騎士団長と訓練
どうも、相笠です。
また、こんな時間に投稿です。
展開がようやっと、異世界物らしくなり、
戦闘とかが多くなりそうです。
では、どうぞ
その夜…
「おーい、陽向」
「どした?」
ベランダから夜景を見ていると、後ろから声がかかった。振り向いて見ると、江本 裕治 がいた。裕治は僕らが地球に居た最後の瞬間まで話してたやつだ。
「こっちの夜景も綺麗なのな」
「確かに、日本より綺麗かもしれないね」
「言えてる…なぁ、陽向。ここが異世界なんて、信じられるか?」
「ん?こっちに来てから日本じゃ信じられないものをたくさん見てきたし、信じるしかないんじゃない?」
そう答えると、裕治は期待通りの回答、と言わんばかりに頷いた。
「そして…これ、テンプレ通りで行くと初日の夜に会話すべきなんだけど」
テンプレて…。まぁ、でも確かに、転移して早々に魔王城に単身乗り込みなんてテンプレ通りじゃないよね。ましてや、いきなり王城探索で身バレしかけるなんて以ての外だよね。
「まぁ、現実はテンプレ通りじゃないんだよ。多少のテンプレはあるかもだけど…」
「そうだよな!冒険者ギルドでハゲの強面に絡まれるとかだよな!それにハーレムとか!…は無理か…マジで彼女欲しい…」
そんな感じで、哀愁漂う夜の会話は続き、日が昇る直前まで、愚痴が続いた。彼女欲しい、どうしてモテないんだ、等々。
そして、3日目が始まった。
今日からは武術訓練、魔術訓練、座学、あとは、特殊な職業の為の座学を受けることになっている。最初の授業は座学だったような。
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座学が終わり、武術訓練が始まる。ちなみに、座学で特筆すべき展開はなかった。まぁ、目立ちたくないからね。つまり、誤った歴史を訂正したりなんてことはなく、ただただ真面目にうけてるフリをした。実際問題、時が経てば、それだけ歴史が積み重なる。その分、古い歴史が湾曲して伝わる。その分は頭の中で何度も訂正したけどね。
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武術訓練が始まる前に、僕はふと思った。
よく物語では、勇者が強くなるまで魔族は侵攻して来ないけど、一体それは何故なのか。魔族なんて、そこら辺の兵士をはじめ、王宮騎士団でさえ1体1では太刀打ち出来ない存在。なら態々自分達を滅ぼす可能性のある勇者が育つまで待つのは愚策ではないか、と。
そして、それはフラグになった。
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「おーい、陽向。この木刀見てくれよ!すっげぇ軽いんだけど」
木刀を片手に裕治が走り寄ってきた。周りにもクラスメイトがいて、それぞれが同じような木刀を持っている。
「そりゃあそうでしょ。だって素人の僕らが振れる重さなんてたかが知れてるからね」
「まぁ、そうだよなぁ。ところで陽向、東條さん見なかったか?東條さんだけ居ないんだけど…」
そう言われて周りを見渡したが、東條だけがいない。多分、トイレにでも言っているのだろう。
「まぁ、大丈夫でしょ。トイレとかじゃない?」
僕らはそれ程気にせずに騎士団長の指示に従って訓練を受けた。
最初は基本動作や流派、歩法などの講習を受け、その後は素振りとなった。
「…陽向…。これ、しんどい…よく、体勢を崩さずにやってられるな…」
素振り120回程で裕治はダウンした。周りのみんなは振りが雑になってはいるものの、休むことなく素振りをしている。…こんなに振りが雑だとやる意味がないと思うんだけど。無駄に筋肉痛になって、明日出来なくなるとか、そんなことになりそう。
「…江本殿はここで脱落か…。よし、神官!回復魔法で江本殿の治療をしてくれ」
あ、そうか。この世界には回復魔法があるのか。
そして、目の前にいる大男が騎士団長のギルベルトさん。彼のステータスはほぼ人外の域に達している。
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種族 人間
職業 聖騎士
Lv.82
名前 アルベルト・シルベスタ
年齢 38
性別 男
HP 9868000/9868000
MP 4878600/4878600
物攻 4620
物防 4870
魔攻 3060
魔防 4660
速度 3450
幸運 50
スキル
剣術Lv.10 体術Lv.10 聖職者 神の盾
称号
忠誠を誓いし者 王国騎士団長 聖職者 大侵攻を乗り越えし者
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普通の人間はLv.100が限界であり、HP・MPは1000万が限界だ。しかも、それは鍛錬を日々続けている事などが前提条件だ。
ステータスを上げる方法はいくつかある。1つはレベルアップによるステータスの上昇。また、鍛錬することによるステータスの上昇。これは微々たるものだが、積み重ねると、騎士団長みたいな化け物になる。最後に、自分のトラウマを乗り越えること。これは、トラウマを乗り越えたことによって心が強くなり、それに伴い、ステータスが上昇するらしい。以上の3つだが、例えるなら、カードゲームとかで★1のLv.10と★5のLv.10じゃ強さに差がある感じ。3つをやっているのと、やっていないのとじゃそこに差ができる。そして、これらはどれもこの世界では知られていない方法の筈だ。だって、女神様から直接聞いた話だから。
「…今日の素振りはここまでとする。今日は125回明日は150は振ってもらう。早く木刀の重さに慣れて、正しいフォームで振れるようにしてくれ。以上だ、解散!」
解散の合図でクラスメイトは各自その場に座り込み、友達と愚痴り合ってる。
キリが悪いのですが、
このままいくと2話分になるので後程、
後半も投稿します。
では、また次回
相笠でした!