準備とユニークスキル
どうも、相笠です。
進行がゆっくりですみません。
言い訳としては、初投稿なので、どこまで書けばいいのか分からないため、ダラダラとした文章になってしまう、ということです。
僕はステータスを見て唖然としていた。前回、最後に見た時はLv200程度だった。それが約2倍になり、ステータスは2〜3倍になっている。称号やスキルにおいては意味の分からないものが増えている。種族が神になってるのは分かる、創造ってのはその付属スキルなのだろう。魔王とはなんなんだろう。ヴェルを僕が倒したから手に入ったのだろうか。
そんなことを考えてると、リアさんが呼びに来た。
「何しに行くんですか?」
「王城の案内です。ちなみに、皆様が最初にいた所は旧王城の謁見の間です。今ではほとんど使われていません」
王城が変わったのか。
「日付のようなものが書いてあったのですが…」
「あぁ、魔道具の1種で、今では大抵の人が持っています」
「そうですか。ありがとうございます」
そう言うと、リアさんは不思議そうに首を傾げた。
「どうかしたのですか?」
「あ、いえ、どうしてお礼なんかしたのか気になって」
「あぁ、僕の国では、何かを教えてもらったら、お礼をする風習があるんです。教えてくださり、ありがとうございます。って」
そう言うと、なるほど、と納得していた。
コンコン
「王様、失礼します」
連れてこられたのは、王様の執務室。…なぜ?
「む?これで最後か?」
「えぇ、左様にございます」
中へ入ると、王様と大臣が数名居た。
「この度はこちらの身勝手でアハトラシア、アルガディアへ呼んでしまって申し訳ない。私達としては魔王討伐に参加して欲しいのだが、本人の意思を尊重しようと思う」
最初はへりくだっておいて、尊重しようと思うって何事だよ。
「僕は参加しますよ。あと、図書室や書庫、王城外、つまり街へ行く事は出来るのですか?」
「あぁ、可能だ。だが、これからは職業開示であったり、能力発動など、様々な儀が執り行われる。よって自由な時間はあまりとれないことは了承して欲しい」
あぁ、上から目線な理由分かった。この世界にきたからには、身柄の保証や、衣・食・住は提供するから、ある程度の願いは聞いてもらうぞ、この国に従えよっていう一種の契約的なものなんだ。軽い隷属ともとれる。ついでに、1人1人呼ぶのは、誰か1人でも勘づいて話を上手く持っていけなくなる危険性を予知してのこと。更に、さっきから感じるムズムズする感じはステータスを調べている時に起こるもの。まぁ、そう簡単に見破れないだろうね。見破れてたら、顔が青ざめるで済まないレベルだし。
さて、時間がとれないのか…。なら今晩にでも魔王城乗り込んで3人の様子でも見てこようかな。ある程度の自由を確保出来てからじゃないと、救出しても住む場所がないし。最悪、創造スキルで亜空間に家でも建てるとかすればいいし。
そんなこんなでやることが決まった。まず、目立たないこと。3人の安否を確認すること・安全を確保すること。情報を得て、力をつけること。以上だ。
その後は書庫、医務室、武器庫、正門などをまわった。
夕食を終えた僕らは風呂に入り、就寝の準備をしていた。ただ1人、僕を除いて。
僕は、魔導の極みに吸収された空間魔法と次元魔法を組み合わせて出来る、亜空間、つまりは今居る次元とは違う次元に空間を確保し、それに出入りすることができるスキル、に入れてあるお気に入りの装備を取り出し、整備していた。1つ目は、一見ただのロングコート。性能は折り紙つきだ。色は趣味に合わせて黒だが、探せば赤や青、白など色々あると思う。
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隠密のロングコート
シュバルツパンターの毛皮やハルトスパイダーの糸で構成されており、対魔法、物理に優れている。作り手の技量の高さにより、使用者は重さを感じず、肌触りも良い物になっている。
物理耐性ーMAX
魔法耐性-MAX
属性耐性-MAX
隠密性-MAX
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次に、最近よく使っている木刀に似た作りの剣。前回はほとんど登場することはなかった。というよりは、本当に最後の最後に作った剣なので出番がほぼなかった。これはドワーフの職人に作ってもらったものであり、当時の技術が全て詰まっている一振りだ。鞘はドワーフと一緒に作ったもので、実戦で使いこそしなかったものの、思い出の詰まった一振りだ。
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孤月刀-鬼刃
オーガジェネラルの牙を基に、アインザームフュクスの骨や毛、牙などをふんだんに使用した剣。切れ味は抜群。
魔法吸収
幻斬
切れ味強化-MAX
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孤月刀の刃こぼれがないかを確認し。入念に整備する。
ーコンコン
「ーッ!?…はい?どうぞ」
久しぶりにコートに袖を通し、感慨に耽っていると、誰かが訪ねてきた。ドアを開けると、
「…ちょっと時間あるかな?」
そこに東條 柚がいた。けど、いつもと様子が違う。どこか儚げで憂鬱さを感じさせる。
「いいけど、消灯時間過ぎてるから早めにね」
「ふふ、消灯時間なんてないよ」
冗談を言うとそう返された。そして、僕のベッドに腰掛けると、口を開いた。
「ねぇ、私達どうなるのかな。…死ぬのかな」
こういう時はどうしたらいいのだろう。まともに人と関わって来なかった自分が恨めしい。
「とりあえず、東條やみんなが死ぬことはないよ」
未だに光っている3つの光点を見ながらそう言う。3つの光点は点滅することなく光っている、つまりまだ横田達が元気な証拠。身体的な危険は点滅で記される。
「なんでだろうね。陽向くんにそう言われると安心出来るの。私ね、ここに来てからおかしくなっちゃったのかな、人の心の中が見えるの。」
突然東條が自身の固有スキルを打ち明けた。
「あまり、人に打ち明けるものではないよ」
力を悪用されるから、と心の中で付け足しておいた。
「うん、陽向くんが最初。それにね、王様やみんなの心は見えるのに陽向くんだけ見えないの」
その発言に二重の意味で安心した。1つ目は僕以外の誰にも打ち明けてないこと。2つ目はこっそりと横田達の様子を見に行くことがバレてなかったこと。しかし、大臣にはスキルを見られているだろう。
「もう既に人の心を覗いたりしたの?」
そう問うと、東條は首を横に振った。
「最初に王様の心の中が見えたきりでそれ以降は怖くて使えてない」
「じゃあなんで僕の心が読めないって分かるの?」
「うーん、どうしてだろう。感覚?直感的なものかな」
「そう」
そんなこんなでこの後は雑談をした。
最近、誤字・脱字が増えてきました。
自分でも直すようにしているんですが、
見落としがあるかも知れません。
何かあればご指摘お願いします。
では、また次回、相笠でした!