表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/51

深淵の指揮者と混沌を統べる者そして、深淵

あぁ…結局執筆してしまう。

いや、執筆と投稿は楽しいんですよ?でも、忙しい中睡眠時間を削ってやるので、ちょっと寝不足が…。ってか、毎日ちょくちょく書いてたせいか、いつもより文字数が多いっていうね。

「あなた…視ましたね?」

 キッと鋭い視線に冷や汗が出る。

「あぁ…あの冒険者達はあんたが殺ったんだろう?」

 そう尋ねると、リッチはフッと笑って俺を解放した。

「えぇ、私の大事な任務の邪魔になるのでな。…もしかしたら、あなたも彼らと同じ凄惨な末路を辿るのかもしれないのぅ」

 くっくっと笑うリッチの横目に、罠の位置を探る。

「…あなたは化け物であって、強者ではない。そんな美しくない存在、私は認めない!」

 突如、膨大な魔力が練られ、形を形成する。そして、リッチの胸の前に出てきたのは…

「それは…神槍?」

 神の槍と書いて神槍。その名のごとく、神が造ったと言われている槍で、俺が前回召喚された時にもあった。確か、代々皇国の騎士団長が使用を許されていたはずだ。

「ほぅ…この槍、ゲイボルガの価値が分かりますか。なら、私の生前も分かるのでは?」

 リッチになれるという事は相当な魔力の持ち主。且つ、騎士団長。更には、恨みの残る死に方をしている。

「スネイル・コールガーもしくは、ザバナ・グラスエル」

 この世に未練を残す様な死に方をしており、コールガーの場合は最愛の人を置いて死ぬ事を悔やむという旨の事を日記に書いていたそうだ。グラスエルにおいては、王国を恨んでおり、また皇国も不必要に俺を付け狙っており、俺が勇者だった時に一騎討ちで倒した。

「あと少し違えば完全正解だったのに…惜しいのぅ。まぁ、正解発表といこうか。私は2つの魂の混合体。共にこの世に恨みのある2つの魂が、この神槍によって出会い、2人の魔力の共鳴で魔力は当時の魔王をゆうに超えた。故に、私はリッチなどと言う下等な魔物ではなく、深淵の指揮者になったのだ。そして…私は深淵で崇拝すべきお方に出会った。それが…混沌を統べる者」

 リッチもとい深淵の指揮者は俺に攻撃を仕掛けながら会話を続ける。幸い、ステータスにおいてはこいつに勝っているようで、危なげなく躱せる。

「混沌を統べる者?」

 それは偽名もしくは、職だろう。ならば、こいつが邪神を崇拝している可能性が高い。

「えぇ、あのお方はそう仰いました。例え、私がただの手駒だとしても、私はあのお方を崇拝します」

「それは、俗に言う邪神か?」

 そう尋ねると、指揮者は大げさに驚き、そこから嘲笑うような口調で言った。

「邪神?そんな、あのお方をそんな風に呼ぶなんて。邪神なんていう可愛らしい者ではありませんよ。そうですね、あのお方は創造主と対を成すいわば、魔界の創造主。つまり、邪神なんていう犬っころではないのですよ」

「そうか…」

「えぇ、あのお方ならば、今ここであなたを深淵の闇に葬る事すら可能でしょう」

 ニヤリと虫唾が走る笑い方をすると、不意をつかれ、俺は足を踏み外した。

 ん?足を、踏み外した?この平坦な階層で?何も無いところで躓いたならともかく、踏み外した?

