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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生変革封神大戦編
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最強最悪の刺客!?大将軍動く!

姜子牙、黄天下、ナタクは強敵の追手を撃退して再び合流出来た。


しかし物語は・・・


私は姜子牙。

私は黄天下とナタクと別れた場所にまで戻ると、


「遅いぞ」

「!!」


振り向くとナタクと黄天下が既にそこにいた。

そして遅れて来た私は、


「遅れてすまぬ。二人共無事で良かった。本当に」


「姜子牙、お前も大丈夫なのか?」



二人は私が戻る事を信じて、この周辺に潜み待っていてくれたのだ。

そのせいで宮内は慌ただしく、護衛の数も増え、そう簡単に入り込めなくなっていた。

それでも侵入者に割り当てられるのは一部だと言う。

何故なら、仙界軍の動きが活発化し、兵の殆どが外からの(仙界軍)襲撃に割り当てられているからだと言う。



「噂では別の勢力が動いているらしいぞ?姜子牙」


「別の勢力?」


「カミシニを狩る連中が俺達の他にいるってもっぱらの噂になっているぞ。敵か味方なのか分からないが」


「私らの他に?あっ!」



そこで私は自分を助けてくれた者達の事を話すと、ナタクは鼻で笑う。


「その者達は俺の知る者達だ」


「そうなのか?」



そう言えば、ナタクの事を知っている素振りだった。


「あいつが動いたら、この世界はひっくり返るかもな」



アイツとは、別勢力のリーダーの事らしい。

そしてナタクが思い出すかのように普段見せない笑みを見せると、私は不思議とその首謀格の者に興味を抱いた。

それに国を相手に戦うのに三人でなど、そもそも不可能な話だった。

我らが自由に動けているのは仙界軍やその勢力が牽制になっていたのだな。



「とにかく揃った事だし、今後の事も決めなければな」


「そうだな・・・」



が、その時だった。


「!!!!!!」



全身が凍り付くような震えを感じ、

私達は飛び出すように外に出ると、上空を見上げて驚愕した。


「う、嘘だろ」


そこに存在したのは宙に浮かぶ黒虎に跨った武人の姿だった。

その者の噂は遠く離れた地にまで広まっていた。

この新生殷国を統べる大将軍の一人。

あの聞仲の右腕であり、カミシニの血を得たその者は、倶利伽羅の王の一人。


趙公明!


「まさか大将軍自ら俺達を討伐に来たと言うのか!」



正直、交わるのはまだ先かと思っていたが、いずれ戦い倒すべき相手。

しかし好機でもあった。

他に軍兵を引き連れているわけでもなく、単独行動のようだ。

対して、私らは三人。

勝機はある!



「どうやら君達のようですね。この新生殷国に入り込んだ侵入者と言うのは」



趙公明は我等を物色した後、


「私の弟弟子であった余元と余化を倒し、もう中央宮殿の近くにまで入り込んでいるとは見て見ぬふりも出来まい」


私は代表して答える。


「大将軍自らお越しなのは弟弟子の敵討ちか?それとも我らを脅威と思っての単独出兵か?」


趙公明は無言になると、


「なるほど。君が忌眼を持つ者か?それに天界の武神に、それに黄飛虎の忘れ形見か。個性豊かなメンバーだね」


そして目的を告げた。


「お前達、我等に従えよ!我が国に従属する事を命じる」


「な、何だってぇ??」



まさか、奴は?


「私は君らを勧誘に来たのだよ。君らにとっては早死にする事もなく、痛い目にあう事もない。しかも高待遇を保障してあげよう。嫌とは言わせないよ?」


「断る!」


「あはは。確かに嫌とは言ってないが断るとは即断だなぁ〜。何が不満だい?それとも他に欲するモノがあると言うのかい?」



対して私は強い眼差しで答えた。


「私は誰の下にもつかない。いや?私は既に従僕している。この黄天下にな!」


「えっ?あ、そうだ!俺も姜子牙も誰の下には付かん!それに俺が、この国を変えてみせる。人もカミシニも関係ない、種族を超えた国を作る真王になるのだからな!」



黄天下も胸を張って答えた。


「私がこの黄天下を真王にするのだ!」



その意思は強い眼差しで趙公明を射抜く。

その姿を見た時、趙公明は動揺していた。

何故なら、


(被って見えた・・・)


かつて、幼少期に金霊聖母の下で仙術を学び、その隣で励む親友に対して誓った自分自身の言葉と姿に。


(ふふふ。思い出してしまったよ)


趙公明は私達を見下ろして答えた。


「先程の申し立ては撤回しよう。私もまた真王に捧げる誓いを立てた身。その道を阻むのであれば、それが小石であろうか排除する」



そして指先を向けた時、


「ぐはぁ!」


突如、私の隣にいた黄天下が胸を貫かれて血を流しながら、その場に崩れ落ちたのだ。


「こ、黄天下ぁーー!」



動かずに倒れたままの黄天下の姿を見て私は激昂した。


「き、きぃさまあ!!!」



私の忌眼が発動したと同時に飛び上がると、打神鞭を振り払い攻撃する。


「そのような攻撃など、んっ!」


背後に飛び出して来たナタクが剣を抜き斬り込むと、


「怒りの感情で飛び出したかに思えたけれど連携の取れた攻撃でしたか。思っていた以上に冷静。殺すには惜しい。しかし私も心を鬼にしよう」



瞬間、趙公明の全身が血に染まり、その血の鎧に浮かぶは倶利伽羅の紋様。

噴き出す血が龍となり、ナタクの剣を止める。そして私の打神鞭も止められた。


「この一帯には私とお前達以外、待たせている護衛兵が二十人、民が七十三人くらいか。ならこの新生殷国発展のための僅かな犠牲と思おう」



直後、我々がいたその地が揺れる。


「!!」


そして閃光が落ち、趙公明を中心に消滅した。



あ、わ、私は?

衝撃を受けた私の身体は動かずにいた。

しかし私は何かに乗せられた状態で、猛スピードで離れていたのだ。

ナタクは?黄天下は?どうなった?


すると、


「逃さないよ」



黒虎に騎乗した趙公明が私の方に向かって追って来ていた。



次回予告


新生殷国の大将軍趙公明の登場に趙公明はどうなる?


そして趙公明を乗せて逃げる者は何者?



法子「趙公明か・・・。そこまで悪そうにみえないわね?話し合い出来ないの?」

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