表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
36/713

恐るべき果心居士と織田信長の秘密?


織田信長と果心居士が現れ、


敗れた坂上田村麻呂と鈴鹿御前が二人の恐ろしさを告げる。


私は法子。


私達が果心居士と信長を相手に戦っていた時、総本山では信長との戦いで負傷して昏睡状態だった田村磨呂さんと鈴鹿御前さんが目覚めていたの。そして座主様に自分達の身に起きた情報を伝える。


「座主様!俺を行かせてください!」


「ならぬ。それに心配いらぬぞ。晴明が向かっているからな?」


「あの信長は倒せねぇ…晴明さんでもな?」


「何だと?」



それは田村磨呂さんと信長の一騎討ちでの話。


二人は刀を交えつつ相手の力量を測っていたの。


「信長ぁああ!そんなもんかぁ!!」


吠える田村磨呂さんに信長は笑みを見せていた。


「なかなか腕が立つではないか?面白い!久しく忘れていた合戦のようだぞ!」


二人の激しい攻防を見守るは鈴鹿御前さんだった。万が一田村磨呂さんが敗れた時には自らが戦うつもりで。


しかし、その時に鈴鹿御前さんは突然空気が変わったのを感じて、警戒する。信長以外にも強き力を感じ取ったの。その時、背後から?


「ほぉ?儂の気配を感じたのか?驚きじゃわ~」


振り向き様に飛び上がった鈴鹿御前さんは、気配なく背後に現れた声の主が何者かを見定めようとしたが…


「いない?」


すると更に背後から声が?


「どれ?簡単に壊れるなよ?小娘?」


鳥肌が立ち、気付いた時には自分自身の身体中に爆発札が何枚も貼られていた。


「これ…は?」


瞬間、術札が炸裂して鈴鹿御前さんが崩れるように倒れる。


「ほぉ~しぶといのぉ?」


鈴鹿御前さんは膝をつきながらも突然現れた果心居士を睨み付けている。


鈴鹿御前さんの炸裂して傷付いた身体がみるみる再生していく。



「化け物の治癒力か?じゃが、それもいつまでもつかな?」


「!!」


それはどうした事なのか?鈴鹿御前さんの身体には再び爆発札が何枚も貼られていたの。


それが再び爆発する!


いつの間に?目にも留めぬスピード?それとも別のトリック?


閃光が爆発とともに鈴鹿御前さんを飲みこむ。


鈴鹿御前さんは何も出来ないまま、その場に瀕死状態で倒れたの。


「鈴鹿ぁああー!」


その状況を信じられぬと目撃した田村磨呂さんが叫ぶと、



「この余を相手にしているのに余所見とは無粋だな?」


「信長ぁー!退けや!こらぁー!」


しかし、田村磨呂さんの鬼気迫る攻撃をも信長は楽しむように受け流す。


「邪魔だ!くそっ!」


田村磨呂さんの刀が宙を斬った時、背後に信長の気配を感じる。


「!!」


瞬間、田村磨呂さんは本能的に長刀を背後に向けて突き刺す。


その刃は見事に信長の胸を貫いたの!


胸から血を噴き出す信長だったけれど、構わずに刀を振り上げて田村磨呂さんに向けて降り下ろす!


「ガハァ!」


刀は田村磨呂さんの額にかすったけれど、辛うじて躱した……


ように思っていたのに、突然胸から血を噴き出して膝をつく。


「間合いを見謝っただと?この俺が?」


互いに胸から出血しているのに、苦しむ田村磨呂さんと違い信長は貫かれた傷を気にもしていなかったの。


「あはは!天晴れだぞ?さぁ?もっと余を楽しませよ!」


信長の噴き出す血が硬直化して新たな刀となる。


「化け物が!だったら息の根を止めてやる!」


田村磨呂さんは印を結びながら自らの体内に宿した鬼神達の神力を額に集中させたの。


『天地眼』


すると田村磨呂さんの額が割れて第三の眼が開き、光輝く!


「信長ぁ!覚悟しろよ?これが俺の本気だぁー!」


額の瞳から放たれる輝きがサハヤの剣に籠められると、同調するかのように光輝く。因みに天地眼とは、かつての守護者であり、守護者のリーダーであった三千院一真さんって方が苦行の末に編み出した奥義で、神の力を額に一点に集中させる事で極限的な力を爆発的に解放させるの。しかも、この天地眼はカミシニにも通用するって話!


「いたぶってやりたい所だが、時間がねぇんだ?一気に終わらせてやらぁ!」


田村磨呂さんは生存確認出来ない鈴鹿御前さんが気掛かりだったの。そして邪魔な信長に対して一撃必殺の奥義を放つ!


『天地眼奥義・鬼餓刈り』

※キガカリ


鬼が牙を剥くような神気が立ち込めると、信長に向けて斬撃の刃が襲う!


「こんなもの!」


信長は自らのカミシニの刀で受け止めるが、それは斬撃に触れると同時に次第に消滅していき、信長を飲み込んだの!


一撃必殺の奥義が決着をつけた。


「へへへ…跡形もなく消え去ったようだぜ…」


しかし田村磨呂さんもまた奥義の反動で体力が半減以下になり、額の眼も消えていたの。一撃必殺の奥義はまさに奥の手なのね…


そして急ぎ、倒れている鈴鹿御前さんに向かって駆け寄ろうとした時?


田村磨呂さんの目の前で血の塊が浮かび上がっていて、それを核にして血が吸い込まれるかのように集まっていく?