 体勢を立て直して指揮者の前まで戻ろうとするが、上手く飛べない。それこそ、蟻地獄に嵌った蟻のように。

「ふふふ、やはりあのお方は私を見捨てなかった。あぁ、混沌を統べる者、私はあなたに感謝します。私の命の続く限り私はあなたに尽くしましょう!」

 遠くに見える指揮者は上気した顔でしきりに誰かに祈っていた。

「くそっ…制御が効かない…!」

 成す術もなく、どんどんと俺は下に落ちていった。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 どれぐらいの時間が経ったかは知らないが、俺は底についた。真っ暗だけど、道は見える程度の暗さ。例えるならば、高原の夜とかかな?修学旅行でこっそり出た時はさすがに迷子になるかと思った。

 正直、もう疲れたのでここで休みたい。けど、僕のせいでみんなを巻き込みたくない。

「早く出ないと…みんなに害が及ぶ前に…」

 とりあえず出口を探して歩いていると、目の前から呻き声が聞こえた。戦闘か、と使えるスキルを確認するが…

「は、い……?」

 全てのスキルにおいて、スキル名の上からバツで上塗りされている。つまり…

「使えるのは…自分の身体だけ…」

 そして、見えてきたのは…一本道を塞ぐように立つ大きな鬼。

「サイクロプス…」

 普通種なら瞬殺できる。まぁ、こういう時は、大抵変異種なんだって。え?他人事だって?いや、だってもう死んでるもん。実際問題、変異種でも瞬殺だった。

 突っ込んできたサイクロプスをステータスだけで跳躍し、その大きな1つ目に剣をぶっ刺して、そのまま上にふり抜いたら、サイクロプスはこと切れてた。

「まぁ、一時期絶望を感じたけど、元のステータスが化け物だからあんまり心配しなくてよかったっていうね」

 自分の人外度にもはや呆れる他ない。先を進んでみるが、次に出たのは開けた円形の広場。とはいえ、周りは真っ暗で、床の鉱石がキラキラと反射しているだけなので、ここに何がいるのかはまったく分からない。

「まぁ、進まないと意味ないんだよね」

 そう思って1歩を踏み出すと、火の玉が飛んできた。つい、それを切ろうとするが、手持ちの剣が孤月刀ではない事に気付き、俺は全力でそれを避けた。

「あぁ…孤月刀が恋しい…」

 今使っているのは、孤月刀ではなく、黒曜石で出来た剣。いや、ね?落ちる際に壁に刀を刺して落下を止めようとしたんだよ。だけど刀でやると折れそうだなぁ、って思ったから手持ちで1番硬いやつ取り出してやったんだけど、結果突き刺さらないし、剣を手放しちゃうし、亜空間使えなくなってるしで今の今までこれを使うハメになっているんだよ。

 自分の放った火の玉が避けられた事がわかったのか、その魔物はこっちに突っ込んできた。そして、その巨体に釣り合ってない大きさの翼を広げ、なるべく当たる面接を増やした。

「変に頭キレるなぁ…」

 呑気にそう呟いて、進路上に剣を突き刺し、当たるギリギリの所で跳躍、剣はそのまま進路上にある。すると、俺を殺すはずのドラゴンの突進は低くした自分の頭を真っ二つに割る結果となった。

「これは、ざまぁって言えばいいの?ってか、ざまぁって様ないなの略称だろ?なんか頭の悪い言い方だよな」

 関係のない事を呟く。最近、独り言が多い気がする。僕大丈夫かな?頭おかしくなったかも。まぁ、とりあえずここを出ないと本当に精神的におかしくなりそう。

 地面に固く差し込んだ剣を抜いて、先を急ぐ。

 ん?さっき気付いたけど、あのドラゴンの火の玉って魔法だよね?なら、スキル使えたりするのかな。

 …ダメだ。何か特殊な条件でもあるのかな。例えば…いや、魔物だけがスキル使えたりして。

「ふふふ、ふっふっふ、はぁーはっはっは!」

 ヤバい変なのいる。どうしよ、道引き返そうか。スキルがあればなぁ…一瞬で灰にしてあげるのに…。可哀想に。

「おいこらっ!誰が可哀想だ!誰が!答えろっ!こらぁーっ!にーげーるなぁ!」

 ヤバい、本格的にヤバい。あんな頭行かれた奴と会話するとか…死んだほうがマシだわ。うんうん、このまま死んで神様としてスローライフを送ろう。それがいい。

「バカぁ!私を無視するなぁ!誰だと思っている!混沌を統べる者だぞー!友達からはザ・カオスって呼ばれているんだぞ!」

 そりゃ、そんなあだ名もつくわ。…ん?待てよ?混沌…統べる者…深淵…指揮者…。もしかして…こいつが?いやいや、ないない。こんなお子ちゃまが?混沌って自身の事だろ?

