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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生蛇神討伐編~黄金の瞳編~
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魅せられし因縁?孫悟空と牙流覇蛇!

青龍の試練を乗り越え新たな力を手に入れた孫悟空。


主役は後からやって来る。


俺様は孫悟空。

俺様は時鏡の修行だけでなく青龍との契約の試練まで乗り越えこの場に現れたのだ。


「聖獣変化唯我独尊・青龍!」


青龍王を聖獣として契約した俺様は蒼き青龍の鎧を纏っていた。

力が漲ってくるのが分かる。

朱雀、白虎、玄武、青龍。

この四聖獣の長にして最強。

何しろ俺様と死闘を演じ苦戦した青龍王と俺様の力が融合したのだからハンパねぇーぜ!


俺様は突進して牙流覇蛇と衝突する。

その桁違いのパワーアップに牙流覇蛇も驚愕する。

「何だお前?さっきまでとは別人じゃねぇか?」

「よくも太白の爺ちゃんを虐めてくれちゃたりしたな?テメェは俺様がブッ倒してやるぜぇ!」

牙流覇蛇は後方へと飛び上がると背後から五頭の蛇を出現させて俺様に襲わせる。

俺様は紙一重で躱すけれど徐々に迫り危機迫る。

〈孫悟空、俺の知識を受け取れ!〉

えっ?

俺様は青龍の声を聞き頷く。

そして頭の中に入って来るイメージに合わせて両手を左右上下に移動させながら気を高める。

今、この俺様から湧き上がるこの気は龍気だった。

そして向かって来る五頭の大蛇に対して、


両手を交差させながら上下に移動させながら龍気を高める。

天を統べる天龍と、大地を統べる地龍。

青龍王の持つ最強の奥義!


「左右龍武天地滅龍!」


大地から地の龍が!

空から天龍が!

更に左龍、右龍。

この四匹の龍がクロスした時、その相手は龍の顎で全身を砕かれたかのように敗れさる。

天から降りる龍と大地を這う巨大な龍が迫る。

その天地左右両挟み撃ちの攻撃に逃げ場は存在しない。

例えるなら鋏?

その中心の的はただ死と消滅を待つのみ。


四頭の龍と蛇が衝突する中で、残る大蛇が俺様に向かって突っ込んで来る。

「うおりゃーー!」

俺様は頭突きで向かって来た大蛇を粉砕すると同時に全ての龍と大蛇が散って消滅した。

「馬鹿な!?」

牙流覇蛇は俺様を完全に見縊っていた。

だからこんな簡単に間合い入れさせた。

それだけでは無い。

俺様は龍の血を覚醒させる「逆鱗」を発動させ、

一瞬で牙流覇蛇の間合いに飛び込んだのだ。


「青龍逆鱗の拳!」


逆鱗の解放を拳に集約させた一撃必殺の奥義。

本来なら青龍王の秘奥義なのだが、その知識と使い方が俺様に伝授されていた。

その一撃は完全強固な硬度を持つ牙流覇蛇の身体を粉砕させ全身に廻る衝撃を与えたのだ。

さらに俺様は追い打ちをかける。


「おうりゃあああ!セイヤァ!」


拳の連打を打ち込み、最後に牙流覇蛇の脳天目掛けて拳を振り下ろした。

「うがっ!」

吐血しながら後方へと転げて倒れる牙流覇蛇。

俺様の破壊力に全身の力が抜けていく。

圧倒的な俺様の快勝!

その桁違いのパワーアップに俺様も驚いた。

「これが青龍の力なのか?」

俺様の思いに青龍が答える。

〈まだ油断するな。蛇神の脅威はその不死性〉

「分かってるわい!」

俺様も気付いていた。

倒れた牙流覇蛇の身体が再生していき内部から力が噴き出すように膨れ上がっている事を肌身で感じる。

そしてフラフラしながらも起き上がる。


「お、俺は負けねぇ!俺は俺を相手にして本気を出さずに戦った奴を許せねぇ。俺を見括ったあの男を許さねぇ。この俺を虚仮にしたあの人間の男を絶対に許さねぇー!」


それは意味不明な事を口走る牙流覇蛇に俺様はその言動の意味を理解出来なかった。

「俺は負けたままは嫌だぁー!」

その直後、牙流覇蛇の蛇気が更に膨れ上がる。

「どうやら本気を見せてくれるようだな?この俺様も武者震いして来たぜ」

何がなんだか分からないが牙流覇蛇には負けられない意地があるようだが、それは俺様とて同じ。

「俺様がお前に敗北を与えてやる!」

その俺様の眼を見た時、牙流覇蛇は全身を奮わせる。

それは歓喜に似た感情。

「お前、似てるな?あの男に?」

あの男だと?

