ダンジョンと少年
前回書いたから省略!
翌日、起きたら両手に花状態だった…。
「…」
「おはよう!」
「おはようございます!」
左に東條。右にフィア。
「いや…え?」
人ってほんとに驚いた時は何も話せないんだなって、そう感じた。
「さて、フィアちゃん。今日明日は自由行動だから、一緒に街を散策しない?」
「はい、いいですよ!」
久しぶりにみたカレンダーの魔道具が置いてあった。
まぁ、したがって顔を洗ったり、身体を洗ったりするのは、宿の庭ということになる。
今日、これから行く予定のダンジョンは初級者向けではないものの、中級者…Bランク程度の実力があればそこそこ戦えるダンジョンだ。
「…っぷはぁ」
顔を洗った後、残った水で身体を拭く。ちなみに、水は桶一杯で銅貨5枚。この世界の貨幣について説明してなかったが、まぁ、ファンタジーは大抵一緒だ。銭貨、銅貨、銀貨、金貨となる。後、今使われているのかは知らないが、僕は、白銀貨、白金貨も持ってる。それぞれ10枚で1つ上の貨幣に変わる。日本円に換算すると、銭貨1枚で10円と言った所か。
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宿に桶とタオルを返した後、僕はダンジョンに来ていた。
「あっ、すみません、ダンジョンに入りたいのですが…」
「あっはい、えーと…その格好のままですか?」
ダンジョンの扉の前に立っていた衛兵さんに聞かれて、今一度自分の格好を見る。…あ、私服だった。
「いえ、この後装備を整えてからです」
「そうですよね。えーと、ダンジョンに入るためにこれと言って必要な物はないんですが…出来ればギルドランクが一定以上である事が望ましいです」
そう言うと、衛兵さんは心配そうな声色からホッとした声色で話を続けてくれた。
「一定以上、ですか?」
「えぇ、冒険者ギルドなら、Dランク以上。魔法ギルドならCランク以上。また、傭兵ギルドならDランク以上が望ましいです。ここのダンジョンはかなり難しいですから」
確かに、中級者向けのダンジョンとはいえ、最下層やその周辺はほとんど上級者向けダンジョンに近くなる。
「そうですか。あ、これ僕のギルドカードです。あと、地図はどこに売ってるんですか?」
一応、自分がダンジョンに入れるだけの実力があることを示しておく。
「うわ、すごいですね!お若いのにもうC-ですか。相当お強いんですね!…とっ、とと、えーと、地図ですね。地図は各ギルドの販売所で売ってますよ。ちょうどこの前37層が攻略されたので、37層までの地図が売られているはずです」
37層?あまり攻略が捗ってないのか。…ということは、このダンジョンは比較的浅いのか、最下層がものすごく強いため、37層辺りでも強い魔物が出るのか、どちらかだろう。
「じゃあ、着替えた後ギルドによってからまた来ますね」
「はい、お気をつけて」
気さくで話しやすい衛兵さんだった。装備…どうしようか。孤月刀とグリークベアの防具でいいか。あいつはこの前倒したし。
「じゃあ、ギルドか」
そう呟くと、街の中心から少し外れた門の近くまでいき、地図を受け取った。ちなみに、全層載って銀貨7枚。
「7000円の価値があるかと聞かれれば皆無なんだよなぁ。探知系のスキルあるし…いざとなれば転移すればいいんだから」
そんな事を思いながら、結局は念には念を入れて持っておく方がいいという結論を出し、先程の衛兵さんの所まで戻った。
「装備を整えてきました」
「へぇー…グリークベアですか?すごいですね!」
一瞬で材料を見分けたその慧眼に驚きつつも、少し話した後、僕はダンジョンに入った。
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一階層。
大抵のダンジョンでは人の手が加わっていたが、このダンジョンは入り口まででそれから先は人の手が加わっている様子はなかった。地図は縮尺が書かれていないため、全体の大きさが分からない。更に、道の広さや長さはお世辞にも正確とは言えない。
「まぁ、総評としては使えない、ってとこかな」
ほんとに迷った時はこれがあっても無理だと思う。そんな事を考えていると、魔物の声が聞こえた。そして、その方向からは戦闘音も聞こえた。気になって音のする方へ行くと、1人の冒険者が魔物と戦っていた。
「なんだありゃ…」
戦っている…のか?いや、本人は戦っているつもりなのだろう。実際はその冒険者の攻撃は1度も当たらず、魔物の反撃を一方的にくらってるだけだ。相手が一階層の魔物…ホブゴブリンでなかったら最悪死んでいるだろう。
「くそっ…なんで、なんで当たらないんだ!」
ここは僕が出ていいのかな…。
「大丈夫か?」
とりあえず、反撃をくらってこっちにとばされた冒険者の少年を受け止めて声をかける。
「大丈夫です…」
「1つ言うのなら、攻撃は小さく素早くした方がいいよ。今の君は隙が大きすぎる」
そうアドバイスすると、少年は顔を顰めた。
「…余計なお世話だっ」
強情だな。アドバイス聞いてくれないかな…。
しかし、少年は尚も突っ込んでは反撃を受けてこっちにとばされる。
「まるで貴族の剣だな…実戦には役に立たないただの演武」
何回目か、少年がとばされてきた時にふと、そんな感想が漏れてしまった。
「…っ!」
「見本になるか分からないけど…」
そう言って、孤月刀を抜くと、わざとゴブリンを誘って攻撃を躱してから首をはねた。
「…ひっ」
その生々しい光景を目の当たりにして、少年は気を失った。