「色々、心の中でいいように言ってくれるなぁ」

「なぁ、あんたもしかして邪神?」

 精神的ダメージを食らって少し落ち込んでいるザ・カオスに質問をする。

「邪神?なんで私があんな化け物と一緒にされなあかんねん!こちとらレディだぞ!あっちはなんだ?あっちは…そう、年のとらない頭の狂ったザ・カオスだ!」

「どっちもお前の事だ、理解しろ」

「ぐはっ!」

 反射的に間髪入れずにそう返すと、またも精神的ダメージを食らって落ち込み始めた。さっきより傷は深いようだ。

「で?お前はなんのためにあの深淵の指揮者に勇者の妨害行為をさせているんだ?」

 そろそろ、御託を並べるのにも飽きたので、本題に入る。

「ん?あれか、あれはねぇ…私の遊び相手が欲しかったんだよ。ほら、私って強いでしょ?」

「いや、ハッキリいってそこまで強くない」

「ぐはっ!…うぅ」

 あ、ヤバい。情緒不安定なカオスちゃんが泣き出した。

「誰が情緒不安定だ!ってか、私は心の声が読めるんだぞ!心の中でも失礼な事を言うな!」

 泣いたかと思えば、怒り始めて、今はスッキリしたのか笑顔を浮かべている。やっぱり情緒不安定だ。

「で?遊び相手の確保の為に、勇者を誘拐しようとしている、と。そうか…。なぁ、俺が遊び相手になるから、あの指揮者止めてくれない?」

「ダメ!嫌だ!」

 早く帰りたいのに…。我儘に付き合ってられるかっ!ってか、こいつは別にいいとして、上の深淵の指揮者は勇者だけだと何人か確実に死者が出る。ステータスをもう一度視る。ダメ元だが、スキルが使えたらいいなぁって…。うん、ご都合主義はなかったみたい。

「じゃあ、俺を上に戻してくれ。俺を待っている奴がいるんだ」

 家族?そんなんじゃない。恋人?それも違う。クラスメイト?いや、俺の事を待ってたりしないだろ。じゃあ何かって?深淵の指揮者だよ。え?待ってない?まじかぁ。

 心の中でそんなやり取りをする。

「んー、いいよ!」

「やっぱダメかぁ、じゃあ痛めつ…え?本当?よっしゃ」

「ほい、この石に行きたい所を願えば行けるぞ」

 渡されたのは…何コレ。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 転移結晶

 神々が遊びに行く時、つまり、世界線を越える時や下界に降りる際に使う物。願った場所に跳べる。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 おぅふ。え?じゃあ、何?こいつって神様なの?

「ん?私か?私は混沌を統べる者。つまり、そうだな。この世界の中間管理職かな。神様の下で、天使達の上。ほら、中間でしょ?」

「そうか、じゃあな。あと、勇者があんたの所に来ることは億が1でも無いから」

 そう言い残して、俺は指揮者の元へ向かった。

今週の教訓

寝不足は翌日に影響する。

えぇ、翌日というか、今週は毎日注意散漫になって、ミスをしまくりました。この小説も多分誤字あります。指摘してくれると嬉しいな!でも、寝不足になりそう。

あ、あと、キャラがなんかブレ始めたので、また今度修正します。というわけで、今だけのひなたくん達を楽しんでください!

では、また次回、相笠でしたー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