表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
44/711

果心居士の真実!その過去!?


果心居士の過去と、その目的とは何だったのか?


その真実が、今!



私は法子


私の中に果心居士の記憶が流れ込んできたの?


そして私は果心居士の過去と目的を知った。






かつて果心居士は日本の神戸市と言う場所で、親子二人料理店を営んでいたと言う。


「パパ?お手伝いする~」


「ありがとう。でも愛音は見ていなさい?お父さんは働き者だから心配ないよ?」


お客さんに作った料理を並べると、


「これは美味いな~」


「有難うございます。お客様」



果心居士の店は小さくはあったけれど、誰からも満足出来る料理店みたいだった。


「どうしてパパは料理するの?」


娘の問いに果心居士は答える。


「パパはね?パパの作る料理を食べて喜ぶ人達の顔を見るのが好きなんだよ?」


「そうなの?」


「そう。そして愛音が美味しい美味しいって食べてくれる事が一番の幸せなんだよ?」


「私、パパの料理大好きよ~」


「そうか、そうか?パパ幸せだな~あはは!」



しかし、その幸せは長くは続かなかったの。


それが1995年…突然強烈な揺れを感じたかと思うと、果心居士と幼かった娘の運命が一転してしまったの。それは阪神大震災と言われる大地震。この震災で炎に追われて逃げ迷う親子は、炎と揺れに身動きが出来ずに逃げ場を失い死を覚悟したの。


そんな時…


二人の親子の目の前で空間が歪み?人が入れるくらいの穴が開いたの!


その穴は愛音と父親を吸い込んだのだった。




二人が意識を取り戻した時、果心居士と娘さんは?


自分達がいた世界とは別の世界にいたと言うの??



右も左も分からない、土地勘もない親子は流浪の末、小さな村に辿り着いた。そこで再び料理店を立ち上げたの。最初は言葉も通じなくて、村の人達には部外者と避けられていたけれど、そこでの料理が評判だったらしく、店は繁盛し、村人達からも信用を得たの。


夜中、果心居士は一人部屋に籠り考えていた。


「取り敢えず落ち着けられる住処は得られた。しかし・・・」


果心居士は自分のいる世界が過去の中国だと分かった。


それも果心居士の妻が中国人だったから、使われている文字や言葉が少し理解出来たから。


だけど、


「この世界は俺の知る過去の中国とは違う!」


その時、外から悲鳴が響き渡ったの?


果心居士が外に飛び出すと、そこには!!


「美味そうな人間がゴロゴロいやがる?今日は御馳走だぞ!」


それは盗賊?


それも頭が獣の、半人半獣の化け物の!


「また、来たか?どうなっているんだ?この世界は?あんな化け物が跋扈しているなんて!」


その時、化け物達が店に入って来る。


「何か良い臭いがしやがるぞ?ここから?」


化け物達の前に果心居士は一人、姿を現す。


「いらっしゃいませ、そちらにお座りくださいませ」


化け物を客のように対応する果心居士に、化け物達は不審がる。


すると果心居士はテーブルの上の料理を見せると、化け物達は目を見張る。


そして御馳走に食らいつく化け物に、


「私が料理を致します。だから人間達には手を出さないでいただけませんか?」


脅えつつも、嘗められないように訴える。


「あはは!面白い奴だ!良いんじゃねぇか?こんな美味い御馳走が食えるならよ?」


と、化け物達も悪い提案とは思わなかったみたい。


化け物達は果心居士の料理を平らげ、満足そうに出て行こうとする。


その時!