「あの救世主の男になぁー!」

俺様と牙流覇蛇は一気にお互いの間合いに入り互いの拳を衝突させて額をぶつけ合う。

ガチとガチの喧嘩戦!

コイツ戦場慣れしてやがるな?

恐らく数多くの戦場で死線を潜り抜け生き抜いて来た猛者。

そういう奴は匂いで分かる。

面白え〜

「おうりゃあ!」

その時、牙流覇蛇と俺様の魂のぶつかり合いが同調したかのように記憶のイメージが流れ込んだ?

何だ?これ?

それは戦いながら「ある男」を被らせていたから。

その男とは、

俺様と牙流覇蛇は互いに同時に後方に飛び退いた。

「お前、三蔵を知ってるのか?」

俺様の問いに牙流覇蛇は答えた。

「奴は人間のくせに初めて俺を敗北させた男!俺は奴に借りがある。だが噂であの人間が既に死んだと聞いている。お前こそ奴の何だ?」

牙流覇蛇は過去、俺様と出会う前に三蔵と戦っていた。


それは覇王生誕祭と呼ばれる蛇神の儀式。

そこで数千年影の一族の封印に閉じ込められていた蛇神で、その時の名は蛇牙流多と言った。

三蔵は単身覇王の儀式に殴り込みをし、

覇王の候補であった蛇神含めたこの蛇牙流多とも戦っていたのだ。

「なるほどな〜」

俺様は因縁を理解した上で答えた。

それは義務なんだ。

俺様に全てを託して命を落とした三蔵への。


「俺様は三蔵の一番弟子!お前と三蔵の因縁は弟子である俺様がお前をぶっ倒して決着をつけてやる。俺様の前に跪けぇー!」


そして牙流覇蛇も武者震いする。


「そうか、ふふふ。あはははは!もう二度と叶わぬと思った奴へのリベンジを弟子のお前を殺して叶えてやろう」


この戦いは三蔵を中心にした因縁の戦い。

牙流覇蛇もこの日のために自らを研ぎ続けた。

しかしその目的も失い、強き者と戦う事で紛らわすしかなかった。

かつては覇王候補として儀式に参加し、そこで覇王と三蔵の一騎打ちを見届けた。

自分と戦っていた三蔵とは互角にやり合っていたと思っていたのに、真の力は覇王を封じ込める程の力の差があった。己の無力差を感じた。

それでも覇王の配下として六尾として残り、今は覇蛇として生き残っている。さらに高見を目指して硬剛覇蛇の力を取り込んで真蛇に近い力を手に入れた。


しかし本当の目的は・・・


俺様と牙流覇蛇は繰り出す拳に渾身の力を込める。

互角の戦いだった。

俺様も牙流覇蛇も立場は違えど、三蔵を追い求めて来た。

そのカリスマ性に敵味方関係なく、強さの理想を見てしまったのだ。

「だがな?この俺様と三蔵との絆を甘く見るんじゃねぇーぜ!」

俺様の力が湧き上がる。

三蔵はこんなもんじゃなかった。

俺様がどんなに近付けたと思っても、その強さは更に高見にあった。だからこそ追い求める。

「少しでも三蔵に近づけるためにな!」

直後、俺様の見上げる瞳に変化が起きる。

「あははは!奴と同じだ!その瞳!感じるぞ?俺の蛇神の血がお前を超えたいと騒ぎやがる!」

牙流覇蛇は俺様に突っ込んで来た。

俺様の金色に光り輝く魔眼に三蔵を被らせたのだ。


金色の光り輝く魔眼。

覇王生誕祭にて三蔵が見せた奇跡。

桁違いの力を持った蛇神達をたった一人の人間の男が蹴散らし、その王たる覇王の誕生を邪魔した。

救世主の瞳!


