表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生封神血縁編~始祖転生戦争~
608/713

きょ、きょ、強敵連戦!混戦!女の戦い!

法子と剛力魔王の生存は?


えっ?今回の話では分からない?


そんな馬鹿な話・・・


私達が戦っていた時、離ればなれになっていた鉄扇ちゃんも戦っていたの。

鉄扇ちゃんが戦っている場所は見渡す限り何もない砂漠地帯だった。


その相手は、過去に一度手合わせした八仙の何仙姑かせんこだったの。


「くぅそぉお!」


鉄扇ちゃんは何仙姑かせんこの攻撃を躱しながら、彼女の力が以前よりも数倍にも力を増している事で苦戦していたの。


「私はもう以前の私ではない。私は金光聖母の実験に身を捧げて、この力を手に入れたのさ」


額に紋様が浮かび上がり、全身へと広がっていく。

カミシニの血を強制的に覚醒させた事で、何仙姑かせんこは手のつけられない力を手に入れた。



「お前には負けないわ!この鉄扇がもう一度敗北を与えてやるから覚悟しな!

突風巻き起こせ!芭蕉扇!」



振り払われた芭蕉扇は突風から、更に強さを増して竜巻を起こす。


「芭蕉扇・地爆」


「!!」


しかし何仙姑かせんこは鉄扇ちゃんの持つ芭蕉扇と色の違う芭蕉扇を手に振り払う。すると大地が盛り上がって大地が揺れ動く。


「それは芭蕉扇?」


「教えてあげるわ。私達八仙は皆、特別な仙具を貰い受けていたの。この芭蕉扇は死した漢鍾離の置き土産さ」



立っている事も出来ずに飛び上がる鉄扇ちゃんに何仙姑かせんこは追い討ちをかける。


「玉板」


それは以前に見た曹国舅の仙具。

目に見えない強固な壁を作って、逃げ場を塞ぎ、更に閉じ込める能力を持っている。

壁に衝突した鉄扇ちゃんを、更に蓮の蔓が絡み付き縛り上げる。


「良い様ね。前に私は身体を両断されたわね。今度はお前が引き裂かれてしまいな」


締め付ける蔓が鉄扇ちゃんの皮膚を赤く腫らす。


「グゥウウ」


しかし鉄扇ちゃんの目は諦めてはいなかった。


「芭蕉扇・雷」


鉄扇ちゃんが叫ぶと目の前に黄色い芭蕉扇が現れ宙に浮かぶと、その芭蕉扇は自ら動き出して雷を放つ。


「ヌゥ!」


雷の雨を受けた何仙姑かせんこの手が握る蔓が離されると、弛んだタイミングで鉄扇ちゃんは身体を締め付けていた拘束から逃れたの。


「仙具を見せつけてくれるなら、私も見せてやるわよ」


それは黄色い芭蕉扇。



「芭蕉扇・雷鳴」



振り払われたのは雷、そしてもう片手には最初の緑色の芭蕉扇を手に振り払う。


「芭蕉扇・突風」


二つの芭蕉扇を操り、繰り出す攻撃は雷鳴轟き竜巻を起こす。


「両神具を同時に使うか」


砂漠の砂が巻き起こって見えない壁を表沙汰にした。


「仙具勝負はお仕舞い。この私の本気を見せつける!」


鉄扇ちゃんの肌が黒く染まっていく。

魔神族の血が活性化する事で、その身体能力は飛躍的に羽上がる奥義。


「羅刹変化唯我独尊」


その突進に何仙姑かせんこもまたカミシニの血が活性化し、その額の紋様から血管が浮き上がり脈打っていく。


「死ぬのはお前だよー!」



互いの力が交差した。

凄まじい衝突で砂漠地帯は砂を巻き起こし、視野を完全に閉ざした。


二人の勝敗は?


そして同じ頃、


「この塔戦場にまた新たな客人か」



その者は塔の全権を任された仙女。


「二人とも安心するが良い。侵入者は全て私が蹴散らせてみせるから」


ニコッと笑う仙女は凛として美しく、そして自信に満ち溢れていた。


「貴女に私達の命をお任せ致します。貴女は西王母様が最も信頼するお方ですから」


眠っている玉面乙女の前に立つサクヤ龍王は礼を述べると、


「!!」


サクヤ龍王の視界がボヤけ、何かを視せる。


「今、少し後の未来が視えました」


「言わなくとも良いわ」


この頂上階に、侵入者が入り込んだのだ。


「どうやら厄介な客人のようね」


「そのわりには困った反応ではないようだが」



見ると侵入者が既に塔戦場の頂上であるこの場に現れ、目の前に立っていた。


「玉面乙女、それにサクヤ龍王。この私直々に脱走したお前達を始末に来てやったわよ」


その者、女カミシニ最強と言える猛者であり、倶利伽羅の王。



金霊聖母きんれいせいぼ


その指先を振り上げると、頭上に巨大な剣が出現する。


「流血豪雨・飛金剣!」


歪んだ空間の壁から1本1本と剣が抜け出て来て、まるで雨のように降り注ぐ。


「他愛もない」


女仙は飛んで来た剣を掴み取ると、向かって来る剣の雨に向けて無数の突きを繰り出していた。弾かれる剣は砕け散り、そして閃光の連撃が金霊聖母を襲う。


「やはり只者ではないと思ったよ」


黄金のマントを扇ぐと、連撃は軌道を変えて壁や天井を貫いていた。


「もし最強の女を競うとするなら、私は西王母とお前の顔が浮かんだよ。私の知る限り、お前は武の才能に恵まれた申し子よ」


「そう褒めるな。私もお前の名声は耳に入っているぞ。一手、腕試しをしたいと思っていたが、そう悠長な事は言ってられぬのでな。残念だが、お前を討たせて貰おう」



瞬間、二人の姿が消えると、衝突音が響き渡った。


「あの二人は別格。この私が動きをみきれないなんて」



サクヤ龍王は眠ったままの玉面乙女を担ぐと、金霊聖母の相手を女仙に任せ、部屋の奥へと入っていった。


う~ん、とんでもない女同士バトルだわ~


そんなこんな。


次回予告


次話で、法子と剛力魔王の状況が分かる。


こんだけ引っ張り、死んでいたら冗談じゃない話

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