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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
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怒濤の女子高生プリンセス?


蚩尤鬼神の誕生の悲劇に、法子はどう対抗する?


そして、助っ人の彼女達は?


私は法子。


私の通う学園が前触れもなく突然化け物によって占領されたの。


生徒達は化け物達に捕らわれ、次々と襲われる。私は全員を助けたくても、一緒にいる葉子を守るだけで精一杯だった。


「このままじゃ、皆が死んじゃう」


葉子だけじゃない。この学園には友達は他にもいるの!だけど襲撃されてから一度も見てないのは、もう?否!放課後だったし先に下校した可能性だってある。私は不安と焦りでどうして良いか解らないでいた。私一人で学園の生徒を全員守るなんて出来っこない…


その時、葉子が私に言ったの。


「法子?私は大丈夫だから!だから守れる皆を救ってあげて?」


それは自分が足手まといになって私を苦しめているって葉子が強がって背中を押したの。


だけど…


「ダメよ!もし目を離した隙に化け物に葉子が襲われたらどうするのよ!」


葉子は強がっていたけど肩が震えていた。


「ごめんなさい…」


「謝る必要なんてないわ?葉子は私が守るの!」



学園は蚩尤鬼人の血塊[結界]で閉じ込められて逃げる事が困難。この状況下で、私にはまだ救いがないわけでもなかったの。既に総本山から学園に侵入していた精鋭が三人いたから!


その一人は自分自身を確か?シンデレラの転生者とか言ってたけど…


はて?以前にも、こんな話を聞いたような?



その頃、


この閉ざされた学園の中で、体育館に現れた蚩尤鬼人を相手に戦っている女の子達がいた。



「相手は二体ね?」


「私もそう思う」


二人は新谷 玲羅さんと同じく学園に入り込んでいた総本山の刺客。


ボーイッシュな女の子は鈴木 美和さんで、髪の長い控えめそうに見えるのが白石 雪さんだったかな?


彼女達の前には同じく学生姿の男女がいた。けど、恐らく二人は人間じゃない!



「何だ?あいつら?何で僕達の攻撃が効かないんだ?変じゃないか?人間のくせに!」


「でも微かに私達と同じ血の匂いがするわ?もしかしてアレじゃない?カミシニって私達の力の元になった連中?」


「ああっ!あの旧時代の連中か!何か記憶にあるある!僕達、蚩尤鬼人のお古だろ?」



蚩尤鬼人にとって、カミシニとは劣等種の扱いらしいわね?


つまり敵の敵は、やっぱり敵って奴ね?


すると男子の方が力を発したの?彼の能力は巨大化!みるみる大きく膨らむと、二人を追い始めたの。


「狭い場所じゃ使えない能力ね?」



彼は本来身長が低かった事で虐められ、巨大化する能力を手に入れるために化け物に魂を売ったの。


そして?


女の子の姿をした方も力を発したの。その能力は髪?


髪が伸びて来て遅い始めたの!それは生きた大蛇のような動きで彼女達を襲う。


彼女は長く綺麗だった髪を同じ女子生徒達から、彼氏に色目を使ったと言い掛かりで無理やり切られた事への復讐から化け物に力を求めたの。


「力任せの物理系みたいよ?問題ないね!」


「私もそう思う」



蚩尤鬼人になるのは人間の歪んだ思いが能力へと変換されるらしいの。それで物理系とは正に物理的な攻撃が能力なのね?でも中には私が戦った空間を歪ませて迷宮を作ったり、楽器からの超音波を操ったり、イメージを能力に変える厄介なのもいるの。そういうのを想像系って区別して呼んでるみたいなの。


巨大化した鬼人が美和さんを掴まえようとするけど、素早い身のこなしで掴まえられない。


「こっちよ?掴まえてみなよ?ほら!」


そして伸びた髪が追跡するように迫る中、雪さんは美和さんとは真逆にギリギリ躱せている感じなの?


「はぁ…はぁ…」


「お前、あっちの女よりトロいわね?」


「私も…そう思う…」


「でも安心しなさい?直ぐにお前を食べたら、あっちのも食べてあげるから寂しくないわよ?」


「私は…」



化け物と化した蚩尤鬼人の猛攻に防戦一方の二人。だけど、二人もまた忌まわしき力を持っていた。


指先から血を流すと、血は刀に変化し武器となる。


「てやぁああ!」


巨大化し突撃して来た方に一刀を降り下ろすと、それは伸ばした掌で止められる。痺れる手を見て美和さんは呟く。


「まるで鉛を斬る気分だわ…」


「ぼくぁ…チビのせいで何度も何度も踏まれて虐められたんだ…だから身体は頑丈だ…だから傷一つ付けられはしないんぞ!」


更にその頑丈な拳から降り下ろされる攻撃は床を破壊し、少しずつ美和さんの逃げ場を奪い追い詰める。


そして髪を操る方の蚩尤鬼人は床に己の髪を突き刺すと、床下から雪さんの足下から床を貫いて剣山のように飛び出して来たの。


「うっ!」


苦戦する二人。


二人は次第に追い込まれて絶体絶命になった、その時!体育館の天井が落下して、その上に誰かが見下ろしていたの。あれは?


「あんた達!何をモタモタしてるの?馬鹿なの?ゆったり遊んでる暇はないわよ!」


それは私と別れて、二人の救出に来た玲羅さんだった。


「貴女達、それでもプリンセスなの?貴女達の気品と強い所を、その化け物連中に見せてあげなよ!」



二人は玲羅さんの声に頷く。


「全く玲羅は!良いわよ?身体も暖まって来たから見せてあげるわ!」


美和さんは懐からナイフを取り出すと、何を考えてか自分の手首を切ったの??


