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強化期間

1ヶ月間の放置…更には30分の遅れ…

あぁ、これは極刑だわ。

なんかね、ブクマがほとんど減ってない事に驚いてます。皆さん、待っててくれたの(いや、多分誰も待ってない)。

とりあえず、放置して申し訳ありませんでした。そして、待っててくれてありがと(待っててくれた事にしたい)。

「改めて、よろしくお願いします」

「おぅよ!まぁ、なんだ、上手く行くさ」

 風呂から上がり、元の場所に戻ると、僕は武神に向き合って頭を下げた。

「そんじゃ、再開するぞ」

 それからの動きは、以前とはまるで違っていた。心が軽いせいか、身体も軽くなる。さらに、ゾーンなんて比じゃない程に集中できた。

「凄いな…坊主、ほんとに5日間で終わらせたぞ」

 最後に武神に課された課題、仮想敵である邪神のデータを元に再現した魔物の討伐を終わらせると、傍で見守っていた武神がそう零した。

「はぁ…はぁ…はぁぁ…ふぅ。ほんとですか?5日間で?」

「あぁ、風呂入って正解だったな!やっぱり1度自分の中で整理をつけることが大切なんだな。さて、叡智の所へ行ってこい」

 少しの休憩の後、雑談を終えた武神はそう言って僕の背中を叩いて転移させるために術式を完成させると、手を止めて僕の方を見た。

「まぁ、なんだ。頑張ってくれや。あと、必ず無事に帰ってくるんだぞ。あいつは強い。元同僚だから知ってるが、あいつの本気は多分俺らでも止められない。だから、人任せで悪いが、後は頼んだぞ」

「…はい」

 そして、視界が真っ白になった。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「来たか、期待の星」

 二っと口角をあげて悪戯っぽく言う魔法神。

「なんですか、それ?」

「あぁ、いや、なんでもない。それよりも、だ。授業を始めようか」

 そう言って指を鳴らすと、目の前に黒板が出てきた。

「さて、今の君が邪神に勝てる確率はズバリこうだ」

 黒板に白いチョークで文字を書いていく魔法神。そして、そこに写し出されたのは「10%未満」の文字。

「1割にも満たないだろう。その理由は、分かるかい?」

 教師の真似事にハマったのか、普段とは口調が少し違う。

「経験ですか?」

「当たり。まず1つはそれ」

 一と書いて、その横に経験と書いた。そして、二、三と書いて1度手を止めた後、こちらを見ずに何かを書き始めた。

「2つ目は単純に物量。3つ目は技量」

 物量、技量と書いて3つを囲うように大きな丸を作った。

「これはまぁ、置いといて、その前に魔法を使うにおいて下地を完成させなきゃ話にならない」

 そして、その横に大きな文字で基礎と書くと、何やら図を描き始めた。

「なんですか、それ?」

「魔法の仕組みをストローで例えてみた」

「すとろー?」

 全く関係ない所を例えに持ってきたせいで、素っ頓狂な声が出た。

「そうそう、ストロー。あ、でも今回は吸うんじゃなくて、息を吹き込む時の話ね」

「吸い込む?」

「そうそう、自分の口が魔法の放出する部分ね。そんでストローの太さが魔力を通す量、吸い込む力の大きさが魔力伝達の速度ね」

「はぁ…?」

「君と邪神を比べるとね…幼子と大人…いや、それ以上の差があるね」

「吸い込む力の差がですか?」

「そう。そんでもって、ストローの太さは10倍ぐらい差が開いているよ」

 そんなにか…でも

「その差が何を意味するか、だよね?」

 僕の疑問を読み取ったかのように魔法神はそう問いかけてきた。

「一度に使える魔力量の差。若しくは魔力の密度の差になるんだよ」

「密度の差?」

「そう。言ってしまえば、炭酸ジュースみたいなもんだね。僕らがどうやったってあそこまで二酸化炭素を入れる事は出来ない。けど、機械を使えば容易にそれを成すことが出来る」

「な、なるほど」

 なるほど、つまり魔力の密度ってのは、魔法をペットボトルて見立てた時の二酸化炭素量に当たる訳だ。

「納得したかな?では、これを踏まえての次だ」

「はい」

 僕が大きく頷くと、魔法神は黒板の文字を消して、鍛練行程と書いた。

「さて、ここで日程と大まかな目安を書いていこうと思う」

「メニューですか?」

「そう。まず日課としてさっきの2つを強化、改善する事。その後は、ひたすらに対神戦と行こうか。やっぱり経験不足だからね」

「は、はい」

 単純でわかりやすいメニューだ。ほらスポーツとかでもよく言うでしょ?試合が1番合理的な練習法だって。

 その後はこれからの日課となるであろう鍛練のやり方を習い、合格が出るまでひたすらにそれをやった。

ペットボトルの件、最初私にはイギリスとドイツの戦車砲の炸薬量の違いしか頭に無かった。

とまぁ、こんな感じでエタる事はないのですが、緩くやって行きます。


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