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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
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アジ・ダハーカの復活!?その経緯!


蛇龍の魔王アジ・ダハーカの復活!


そして因縁のある戦士達が交わるのだった。


それは今より20年も前の話。日本国の名のない小さな小島があった。


その小島には僅かながらの村人がひっそり住んでいたが、その村人達は人間ではなかった。人でなき種族の名は妖怪?否、正確には蛇神の一族であった。


蛇神島


その小さき島はそう呼ばれた。その島に二人の兄妹が帰郷した時、運命が回り出した。


蛇神の血を強く引き継いだ妹の方は蛇神の王を産むために呼び寄せられ、兄は逆に蛇神の力が薄く、無力な存在だった。


蛇神島で起きた蛇神の王の誕生を企てる計画は、アジ・ダハーカと呼ばれる蛇神の魔王によって引き起こされた。しかし、その兄と共に総本山の守護者達と当時の座主卑弥呼により食い止められたのだ。


兄と妹は生き残り、その悪夢は幕を閉じたように思われたのだった。しかしアジ・ダハーカは生き残った少年の友人の肉体に魂を宿して生き残っていたのである。


そして生き残った少年こそ、現在座主である蛇塚軍斗の因縁であった。




更に、太古の遥か神話世界にてアジ・ダハーカが幾度と戦った最高神がいた。


その最高神こそ、今や真坂正義と呼ばれる少年の魂に宿り生き続けているアータル神なのである。



「あの悪夢はまだ終わってはいなかったのだな」


「私も再びあの宿敵を倒すために出向くぞ!座主?」


座主とアータル神は安倍晴明に総本山を任せ、アジ・ダハーカが復活した地へと向かったのであった。



甦りし蛇神の魔王であるアジ・ダハーカは、新たに生け贄に選びし少女を新たな母体として、蛇神島での計画を再び実行。蛇神の王を造り出そうとしていたのだ。


その少女の名は竜宮寺桜。


人在らざる娘であった。その少女を罠にかけ、ついにアジ・ダハーカの魔竜神誕生の儀式が行われようとしたその時、数々の危機より桜を影ながら守っていた謎の四人の少年達がいた。


彼等は己を竜神族の血を引く聖獣の王の転生者であると名乗ったのだ。


聖獣の王とは?


朱雀、玄武、白虎、青龍の守護獣である。


だが、彼等は今より以前に既に転生していた。それは西暦2000年に起きたラグナロクと呼ばれる神と人間達との大戦最中。


歴史から知られる事なく終戦したその大戦は、かつての総本山の座主であった修羅姫と呼ばれた卑弥呼を筆頭に、未曾有の敵を相手に多種の力を持った人間達と地上界の神の転生者達が手を組み撃退した。その時にも聖獣の転生者達は共に戦っていたのだ。


だが、激しく絶望的だった大戦の最中に金色の髪をした謎の竜神の女が助っ人に現れた。後、大戦で傷付いた四人の戦士を連れ帰ったのだと言う。


その後の消息は誰も知らない…



それは過去。


連れ去られた聖獣の転生者達は、金色髪の竜神の女の前で目覚める。


「ここは?」


聖獣の転生者達はそこで竜神の女に選択を迫られたのだ。その選択とは?


「今よりお前達には死んで貰う」


戸惑う彼等に竜神の女は続けた。


「これより未来にこの度のラグナロクの神戦よりも遥かに絶望的に脅威となる世界の命運をかけた戦いが起きるのだ」


その言葉に彼等は顔を見合わし苦悩する。西暦2000年に起きた神戦には彼等は力及ばずに無力を思い知ったからだ。遥かに脅威となる戦いに彼等が参戦しようと何も出来る事はないのではないか?


「お前達は来るべき日に備え、再び転生し目覚めるのだ!」


「転生した所で何が出来ると言うのだ?俺達に?」


そんな彼等に竜神の女は提案をしたのである。


「お前達は今より竜神族の力を得て、人ではなく竜神族として転生するのだ」


「!!」


すると赤、青、黒、白色の四つの玉が浮かび上がると竜神の女は説明する。


「この四つの玉には四海竜王の力が宿っている。その力と融合し人としてでなく竜神として生まれ変わるのだ!」


「そんな事が!?」


頷く竜神の女に彼等は決断したのだ。


「このまま生きていても我等は再び無力を味わうだけ。ならば新たな生を受けてでも再び戦士として戦いたい!」


彼等の決意が本物だと受け止めた竜神の女は、神々しい光を四人に浴びせると、彼等は光の玉の中へと消えたのだ。そして四つの玉が光の玉の中に入って行くと鼓動が響く。


「今より竜神族はお前達を迎えよう。そして私もまたお前達と同様に転生を経て新たな戦いに備えようぞ!」


竜神の女もまた光の玉の中に消えると、そこには五つの玉が残ったのだ。


その後は竜神族が玉を見守る役目を果たす。


それから数年の月日が経ち、先に四つの玉から赤子が産まれた。


四人の赤子は竜神族の夫婦により別々に育てられ、残された玉は一年遅れて女子の赤子が産まれたのだ。


この娘もまた竜神族の夫婦により育てられるはずだったが、そこに何者か達の襲撃を受けた。その者達は産まれた女子の赤子を使い、自分達の子孫を増やすために連れ去ったのである。


