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新たな仲間

学生諸君は春休み…受験生はお疲れ様でした。社会人はまだまだ頑張って行きましょう


「ただいま戻りましたー…?」

 ある程度落ち着いたので、前線に戻ってくると、みんなはどこかに行っていた。

 魔力を辿って探知しようとするも、見つからない。本当にどこに行ったのだろう。

「ふふふ、久しいな…忘れてないぞ、私を散々馬鹿にしといてそのまま放置をされた記憶を」

 どっかで見たことのある少女が居た。

「…誰?」

 思い出せないのでそう尋ねると、少女は顔を真っ赤にして怒り始めた。

「お、お、お、覚えてないというのか!?散々私を馬鹿にしといて!?私の事を狂ってるとか言っておいて!?自覚あるけど私めっちゃキャラ濃いよ!?」

 そう言われても覚えてないものは覚えてないのだから仕方ない。

「それよりも、ここはどこ?ここは地上界ではないのは確かだし…」

「ここは、私の住む世界、地上界と同じ構造だけど、どちらかと言うと魔界に近い感じ…はぁ、本当に覚えてないの?それよりもとか言っちゃうし…いい?もう1回だけ言うわ、絶対に覚えなさい!私は、混沌を統べる者!前回、また今度来るように言ったのに、あんた無視して帰ったじゃない!だから、少し邪魔したの」

「はた迷惑な…」

 思い出した。完全じゃないけど。って事は今回も適当にあしらって地上界に戻るか。

 …にしても、冥界?深淵?地獄?なんだっけ。まぁ、この場所がどんな法則性を持って成り立っているのかが不思議だ。

「ふっふっふ、適当にあしらおうなんてそうは問屋が卸さないわ!今回は転移結晶あげないんだから!」

 転移結晶…転移結晶…ん?あれ?神様が使うんでしょ?

「ねぇ、転移結晶って自分の身体から創るの?」

「そうよ!神や天使、それに準ずる者しか生成出来ないんだから。諦めて私の気が済むまで相手しなさい!」

 身体から生成するのか…確か神化した時に使えるようになったあの変な魔力に似たエネルギー、今は神界で修行積んだし多分この状態でも使えると思う。

「ふぬぬ…!」

 中々しんどい。意識して使ったことなんてなかったし、更にそれを圧縮して生み出す感じ。

「だ、大丈夫!?何か変な物でも食べたの?」

 本気で心配してくる混沌カオス。実は良い奴なのかな、なんて思いながらより一層力を込める。

「ふぬぬ…お?…おぉ?」

「え?え?どうしたの?なんか身体光ってるよ?え?大丈夫?」

 オロオロとしながら背中を摩ってる混沌カオス。それを無視していると、何か生まれそうな感覚を掴んだ。今度はその集まった、収縮したエネルギーを手元まで持ってくる。

 すると、見覚えのある四角い物体。

「え?大丈夫なの?…って、その手にあるやつ!なんで持ってるの?何、私から盗ったの?」

「いや、そんな事してないよ。ただ、自分で生成しただけ。案外疲れるもんなんだね」

「……」

 手のひらにある物体を見せつけると、僕から距離をとって、精一杯体を縮こませながら震え始めた。

「だ、大丈夫?」

 今度は僕が心配する番。一体何の茶番だと心の片隅で思いながら声を掛ける。

「そうか、そうなのね…だから、だから…」

 ひたすら何かをぶつぶつと喋る混沌カオス、いやそのまんまカオスなんだけど…。

「おい、本当に大丈夫?心配で帰るに帰れないんだけど」

「あぅ…ごめんなさい。まさか、まさかそんなに格の高い御方だとは知らなかったもので…どうか、どうか降格だけは勘弁を!」

「えぇ…?」

 説明してくれ。ホントまじで。

「説明お願い出来る?」

「はい。あなたの持っている結晶は、転移結晶というもので、創る側の格で純度が変わります。純度が高い程遠くへ、どんな場所へも行けるようになります。純度はその結晶の性能の違いを表します。天使の創るものの純度を50とした時、最高神様は100。私は70ぐらいです。そして、あなたの純度は85。武神様の少し下辺りに位置します。ちなみに、90あれば、世界間の行き来が可能になります」