「俺様が三蔵の跡を継いでやる!」


放たれた金色に光り輝く拳が向かって来た牙流覇蛇の身体を一撃粉砕と貫いたのだ。

「うがぁ!」

牙流覇蛇は全身の力が抜けていく感じがした。

蛇神の血が沸騰するかのように浄化していく。

そして大の字に倒れたのだ。

身体の再生が始まらない?

完全に敗北を感じた。

「お、俺の負けだ。好きにしろ?」

俺様は倒れている牙流覇蛇を見下ろす。

「好きにさせて貰うぜ?」

俺様は気を牙流覇蛇に向けて放ったのだ。

「!!」

しかしそれは治癒の気だった。

再生はまだ不完全だが、時間をかければ死ぬ事はない程度の治癒の気だった。

「オマエ!何のつもりだ?この蛇神の俺をナメているのか?それとも嬲り殺すつもりか?」

「はぁ?勝手にしろって言ったろ?だから俺様はお前を殺さねぇ。そんでまたお前は俺様に挑戦してみろ?」

「何だと?意味がわからねぇ!この俺を殺せ!」

「だ〜か〜ら?好きにさせて貰ったと言ってるんだよ?今回は俺様は三蔵の代理で戦ったまでだ!そんで太白爺ちゃんの仇をとってやった。どうやらお前は死に場所探してるようなんで、単なる嫌がらせだ!あはははは!」

「なぁ?なぁ?なぁ?」

呆気にとられる牙流覇蛇に俺様は付け足す。

「今度は三蔵ではなくこの俺様!孫悟空様に挑んで来い!いつでも相手になってやるからな」

「ば、馬鹿言え?俺は・・・蛇神だと」

「これは男と男の戦いだ!蛇神とか関係ねぇ!」

「は、ははは」

牙流覇蛇は完全に完敗だと思った。

「いつか必ずお前にリベンジしてやる!俺を生かした事を覚悟しておけよ?孫悟空!」

「俺様の名前を覚えたようだな?」

そんな俺様と牙流覇蛇の奇妙な関係に太白の爺ちゃんは呆れ半分、驚き感心してもいた。

「まさか敵である蛇神までも惹き寄せるとはな」

俺様は牙流覇蛇をそのままにして太白の爺ちゃんを乗せた金斗雲を呼び寄せる。

「爺ちゃん無事か?てか何かやけに若返ってないか?臭いは同じようだけど?」

「ふふふ。無事とは言い難いが生きてはいる。見事だったぞ?孫悟空よ」

「もっと褒めろ褒めろ!」

けれど太白の爺ちゃんはかなり消耗していた。

早く治療しないと危ないかもしれない。

「とりあえず爺ちゃんは戻って治療するぞ?」

「そうだな。そうさせて貰っ・・・!!」

「!!」

直後、俺様と太白の爺ちゃんは全身に鳥肌が立つ。


「な、何事だ??」


今、この俺様達のいる場所に凄まじい力を持った何者かが、蛇神が迫って来ていたのだ。

いや?この圧倒的な蛇気を俺様は知っているぞ?

それは昔?いやそんな昔じゃない。

寧ろ!つい最近。

すると俺様達は何の準備も用意も出来ない状態で、新たに現れた蛇神の姿を目の当たりにする。

「お、お前は!?」

俺様はソイツを知っていた。

ソイツは俺様が瀕死になりかけた程の強敵。

そして底知れぬ力に恐怖した蛇神!

だが、いつか必ず現れると思っていた。

この俺様が必ず倒すと因縁じみた敵!

そいつは俺様が時鏡の試練で出会せた蛇神。

あの三蔵がガチになって倒した化け物。


「真蛇王・マダラ


まさかこんなに早く出会すとは思っても見なかった。しかし俺様も奴は倒さなければならないと思っていた。あの時の俺様は手も足も出せずに三蔵が取り逃がした唯一の蛇神。

だが、この因縁は俺様が付けてやる!

いつかは超えるべき相手なのだから。


「俺様が超えるのはお前じゃねぇ!俺様が超えなきゃならないのは三蔵!

その為にお前はちょうどよい相手だぜ!」


連戦続けで俺様が活躍するからな?

次話も熱くなるぜ!

次回予告


真蛇王マダラの出現。


今の孫悟空はマダラに勝利出来るのか?

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