表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生変革封神大戦編
532/713

炎上対決?魔礼紅と黄天下の熱き戦い!

姜子牙は無事に魔家四将の三男、魔礼海を倒した。


そして今、黄天下が魔礼紅が戦う。


俺は黄天下だ。


俺は、魔家四将の次兄。

魔礼紅まれいこうと戦いを繰り広げていた。

しかし、

この魔礼紅まれいこうは俺と同じくカミシニの血を発火させる能力を持った奴だった。


「俺の炎とお前の炎、どっちが上か試してやろう」


魔礼紅は背負っていた混元傘を手にすると、広げた途端に炎が巻き起こり、部屋全体を覆った。



「熱いぜぇ。熱くなってきた。この俺はまだ強くない。自信がない。痛いくらいに俺は俺が弱い事を自覚している」


「何だお前は?今更、泣き言か?確かに俺に比べればお前など、弱者に変わりないがな!あはははは!」



その言葉に私は首を振り、笑い返した。


「お前が何者か、どれほど強いか知らないが、俺の知る最高の男は!俺が追いかけても追いかけても追いつく気がしない。それほど遠く、かけ離れた強さを持っていた」


「お前、何を抜かしている?俺を前に他の男を崇拝して、意味分からないな。誰よ?そのお前が強いと認めた奴は?面白そうだから、お前を始末した後に俺がソイツを同じく始末してやろう。お前と共に侵入して来た二人組か?」



しかし俺は残念と首を振る。


「それは無理だ。その男、その者はお前には倒せない。何故なら、その者は既に命を落としているからな」


「さっきからお前が何を言っているか理解出来ぬな」


「あはは。出来ないさ。絶対に出来ない!お前程度では絶対に手も足も出ないさ!それだけ気高く、強い方だった。俺の父上はなぁー!」


「お前の父親だと?一から百まで、何一つ言っている意味が分からん。もう良い!お前は直ぐに燃やしてやる」



魔礼紅の傘から業火が黄天下に迫った時、呼吸を強く吐いた黄天下が叫び己の右腕を上げる。

真っ赤に染まる右腕が震え出すと、その振動が床や天井に亀裂が入り、凄まじい力がその右腕から発し、向かって来た炎を打ち消したのだ。



「な、何だ?その腕は?その力はお前の力なのか?有り得ぬ。いや違う?もっと別の力を感じるぞ?」


「この右腕は父上の右腕。俺に与えられた繋がれた意志!」


魔礼紅は俺の右側に冷や汗をかく。



「他者の腕を手に入れただと?しかし、その右腕はお前には荷が重すぎたようだな?しかしお前はその力を使いこなせてないのか?それともお前が出来損ないなのか?」


その言葉に俺は瞼を綴じて答えた。


「確かに俺はまだ父上には遠く及ばない。ナタクに修行をしては貰ったが、全く強くなった気がしない。それほど俺がいつも傍にいた父上は、果てしなく凄い方だったのだ」



すると震えが収まり、右腕は黄天下の意思に従うかのように力を解放させた。


「倶利伽羅の拳!」


それはカミシニの王たる力の象徴。

繰り出された拳から放たれたのは獄炎の龍だった。


「おのれぇー!混元傘」



傘を広げ防御するが、繰り出された龍は全く威力を止めずに風穴を開けた。

そして焦げるように燃えだしたのだ。


「な、何て力だ!桁違いの威力だ!しかしお前、今ので力尽きたか?」



魔礼紅の言う通り、たった一撃を放っただけで俺の力は抜けるように体力を奪い、息を切らせて膝を付いていた。


「宝の持ち腐れのようだな?持ち主がそのザマだと無用の長物。お前を始末した後、その腕は俺が戴くとしよう」



そう言って迫って来たのだ。

本当に情けない。

一度の力の解放で俺はポンコツか?

意識が遠退く俺は思い出していた。

それは父、黄飛虎が俺にいつも言っていた事だった。



「勝利を確信し傲った時が隙だ。百獣の王である獅子も、兎を狩るのに全力を尽くすと言うからな。万が一、お前が窮地に迫った時は、その隙をつけ!抗い、最後まで生き残れるように戦うのだ」


「ハイ!父上!」



その言葉が脳裏を過った時、私を見下ろす魔礼紅が腰から抜いた剣を振り上げていたのだ。


「覚悟しろ!未熟者」



振り下ろされた剣を俺は瞼を開いたまま見ていた。

まるでスローモーションのように思えた。

そして、


「うぐぅは!」



俺は振り下ろされた剣より先に右腕から手刀を突き出していた。

その動きは剣を弾き、油断していた魔礼紅の胸を貫いていたのだ。

追い詰められ、極度の集中力の中から手に余る父上の右腕が、まるで鳥の羽根のように軽く思えるように繰り出されたのだ。


「お、お前?俺を謀り実力を隠していやがったのかぁ?く、くそをぉおお!」


そして魔礼紅の胸を貫いた右腕を引き抜くと、業火が噴き出して塵と消したのだった。


「や、やったぞ。俺はまた一つ、父上に近付けたのか・・・」


俺がしんみりしたその時、背後から声が聞こえた。



「俺の弟を倒すとはお前、強いな?兄の立場上、仇を討たねば示しが付かないと思うのだが、どう思うよ?」


「!!」



声の主の方に振り向いた時、俺の眼前に剣が迫っていた。

躱す事はもう間に合わない?

防御?間に合わない。

致命傷を避けられるか?



「黄天下ぁ!動くなよーーー!」



俺はその声に従い、信じた。

すると眼前に迫った剣が逆方向から飛んで来た鞭に弾かれたのだ。

俺を助けたのは、


「姜子牙!」


姜子牙の奴、既に戦闘を終えていたのか?

やるな~

すると俺と姜子牙二人を相手に、魔家四将の長男が剣を向けた。



「ん〜?邪魔したな?お前!そう言えば魔礼海はどうした?あ〜お前も俺の弟を倒して此処に来たわけか?なら、長男として仇を討たねばならないよな?そう思うだろ」



一難去って、また一難。



「俺は魔家四将の長男。魔礼青まれいせい!お前達をこの青雲剣の錆にしてやろう」



魔礼青の周りに黒風が発生し、何万もの宙に浮かぶ剣と矛が出現して俺と姜子牙に向けられた。



次回予告


姜子牙と黄天下の前に現れた魔家四将長男の魔礼青。


しかしその頃、ナタクは?



法子「ナタクなら問題ないと思います。うん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