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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生蛇神討伐編~黄金の瞳編~
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阿修羅の真価!


阿修羅とアータルは闇のアジダハーカと戦っていた。


阿修羅の力は闇の力に通用するのか?


僕は阿修羅

僕と炎のヤザタであるアータルは、悪神アジダ・ハーカと戦っていた。

「黒炎の拳!」

僕は両手に地獄の炎と呼ばれる黒き炎を纏わせた拳で殴りかかる。


僕の拳術は孫悟空に習った。

潜在能力は僕の方が孫悟空より強かった。

それでも組手だけは孫悟空には敵わなかった。

それが拳闘術。

僕は戦闘経験が足りなかったのだ。


それでも強敵だった黄風魔王や龍神族の青龍王と渡り合えたのは、一重に僕の存在が規格外だったから。だから純粋に相手が僕の力を探る意味で力勝負になった事で勝機を得てきた。

しかしもし拳闘で戦っていたら、僕は敗北していたに違いない。

だから僕は頼んだ。

この先、強敵が現れて僕が敗れたら法子の身が危ない。

もっと法子を守れる強さが欲しい!

それから旅の途中で、孫悟空は僕に組手で拳闘を仕込んでくれたのだ。

そこで分かった事があった。

孫悟空曰く僕は戦闘経験が足りないのではなく、

「おい!阿修羅?お前は戦闘経験が足りないわけじゃない。きっと戦い方を忘れてるんだ」

「忘れてる?」

「そう。すっかりな?でも覚えてるんだよ。お前の身体には数多く戦い染み付いた戦闘の経験がよ」

「!?」

孫悟空は組手の中で本来何かしらの闘技を知らねば防御出来ない受け身を無意識に使う僕に違和感を抱いていたらしい。

そこで一から拳闘を教えるのではなく、僕の忘れている能力を引き出すような手法で導いてくれた。

その方が僕の能力を活かせると。


そこで実践組手の他に瞑想を取り入れていた。

イメージトレーニング。

正直、孫悟空は指導者として優秀だった。

孫悟空は幼少時に須菩提祖師仙人と太白金星仙人の下で教えを受けた後、自らを要領良く成長させるために必要な学習をしたと言っていた。

一番己の成長を妨げるのは固定概念。


ただ言われた事に対して動けば良いわけではない。

頭を空にして今必要な事が何なのかを理解すれば、自ずと伸ばし方も見えて来ると。

その中から必要な事や足りない事を取り入れながら伸ばす。

そしてそれは個体差があるのだと。


この光と闇の世界の神々はかなりレベルが高い。

今までの僕では相手にならなかっただろう。

けれど今の僕は孫悟空の教えで確かに成長した実感がある!戦える!


「合掌印・残像幻手」


僕は掌を合わせると手刀が繰り出される。

「!!」

僕の手刀は四方向からの斬撃となりアジダハーカを襲う。

その手刀は防御不可能な幻の如く、まるで四本の腕から繰り出されるかのように四方向から突き出される手刀と掌打が襲う。

この奥義は掌を合わせた状態からの抜刀拳。

攻撃的な闘気が幻を生み出し、実物の拳を隠すだけでなく実物と同じ攻撃力と化す。

「阿修羅!油断するな!」

「!!」

僕の攻撃は確かにアジダハーカの身体を切り刻む。

にも関わらず奴の力は更に膨れ上がっているのだ。

「愚かな。このワタシに中途半端な傷を負わせた事を後悔するが良い。見せてやるぞ?この私の真の姿をなぁー!」

アジダハーカの姿が一度崩れ落ちると、その身体が塊となって膨れ上がり巨大化していく。

その姿は蛇龍!?

切られた箇所から猛毒を持つ大蠍や蝙蝠、蛙やムカデと言った大型獣が噴き出すように這い出て来て向かって来る。更に口から吹き出す障気が僕に迫るところを、アータルが神炎の壁で防ぐ。

「奴は闇の権化のようだ。なら阿修羅!お前の黒い炎は効果が薄い。私の神炎を活かせ!」

「アータルの?」

僕の炎が黒炎からアータルの神炎を受けて同じく神々しい神炎が全身を覆う。

「思ったより身体に馴染むよ」

「阿修羅、本当にオマエは何者なんだ?光と闇の力を等しく使えるなんてな」

確かにアータルの光の力はアジダ・ハーカの悪しき力に通用した。

同時に僕の神炎を効果あった。


「蓮華合掌印・残像幻手」


それは神炎を纏った攻撃だった。

僕の攻撃は闇を貫くが、アジダ・ハーカの闇の力も強力だった。

そして何より奴の持つ闇の力は悪しき創造主であるアンラ・マンユの力をより濃く有していたのである。

アータルはそれでも怯まずに勇敢に戦う。

「この私だってアフラ・マズラー様の力を分け与えられた戦士。正義の名の下に敗北は許されない!」

そして僕も神炎を纏い構える。

「僕は僕の守る者(法子)のために、帰る場所に戻るためにも此処で負けるわけにはいかない!」

僕とアータルの戦いはさらにヒートアップする。



その同時刻、ズルワーンの神殿最下層奥。

そこにはアナーヒターが倒れていた。

彼女が扉を開いたその時、何者かによって襲われたのだ。

腹部から血を流しながら壁に寄りかかり薄れる視界の中で見ていた。


「アナタは・・・何者なの?」


しかし扉から出て来た者は何も告げずにその場から立ち去り、消えて行った。

そしてアナーヒターは意識を失った。


そこにもう一つ、扉から新たに別の人影が現れ足下に倒れているアナーヒターの前で立ち止まる。


聖戦は始まったばかり。


僕の戦いは終わらない。


次回予告


阿修羅とアータルが神殿で戦っている最中、

外界でも戦いは激しくなっていた。


その渦中に?

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