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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生蛇神討伐編~黄金の瞳編~
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覇王最終決戦!?法子進軍!

阿修羅の試練から帰還


しかし法子は今、覇王討伐に出陣していた。


お久しぶりです!

私は法子よ!

わ、忘れてないわよね?

これから大変な事起きるんだからね?


私はと言うと蛇神軍本拠地へ進軍していたの。

「法子はん?本当に行くんらか?」

「当たり前よ!乗りかかった船、私がこの戦争終わらせてあげるわこのまま受け身に徹していたら、いずれ蛇神達に攻め込まれるだけ。だったら今度は私達が攻め込む番よ!」

心配する八怪に私は勇んで見せた。


それに今なら手薄かもしれないし。

えっ?根拠なんて何もないわよ?

だったら良いかな?って思っています。


「何かあればオラが法子はんを守るら!」

「それは当然よ?絶対に私に傷一つ付けさせないでよね?」

「お、おぅら!」


すると沙悟浄が私達に呟く。


「私達が戦っていれば、必ず孫悟空兄貴と阿修羅さんが駆け付けてくれるはずですから!」

「そうよ!そうよね?そうなのよ」


孫悟空と阿修羅。

二人は最初の覇王との遭遇の時から離れ離れになっている。

けれど二郎真君さんが教えてくれたの。


「二人は今、覇王を倒すために必要な修行を太白金星殿の下でやっている。必ず間に合わせ駆け付けてくれるはずだ」


孫悟空と阿修羅が合流してくれれば鬼に金棒よ!

だからそれまで私達は私達に出来る事をするの。

蛇神の本拠地にはまだ蛇神兵はとてつもなく沢山いるの。

一体何処から湧いて出て来たのよ?って言うくらい。


それは捲簾覇蛇の結界から解き放たれた覇王の妖気が地上に溢れ出した事で蛇神達が活発化し、各地の蛇神が集って来たのだと言う。

「けど、もうこれ以上増えないのよね?」

それは蛇神を無限に産み落とすエキドナって女蛇神がナタク達に討伐された事で、蛇神の増殖を食い止めていたから。だから私達が覇王さえ討てば全て終わるの。


討てればなんだけど・・・


いやいや!

大丈夫!私達が何とかしてみせるんだから!


私は軍を任せるリーダー達と地形盤を見ながら戦場の状況を見ていたの。

開かれた盤の上には自軍の配置の駒がひとりでに動き始めた。

すると今度は蛇神軍の駒も動き出す。

この地形盤は戦場一帯の状況が見て取れる宝貝で、その地形や自軍敵軍の動きも分かるのよ。


蛇神の数は点々点々〜

もう数えられんわ!


まともに戦えば蛇神の力に私達単独では戦力的にも数的にも敵わないの。

だからこそ人間、妖怪、地上に残っている神兵に仙人達の連合軍は協力と連携で挑む。

それに皆、天界の強力な神具を持たせ、幾つもの策を講じて戦場をかき乱しながら有利に持ち込む。

「そうね〜次はこっち攻めたらどう?」

「馬鹿を言うな!そのような安直な策が通じるものか!」

私に文句をつけるのはナタクだった。

ナタクは太公望さんに近い戦略を立てては上手く今ある戦力で攻め立てる。

蛇神の雑兵相手になら自軍の神兵や妖怪達で食い止められるけれど、

蛇神達にもまだ五十メートル級の大蛇や、更にその上の百メートル級の大蛇達も残っていたの。

そう言った厄介な敵には八怪、沙悟浄を配置に付けて迎え討つ。

てか八怪と沙悟浄の成長は本当に驚くばかりだわ!

あんなに臆病で私との旅の間も途中で逃げたり、料理洗濯雑用専門だったのに、

こんな短期間であんなに逞しくなって。

私は感慨深くなる。

「ブチ砕くらぁああああ!」

八怪の拳は見上げるほどの大蛇の身体を貫き、その巨体が戦場に倒れる。

そして沙悟浄も神気が立ち込めると、

「合わせる掌に水神の放出!河童の川流れぇー」

沙悟浄の水術が濁流となって攻め込んで来た大蛇兵達の足止めをすると、

「行くわよー!」

鉄扇ちゃんが芭蕉扇を扇いで突風を巻き起こして大蛇兵を吹き飛ばした。


鉄扇ちゃんも私達の味方に戻って来てくれて本当に助かるわ。

それもこれも・・・

私は白骨乙女さんと錬体魔王さんの最期を思い出して涙が頬を伝う。

「ハッ!」

私は直ぐに涙を拭うと、気を引き締める。

泣くのは戦いが終わった後!