 なるほど。混沌の割にはかなりわかりやすい説明だった。

「つまり、僕の純度なら、この世界のほぼどこでも行けるってこと?」

「はい。更に、明確な場所の指定がなくても、転移出来ます。例えば、知り合いの名前を浮かべて転移すると、その知り合いの場所まで行けます」

「分かった。ありがとう。そんじゃ、急いでるからもう行ってもいい?」

 今までとは態度が一変して丁寧になっているけど、多分根は混沌カオス。あまり関わらないほうがいいだろう。

「…もしかして、それは邪神の事ですか?」

「そうだけど…?」

「あいつは許さない。私も、私も一緒にお供しても?」

「え?…いいけど。足でまといになるなよ?」

 こいつと会話していて強者の風格を感じた事がない。

「大丈夫です。魔法に長けているので!」

 そう言ってステータスを見せてきた。

「あんまり人に見せるもんじゃねぇぞ」

 そう思いながら確認する。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 種族 堕天使(元天使長)

 職業 混沌を統べる者

 Lv.452

 名前 メアル

 年齢 ?

 性別 女

 HP 3458600000/3458600000

 MP 5457850000 /5457850000

 物攻 11000

 物防 9000

 魔攻 25000

 魔防 9200

 速度 15000

 幸運 0

 スキル

 禁忌Lv.10 原始魔法Lv.10 魔導の極みLv.10 魔眼 天賦の才 天使

 称号

 堕天使 天使長 混沌を統べる者 禁忌を犯し者

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「メアル、ね。分かった。邪神戦にはいくら戦力があっても困る事はない。よろしく頼むよ。ただ、裏切りは許さないよ」

 堕天使。つまり、堕ちたのだ。どんな事情があるかは分からない。ただ、禁忌のスキルもあるし注意しとく方がいいだろう。

「むぅ…だったら、契約しましょう!」

「契約?」

 疑われた事が余程不服だったのだろう。そんな提案をしてきた。その内容を聞くと、よく神界で使われている懲罰の1つらしい。神の傘下に加わる際に、契約を結ぶらしい。内容はまちまち。神によって違うらしい。

「どんな内容でもいいの?」

「えぇ、そうです…が、あの…変なのは…やめて頂けると」

 頬を赤らめてモジモジとし始めるメアルに、何を想像してんだとツッコミを入れながら、差し出された契約書の内容を考える。

「まぁ、無難に命令の遵守で。罰は魔法封じ」

「ま、魔法…封じ…それって私にとっては死も同然…」

「…確かに。んじゃあ、命令に背いた瞬間から体を締め付ける、若しくは絶対に解けない呪いってのは?」

「…呪いが怖いので前者で。うん、前者なら大丈夫です。命令に背かなければいいんですから。うんうん」

 それでも痛みを想像しているのか顔は青い。ってか、命令に背かなかったら罰を受ける必要がないから、別に怖がる必要無くない?

「んじゃあ、契約せいりt…」

「待って!えと、あの変な命令はしないと名言してください」

「ん、あぁ、分かった。なら契約の復唱をするぞ。命令の遵守但し本人の基本的人権を損害する命令は無効。破った際はその時点から体をじわじわと締め付ける。いい?」

「はい。よろしくお願いします」

 こうして、変なよく分からない場所で新たな仲間を見つけた。

最近疲れて身の回りの事を片付けるやる気がどっかに吹っ飛んだ相笠さん。やらなきゃいけない事に追われて将来を案じる日々。

友人に相談したら、笑い飛ばされて自分の悩みがちっさな事に見えてきた相笠さん。

そして、今週やる気回復復活した相笠さん。テンションが上がってて少しキモイ。

って訳で1週間放置ごめんなさい!明日から頑張るよ!(ダメな人)

後書き以上!付き合ってくれてありがと!

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