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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生封神血縁編~始祖転生戦争~
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最強の女連合!玉面乙女の黒い影?

玉面乙女の暴走に塔戦場で戦いあった女達が手を取り合う?

私は法子よ!


私と九天玄女の一騎討ちに乱入した玉面乙女が暴走。

手当り次第で暴れて、九天玄女との戦いが中断した事は救いだと思ったのだけど、全然救われてないし、事態はもっと酷い状況に突入。



「玉面!しっかり気を確かに持って!お願い!」


サクヤ龍王の言葉も耳に入らないようで、玉面乙女は全身から溢れ出す血流を触手のように伸ばしては私達に向けて襲わせて来たの。



「玉面、これが奴の真の力か。嘗て共に大戦を戦った時に感じた違和感は、この負の力だったのだな」


蛟魔王さんは玉面乙女の潜在能力に身震いしていた。

そこに剛力魔王さんが言葉をかける。


「玉面、殻を、破らなかった。破れば、底知れない知ってた。けど何か、止めてた」


「あの暴走を無意識に恐れていたのだな」


「蛟魔王さん?剛力さん?」



蛟魔王さんと剛力さん、それに孫悟空に牛角さん、百獣王さんもだけど、過去に共に戦っていた戦友だったの。


「自我を取り戻せるかは、奴の気を失わせられるかだ。しかしそれでも戻らないかもしれない。目の前の敵を皆殺しにするまで止まらないかもしれぬ」


「そんな」


それは蛟魔王さんも同じく忌眼の力を取り入れ、その暴走に身を焦がして愛していた浦島さんを手に掛けた過去があったから。



「あの力を持ちながら、失って初めて分かった。あの力は存在していてはならない」


蛟魔王さんは金色の龍の鎧を纏う始祖の力を手に入れていた。

その力を持って、玉面乙女に向かって攻撃を仕掛けたの。


「うヒヒ~アハハ!串刺し」


「!!」


玉面乙女の足下が血溜まりになりながら広がっていく。

接近した蛟魔王さんが間合いに入ると同時に、血溜まりから突出した無数の血の針が蛟魔王さんに迫った。


「双華龍鞭」


寸前でサクヤ龍王さんが鞭を振るい、串刺し寸前の蛟魔王さんの手首に絡ませて軌道を変えて救出する。



「先程まで敵だった私を救うか?」


「力を借りさせて貰うわ。今の玉面乙女は危険過ぎる。あの暴走はいつもと何か違う。きっと鍵が彼女に呼びかけているに違いない」


「鍵?」



あ、そうだった。

私達がこの塔戦場に入って来た理由って、西王母が玉面乙女に預けた鍵を奪取する事が目的だったんだわ。



「そもそも鍵なんて何処にあるのよ〜」



私の嘆きに、鉄扇ちゃんが答える。


「まだ気づかないの?」


「えっ?分かるの?」


「西王母が与え、この世界の命運を左右する鍵なんて他にないわよ」


「えっ?えっ?えっ?」



私は考えてみた。

テクテクテクテク、チーン!

わ、分からないわ!

えっ?もう皆知った顔してない?

私だけ分からないの?


「ふふふっ。気づいているに決まっているわよ!ちょっと皆を試して見ただけよ。目的を共有させるためにね」


「ならあの忌眼を何とかするわよ!アレが世界を左右させる鍵なら、私達が手に入れるまでよ!」


「はい?」



ハッ!鍵って忌眼の事だったの??

それって、あの銀色の瞳??



