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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生封神血縁編~始祖転生戦争~
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森羅万象変化唯我独尊!始祖の末裔・瑤姫(ようき)の襲撃!

剛力魔王さんと早魃そうばつの対決。

そこに新たな女仙が現れる。

その名は、瑤姫ようき


私は法子。


剛力魔王さんと早魃そうばつの対決の最中、業火の中から現れたのは、何やら牛角魔王さんと因縁のある女仙だったの。


その女仙は、瑤姫ようき

紅と赤の仙衣を纏い、その髪は赤く燃えるように逆立っていた。


「お前達、牛角魔王と縁ある者達か?ならば聞こう。お前達は奴の味方か敵か?」


その問いに私と剛力さんは、


「仲間よ」


その返答が言い終える前に背筋が凍りつき、危険を知らせたの。


「!!」


間合いに入った瑤姫ようきが片腕を振るうと、業火が私と剛力さんを飲み込む。


「も~う!容赦無しねぇー!」


私は如意神向で炎の間を割って防御すると、その割れた隙間を突っ込む剛力さんが瑤姫ようきに向かって攻撃を仕掛ける。


「一撃、剛拳!」


放たれた拳は唸りをあげて繰り出されるが、


「!!」


その威力は瑤姫ようきの掌に受け止められて殺された。


「女にしては中々の豪腕。しかし私には遠く及ばないわね」


掌から噴き出す炎が、拳を掴まれた剛力さんを襲い、たまらず掴む瑤姫ようきの腕を蹴り上げ後方に飛び上がって逃れる。


「良い判断だ。消し炭になる前に飛んだか」


息を切らす剛力さんは、瑤姫ようきとの連戦もあって消耗していたの。


「何?強いわよ、あの女仙」


私は新たに現れた瑤姫ようきに対して警戒しながら、多少怯んでしまった。

すると瑤姫ようきは私達に言い放つ。



「この私は他の仙女と一緒にするなよ。私の血統は始祖一族。かの炎帝の娘よ!」


「!!」


ん?炎帝?誰?


「え、炎帝、だと?」

「知っているの?剛力さん?」



剛力さんさ静かに頷く。

嘗て孫悟空や牛角魔王さん達と一緒に地上界を制覇しようと戦いに明け暮れていた。

その時代、最も強敵になった大魔王がいた。

熔岩魔王、いえ、炎帝と呼ばれる始祖神。

しかも牛角魔王さんの師匠でもあり、二人は一騎討ちをしたの。

熾烈な戦いの末、牛角魔王さんは炎帝を倒した。

その炎帝って大魔王の娘なの?


「復讐ってわけね」


それにしてもいくら不意打ちだったとしても、あの早魃そうばつを相手にしない程の力量なんて。



「さて、あんた達はどっちからやるの?私はお前達侵入者は一人足りとも生かしては返さないつもりです。覚悟する前に終わらせてあげる」


すると上空に炎が巻き起こり、そして急降下しながら向かって来る。


「やはり!」


彼女はカミシニなの?

しかし私達は、瑤姫ようきの炎から巨大な神気を感じ取り、そして貫く炎の大槍の落下に足下を崩され、陥没しながら熔岩向かって落下する。


「きゃあああ!」


「私はカミシニなどではない。カミシニなどならなくとも私は無敵なのだからな」



瑤姫ようきの迫力は私達に逃げ場を与えない。

その時、私の腕が引っ張られ、強い力で放り投げられたの。



「今度は何ぃいいいいいー??」


それは剛力さんだった。

落下する私を放り投げ、自分は熔岩の中へと落下していく。



「わ、私を救うために?剛力さーんー!」


「心配、無」



剛力さんは身体の向きを変えると、熔岩に向かって拳を放った。

その圧は熔岩の底を貫き、流れる熔岩が地下へと流し落とす。

そして突き出た岩石の上に着地すると、瑤姫ようきに向かって飛びかかったの。



「身体強化に特化した進化を遂げたのか?しかもただのカミシニとは何か違うな」



瑤姫ようきは威圧感で剛力さんの接近を妨げるけれど、構わずに接近する剛力さんに。


「カミシニとは格上の血を持つカミシニには逆らえないらしいが、お前は先の格上のカミシニを相手にその拳をふるっていた。我が主、西王母殿によって転生したにもかかわらず、その主従の血の呪縛を受けてはいないようだ。面白い!お前は貴重なサンプルになりそうだ」



瑤姫ようきは両手を発火させると、高熱を帯びた剣を出現させて剛力さんに斬りかかる。


「闘、拳!」


剣と拳が交差した。

間合いを潜り抜け、突き出す拳を躱した瑤姫ようきの炎剣が右下、左上からと振り上げられ、振り下ろされる。


「烈火の連剣」


その鋭さと速さが増すに連れて、剛力さんの皮膚に血が浮かぶ。


「本当によく耐える」


「私、敗北、無い」


「ほぉ?この私相手にその根拠は何だ?」


「私、牛角、守る」


「!!」



その時、まるで見えない壁に弾かれるように剛力さんが弾き飛ばされたの。


「グゥウウ」


そして更に強い力を放つ瑤姫ようきは、



「お前達は始祖の血統が、たかだか湧いて出た下級神やお前達妖怪、カミシニなどとは比べ物にならないと教えてやろう」



すると唱えたの。



「森羅万象変化唯我独尊」


その時、濃厚縮な神気が纏われて瑤姫ようきの身体を神々しく輝かせた。


「これが万物最高の極み。私の力よ」



直後、大地が震えて熔岩が噴火した。

私と剛力さんは逃げ場を失い、その頭上から振り下された高密度の炎剣が私達を一刀両断にした。


あぁ・・・


私と剛力さんは、このまま瑤姫ようきの前で消し炭にされてしまうの?


そんなこんな。

次回予告


瑤姫ようきの圧倒的な強さの前に法子と剛力魔王の命運は?

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