親子対決再び?紅孩児と牛帝覇蛇!
帆王討伐の戦士。
ついに本当の本当詐欺のない最終決戦が繰り広げられる。
俺様は孫悟空
覇王討伐の精鋭。
俺様、八怪、沙悟浄、紅孩児、鉄扇、百獣王。
俺様達は要塞に入って直ぐに足を止められた。
目の前に立ち塞がるは牛角魔王?
いや、話に聞いていた。
俺様達の前に立つアイツは覇王との戦いで命を落とし、蛇神の血によって甦った蛇神なのだと。
牛帝覇蛇!
「おい?義兄弟のよしみでそこを通してくんないかなぁ〜?俺様達、急ぎ案件なんだよ〜牛角」
俺様はひょうひょうと話しかけると、
「孫悟空。その首を晒してなら俺が直々に覇王様の所へと届けてやっても良いぞ?」
「いやいや!そんなご足労をお前に頼みたくないからよ?俺様、自分の足で行かせて貰うわ〜」
「そう言うな!直ぐに終わる」
「!!」
直後、抜刀の斬撃が俺様に向かって来た。
しかしソレは地面から噴き出した炎の壁によって阻まれたのだ。
「ここは俺様に任せて行け!孫悟空」
「任したぜ?紅孩児!」
牛角魔王の息子で俺様のダチ。
牛角魔王の相手をするのはオマエ以外に適役はいないよな?
けれど父親相手に戦うなんて本当に・・・
運命は遡る。
俺様と紅孩児が初めて出会った時、紅孩児は牛角魔王を父親と知らずに仇と信じていた。
幼き時に攫われ、操られていたのだ。
俺様はそれを止める為に紅孩児と戦った事もあった。
そして今、再び親子同士の戦いが繰り広げられようとしているのに俺様は・・・
「安心するらよ?猿!だからオラが残るんらよ」
八怪が俺様の胸中を察して答えた。
八怪は俺様の代わりにこの親子対決を見届け、万が一に備えてくれるのだ。
そして、今の八怪ならそれが出来る力があるかもしれない。
「任せるぜ?」
「おぅら!」
すると紅孩児は炎の火柱を大地から噴き出させて壁を作り、牛帝覇蛇の道を塞いだのだ。
「このような炎、吹き消してやろう!」
拳を振るった突風が炎の壁を一瞬で消し去る。
「ヌゥ?」
しかしそこには俺様達の姿はなく、紅孩児と八怪のみ残っていたのだ。
「父上!父上は俺様が相手してやる!」
「後、オラな?」
二人は覇気を放ち威嚇し、その成長した力に牛帝覇蛇は武者震いした。
「良かろう。俺がお前達を見定めてやろう」
ついに始まる最終決戦の開幕だった。
先を急ぐ俺様達は、
「八怪の兄貴と紅孩児君大丈夫ですかね?相手はあの牛角魔王さんですし」
「沙悟浄、信じようぜ?そして俺様達は自分達の割り当てられた戦いを熟すだけだ!」
「そうですね!」
そして、
「う〜俺俺、牛角の兄貴とも喧嘩したかったぞ。ガチガチにやり合えたのに〜戻ろうかな?」
「馬鹿!ホントに馬鹿!空気読め!」
「ぐるぅ〜」
「ぐるぅ〜じゃねぇよ!それにお前にはもっと厄介な相手が用意されてるんだからな?」
「ォオオオオ!そうだった!急ごう!急ごう!」
あ〜百獣王の扱いは面倒くさいぜ。
「鉄扇ちゃんも大丈夫ですか?無理しないでくださいね?私が守りますから!」
「大丈夫よ。河童ちゃん。それに無理しないと駄目な時が今だから」
鉄扇は既に覇王と一度渡り合い、まだ完全には全快はしていなかった。
それでも今は必要な戦力だった。
鉄扇は懐に入れてあったアムリタの瓶を握っていた。
即効性の万能回復薬。
持続時間も分からない上に副作用もあるとか。
それでもまだ戦えるならと蛟魔王から受け取ったのだ。
そして再び二人の戦い。
紅孩児は胸に手を置いて決心する。
「八怪!俺様が行く!だから手を出すなよ」
「分かってるらよ。でも危ないと判断したら、オラが戦うら!良いらな?」
「そうならないように俺様がキメてやるぞ!」
紅孩児は魂を燃やし全身が発火する。
そして炎に包まれ全身が真っ赤に染まっていく。
「ウォおおおおお!」
気合いで全身のチャクラを開き、額に第三の眼が見開いたのだ。
同時に大地を揺らすほどの覇気が解放された。
「ん?どうやったかは知らんが以前戦った時とは別モノだな?」
牛帝覇蛇は高鳴る鼓動に戦闘モードに入る。
紅孩児は特攻しながら全身が炎に包まれ、真紅の鎧を身に纏っていた。