赤子の行方は長く不明であったが、成長するにあたり徐々に竜神の力が覚醒を始めて発見に至る。


彼女は敵の手に落ちてはおらず、竜神族の夫婦によって隠れ住んでいたのだ。


敵の魔の手から引っ越しを繰り返し、見付かるのを恐れて仲間の竜神族に連絡出来ないまま月日が経つ。


それが娘の成長と共に覚醒が始まれば再び追手に命を狙われる。其れだけは阻止せねばならないと育ての親は決死の覚悟で竜神族に連絡を試みた。


しかし、それが敵の罠にかかり居場所を突き止められて命を奪われた。残された娘は連絡を受けた竜神族が迎えに行ったが、時すでに遅く…再び居どころが解らなくなったのだ。


つまりアジ・ダハーカの配下によって連れ去られたのである。


それに気付いた竜神族は直ちに救援を送ったが、誰一人戻っては来なかった。そこで竜神族として転生した聖獣の四人が呼び集められたのだ。


彼等は自らが何者であったのかを知った上で、戦士としての英才教育を受けた上で力を付けて来たのだ。その先にある神戦に向けて!だが、その前に連れ去られたもう一人の転生者を救う事が最優先だった。


しかし四人はまだ若く、力もアジ・ダハーカには及ばない。そこで竜神族は総本山にも救援を依頼していたのだ。


その救援の報せを見た座主は同じくアジ・ダハーカに因縁のあるアータル神を呼び寄せて出発したのだ。



先に出た聖獣の転生者の四人は、この地に来て先ず足を止められた。村全体に強力な結界が張られ、侵入を阻まれたのだ。


「このままでは中にいる彼女を救えん」


「なら、強行突破か?」


「結界を無理に破壊したら彼女の身も危なくなるでしょう」


玄武、朱雀、白虎のやり取りにリーダーである青龍が答える。


「結界に穴を開けて一人ずつ中に入り情報収集から始めよう。そして陰ながら彼女を守るのだ」


「そんな悠長な事をしているより、早急に彼女を助けた方が良いのでは?」


朱雀の問いに青龍が返答する。


「総本山からの情報より、この元凶の主が異国の魔竜の王だと判明した。迂闊に手を出せん。そして…」


「彼女を救うなら、その魔王討伐までが目的なのですね?」


「異国の魔竜王が縄張りを破り、俺達に手を出した事を後悔させてやる!」


白虎と玄武は青龍の返答を待つと、青龍は頷く。


「だったら俺が先に行かせて貰うぜ?」


朱雀は名乗りをあげると青龍は朱雀の肩に手を置き任せたのだ。


そして…


屋上で彼女に袋を被せて屋上から投げようとしていた松本を止める朱雀。が、逆に自分が突き落とそうとした犯人にでっち上げられて顔を会わせる事が困難になる。その後、白虎が村の情報収集。玄武が迷宮の中で轢かれそうになった彼女が救い、青龍は彼女を撃とうとしていた警官を倒す。


「まさか彼女を殺すつもりなのか?奴等の狙いは彼女を邪悪な魔王を産み出す母体にするつもりなのだろ?」


「違いますね。彼女の命を狙い、危機感から力の覚醒を早めているのでしょう」


「殺そうとするなら容易いはずだからな」


「それよりも近く祭りが行われるそうです。しかも深夜に秘密裏に…」


侵入した白虎の情報に四人は戦いの準備を始める。


「恐らく我々の動きに感ずいた奴等が、彼女の完全覚醒を待たずに儀式を決行するつもりなのだろう」


「腕が鳴るぜ!」


「異国の魔竜神に誇り高き我が東洋の竜神族の力を見せてやろう」


「皆さん、行きましょう」


「オゥ!」


そして四人は結界に侵入し、そして儀式に連れ去られた彼女を救い出す。



今、異国の魔竜神と東洋の竜神族の戦いが始まる!

次回予告


アジ・ダハーカを相手にどう戦う?


桜を守り切れるのか?



※アジ・ダハーカとの因縁と聖獣の前世は転生記シリーズ 

第二部「神を導きし救世主」にて

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