「いや~パパ~」


その悲鳴は果心居士の愛娘だったの。


「待て!人間には手を出さないと言っただろ?」


「あぁ、言ったぞ?だがな、少しは人間の味を楽しみたくてな?このガキは手土産に頂いていくぜ?その代り他の人間達には一切、手を出さんよ?あはははは!」


それは、


娘と引きかえに村の安泰の条件だったの。


「その娘を、離せぇー!化け物がぁ!!」


果心居士の怒声に、化け物達の感が触る。


「おい?こちとら妖怪様がゴミのような人間と取引してやっているのに、何だ?その口の聞き方は?」


「村人を皆殺しにして、お前を奴隷にしても良かったんだぞ?」


しかし、


「娘に手を出すなら、俺も・・・」


「は~ん?人間が何を、おっ?」


その直後、化け物の顔面に包丁が突き刺さった状態で倒れたの。


「この人間がぁー!」


だけど、化け物達は攻撃出来なかったの。


部屋の中には魔法陣が張られ、身動きが出来なかったから。


「俺は、静かに娘と暮らしたかっただけなのに…お前達がいけないのだぞ!!」


果心居士の周りに数本の研がれた包丁が浮かぶ。


「コイツ、仙術使いか??」


化け物達は目の前の人間に恐怖する。


「お前達がさっき食ったのは最後の晩餐だ!」


その後は、包丁が果心居士の意志で飛び回りながら、化け物達を切り刻んだの。


果心居士


果心居士の家系は仙術を使う一族の末裔だったの。


けれど、出来る事は物を浮かせ、魔法陣や魔法薬を作る知識がある程度。


でも、下級の化け物を退治するには魔法陣や罠を用意して何とかだった。


その惨劇を見た村の者達は化け物の仕返しを恐れ、二人を追い出したの。


それから再び路頭に迷い、化け物が現れる度に村を渡り歩きながら旅を続けた。


そして、北の大地にある村に落ち着いた時、


果心居士と娘は再び飲食店を開いたの。


「ここには化け物が現れないようだな?原因はこれか?」


村には塔が立てられていて、強力の結解が化け物を寄せ付けないでいたの。


その後、果心居士は昼間は飲食店を開き、娘を育て、


夜になると、一人村を抜け出していたの。


向かった場所は?


「確か、村に来た旅人が噂していた山はここだな?」


そこは、仙山。仙人が住まう山。


しかし、この仙山には仙人は一人もいなかったの。


でま、そこで果心居士は仙人が住んでいたと思われる小屋を見つける。


「これは素晴らしい!これが仙人の遺産か?」


そこには、仙人が残した数々の術や錬金術といった資料が残っていたの。


「この地にいた錬金術は見事だ・・・」


仙術師の末裔だった果心居士は、この資料を読み漁っていく。


やがて月日が流れて、この世界に来て五年が経った時、


再び、この親子に事件が起きたの。


「お父さん?食材探しに行くの?」


「愛音、店は任せたぞ?」


「任せてよ!もう立派に店の主よ?」


「主はお父さんだぞ?看板娘?あははは!」


「も~う!」


果心居士はいつものように村から離れた仙山に向かい、あの資料を読み直す。


「この錬魂魔王って仙人の資料は本当に知識欲を満たしてくれた」


既に、ここの資料を全て読破した果心居士は、ある計画を考えていたの。


「必ず元の世界に戻るぞ!」


そして、術の修練を行う。


それは時限の穴を開く禁忌の術。


これは資料から学んだのではなかったの。


この小屋にあった宝貝を見つけ、手にした時に発動させてしまったの。


それは『真実の鏡』と呼ばれる宝貝だったの。


そこで、果心居士は自らの一族が『ノアの一族』だと知る。


ノアの一族とは、あのノアの方舟で生き残ったノアの一族であり、


その一族は禁忌の能力である『時渡り』が出来るのだと言うの。



「関西大震災の時にこの世界に迷い込んだ例の穴はノアの力だったのだな」



その時、村の方向に張っていた結解が弱まっている事に気付く?


「村に何か起きたのか?」


異変に気付いた果心居士が村に向かって舞い戻る最中、村に向かって化け物の大軍が押し寄せていたの!


「何だ?あの大軍は?」


果心居士は村を見て、娘の顔を浮かばせる。


「一匹たりとも近寄せはせん!」


果心居士は人の身で、化け物の大軍に挑んだの。


既に村の周りには数々の罠も張っていたため、簡単に化け物も入っては来なかった。


「はぁ・・はぁ・・・」


しかし、果心居士も限界に等しかったの。


そこに現れたのが、鳳凰の翼をはやした化け物の王・魔王だった。


果心居士は魔王を相手に戦った。


けど、不死の化け物を相手に果心居士は敗れ去ったの。


「このままでは・・・」


このままでは、愛する娘が化け物に襲われてしまう?


そう頭に過った時、果心居士はノアの力を解放させたの!



突然、空に穴が開き、化け物達を吸い込んでいく。


穴に入った化け物達は、その瞬間に消滅した。


「いくら不死の化け物とて、あの穴に入れば!」


が、


「人間のゴミが私に、くぅううううう!」


鳳凰の魔王は、その場から覇気を放ち、一人逃げ出したの!