「赤牛帝の鎧」
炎を纏った拳で殴りかかると、牛帝覇蛇が拳を突き合わせるように衝突させる。
お互い、点火したかのように炎の中で拳で殴り合う。
「このようなヌルい炎で俺を燃えさせられるか?」
「父上!あんまり俺様の成長を甘くみていると、大火傷するぞ!」
更に業火が二人を飲み込みながら激しい殴り合いの振動は大地を幾度と震えさせた。
その戦いを八怪は腕を組み見ていた。
「その程度らと、オラが出ちまうらよ。牛角の旦那はまだ力の半分も出しちゃいねぇら!」
その見立ては当たっていた。
「多少楽しめるかと思ったが、やはりその程度か!ならもう用済みだ!死ぬが良い!」
牛帝覇蛇が腰の鞘に手を置いた時、目に捉えられない抜刀が紅孩児を襲った。
その破壊力は大地を削りながら上昇し雲が割れたのだ。
そして紅孩児は一刀両断に斬られたのだ。
「まだらな」
八怪は気付いていた。
斬られたはずの紅孩児の身体が炎に包まれ消えたかと思うと、上空から急降下して来て燃え盛る蹴りを繰り出して来たのだ。
「一刀は躱しても、次の太刀は躱せるのか?」
牛帝覇蛇は腰を下げて二度抜刀を繰り出す。
その斬撃は急降下して来る紅孩児を十字に斬り裂くかに思えたが、落下する紅孩児の動きが加速して視界から消えたのだ!
「ヌッ!?」
牛帝覇蛇はすかさず剣を盾にして受け止めると、衝撃が全身を押し潰すかのように襲った。
「それは?」
紅孩児は武器を手にしていた。
その武器は燃え盛る槍?
「火尖鎗!」
それは本来、紅孩児の愛用の宝具。
先にナタクとの戦いに敗れて奪われていたが、覇王討伐に向かう紅孩児にナタクが返したのだ。
「借りていた物を返す。どうやら宝具が俺よりもオマエの元に戻りたがっているのでな」
「当たり前だ!」
そして手にした火尖鎗を握る。
「母上、父上は必ず俺様が取り戻します」
それは母親の羅刹女から受け継いだ遺品でもあった。
そして成長した今の紅孩児なら、この火尖鎗を意のままに操れるのだ。
火尖鎗を手にした紅孩児は水を得た魚のように力が膨れ上がる。
そして今、飛び降りてきた紅孩児は火尖鎗を火炎放射の如く噴出させて加速し、その突き出した攻撃は隕石のような破壊力があった。
受け止める牛帝覇蛇の足下から陥没して地面が業火に飲み込まれたのだ。
「ウォオオオオオオ!」
業火は牛帝覇蛇の鎧を焦がし始める。
「俺の纏う蛇気を超えて鎧をも焦がす程の炎。なるほど。俺の見立て以上だ」
すると牛帝覇蛇は紅孩児に再び問う。
「改めて問う。紅孩児!お前も俺と同様、蛇神化の道を選べ!我らが一族の始祖は蛇神。お前にはその資質がある!どうだ?」
その選択に紅孩児は答えた。
「父上こそ蛇神の血に踊らされるなんて惨めじゃないのか?そんな縛りから自力で戻って来いよ!父上ぇーーー!」
牛帝覇蛇は溜息を付いて答え返す。
「お前を殺した後に覇王様にその身を捧げ、再び我が子として共に生かせてやろう。蛇神としてな!」
相容れぬ親子の想い。
しかしそれは蛇神の呪われた血のせい?
「父上の中の蛇神の血を全て蒸発させてやる!」
更に温度が上昇していく。
これは持久戦か?
しかしその戦況を牛帝覇蛇が覆した。
「今より覇王様より頂戴した覇蛇の俺の本気を見せてやろう。お前の命と引き換えにな!」
直後、遂に本気を見せたのだ!
「グゥオオオオオオ!」
力む背から新たに四本の腕が出現し六本の腕に蛇神の黒刀を手にしていた。
「さぁ、死ぬ覚悟が出来たか?」
その時、気付いたのだ。
蛇神の血で最強状態の牛帝覇蛇を前にして、紅孩児が涙している事に。
「恐怖に涙しても手遅れだぞ?」
紅孩児は真っ直ぐな瞳で答える。
「父上、そのような仮染めの力では何も恐れる必要はない!それよりも今の父上には憐れで仕方ない!そんなのは俺様が知る最強無比の父上の足下にも及ばない!」
すると紅孩児の瞳が金色に光り輝いたのだ。
親子対決の行方は?
紅孩児は牛角を取り戻せるのか?
俺様達の戦いはこれからが本番だぜ!
次回予告
紅孩児と牛帝覇蛇との死闘!
この戦いに救いはあるのか?




