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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生夢幻現世回帰編!
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ゾクゾク!ぞくぞく復活する神様対策!?

ヒュプノス神と使徒を相手にしていたが、まさか結解から新たな神が何体も現れたのだ。


私は法子よ。

私の前に現れたのは、新たな脅威。

ヒュプノス神と同格の力を持つ神の襲来。



「ヒュプノスよ。無様だぞ。人間如きに何をもたついている」


「直ぐに片付ける。お前達は黙って見ていろ。この者共は私の手で消し去る」


「頭を冷やせ!そう長く時間はやれん。この結界を邪魔立てされれば、次にいつ我らの兄弟を封じた時間軸結界を見付ける事か分からぬのだぞ?我ら神は確実に事を成すことが先決なのだぞ」 


「仕方あるまい」


目の前に存在する結解は、時に幽閉された神々を時間、場所を変えては見つけ出す事も困難を強いる。彼ら神とて、この日までに数世紀かかっていた。

するとヒュプノス神の両脇に新たな二体の神が並び立つと、消えかけた魔法陣が再びよみがえり元通りになる。


「法子さん!」


私に駆け寄る桜ちゃんは私を庇うように錫杖を構えて勇んで見せたの。

けれどヒュプノス神だけでも手に余ると言うのに、同格の神が他に三体も現れるなんて冗談じゃないわよ。本当にゾクゾクしてきたわ~


「うぐっ!?」


ヒュプノス神が掌を開くと私と桜ちゃんは金縛り合って動けなくなる。

これは先程とは別格の強い力だった。



「このまま消し去る前にお前達にも見せてやろう。この世を闇に帰す神の降臨の目撃者となるがよい」



魔法陣が光り輝いて地響きが起こると、十字架のような形をした棺桶が出現して宙に浮かび上がる。そしてゆっくりと中より強い力で開くと、その中より新たな神が出現したの。



「この結界に眠っていたのはお前であったか。死の運命であるケール(Ker)よ」



すると瞼を開いたケールと呼ばれる神は笑みを見せると、封じ込められていた棺を粉砕して外に飛び出したの。


「永く眠っていたぜ。この俺が蘇ってくることは分かりきっていたが、思いの外遅くなったようだな。弟達よ」


「この地に眠っていたのはケールか。ならばタナトスは何処に眠っているのだ」


「落胆するな。ヒュプノス。他の結界の地によこした妹達の方かも知れんぞ」


「ネメシスとアパテーか」


「ピロテースとゲーラスもな」


「二手に分かれさせたから、今度こそ次はお前の片割れであるタナトスであろう」


「ヒュプノス、オイジュス。タナトスもだが、我らが真っ先に甦らす者はエリスだ!あの者こそ、世界を我らの物にする知り札なのだからな」



神々の話の内容は私にとって情報の宝庫。

つまりヒュプノス神の他に何体も仲間らしき兄弟が何人もいて、魔法陣の結界から兄弟を呼び起こし、何らかの目的にエリス復活が鍵となっているみたい。

こんなんで解釈は良いのかな?多分ね。


見下ろす四体の神を相手に、私と桜ちゃんは戦う決意をしたの。奴らが何が目的かは分からないけど、とてつもなく危険な感じする。


「!!」


まるで押し潰すような神圧が私と桜ちゃんを襲い、動けないところに追撃が入る。

あれは星?

違う。無数の光が星屑のように降って来て、大地を貫通させながら迫る。


「私が止めます!」


桜ちゃんが金色の龍気を高めると、私を囲むように龍のオーラが覆って攻撃から防ぐ。

けど防戦一方ではやがて力尽きてしまうわ。


「攻撃を仕掛けるわ」


私は手甲に念を込めると、宝貝が飛び出して手に取る。


「私のとんでも道具を見せてあげるわ」


それは本坪鈴ほんつぼすず

つまり神社でガラガラ鳴らす鈴の事よ?

お参りする時によく見るでしょ?



「桜ちゃん、ちょっと耳を塞いで?」


「えっ?それをどうやって使うの?」


「ふふっ。こう使うのよ!」



私は渾身の霊気を込めて本坪鈴を地面に叩きつけたの。すると響き渡る音が波紋のように響いていく。その波紋はヒュプノス神達にまで届くと、その振動が絡みつく。



「何をするつもりだ。あの人間は?」


「所詮、我らには無駄な足掻き」


「待て!あの人間の娘は何処に消えた」


「何だと?」



すると、その場から私の姿が消えていたの。



「私の霊気を鈴の振動に乗せてからの〜!」



そして三神の頭上に現れた私は三神目掛け締め縄を投げ付けて、絡ませ拘束する。



「愚かな。このような拘束で何が出来ると」


「!!」



その時、神々は気付く。

全身の力が抜けていくことに。

それは縄の力だった。

しかもその縄は術札を重ね合わせた特注品。

万が一のために用意しておいて良かったわ。



「その術札入り締縄はね?神力を拡散させて思い通りに力を出せなくするのよ」



けど、これは一時的な戦法。

さすがの特注品も神様何体も抑えては置けないのは承知。

本命は、この隙を作るための流れよ! 



「本命は、コレよ!もう大丈夫?お願い!」


「お待たせしました!法子さん!」



飛び出したのは太子くんだった。

そして足下で魔法陣を作り出して印を結ぶ。

更に上空から十二色の玉が降りて来て神々を囲む。

拘束された神々は逃げる事が出来なかった。

太子君が掌を挙げると玉はぐるぐる周りながら煙を噴き出す。


「聖徳太子最高の秘奥義・完囲獣荷戒かんいじゅうにかい



太子くんを中心に魔法陣から発する閃光がヒュプノス神達を覆うと、光の牢獄に閉じ込めたの。



「ぐぅう、抜け出せぬ。小癪な人間如きがぁあああ!!」



太子くんの奥義は三神に効果あるわね!


ふふふっ。



わざわざ私がど派手に本坪鈴で騒音してまで三神の気を引いたのも、一時的に過ぎない拘束術を施したのも、全ては太子くんの準備までの時間稼ぎだったのよ。

そして、私が太子くんを裏技パワーアップさせた意味がここにあるのよ。


そんなこんな。


次回予告


ヒュプノス神を相手に何も対策しないわけないじゃないのよ


ちゃんとね、対策してきたわ。


ここで対策出来る事は、ちゃんと予習してきたことが意味あるの。


それって、そう!私には別世界での記憶があるのよ



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