「逃がさん!」


魔王を捕えようとした果心居士だったけれど、そこで力尽いて穴の中へと吸い込まれてしまったの。



再び、果心居士が目覚めた場所は?


「ここは、何処だ?」


果心居士がいる場所は日本の戦国時代の真っ只中だったの。


「と・・時を渡ってしまったのか?」


その後、果心居士は時限移動を試みるも過去には戻れなかったの。


僅か先の未来に飛ぶ事は出来るようになった。


しかし、


「過去に戻るには強力なエネルギーが必要だ・・・あの大地震のような!」



時間の流れに逆らう事は果心居士の身体の負担が激しく、既に数回の試みで髪は白髪になり、

筋肉も衰えたの。


しかし、例え戻れたとしても、あの化け物がいる世界では生き抜けやしない。


そこで、果心居士は強力な力を手に入れようと試みたの。


自分の意のままに動く強力な力を!


あの化け物の魔王をもねじ伏せる本当の魔王の力を欲したの。



「この時代には、それに相応しい器が腐るほど転がっているからな」



仙人の資料から錬金術は学んだ。


後は、器だけ!



それから、果心居士のたった一人の戦いが始まったの。


戦国武将である織田信長に接近し、力を与えると唆した。


けれど、総本山の刺客により作戦は邪魔されるけれど、果心居士は信長の器のみが目的だった。


信長を意のままに働く魔王として改造するために!


その後、果心居士は時を渡りつつ目的を達成する手筈を進めていく。


その中で、カミシニの存在を知るの。


その血は魔物のみならず神をも消す魔性の力!


「欲しい!」


そして、果心居士はカミシニの王が現れ、東京で神の転生者との戦争に現れたの。


そこで、隙をつき、王の血である錬魂も雫を手に入れた。


しかし、その血は強力過ぎて扱いが難しく、そこで中国遺跡にてカミシニの博士達が改造カミシニの研究している事を知る。


「儂の思い通りじゃ・・・」


数度の時間移動と、時間の流れに既に本人自体、どれくらいの時が経ったかもわからないでいた。


果心居士の姿は、年老いていたの。



「まさか、私の時を止める力を上回るなんて・・・」


カミシニのシュタイン博士を始末した果心居士は、中国遺跡にてカミシニ博士達の研究を盗む事に成功したの。


そして、私のいる現世にて、ついに念願の最強のカミシニの王であり、あの鳳凰の魔王の如く不死の身体を持つ信長を作り上げたの!


それからは、時ほ戻るために必要なエネルギーを得るために富士山を噴火させて、私に邪魔をされて再びカミシニと転生者の神との対戦の戻って来て、そこで自分の道具であった信長に裏切られた。




その過去の全てを知った時、私は敵であるはずの果心居士に対して涙を流していたの。



「何故?涙を流しておる?小娘よ?」


「私は果心居士、貴方のした事が全て正しいなんて言えないわ!だけど、貴方のその思いだけは叶えてあげたいの・・・」


涙する私の顔を見た果心居士は、私に愛娘の姿を被らせる。



「愛音・・・儂は、儂は・・お前にもう一度・・


  会いたかった・・・」



そこで、果心居士は命の灯が消える。



「あっ・・果心居士?ちょっと?ダメよ?まだ死んだらダメェー!」



その時、私の瞳が金色に、強烈に光り輝いたの!!


金色の光は果心居士の身体を包み、宙に浮かすと?


私の目の前に時限の穴が出現して、果心居士の身体を吸い込んだの?



「えっ?」


金色の光が消えた後、私の目の前に時限の穴も果心居士の遺体も消えていた。


これって?


どうなったの?



この時の私はもうこれ以上何も出来ないで、ただ泣くしか出来なかったの。



そんなこんな。






--------------------------------------------------------------------------




ここは、遠い過去?


そこに籠に食料を持った女性が目の前に現れた光に導かれ、付いて来た場所に


老いた男性の遺体があったの。


女性は顔を両手で覆いながら涙して、呟く。



「お帰りなさい・・・お、お父さん」























次回予告


戦いは終わらない!


まだ、強敵・織田信長が残っていたのよね!


これからが、最終決戦よ!



※今回の物語は一部・転生記と、二部・神を導きし救世主とリンクしていました。


もし、気になる方は是非に読んでくださると。なるほど!


と、なるかな・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