「はぁぁ…まるで前回の僕みたいだよ」
前回、僕が召喚された時も、最初は抜き身の刀を見るだけで顔が青ざめてた。
「はぁ…介抱するか…」
結局、まともに攻略することも出来ずに、最初のダンジョン攻略は幕を閉じた。
「明日もダンジョン攻略かな」
ふと、少年の身につけている装備に目を落とすと、どこか見覚えのある紋様を見つけた。
「…なんだろ…」
ここで考えていても仕方ないので、少年を背負うと僕はダンジョンを出た。
「衛兵さん。ご苦労さまです。少年が倒れてたのですが、どこか彼を横にできるところはありませんか?」
「あっ、はい。ありますよ…っと、おーい!センバル。ここは頼んだぞ」
「え?…あぁ、いいよ。行ってこい。どうせいつものお人好しだろ?お前特別報酬とか出てんの?無償でそこまで出来るとか、尊敬するわ」
衛兵さんは同僚のセンバルという衛兵に声をかけてから、僕らをとある宿舎まで案内してくれた。
「やっぱり、お人好しだったんですね」
道中、話すこともなくなり無言で歩いていると、先程の同僚が言っていた事を思い出した。
「え?いえいえ、これも街を守る衛兵の仕事の1つだと思っているので。それに、やっぱりこの街で生まれたからには、この街に何か恩返しをしたいじゃないですか。ですから、これは僕の自己満足ですよ」
「ふふ、それをお人好しって言うんですよ」
「さて、着きました。ここは本来身元不明者や門前で諍いを起こした人が一時的に使用する待機室みたいな場所なんです。意識のない人は第一発見者が傍にいればここに居ていいと聞いているので、すみませんが、この少年が目を覚ますまでは傍に居てくれませんか?」
連れてこられたのは、つい先日も居た待機室。「いいですよ」と快く答えると、衛兵さんは毛布や飲み物を探して部屋を出ていった。やっぱりお人好しなんだよなぁ。
『フィア、今日は帰れないかもしれない』
念の為、念話でそう伝える。まだ日は高いが、気絶がどれぐらいの長さかは分からない。
『…え?何かトラブルでもあったんですか?今すぐにそちらに向かいますね!』
そのフィアの行動力に驚き、街を狼の姿で歩くと大変な事になると思い、すぐに引き留める事にした。
『待って、ダンジョン行って少年拾った。ただそれだけだから。それよりも、東條やクラスメイトにも、帰れないかもって伝えといて』
『拾った?少年を?少女じゃなくて?』
いや、どこに疑問を持ってるの?と思いつつも、質問に答えていく。
『うん、拾った、少年を』
『そうですか。分かりました』
「あの、冒険者さん。この街で流行っている果実ジュース持ってきました。一緒にどうですか?」
ちょうど、衛兵さんが戻ってきた。
「あ、はい。ありがとうございます。それと、自分はヒナタと申します。どうぞヒナタと呼んでください」
グラスを受け取りながら自己紹介をする。
「そうですか。僕はカリウスと言います。短い間かもしれませんが、よろしくお願いします」
それから、少年が起きる夜明けまで、僕らは雑談をした。
さて、みんな大好き暴露コーナー!
1つ目ぇ。
フィアの名前秘話…ん?秘話ヒストr…
某日、友人との会話
ーポン
「なぁ、狼の名前どうしようか」23:57
ーポン
「候補くれ、じゃないとホロとかケンとか三国とか連山にするぞ」23:58
ーポン
「シャルンホルスト/ロレーヌ/スオミ/アイリス/フェイ/ロルフ/凛/蒼焔/メイ/メアリー/ロヤリテート/フロイント/ソキウス」23:58
ーポン
「うわ、見事なまでのミリオタ臭。いいの無いから合いそうなやつを組み合わせていい感じにしなさい」0:12
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はい、それで出来たのがフィアです。ついでに、416はまぁ、分かりますよね。
2つ目ぇ。
某日。
私「いやぁ、今日の試合緊張するねぇ」
ペアの今さん(以下、今)「自分らが緊張しても意味ないって。とりあえず一回戦突破目指してガンバろ!」
友人A(以下、A)「やべ、どうしよう相ちゃん。ガット切れた!」
私「え!?ど、どうしよう、あ、私のラケット使って!」
今「そうだね、自分らはあと三試合ぐらいあるからね」
A「ありがとう!行ってくる」
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そして、Aの試合が終わり、私達が適当に練習してると…
ーカツン!
S(見知らぬ人)「あ、すみません!大丈夫ですか?」
私「あ、はい。大丈夫です。そちらも荷物は大丈夫ですか?」
S「えぇ、これは入れ物なので傷ついても平気なんですよ」
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まぁ、この時点で嫌な予感はしていたのですが、そのまま試合に臨み…
ーバキッ!
私・今「「え?」」
私「ラケット、折れた…」
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えぇ、ラケット折ってしまいました。それも試合中に。結局友人AのペアのBのラケットを使わせてもらって試合したのですが、これはトラウマでしたね。4年前のモデルだから、もうほとんど売ってないっていう…トホホ。
さて、ノリで作った暴露コーナー。いかがでしたか?まぁ、また何かあれば書きますので。(極力書きたくない。だって、自分の身に起こったアクシデントについて書かなきゃ行けないから。出来れば安全に暮らしたいなぁ)
以上、相笠でした!




