること。それから、言ったことは自分の意思とは関係なく、必ず実行してしまうこと。顔だけは醜く歪んでいるけれど、態度は完璧よ?ペコペコ頭を下げているから。
おっーほっほっほっほ!!
悪役令嬢なめちゃァいかんぜよ!!
なんちゃって!!あの歴史的人物の真似をしてみたわ!さぁてと、帰ってもらおうかしら。
「さぁ、恩返しをして下さると言うなら話は早い方がいいわね?」
「はい⋯!」
「この村から、取り上げた食糧⋯まだあるのでしょう?返しなさい?いいえ、この言い方は、よろしくないわね。倍にして、恩を返してくれるかしら」
「えぇ!勿論、倍にして!」
ものすごく、ギラついた目をして、いらっしゃるけど⋯。
「ふふ⋯それは楽しみだわ!じゃあ、こんな所で油を売ってないで早く帰って支度したらどう?」
「えぇ!それでは、俺達は、これで失礼致します!」
そうして、顔は怖いけど態度は完璧にペコペコと頭を下げながら、クズ達は村を去った。後で、リアムに告げ口しておこう。
あ、そんな事よりあの蹴飛ばされた村人さん大丈夫かしら!?
そう思って、見てみれば介抱されてグレンさんがいる小屋へ連れていかれていくのが目に入った。どうやら意識もあるみたいだし⋯
フラフラと、していたけれど⋯大丈夫そうね。
安否確認をし終えた後、耳に入ってきたのは拍手だった。それから、村の皆総出で遠吠えだったり、鳴き声をあげる。
え、一体何?!
「あースッキリした!!」
「私達にペコペコと頭を下げていたよ?!もう、お腹が、よじれるぐらい笑っちまうさ!」
「あんな顔した奴は初めて見た!!いい気味だ!」
「今まで、辛いことしか無かったが⋯。これで解放された!!」
「それも、今⋯目の前にいる人間の女の子のお陰だ!!」
「人間なんて嫌いだが、この子だけは違う!」
「俺達を助けてくれた!」
「あんなに勇敢な奴は見たことがない!!」
「体格差も⋯ものともしないで、互角以上⋯!いや!それ以上だった!!」
「あんなに、カッコイイ人間を見たのは初めてだ!!」
「「「「「ウォオオオオオン⋯⋯!!」」」」」
口々に、私を褒め称える言葉が湧き上がる。
お、恐れ多いいぃいいいいいい!!
というか出過ぎた真似すんじゃないわよ!!とか
言われないの?言われてないから、言われてないのよね?
そして、みんな聞いて下さる?
あのね?私ね獣耳つけた方達って、もう萌えにあたるのよ。それでね?皆、しっぽをブンブン振ってるの。
耳もピーンってなってピコピコしてる。
あぁああああっ!!可愛い!!可愛いわっ!!!
こんな幸せな生活良いわね⋯。獣耳の住人たちに囲まれながら生きる最高じゃない!!
「お、おねぇ⋯ちゃん⋯。父ちゃん助けてくれてあり⋯がとう」
「私は何もしてないわ。よく頑張ったわね。貴方が、お父様を助けたのよ。あ、髪⋯痛くない?大丈夫??」
「大丈夫⋯⋯!僕、強いから⋯!!」
「なら良かったわ!私には癒す魔法は使えないからね⋯⋯」
そんな会話をしていたら、足音が聞こえた。
人混みの中を、かきわけて出てきたのはグレンさんだった。
「あの子が目を覚ました」
「⋯⋯!!行きます!じゃあ、またね⋯!えっーと⋯」
「カインだよ!」
「私はソフィ!またね、カインくん!」
そう言えば、もう日が傾き始めていた。早いわね⋯時間が経つのは。
そうして、小屋の中に入れば⋯
「あ⋯⋯」
「意識が戻って良かったわ!!」
クリクリなお目目に、耳がピコピコ⋯ぐふっ!!
可愛いすぎる!!!
「なんか⋯。お前の目が危険な気がする」
「そ、そんなことありませんわよ!!おっーほっほっほ!!」
と、言うのはそれぐらいにして⋯。私は、その子に聞いた。
「貴女の名前は?私は、ソフィ」
「わたしは⋯アインだよ⋯」
「アインちゃん!可愛い名前ね!」
可愛いと言うと、頬がぽっと赤く染まる。きゃーっ!!!可愛いっ!!照れてるわ!!
