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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生夢幻現世回帰編!
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ヒュプノス神再戦!?法子のリベンジは成長の証!


ヒュプノス神を相手に法子と龍神の巫女・桜が共闘する。


邪神エリスの復活を阻止するために、法子のリベンジが始まる。


私は法子。


私と黄龍の巫女の桜さんは、二人でヒュプノス神が行う魔法陣に入り込み、召喚しようとしている邪神エリス復活の妨害に出る。


「で、どうやって魔法陣を破壊するつもりですか?」


「とにかく滅茶苦茶にしよう。あ、それとね?タメ語で良いわよ」


「えっ?あ、は、はい」


すると桜ちゃんが掌を合わせて瞼を綴じる。


「この魔法陣は大地を廻る龍脈を使用しているようです。私が大地の龍脈の流れを動かして魔法陣を消してみます」


「出来そう?」


「やってみます。いえ、やるわ!」


「頼もしい〜!なら、私はヒュプノス神の相手をさせて貰うわね!」



と、私が飛び出すと同時に桜ちゃんは地脈に龍気を流していく。

当然、そのような真似を黙っているヒュプノス神じゃなかった。



「この私の魔法陣に触れさせはせん。塵も残さず消し去ってやろう」


と、桜ちゃんに向けて掌を向けると歪んだ空間が広がって迫って来たの。


「ヌッ」


と、そこに背後に接近した私が金の錫杖を側頭部向けて振り払う。


「あんたの邪魔はするけど、私達の邪魔はさせないわー!」


ヒュプノス神の姿が消えて私の錫杖が空を切ると、私は上方を向いて追いかける。


「天の羽衣」


私の身体に羽衣が覆い宙を浮かせると、そのまま飛び出してヒュプノス神を追う。


「あんたには前に苦渋を味わったからね。今度はそうはいかないわよ!」


私は以前、このヒュプノス神を相手に為す術もなく膝をつき、敗北した経験があった。

もうトラウマ級の嫌な思い出よ。

と言っても、私のいた未来の世界のヒュプノス神の話だけどね。



「だけど、この私は同じ相手に二度も負けるなんて嫌なのよ!」



私は指を自分に向ける。


「ヌッ」


引っ張られるようにヒュプノス神の背後から独鈷杵が向かって来る。

私は先に独鈷杵を投げておいて、霊気で絡めて操ってみたの。これは沙悟浄が得意とする技術で、見様見真似でやってみたわけ。


「虫けらが愚かな」


なのに私の独鈷杵はヒュプノス神の間合いに来た寸前で先端から塵と化して消える。


「クッ!」


ヒュプノス神から発する神圧の波紋が広がって私に迫った時、私の錫杖が塵と化して私に近付いて来る。


「そのまま消え散るが良い」


が、その波紋は私の眼前で止まったの。


「ハァアアアア!」


「ん、何?」


ヒュプノス神は己の力が押し返されて来る事に戸惑いを感じ、虫けら同然と高を括る私を初めて凝視して驚愕した。


「それは魔眼か?しかも金色に光り輝くソレは、まさか!」


私の金色の魔眼が覚醒し、ヒュプノス神の力を押し退けたの。


「かつては手も足も出なかったけれど、今度はそうはいかないわよ!」


「虫けら一匹一匹記憶にはしてはいないが、お前のような人間の小娘とは初めてだと認識しているが?」


「気にしないで。少なくとあんたの顔を見ていると腹わた煮えくり返るのよ!」



自分で言っていて、かなり酷いわ。

けど、どちみち戦う相手なのだから、気にせずにぶっ倒すわよ。


私はヒュプノス神の間合いに飛び込むと、ヒュプノス神は近寄せないように杖を振るう。



「残念だったわね。私をまだまだ過小評価しすぎだってぇー!」


私は杖を掴むと、その押さつける力の軌道をそのままヒュプノス神へと伝え、ひっくり返したの。


「・・・な、何が?」


神であるヒュプノス神は自分に起きた状況を信じられずに目を丸くしていた。

神である自分が人間の可愛い女子に倒されるなんて、どう考えても有り得ない状況だから。



「だてに過酷な状況を何度も凌いで来てないわよ!」  


そんな私に驚くのは桜さんも同じだった。


「信じられない。本当に神を人間が倒すなんて。本当に何者なの?彼女は・・・いえ、今は私も自分の役目を果たします」


桜さんは印を結ぶと、大地の龍脈が変化していき、ヒュプノス神の魔法陣が歪みだす。



「龍脈鎮転術」



消えていく魔法陣に、ヒュプノス神も焦り出す。

 

「おのれ!止めろ!ごみ虫がぁー!」


ヒュプノス神が桜さん目掛けて掌から出現させた光の剣を狙いを付けて飛ばしたの。


「させないわ!」


飛ばされた剣を、私は鉄甲に霊気を込めて出現させた勾玉を手に取ると、飛んでいく剣に向けて投げつける。


「念爆」


すると私の霊気を凝縮させた勾玉が爆発して、剣の軌道が逸れたの。

同時に桜ちゃんの龍脈鎮転術がヒュプノス神の魔法陣を大地に吸い込ませるように消していった。


「やったわ!」


そう勝利を確信した時だった。

今度は私の方が目を丸くして言葉を失ったの。



「おい!ヒュプノス。何を虫けら相手に手間取っているんだ。良ければ俺達が加勢してやっも良いんだぜ」


「無用だ。この虫けらは我が手で消し去ってやる」



ヒュプノス神が立ち上がると、見上げた先に新たな人影が三体降りて来たの。


(う、嘘?)



その時、私は実感した。

現れは三体は間違いなく神。

しかもヒュプノス神と同等の力を持つ。


そうだったわ。

図書館で読まされた神話には、ヒュプノス神には兄弟がいるって。

オネイロス、モーモス、オイジュス。

それが新たに現れた三体の神。

まさか私達の敵はヒュプノス神だけじゃなかったの?


まさか神を三体も相手にするなんて。


そんなこんな。

次回予告


まさかヒュプノス神以外にも、戦うべき敵の神がいたとは。


法子と桜は、この危機をどう対処するのか?

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