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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生蛇神討伐編~黄金の瞳編~
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「始祖神」「魁祖神」「境壊神」


光の創造主アフラ・マズラ

闇の創造主アンラ・マンユ

イレギュラーの阿修羅、ウルスラグナ。


この戦況はどう変わるのか?


僕は阿修羅。

ついに光と闇、そしてイレギュラーの存在との最終決戦が繰り広げられていた。


光の創造主アフラ・マズラ

闇の創造主アンラ・マンユ


そのニ大最高神を相手に金色に魔眼を発動させ、ウルスラグナが戦っていた。

「救世の力を持って対抗出来る胆力。流石と言うべきか?しかしボクも負けるわけにいかないのでな!全力でいかせてもらおうか!」

頭上が雷鳴響き、戦場に降り注ぐ。

「雷に己の気を籠めた神雷ですか?しかしこれは陽動。本命はソレか!」

アフラ・マズラの光の防御壁に向かって、

「無神速・雷覇!」

ウルスラグナは一直線に突っ込んでいた。

その動きは虚無の神速。

アフラ・マズラの防御壁を擦り抜けるように突破して、その籠められた雷は弓矢に変わり射ち抜く。


「雷霆・ヴィジャヤ」


雷を纏う金色の矢は一直線にアフラ・マズラを貫いた。

躱す事も防御も許さない絶対無比の攻撃。

しかしその攻撃を受ける事は覚悟していた。

片腕を犠牲に受け止めると、弾けるように腕は消し飛ぶ。

「今です!」

アフラ・マズラはそのタイミングを見て叫ぶと、辺りが突然闇に覆われる?

「崩壊の闇球!」

直後、闇が巨大な塊となってウルスマグナの頭上から落ちて来たのだ。

「クッ、ぐぅおおおお!」

けたましくのしかかる重圧。

攻撃を中断し落下する巨大な闇の球体を受け止めようとするがその威力は凄まじく、ウルスラグナは闇の中にと押し潰された。闇に飲み込まれたウルスマグナを見下ろすアンラ・マンユ。


アフラ・マズラとアンラ・マンユは思考を共有していた。

だから敢えてアフラ・マズラが攻撃を受け、その隙をアンラ・マンユに狙わせたのだ。

「生きているか?」

「かろうじて」

アフラ・マズラの失われた腕が再生していく。

このニ神は元は兄弟神。

しかも統率者としての判断力。

その決断に迷いも無く、勝利を得る策を試みた。

「!!」

が、信じられない事が起きた。

アンラ・マンユの闇球が揺れ動き、中から亀裂が入り金色の光が闇を消し去る。


「あの攻撃を耐えたか?」

「あの力は意思の力。ウルスナグマの力を取り込んだ事で信じられない力を手に入れたようだな」


ウルスナグマを創り上げた光の創造神アフラ・マズナはヤザタ一人一人に特殊な力を与えていた。

その能力開花が救世主誕生になると信じて。

しかしその能力は今や自分達の目の前にいる敵を脅威にしたのだ。

「ウルスラグナの能力を使えると言う事は」

「やはりあの者は我々が創り上げた者だ。あの阿修羅と同じく」

「あの者にも阿修羅の魂からもワタシとオマエの魂の欠片が存在する。だからこそウルスラグナの力を手に入れ容易に使いこなしているのだな」

「しかし奇異な。ワタシもお前もあの二人を生み出した記憶がない?謎だ」

その直後、この空間に別の亀裂が入り、硝子が割れたように何者かが飛び込んで来た。


「あそこか!」


飛び込んで来た者はこの空間への侵入を試みていた僕だった。

ウルスラグナの魔眼の力に同調し呼び出されたかのように空間を破り入って来れた。


「どうやら役者が揃ったようだ。ならばそろそろ真実と答えを手に入れよう」


アフラ・マズラとアンラ・マンユは互いに光と闇の球体を頭上に創り上げると、互いに押し寄せ一つに融合させたのだ。その形はまるで太極球のように見えた。

太極球は回転すると、空間が歪み始める?そしてその中心から閃光が放たれ視界が光だか闇だか分からない世界が映し出され、そこには光と闇の世界の歴史が起源から映し出されていく。

「これは?」

僕は突然起きた状況に戸惑ったが、僕がいる空間は時の狭間みたいな場所で、今流して見ている映像はこの世界の歴史を見ているのだと理解した。


「我ら光と闇の始祖、時を支配するズルワーンの過去未来眼。オマエ達の真実を見せて貰おう」


アフラ・マズラとアンラ・マンユは禁忌の術である「時」を見せているのだ。

すると時は現在を越えて未来へと流れていく。

「やはり真実は未来に存在するのか」

アンラ・マンユが呟くとアフラ・マズラも頷く。

確信は無かった。

しかし両最高神が知らない存在である僕とウルスラグナの中の魂。

その正体は未来にあるのだと。

しかし過去は勿論、未来を見る事は絶対神とて禁忌。

「此処から先は我ら最高神とて立ち入る事を禁じられた未来。何が待ち構える覚悟するが良い」

すると時の空間が開かれ、未来の世界が視野に広がった。

しかしその未来に起きたのは?



「こ、コレは!!何が起きているのだ?」



その世界は光も闇も破壊されていた。

光の使徒も闇の使徒も共倒れ、生存者は残されたアフラ・マズラとアンラ・マンユだけであった。

しかし未来の二人は険しい顔をしていた。

その見上げる先にその理由があった。

「!!」

何だ?何が起きているのだ?

未来のアフラ・マズラとアンラ・マンユは見上げていた。

光と闇の世界をも上回る異空間が二神の頭上高くに広がっている。

その異空間を創り出している者がいたのだ。

それは境界を破り、創造神であり最高神であるアフラ・マズラとアンラ・マンユをも凌駕する。


「まさか境界を壊すモノか?」


境界を壊すモノ?

破壊神と呼ばれる事はあるが、その存在は破壊神など赤子同然。

「境壊神」と名付けられた。

しかしその存在を知る者は世界を創り出した始祖神のみ。

アフラ・マズラとアンラ・マンユすらも父神である始祖神ズルワーンの記憶から伝えられた。

そもそも始祖神とは世界を創造し創り上げた神の総称であるが、その始祖神には更に上の創造主が存在する。ズルワーンもその一神ではあるのだが、その超越した始祖神は魁祖神カイソシンであった。


「魁祖神」は始祖神に世界の創造を与える。

彼らが世界を産み出す正の意思であるのであれば、

現れた「境壊神」は魁祖神の負の意思なのだ。


無に返す神。

しかも上空に見える魁祖神は四体。


「我々の力を持ってしても遥か及ばぬな」

「やはり魁祖神を相手に出来るのは我々始祖神では無理だと言う事か。無念だ・・・」


アフラ・マズラとアンラ・マンユは上空の敵になすすべないのだろうか?


そしてその未来の世界の終わりを見る僕はただ言葉が出なかった。


僕の戦いは終わらない。

次回予告


未来の世界で起きた世界の終わり


そして阿修羅とウルスラグナが来た意味は?

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