今はまだ泣かないわ!


「この戦いが終わるまで」


八怪がまた拳で巨大な大蛇を粉砕して倒すと、仲間達からの歓声が上がって士気が高まる。

「八怪、油断するな!後ろだ!」

すると八怪の背後から襲いかかって来た蛇神兵に向かって飛び出して来た武神が青龍刀で斬り捨てる。

「玄徳!サンキューら!」

その武神は八怪と過去に何か因縁があったらしいのだけど、なんだかんだあって今は友達になったらしいの。それから青鬼族の黄袍怪さんが仲間達を引き連れ、影の一族の頭領のカナルさんも特殊な能力で影を操り戦場を暴れ回る。この旅で本当に沢山出会いがあった。

それには人間も妖怪も関係なく。


「さ〜て、そろそろ私も出るわ」


私は守りの指揮を太公望さんに任せ、先陣に立つ。

そう。

この戦争の要は私達が握っているの。


私が戦場に姿を現すと、待機していた八怪と沙悟浄が戻って来ていた。

それにナタクと鉄扇ちゃん。

この選抜五名が覇王討伐をします!

します!絶対にします!


私達は他の皆が陽動してくれている為に出来た裏ルートを使い、覇王の神殿に向かう。

なるべく体力温存のために極力戦闘は避ける。

それに戦闘アイテムもバッチリ用意したわ。

何も忘れてないわよね?

けれど緊張するわ!

もしかしたら生きて帰れるか分からない。

一度でもあの覇王を見たら恐怖で竦むはずなのに。

なのに足が前に向かうの。

この無慈悲な戦争を早く終わらせるためにも!

その時、私に緊急連絡が入る。


「えっ?嘘?」


それは自軍が蛇神の進軍に押し負け、危機的状況に陥っているって報告だった。

しかも倒した蛇神が大地から突然這い出して来て更に増加しているんだって。

その現況はこの地から離れた場所にある蛇神像からどんどん新たな蛇神が産み出され、この戦場に集まって来ていると言うの。

「何なのよ!」

蛇神像は白蛇の巫女がエキドナの骸を回収して使った蛇神を産み出す宝具。

当然、その質は高くは無く、意思のない命令に従い目の前の敵を殺す為に戦うだけの雑兵なのだけど、その数は徐々に増え続けて手に負えなくなっているらしいの。


「仕方ないわね。ここで戦力を分散させるのは痛いけれど、行ってくれる?八怪!沙悟浄!」

「任せるらよ!直ぐにその像を破壊して戻って来るらよ!」

「私も大至急行って帰って来ます!」


二人は仕方なく私達から離れて左右別方向に向かって飛行雲に乗って飛んで行った。

覇王倒す前に自軍が全滅してら元も後もない。

けれど覇王を倒すためには、道を塞ぐであろう強敵が残っている事は分かってる。

覇王の側近の白蛇の巫女と、牛角魔王さんを洗脳して蛇神化させた牛帝覇蛇がいるんだもの。

地形盤では覇王とその二人は蛇神の要塞の中で間違いない。


とにかく私とナタク、鉄扇ちゃんで一人ずつ戦力を減らして覇王を討つ。


けれど私達の計画は全て弾かれたの。

「エッ?う、嘘?」

私は勿論、残ったナタクと鉄扇ちゃんも凍り付いてしまったの。


だって、皆もそう思うわよ?

どうして私達の前にいるのよ!


「覇王・那我羅!」


覇王・那我羅は私達の抜け道の真ん中で護衛も付けずに単独で待っていた。


まさかまさかの大将戦突入なの?


そんなこんな。

次回予告


まさかの覇王との最終決戦勃発。


孫悟空も阿修羅もまだ戦場にいない上、八怪と沙悟浄も離脱中。


法子は覇王を討伐出来るのか?

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