「私は強がっているけど、本当は臆病なの。そんな私をいつも守ってくれている王子様が彼よ!」


美和さんの手首から流れ落ちる血が動き出して、獣のような化け物が現れたの?


「さぁ?やってしまいなさい!私の王子様!」


彼女の地で出現した獣頭の王子様が巨大化した鬼人に襲い掛かる。降り下ろされる拳を拳で返し、互いに連打が繰り出される。


美和さんの持つ刀が鞭へと変わり、自分の血で出現させた獣人の王子様を鞭打つ。刺激を与えられた王子様は、更に激しく更に狂暴に蚩尤鬼人に攻撃する。


「うっとりするわ~私の王子様は!」


激しい拳の連打は王子様の手数が勝り、蚩尤鬼人は吹っ飛ぶ。更に鞭を受けた王子様は飛び掛かり、蚩尤鬼人を何度も殴り付ける。


「や…やめ…れ…」


だけど、王子様は止まらない。王子様を止められるのはお姫様だけ!


「刺激的よ~私の王子様!王子様は逞しく、強く、勝利の見返りに私を強く抱き締めて!」


悶える彼女が、だんだんアブノーマルに思えて来たわ…


そして、王子様は鬼人の顔面を両手で掴むと、頭突きで顔面を潰したの。


更に持ち上げて投げ付けた先にお姫様…じゃなくて、もう女王様?が鞭を振り回しながら構えていた。



「オホホホ!」


自分に向けて投げられた化け物を、女王様の振り回す鞭で駒微塵にしたの。



「オホホホ!お仕置き終了よ!」


そして、髪を操る方の蚩尤鬼人は仲間を倒され、驚きながら一部始終を見ていていた。


「くそ!だったらお前達を三人、私が皆殺しにしてやるわ!」


そこに玲羅が屋根上からジャンプし美和さんの隣に着地すると、首を振る?


「あんた馬鹿?あんたの相手は彼女でしょ?」


すると崩壊寸前の体育館が凍てつき始めたの!床は凍り付き、その中心に彼女はいたの。


「私は白雪姫の転生者!お前を倒すのは私だと思う!」


白雪姫が氷を使うって雪女ですか?


いや、別にそんなプリンセスがいたような気がするけど、彼女は白雪姫と言い張る!


雪さんは手に七つの雪玉をオニギリのように作ると、それを同時に投げる?彼女の血を吸った雪玉は形を変えて、小さな小人が現れたの。


「七人の小人達よ!私を虐めるあの敵をやっつけた方が良いと思う!」


七人の使い魔達はポーズを取ると、背後が爆発したの!まるで昔の戦隊だわ!


「何よ?おちょくるつもり?その小さいの纏めて串刺しよ!」


赤い髪が全身を覆うと、針ネズミのような化け物になる。更に化け物を中心に四方に伸びた髪の先端が刃になって雪さんに向かって来る!


七人の小人は集結して輪を作り囲み、雪さんを守るように両掌を出すと、真っ赤な氷が覆われてドーム状の壁を作り、向かって来た髪の刃を跳ね返す。


「逃げてばかりじゃ時間の問題よ?じわじわ殺されるのがお好み?」


「私もそう思う。だから一人そこにいるわ?」


「えっ!?」


油断しているしゆう鬼人の足下に小人が一人気配を消して近寄り、両掌を化け物に向けて差し出していたの。直後、足下が凍り付いていく!


「いやぁあああ!」


「まだだと思う!」


「えっ?」


気付いた時には雪さんの周りの小人達が真っ赤な氷の槍を作っていて、バズーカーみたいのに装着していたの。


「1オッケ!2オッケ!3オッケ!4オッケ!5オッケ!6オッケ!」


最後に、髪を操る蚩尤鬼人の足下にいた奴が戻って来て、ゆっくりと顔を振り向いてニヤリと呟く。


「7オッケ!」


直後、バズーカーから発射された氷の槍が蚩尤鬼人の身体を貫くと、風穴が空いた場所から凍り付いて粉々になって消えた。


ここに今、三人のプリンセスが集結していたの。



「え~私、言葉かけても良いかしら?」


「ちょっと待った方が良くない?法子?」


三人の勇姿を途中から私と葉子が茫然と見ていたの。あ、圧倒的な強さもそうなんだけど、えっと、プリンセスの転生者とか言い切ったシーンからね?


私と葉子に気付いた三人は真面目な顔で私達に言った。


「バレてしまったようね…私達の正体が…プリンセスだって…」



えっと、正体てのはプリンセスの話?


自称じゃなくて?


マジに言ってるの?


三人の真顔に私は…


「そう言えば宮ちゃんや三人の彼等もそんな事を言っていたわね…」


「!!」


私の呟きに玲羅が真面目な顔で質問して来たの?


「あんた今、宮ちゃんって言ったわよね?もしかして赤羽 宮さんの事?」


「それに三人の彼等って桃井剣太郎、金丸 剛に一瀬 明希?」


「私もそう思う!」



あ~総本山の知り合いなのかな?


「そうだけど、知り合いなの?」


「幼なじみよ!」


「幼なじみ?幼なじみで皆、そんな事を言ってるの?」


「そんな事?あんた何を言ってるの?さっきから?」


「プリンセスとか三太郎とか、赤ずきんちゃんとか?そんな転生者は考えられないわよ?」


既に葉子は会話に置いてきぼりになってた。


「失礼ね?なら少しだけ教えてあげるわ?私達の話を!話を聞いて納得しなさい!」


って、何をムキになっているの?


てか、彼女達の過去に何があったの?



そんなこんな。

次回予告


新谷 玲羅、白石 雪、鈴木 美和、桃井剣太郎、金丸 剛、一瀬 明希に赤羽 宮の過去?


物語の転生者を名乗る彼女達にはどんな過去が?


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