「馬鹿な!?」


血は塊となり、形を型どる。それは人型となり再び姿を現したの…


織田信長が!!


「見事な攻撃であったわ!だが、余を討ち取るにはならなかったようだな?」


「信長…この野郎?不死身なのか?しかも天地眼でも滅する事が出来ないなんて…どうなってやがるんだ?」


天地眼の力はカミシニの血をも浄化し滅する事が出来るはず。


それが何故?


「ふふふ…」


そこに果心居士が姿を現す。


「テメェ!」


「その信長様には儂の特殊な術を施しておる。決して死なぬ。不死の王じゃ!」


「何だとー?」



その後、田村磨呂さんは決死の覚悟で挑んだけれど、不死の信長の前に破れ去ったの。



場所は再び総本山の五重の塔、座主の間。


「奴を倒す手立てがない以上、今は撤退をするしかねぇ!座主様!」


「お前がそこまで言うのであれば…」



座主様が判断をくだすのに迷った時、何者かのテレパシーが入って来たの?


《…時が運命軸の改変をしていようとしています》


「何だと?それはどういう意味だ?卑弥呼様?」



卑弥呼様?


その者は総本山の二本柱である座主様と、そして世界の未来を見守る星の巫女。


それが卑弥呼一族と呼ばれる末裔。


卑弥呼様は星の未来を見、導く者。


座主様の傍らで力を貸して世界を守っているの。



《星がこの時を求めています…彼女を!》


「!!」



場所は再び戦場へ


信長を相手に守護者である仁王さんが膝をつく。



「ぐぅぬぅぅ…」


仁王さんは私達の目の前で人間離れした攻撃を繰り出し、信長を押していたはずだったのに…


信長は倒れ、甦る度に体力も力も回復していたの。


戦いの連戦もあるけど、例え体力に自信があっても、限界のある仁王さんは息を切らしながら、身体中の傷を筋肉で塞ぎ再び立ち上がろうとする。


「待って!」


仁王さんを庇うように私が前に出る。



「仁王さんは少し体力を温存して!時間稼ぎは私がやるわ!」


「馬鹿姉貴!俺達がだろ?全く相変わらず無茶しやがって!」


「私も参ります」



私の左右隣に勇斗と宮ちゃんが並び立つ。


「お前ら?駄目だ!お前達に敵う相手では…ん?」


そこに私は仁王さんに向かって術札を投げつける。その札は仁王さんの身体を拘束し治癒の光が輝く。


「さ~て、気合い入れていくわよ!」


その私を見て信長が思い出したかのように、


「小娘?お前は以前、この俺に傷を負わせた者だな?良かろう。うぬにも借りを返さんとな?」



その状況を見て晴明師匠は自らの情報不足と相手の力量を見謝っていた事に気付く。


「このままでは全滅だ…」


「儂との戦いの最中、あの者達に気をそらせて良いのかのぉ?」


「ぬぅ?」


気付くと晴明師匠の身体中に爆発札が貼り付き、同時に爆発したの!


「終わりじゃ…ん?」


爆発の中で晴明師匠は印を結び、爆煙の中から九尾の妖狐の姿をした晴明師匠が現れたの。そして人型へと姿が代わる。


『獣神変化唯我独尊・妖狐!』


その姿は神々しい獣神の姿!田村磨呂さんとの戦いで見せた晴明師匠の本気!


次々と現れる巨大な鎧武者を相手にしている他の百輝夜行の皆の状況も把握すると。



「私の命に代えても仲間達は誰一人失わせはしない!」



晴明師匠を中心に一帯が震撼する。その場にいる全ての者がその覇気に身動きを止められる。


私も上空を見上げて晴明師匠の力に驚いた。強いのも凄いのも、最強ってのも知ってはいたけど、肌身で感じて改めて解ったわ…



晴明師匠は印を結び神気を集中させると掌に剣が出現する。あれは晴明師匠の護身刀・鬼神返神の剣!


晴明師匠は剣を構えて数回振ると、九尾の狐の尾が鬼神返神の剣へと変わる!


『九尾の覇魔剣!』


晴明師匠が剣を降り下ろすと、背後の剣が同時に飛び回り、敵達を消滅させて滅ぼしていく!


百輝夜行達が戦っている巨大な鎧武者達を一瞬で消滅させ、更に目の前の敵の果心居士の心臓を貫き消し去る。


「ぬぅ?これは?」


更に織田信長にも剣は向かっていき、左右から突き刺さったの!


『滅』


晴明師匠の合図で信長の身体は一瞬にして消滅した。


まさに瞬殺だったの…



私達は歓喜にて驚きながら互いに顔を見合せて笑みを見せた。


「さすが師匠!」


私達が晴明師匠を見上げた時、私達は自分達の目を疑ったの?


晴明師匠が果心居士に背中から剣を突き刺されている姿に!


晴明師匠も驚きを隠せないでいた。


隙はなかったと自負している。


間合いに入れば反応出来たはず?


なのに、奥義を放った直後に突然背後に現れた果心居士に背中から刺されたの?


落下する晴明師匠に、私達が助けに向かおうとした時、私達の目の前にも信長が現れたの?



「さ…再生したの?」


晴明師匠が倒れ、私達の前には再生した信長?


これはどうしたら?


でも、やっぱり…


私がやるしかないわよね?


そんなこんな。


次回予告


織田信長と果心居士を相手に法子達はどう戦うのか?


頼みの晴明と仁王が倒れ、どうなる?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