「アインちゃん、御家族は、何処にいるか分かる?」
「クートン⋯」
「クートンの子か。なるほどな」
「クートンって?」
「ここから街を隔てて反対側にある村だ。何故、キュレンデルの森に?」
「お母さん⋯が──不治の病って⋯」
「やはりか⋯」
「お母さんを助けたくて、危険な森の中に入ったのね。いい子ね」
ヨシヨシと、頭を撫でる。
フサフサな、しっぽがユラユラと揺れるが───
「でも、取れなかった⋯」
「そう言えば、いつ頃あの森に入ったの?」
私が見つけたのは朝方だ。
「昨日の夜から、たんさくしてたの⋯。でも、見つけられなくて⋯。1度おうちにかえろうと、おもったの⋯。でも⋯明るくなっても、かえれなくて⋯。それで⋯あるいてるうちに獣に、でくわして⋯⋯」
「ごめんなさい。もう言わなくていいわ。怖かったわね。でも大丈夫。この私がその薬草を取ってきてあげるわ」
「えっ⋯!?ソフィ⋯おねぇちゃんが⋯!?」
「えぇそうよ。それより、アインちゃんの話を聞く限り、夜にしか取れない薬草か、何かなのよね」
「うん⋯。見つけるのも⋯奇跡っていわれてる⋯よ。夜のキュレンデルの森で黄色に光る花が不治の病に効くものなんだって」
「へぇ⋯このお姉ちゃんに任せて」
「なんで、にんげんのソフィおねえちゃんが⋯わたしを助けてくれるの?」
「助けたいから。助けることが出来る方法があるのに何も出来ないなんて歯がゆい思いは嫌だから。私がアインちゃんなら⋯そう思う。そう思ったから、危険を冒してまで行ったんでしょう?」
アインちゃんはポロポロと泣き出した。
あぁああああっ!!可愛いいいぃぃぃぃ!!
「泣かなくていいのよ。だって私が、その花を見つけて帰ってくるから。次に泣く時は、嬉しい涙を流しなさい。それまでは取っとくのよ」
「ゔんっ⋯」
「ふふ、いい子ね。さてと、まだ安静にしてないと。ご飯を食べてゆっくり寝るのよ。明日の朝には全て上手くいってるわ」
「ゔんっ ⋯!!」
そうして、グレンさんを慕う子供たちがタイミングよく夕食を持ってきてくれた。朝から何も食べてなかった私は有難く夕食を頂いた。
子供達と一緒にワイワイと、ご飯を食べるのは楽しかった。その後、アインちゃんを寝かしつけて、村の子供たちも、家に帰した。
さぁ、行くわよ!!出発ー!!
「本当に行くのか?」
「行くわよ」
「危ない」
「知ってるわ。でも私は約束したし、それに私そんなに、か弱くないから。大丈夫よ!他に、なにか取ってくる物はある?」
「ない──!!いいから、無事に⋯帰ってきてくれよ⋯」
グレンさんは諦めたらしい。諦めるの早いな。なんて思ったのは秘密よ?
私が頑固なのを、この一日で見抜いたらしいわね。鋭い観察眼ね!流石、お医者様!
私は、なんの躊躇いもなく。
キュレンデルの森へと向かい、夜の危険な森に足を踏み入れたのであった。
追加変更かけております。23:04更新?等お願い致します。
Q、レン様、普段勉強なさっていると思うので聞きますが獣人と人間の違いを教えてください。
レン:仕方ないな……。獣人と人間はそもそも耳としっぽがついていないか……
??:いやそれは皆知って──
レン:何か言ったか?
??:何も。続きをどうぞ
レン:とりあえずついていない。それと体力的な面では確実に獣人が上だ。どうやってもそれは覆ることは無い。力も人間より数十倍上だし、健康面…例えば傷を負った時でも人間より遥かに治りも早く耐性もある。後は鼻が利く。後は…発情期ぐらいか?
??:な、なんですって?!発情───期!!!
レン:(これは言うべきではなかったな…)とりあえずだ。人間より強いというのは確かだ。だが、勝てないことは無い……と思う。以上だ!
ソフィ:ちょっと!レン様!私まだ聞きたい事が────
End




