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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
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憧れのスーパーウーマン??


正義くんの危機に、アータル神の宝石が破壊された時、


法子は地蔵菩薩真言を唱えていた。


そして・・・


私は法子よ!


私は正義くんとアータル神にしゆう鬼人を任せ、校舎内へと侵入したの。


「2体はいるわね?」


私は自分の怪我[足]をも忘れて突っ込んだの。あの2体の先にある階段から屋上を目指すのが一番の近道!私に気付いた化け物が襲い掛かって来る。私は紙一重で躱しながら戦いを避けて階段へ向かう。追い掛けて来る化け物は気付く?私が通りすぎた後に階段が崩壊して一階に落下する。駆け上がりながら階段に霊気弾を放って崩壊させたの!


「このまま二階に!」


すると前方から別の化け物が私に向かって降りて来たの!


更に階段下に撒いた化け物達も起き上がって来る。


「くっ!」


やはり倒さないとダメのようね?でも術札も尽きてるし、どうするか?


私は前方の化け物の攻撃を躱すと、そのまま二階の廊下を走る。


そして教室に隠れて何かを探す。


「これなら!」


私は黒板からチョークを手に握ると、向かって来た化け物に向けて投げ付ける。チョークには霊気を籠めている。破壊力は抜群!だけど、化け物に効くはずはなかったの…


だけど、三角定規がある!


私は三角定規を指で回転させながら投げ付けると、化け物は胴体から真っ二つに両断されたの。


「学校には武器は沢山あるんだからね!」


私はモップを握りしめて構える。


あの化け物は人間の皮を被ったに過ぎない!もう迷わないわ!


「もう遠慮はしないわ!」




そして戦いは再び正義くんとアータル神へ


「美奈…」


正義くんは理解していたの。美奈さんが化け物になってしまった経緯を…


蚩尤鬼人になるためには死ぬ間際に強烈な生への渇望、強い思い、未練が必要なの。


美奈さんにとっての強い思いが…



「私は正義くんが好き!好き!好き!だから告白したかった!正義くんが欲しい!欲しいの!」


「!!」


「だから…正義くんは私が食べるのぉおおお!!」


襲い掛かる美奈さんの化け物の攻撃を躱すと、背後に隆くんと横内さんの化け物が同時に襲い掛かって来る。正義くんは飛び上がって躱す。


《やりづらいだろ?友の姿をした化け物だと?》


「僕を気遣ってくれるのかい?安心して…あいつ達は僕の友達じゃない!友達の仇、化け物だ!」


アータル神の姿をした正義くんは大剣ジャスティス・ソードを振り上げる。


「てぃりゃあああ!」


降り下ろした剣を躱す化け物達に、すかさず追撃をする。その正義くんの目からは涙が流れていた。例え化け物であろうと、頭では理解していようと、親友達の姿をした者を自ら倒さねばならない辛さ、そして愛する彼女の…


「でも、僕がやらなきゃいけないんだ!」


正義くんの振り回したジャスティス・ソードが炎を発して横内さんの姿をした化け物が炎に包まれる。


「ギャアアアアア!」


更に、背後に迫った隆くんの姿をした化け物を噴き出す炎の勢いを使い回転しながら一刀両断にしたの。


「酷いわ!友達に何て事を?正義くんはそんな人じゃなかったわ…私の好きになった正義くんは優しくて、真面目で、それでいて…」



悲しい顔をして訴える美奈さんの姿をした化け物に対して正義くんは答える。


「もう惑わされないと言ったよね?どんなに見た目も声も似せても…君は僕が好きになった美奈じゃない!本当の美奈は…」


正義くんには見えていたの。化け物の背後に本当の美奈さんの魂が自分を見ている事に!いえ、美奈さんだけでなく隆くんや横内さん、彰くんの魂も自分を見ている事に!



「大丈夫だよ…皆、僕と共にあるから!皆、いつまでも一緒だから!だからそんな心配な顔をしないでよ?僕はもう騙されたりはしない!本当の美奈も隆も彰くんも横内さんも、ちゃんと見えてるから!」


《トドメは私がしようか?》


「うんうん。僕に任せて?アータル?僕が皆を弔うために、僕がこの手で終わらす事に意味があるのだから!」


《そうか、解った。任せるぞ?正義よ!》


「あぁ…」


二人のやり取りを見ていて美奈さんの姿をした化け物がついに諦め、その姿が巨大化し始める。その力はまさに蚩尤鬼人の王、蚩尤鬼王だったの!


正義くんとアータル神の二人の魂が同調率が更に高まると、その姿が炎に包まれながら少年神から青年神へと姿を変わっていく!



『今より正義の制裁を執行する!』



神炎に包まれたアータル神の姿の正義くんはジャスティス・ソードを手に、蚩尤鬼王に向かって渾身の力で斬り裂いたの!!


「グギャアアアア!」


炎が化け物を浄火させていく。崩れるように身体が消えていく中で、アータル神の姿から正義くんへと戻っていく。


「さようなら…」


別れを告げると共に、美奈さん達の魂もまた呪縛から解き放たれて消えて逝ったのでした。



再び場所は校舎内。


私の戦っている教室。モップを片手に戦う私がいたの。


「また別のが現れたわね?うじゃうじゃと、鬱陶しい!!」


私を囲むように四体の化け物が迫っていたの。化け物達が次々に増えてるようなの。だけど!


