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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生変革封神大戦編
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逆行??


紂王相手に姜子牙と黄天下。


しかし、世界を揺るがす紂王に本当に勝てるのか?


私は姜子牙!

私と黄天下はついに、この戦いの姜子牙を相手に戦う。


見上げる程の九尾の額に紂王の上半身が見える。

あれが核か?

しかし容易に近付けられはしない。

九尾の尾が四方八方に漂いながら、私と黄天下を狙っておる。



「気を抜くなよ」


「分かっている!あんな奴に王は語らせない。この俺が、必ず誰もが認めてくれる王になってやる!」


「!!」



しかし神に忌み嫌われ、人間にとっても化け物的存在であるカミシニが、もしこの地上世界の王になったら・・・


「ふふふ。面白いかもな。神を牽制し、そして人間にとっても至高の存在。誰も文句は言えまい。それに私が言わせぬ。お前ほど、真に王に相応しい者を私は知らん」


「あんまり褒めるなよ。その為にも」


「この戦いに生き残り、勝つ!」



私と黄天下は空高くに見える紂王に向かって突進した。


「愚かな。この余はもう誰にも止められぬ。この余にも、止められぬのだからな」



心に渦巻く憎悪が渦巻く。

この感情は紂王のものではなかった。

これは?



「妲己。ここにいたのだな。余が受け止めたお前の半身。目には見えぬが、ずっと傍らに、余の中におったのだな。良いぞ。お前の好きにせい。この真王である余が、お前に与える。この世を滅ぼす権限をな!」



蠢く渦が頭上を覆うと、九尾の尾が私と黄天下に向かって急降下して来る。



「受け止めていたら命が幾つあっても足らん。躱すぞ!」

「分かった」



巨大な尾をすり抜けるように躱し、その圧迫感に飲まれないようにつき上がる。


「虫けらが」


紂王の更に頭上に見える眼球が空一帯に増殖しながら私達を見る。


「!!」


熱を感じた。

高熱の光線が私と黄天下に向かって降る。

貫く剣か槍の如く私達を襲う。


「うっ!」


掠った

痛みに意識を持っていかれると、そのまま意識は途切れるだろう。


意識を強く持たねば!

集中力を研ぎ澄ませ、そして突っ切ろ!


「うぉおおおお!」



私は打神鞭に忌眼の力を籠める。


「打神鞭よ、耐えろよ?私の忌眼の力を全て注いでやるからな」



右目が銀色に光輝き、血管が浮き上がっていく。

そして右腕の肌が赤く変色し、筋肉が盛り上がる。


(痛い痛い痛い痛い痛い痛い。眼が焼き付き、腕が弾けそうだ。けれど負けてはならぬ。負けられぬ。黄天下にな!)


「打神鞭・忌雷貫」



黄天下もまた倶利伽羅の力を解放させ、その身を覆う血蒸気が右腕に集まる。


「打神鞭・血焔玉砕」



炎と雷の塊が紂王に向かっていく。

このままチュウオウの攻撃を穿孔し、そのまま本体を叩いてやる。

私と黄天下の力が絡み合い、その勢いは止まる事なく、豪球が紂王へと迫る。


「ウコォオオオオ!」



九尾の咆哮が響いた。

その時、何か嫌な感じがした。


「!!」



突如、前方の空間が歪み出していたのだ。

気付いた時には私と黄天下は地面に向かって急降下していた。



(空間を歪ませ、我らの方向を変えた?これは姫伯邑考から奪った歪みの力か?)



とんでもない力だけでなく能力を使われては近付く事も出来ぬではないか。


「うわぁあああ!」



私と黄天下は地面に直撃し、地面が盛り上がるように崩壊した。


「ウコォオオオオ」



そして追撃が容赦なく続く。

空を覆う無数の眼から高熱の光線が同時に地上全土に向けて放たれた。

それは世界を焼き焦がす回避不可能の消滅の光が世界を覆い、消し去る。


眩しい。

そして熱く感じた。



(お、終わりなのか)


「終わりじゃねぇぜ?お前」


(ヘッ?)



気付くと私は地上に落下したにもかかわらず傷一つなく、そして生きている。

そして理解した。

私は寸前で助けられ受け止められたのだ。


それは黄天下も同じだった。

黄天下は褐色の黒髪の若者に受け止められ、私は金色の髪をした若者に救われていた。

この二人は私らが城内に侵入する際に、先に行かせてくれた者達?



「助けてくれたのか?しかしそれは一時の事。我らはあの光に飲み込まれ、消滅させられるだろう」


「そうか?そうでもないと俺様は思うぜ!何せ、アイツが何とかすると言って、お前達を俺様と八怪に任せて先に飛び出して行ったからな」


「えっ?」



その時、私は見た。

一筋の光が、上空に向かって急上昇していくのを。

すると紂王の瞳から地上全土に降り注ぐ無数の光線が、一点に集まりながら渦を巻きながら一つの塊となっていく。


「集まって!」


その光の主は手にした神具をかき混ぜるように振り回す。



「私の許可なく好き勝手に世界を滅ぼすなんて決めないでよ!」



そして集められた光線の塊に向かって、


「如意神向・逆光」



閃光が走った。

彼女の能力で跳ね返された光線は紂王の瞳へと逆戻りし、次々と破壊していく。



「さっきまで本当に大変だったんだからね!その借りを纏めて返すわ」




そうだった。

彼女とその仲間達は、増殖して襲い掛かる無数の趙公明を相手にしてたのだよな。



次回予告


姜子牙と黄天下を救った者達は?


そう、彼女だぁああああ!!

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