「たとえ玉面乙女を殺してでもね。私はそもそもそのつもりだから」


「それは、させませんわ!」



鉄扇ちゃんの言葉にサクヤ龍王が制す。


「私の姉さんの仇は私がとるの!」


鉄扇ちゃんとサクヤ龍王さんの険悪ムードを理解した九天玄女が気づいて手を叩く。



「羅刹女さんを玉面乙女が殺したって本当に?あら〜私が戦いたかった羅刹女さんを手に掛けたなんて、私はどちらの味方するべきかしら」


「何を言っているのよ!九天玄女。私達は西王母様から鍵を奪われないように命じられているのよ!しっかり役目をまっとうしなさい」


「でもね、この場にいる全員が足並みを揃えないと、皆、死ぬわよ」


「えっ?」


「感じない?あの玉面乙女の中に宿る別の力の存在を。アレはヤバヤバですわ」



九天玄女は玉面乙女ではなく、別の違和感に緊張を高めていた。

察した瑤姫さんは、それ以上何も言わずに玉面乙女を見たの。


「貴女の真面目な顔を初めて見たわ。そうね、先ずはこの混乱を収拾して、それから話が合わない連中を焼けば良いわね」


「素直で好きよ。瑤姫」


「うるさいわ!」



と、こんな状況で私達の目的がバラバラながら統一したの。



「とりあえず止める。難しい話はその後」


すると九天玄女が先頭に立って歩むと、



「貴女達も薄々と気付いていると思うけれど、私達の目の前にいる「アレ」は玉面乙女ではないわ。そう、あの中に存在する力の正体は・・・危険だ」


「!!」



あの出鱈目に強い九天玄女が恐れるほどの何かが存在していると言うの?

それより、えっと、皆さん気付いてた?

あれ?気付いてないの私だけ?

玉面乙女じゃなくて、何なの?



「正確には玉面乙女を支配している影が見える。その者が玉面乙女の力を増幅させ、力を供給しているようだ。そして今、溜めている。今にも使いそう!そうはさせません!」


えっ?何が始まると言うの??

それは忌眼を持つ者と、倶利伽羅の王が持つ特殊血界。

その能力は個人差があってどんな能力かは分からないけれど、知っている限りだと趙公明の無限増幅や、紂王の奪略の力。それと姜子牙君が紂王を倒した謎の血界。



「それと金聖霊母の長再生の能力もですわ。先生」


「竜吉公主、貴女は大丈夫なの?」



竜吉公主さんは金聖霊母との戦闘で満身創痍の中で片腕を失い、それでも玉面乙女を止めるために立ち上がろうとしていたの。



「片腕が無くても問題ありません。まだ踏ん張れる力は残っていますし、それに私の手も借りたいと思っているのでしょ?」


「そうね。私の本能がさっきから危険を伝えているの。これから始まるのは私の好きな戦闘ではなく、殺戮のみの予感」



そして蛟魔王さんがサクヤ龍王さんに、



「サクヤ姉さんなら先が視えているのではないか?」


「さっきから私の未来視が何か強い歪みの力で、何も見えないのよ」



それは私達を除く塔の壁や床が歪み、空間がねじ曲がりながら抉るように侵蝕していたの。そして歪み形を失った空間が玉面乙女に向かって吸収し始める。



「覚悟を決めなさい!ここから生きて出られるかは運のみ。それより彼女を止めなければ、世界が消える」



えっ?

そんな大事なの?

今?この状況?


すると全員の意識にサクヤ龍王さんの念が同調して、会話もしていないのに全員の考えている思考が伝わってくる。


(テレパシーの共有?)


しかも強制的に意識を繋がれた感じ。


(皆さん、今は彼女を止めます。そのために力を貸してください)


その言葉に鉄扇ちゃんは、



「今だけよ。まずは正気の彼女を討ってこそ私の仇討ちは成立するのだから」



伝わって来る


皆の思考が、私のやるべき事が。


一人一人の最善の行動が手に取るように伝わって来る。


まるで私の精神と肉体が皆と一つになってるような奇妙な感覚。


変な感じ。


とりあえず敵味方混同。


そんなこんな。

次回予告


玉面乙女の特殊血解発動前に食い止められるのか?


法子「やらなくちゃ駄目なら、やらないとね!」

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