「今の私は誰にも止められないわよ!」


迫る化け物の腕が背後から迫ると同時に私は紙一重で躱すと、化け物が一人でに引っくり返る。


『合気!』


私は霊気の温存のために無駄な力を抑えながら戦っていたの。


だけど、このままでは致命傷は与えられないわ…


私は化け物と化け物の間が開いた場所を駆け抜ける!意表をつかれた化け物が振り向く時には、私の姿が数人に増えていたの。


残像移動術!


残像移動術とは素早い動きと合わせて霊気で幻影を作り出しながら移動するの。化け物達は混乱しながら幻影の私を追っていく。


「やったわ」


本体の私が姿を現すと二階にかけあがる。このまま四階まで駆け抜けて屋上にまで出るわ!


しかし?


階段の足場が突然生き物のように脈打ち始めたの??同時に学園がまるで化け物の体内のように壁も床も天井も変わっていったの。


「き、キモッ!」


前方の道が閉ざされ、左右に新たな道が現れる。私は迷わずに右方に向かって駆け出す。


さてと?


どうするかな?


とりあえず箸を持つ方を選んだけど、大丈夫かしら?


「!!」


殺気を感じた!


気付いた時には前方と後方に何処から現れたのか?数体の化け物が私の行く手を塞いでいたの。


「これじゃ、さっきみたいにやり過ごすわけにはいかないわね」


私は呼吸を整えると戦うために構える。私も解った事がある。この化け物達には強さに個人差がかなりあるみたいなの。特殊な能力を使えるのとか脅威的な力があるのは面倒いけど、私の目の前にいるのは雑魚!!私は化け物の攻撃を躱しつつ、すり抜けようとしたけれど、化け物の姿がスライム化して私の足に絡み付き動きを止められる。


「このぉ!」


力任せに脱出を試みるけど足は抜けなかった。そこに他の化け物がニヤニヤと迫って来たの。


このままでは、殺られてしまうわ?葉子を助けられないままなぶり殺されてしまうって言うの?


「このぉ!このぉ!」


悪あがきは無駄に終わり私の全身がスライムの化け物に包まれて息が出来なくされたの。


「ごほっ!」


意識が遠退く?呼吸だけでなく、残っていた霊力まで吸い出されているようだわ?


あぁ…


その時、強力な力が絶体絶命の私に向かって近づきつつある事に気付いたの。



「何だ?はぐれた主様を探していたら法子に出会すとはな?」


その声は?


その声は私の知る女性の声だったの!しかも、その女性は両手に握った剣を一振り、二振りすると私の身動きを奪っていたスライムを消し去ったの。崩れるように膝を付いた私を庇うように立つその彼女は?


「鈴鹿御前さん!」


彼女は総本山の四守護者である坂ノ上田村磨呂さんの愛する女性で、その実力は田村磨呂さんに匹敵するんだって!


「化け物が四体か?他愛もないわ」


鈴鹿御前さんの身体から覇気が放たれると化け物が怯み後退する。そね瞬間閃光が走り、化け物達が次々に斬り刻まれ倒れていく。


「凄い…いつの間に斬ったのかしら?」


「私の愛刀、アザ丸とシシ丸よ!信長の一件では間に合わなかったけれど、今は刃こぼれなく美しく斬れるわ」


どうも、愛刀を磨ぎに出していたらしく、しかもカミシニをも斬れる業物なの。


「神魔の力を奪うだけでなくカミシニの血をも啜る黒刀を叩き上げ、主様のソハヤの剣に匹敵する名刀の錆びにしてくれよう」


残った化け物達は後退していくと、その奥から別の強い力を持った化け物が逃げた連中を丸飲みにしたの。そして人の姿に戻ると中年の女性になった。


「逃げるなよ?逃げたら私の餌になるって教育していたわよね?」


そこには私も見覚えがあった。確か三年の上級生を見ている女教師だったの。


「あ~やだやだ!また余計な仕事が増えてしまうわ…答案の採点に、日報に部活の顧問…次から次に私の時間を奪うのは誰よ?」



あの先生も化け物になったのね?しかも人間の記憶からのストレスを力にして怒りの殺気が伝わってくるわ!


「ダメな生徒ばかりで私が文句言われ、親御の顔色まで見なきゃいけないなんてウンザリだわ!皆、死ねば良いのよ?そうは思わない?」


「思わないわ?だって私は貴女の生徒ではないですもの」


真面目に答える鈴鹿御前さんは、少し羨ましく思っていたの。


「生意気ね?どうせお前もそんな態度で、昔は先生を泣かしていたんでしょ?」


「私は義務教育と言う、学校って行った事がないので解りませんわ?残念ですけど」



えっ?学校に行った事がないって?確か鈴鹿御前さんは美しさや強さだけでなく、料理から田村磨呂さんの補佐として秘書を任されたスーパーウーマンだったわよね?見た感じ、お嬢様だし、てっきり凄い大学とか出ているのかと?


「私は、主様に救われるまで外界から閉ざされた地下牢に拘束された鬼神の巫女でしたから」



外界から閉ざされた?


鬼神の巫女?



それは鈴鹿御前さんと田村磨呂さんの過去の物語。


そして今の鈴鹿御前さんが総本山にいる理由。


そんなこんな


次回予告


鈴鹿御前の過去に、あの男が再登場??

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