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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生封神血縁編~始祖転生戦争~
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語られる東華帝君の陰謀!

東華帝君が二つの忌眼を手に入れたかに思えた時、


西王母が現れた。


全ては東華帝君の思惑通りだった。

それはすべて計画されていた。


蓬萊・方丈・瀛州の三神山が浮かぶ世界。

西を司るが西王母なら、東海には東華帝君の司る現世の仙界を司る始祖神であった。


しかし東華帝君は危惧していた。

世界はいずれ滅亡するである事を。

万神の先祖。

その東華帝君が恐れる事は、己の力が及ばない境地であり、世界に己が無力である事実。



「この俺が無力であるなんて事が」


幾数度未来を占うが、その結果は変わらない。

たとえ未来に己が存在していても、未来の行く末に変化はないのだと。



「何かあるはずだ。この俺が世界滅亡を覆す手段が、きっと」



未来予言羅針盤に変化が起きたのは、その時だった。

中に入れた水晶が三つに割れたかと思うと、この先に起きる未来が映し出された。

天界はやがて始祖神が隠居し新たな神民が支配する未来があった。

その滅亡の一つが蛇神族の復活。


(しかし違う。時期を待て)


更に未来が浮かび上がる。

蛇神族の滅亡は、金色の光が蛇を消した。

蛇神族の脅威は滅亡ではない。

なら、本当の滅亡とは?


それは下等種族人間が起こす脅威だった。

人間が神と同等の力を持つ仙となり、更に神喰の血が人間を介して広まり、その血は神族を滅亡させる鍵となるのだと。

神喰の血は神族を消滅させる神滅の毒。


(手に入れたい・・・)


しかし始祖神なる己が手にするには猛毒でしかない。

神族には相反する力。

しかし神族と同等の力を持った神仙はその血の力を宿しても消滅する事は無かった。

つまり己が今の始祖神としての力を捨て、人族となれば、手に入れられる力。

賭けに出る。


神喰の血が広まる未来に向けて己の魂を飛ばして人族の器に移し、新たな者として転生すれば、その力を我が物に出来る。

しかし力無くては先が見えない。

ならばと、己の一番弟子である鉄拐李に人間となった我が器の俺を育てさせることとした。


(鉄拐李なら任せられよう)


そして実行に移した。

東華帝君の突然の死に当時の神界は揺らいだ。

後に西王母が己の領地を手に入れ支配するが、それはもうどうでも良い。


俺は人として転生した。

俺の名は呂洞賓と呼ばれた。

しかし転生した俺は東華帝君であった記憶は残っておらず、それでも弟子の鉄拐李は人であった俺を神仙として俺がしたように秘術の全てを伝授してくれた。


始祖神であった俺の素質は人としても才能を開花させ、八仙としての地位を得た。

その間、時期が来るまで俺の存在と計画を知られぬように西王母の下にて働く。

俺の記憶とともに始祖神として覚醒するため、そのタイミングを待った。

早まり始祖神に戻れば元も子もない。

俺がカミシニの、神喰の血を手に入れた後でなければならない。


そして時は来たのだ。

俺の覚醒には鉄拐李の死が引き金となった。

俺はカミシニの血を手に入れただけでなく、その最高の倶利伽羅の王に覚醒した。

当然だ。

この俺が王でなくてどうする?

始祖神の力をと倶利伽羅王の力を合わせ持つ俺が全てを超越した存在。

まさに絶対無比。


至高の真王。


だが、まだ足りぬ。

生前の俺が滅した後、この世界に現れたカミシニの神の存在があった。

後の神族達はその王を次元の狭間に幽閉され、その力の全てを抜き取った眼球へと封じたというのだ。忌眼と呼ばれるその力を手に入れれば、この俺に敵は未来永劫無し。



「手に入れてやろう。世界を牛耳る力はこの俺にこそ相応しい」



そして人間界を支配している紂王と交戦中であった西王母を幽閉し、仙界を手に入れた。

だが、西王母は先に忌眼を持つ玉面乙女を仙女院国へと逃していた。


仙女院国の結界は西王母の特殊な能力で、男である全ての者を排除する。

この俺の力でも破壊出来ぬ結界に、仕方なく配下を送った。

女であれば入れるのであれば問題ない。

そこで倶利伽羅の力を持つ金聖霊母を寄越したが、どうやら返り討ちにあったようだ。


同時に西王母が俺から逃れる。

そして俺が直々に動く事となった。


俺は仙女院国の付近で魔眼を持つ者共を相手にしたが、俺の敵ではなかった。

理由は分からぬが仙女院国の結界が内から崩壊し、そこで目的の忌眼を目にした。



「俺に手に入れられるために、のこのこと」


そしてこの手にした忌眼は、俺を震わせた。

もうじき、この世界は俺の手中に入る。


そうだった。

忌眼は左右あったな。

ふふふっ

既に手を打っていた。


俺は此処に来る途中、配下の八仙の生き残りである藍 采和に、この付近に隠れている忌眼の持ち主を拐って来るように命じていたからだ。


もうじき、もうじきだ。




それが、あと一歩と言う時に・・・


「西王母ぉおおおお!!」


俺の手首ごと、手に入れた忌眼が奪われたのだ。

次回予告


ついに西王母が東華帝君と再び対峙する。


そこに法子達が加わり、最終戦争勃発か?

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