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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生夢幻現世回帰編!
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法子と桜!邪神エリス復活は世界の終焉??

法子を救うために現れた孫悟空が、龍神の巫女の光線に撃たれた。


孫悟空は?法子は?


龍神の巫女は敵なのか?


私は法子よ!


私の目の前で孫悟空が閃光に焼かれて悲鳴をあげている。

そして光が収まると孫悟空が力無く倒れたの。


「孫悟空!」


私が飛び出すと、急降下して来た黄龍の巫女が私の腕を掴んで孫悟空から引き離すように払われると、そのまま黄龍の巫女は孫悟空に向かって追撃する。

掌を合わせて光が集中していく。


「黄龍の閃光波!」


放とうとする寸前、私は黄龍の巫女に向かって背後から飛びかかって邪魔をしたの。



「止めないでください!」


「止めないわけないわ!私の仲間に手を出すのを、みすみす見ぬふり出来ないわ!」


「誰が仲間なの?アレは敵よ!」


「彼は確かに妖怪だけど、私の味方なの」


「なら、よく見てください」


「えっ?」



すると焼き焦げた孫悟空の姿が崩れ落ち、中から別の人影が現れたの。



「クソぉ!騙して簡単に始末してやろうと思ったのによ〜!やられたぜ!ムカつく」



その者の姿を見て、太子くんが息を切らせながら私に叫んだの。


「そ、そいつはモルペウス。ヒュプノス神の使徒です法子さん!化けるのが得意な奴ですよ!」


「えっ?やっぱり敵なの?」



それってつまり?そういう事?



「貴女、私を助けてくれたの?」


私は助けてくれた黄龍の巫女に向けて、不安気に質問すると、


「そうなりますね。けど、完全に貴女達を信じたわけでもありません」


「信じて良いわよ」


黙る黄龍の巫女に私は手を差し出したの。


「改めて、私は法子よ。宜しくね」


「えっ?あ、私は竜宮寺桜」


と名乗った彼女の手を無理矢理繋ぐと彼女は顔を赤らめて手を離したの。



「積もる女子トークは後にして、太子くんは怪我しているし、今は目の前の敵を私達で何とかしましょ」


「心配しないでください。味方は私だけじゃありません」


「えっ?」



すると四方から人影が近付いて来たの。


「全く、桜は。総本山の連中に何て言い訳すれば良いんだよ」


「全く。まぁ、俺達は姫の味方だ。何があってもな」


「奴らは神族らしいな。相手にとって不足はない」


「俺達が相手になってやるぜ!」



すると四方から炎と雷、水流に突風が巻き起こり、ヒュプノスの使徒を食い止める。


「彼らは?」


「彼らは四聖獣の戦士。私の頼もしい友達よ」


「友達?」



しかしヒュプノスの使徒達も厄介。

夢の世界で、イメージを具現化出来る。

ポベートールが新たに夢影獣を出現させる。

今度は狼もどきだけでなく、象やライオン、蛇や鰐、それからそれから。

更にパンタソスも工事現場の機械だけでなく、戦車や戦闘飛行機までも。


「さっきの借りを返して貰うぜ」


モルペウスの姿が分身のように増えていく。

そしてパンタソスが作った刀や銃を手に取り、獲物を狩るように間合いを詰めてくる。


対して四聖獣の戦士達の一人が前に出て負けじと声を大にして叫ぶ。



「俺達のイメージは俺達の力の具現化だ!」

 


すると四聖獣の戦士の姿が変わる。


朱雀赤龍、白虎白龍、玄武黒龍、双竜青龍。


「何だ!?奴らは聖獣の化身か!俺達神族に聖獣如き獣風情に何が出来るものか!」


と、ヒュプノスの使徒と四聖獣の戦士が衝突する中で、私は桜さんに腕を引っ張られてヒュプノス神の方に向かって走っていた。



「法子さん。桜さん。私も後から追いつきます。だから無理しないでくださいね」


と、傷付いた太子くんを残して。



「この先にいるのは間違いなく神そのものです。どうやら何かを召喚させようとしている事は分かります」


「召喚ね」


「恐らくは邪神エリスの復活に違いありません」


「根拠あるの?」


桜さんが説明してくれたのは、今世に邪神エリスが復活する預言が総本山で話題に出ている事。

邪神エリスの復活が、世界終焉の前兆なのだと。

そして総本山は、突然現れた私を邪神エリスだと思い込んでいるってこと。



「だから私を襲ってきたのね。でもどうして私を信じてくれたの?」


「それは・・・」


(私の魂が、貴女を敵に思えないというか。よく分からないのですが、以前に会っていて、それで絆のような何かを感じてしまっているなんて、私でも理解出来なくて答えられません)


と、桜さんは答えずに先を向く。

そこにはヒュプノス神の魔法陣が広範囲にわたり構成されていた。



「あの召喚の儀を妨害すれば良いのですね」


「その通りよ」


私達の侵入を察知したヒュプノス神は、


「奴ら。この聖域へ虫けらを二匹も侵入を許すとは使えぬ」


その瞬間、私達の足下が震撼したの。

それも立っていられないほどの。


「何て、神圧なの。こんな相手、総本山の総力をもって対処しないと・・・エッ?」


その時、桜さんは驚愕したの。

それはヒュプノス神ではなく、自分の傍で錫杖を地面に突き刺して立つ私の姿に。



(この娘、何なの?このヒュプノス神の神圧を感じてないわけじゃないわよね?なのにどうして?どうして立っていられるの?どうして神を相手に本気で戦おうと出来るの?)


「法子さん?恐くないのですか?」


「えっ?そりゃ恐いわよ!けど、こんな事はしょっちゅうだから麻痺ってるのかな」


「しょっちゅうって?麻痺って?」



信じられなかった。

年端も変わらない私が、神を相手に怯まずに戦おうとする姿勢。

本気で勝とうとするその眼差しの強さに。



「とにかく何とかしましょ!」



私の戦いが始まるわ!


そんなこんな。


次回予告


法子と桜は、ヒュプノス神の陰謀を食い止められるのか?


そして邪神エリスとは?

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