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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生蛇神討伐編~黄金の瞳編~
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真蛇の血統!金禅子の言葉?

蛇神マダムとの戦い


その最中、鵬魔王と黄風魔王が?


私は法子。

金蝉子は鵬魔王と黄風魔王の因縁の戦いの前に現れると、印を結び、その強烈な神気で二人から発する障気と炎を打ち消したの。

「いい加減にしろ」

「僕の邪魔をするなら金蝉子!お前と手を組むのはここまでだ!」

黄風魔王の反旗。

対して鵬魔王は一端、攻撃の手を止める。

「悪かったよ。止める止める!けれど先に手を出したのは、アッチだよ?私は手を出されたから返したまで」

鵬魔王は金蝉子に対して逆らう気はないのね?

何か弱味を握られてるとか?

「鵬魔王、お前は伝えてないのか?」

「!!」

えっ?何を?

「邪魔をするなら僕はお前も消す!」

黄風魔王が毒手を構えるとその妖気が一帯の空気を震撼させながら障気が濃くなっていく。

「その毒手に触れれば、この俺とて只では済まないだろうな。だが、お前は俺に触れる事は勿論、平伏し跪く道しかないぞ?」

直後、強烈な神圧が黄風魔王にのしかかる。

「クッ!!」

耐えようと、その神気の重圧は濃く重く、そして衝撃が走る。


「分かってはいたが、何と強い力だ。だが、何故に邪魔をする?そんな奴がいなくともお前の仕事は僕がしてやる!」

「お前が俺の仕事をするのは強制だ!だが、無用な死合いでどちらかが欠けるのは俺にとって痛手。例えお前をここで封じてでも止める」

「無用だと?父の仇が目の前にいるのに手を拱いている道理はない!」


かつて地上権の覇権をかけた大戦があった。

その首謀者が過去の孫悟空であり美猴王。

当時、地上を支配していたのは七十二の魔王。

その中でも妖十魔王と呼ばれた魔王達は他の魔王からも桁外れの力を持っていたの。

その一人が今の黄風魔王の父親、先代黄風魔王だった。

先代黄風魔王は半人半妖であり、地上全ての妖怪を滅ぼし人間だけの世界を造ろうとしていたの。

後々、半妖の自分自身も消す覚悟で。

その陰謀の最中に美猴王率いる妖怪軍の襲撃。

その戦いで美猴王は先代黄風魔王に敗れ、その眼に呪毒を受けて失明どころか死を彷徨った。

治すためには呪いの主である黄風魔王を殺さないといけなかったの。

そこに若い鵬魔王が代わりに先代黄風魔王と戦い、そこで幼少の黄風の前で父親を惨殺したの。

けれどそれは半分正しく、半分誤り。


「今こそ知るが良い!真実を!」


金禅子は念を籠めると閃光が三人を覆ったの。

そして過去の映像が脳に入り込む?

今の黄風魔王は途中までの記憶しかなかった。

その残りのピースが映像として彼の前に浮かび上がる。

その映像で確かに鵬魔王は戦っていた。しかし父親である先代の黄風魔王を殺したのは鵬魔王ではなく、そこに乱入して来た別の妖十魔王の勢力の手下達だったの。


「う、嘘だ!!今のは幻か何かか?」


狼狽する黄風魔王にの金禅子は首を振る。

「なら何故そいつは否定しない?」

黄風魔王は先程から黙っている鵬魔王を睨みつけて問い質す。

「ふん!もし奴等が乱入して来なければ、この私が手にかけていたのは変わりない。それに」

「それに何だ!」

動揺する黄風魔王と、誑かす鵬魔王では拉致あかないと金禅子が代わりに代弁する。

「恨む相手がいるだけ、感情をぶつける捌け口があるだけでも生きる意味が持てると言うわけか?」

それは己の存在意義が無いと感じていた黄風魔王にとっては久しく失われていた感情の揺れ。

黄風魔王は父親の仇を見て長年失われていた感情が蘇っていたの。

まさか黄風魔王の感情を蘇らすためにわざと?

けれど鵬魔王が何故そんな事を?


「お前は孫悟空の前に現れた時にも同じ真似をするつもりだな?それが孫悟空の師を殺めたお前の断罪のつもりか?」

「ち、違う!私は、私はただ!」

「蘇った事を後悔しているのか?孫悟空に討たれる事がお前の望みか?」

「違うと言っているだろ!」

「愚か者が!お前ら二人うつけ者だ!」


金禅子は二人に向かって神圧を当てて地面に落下させて倒したまま跪かせる。


「復讐を咎めるつもりはさらさらない。良かろう。お前達に告げよう。この世界の真実と、翻弄されたお前達、いや、この俺を含め全ての者に起きた絶望を振りまく真の黒幕。そして待ち構える絶望の世界をな!」


それを聞かされた二人。

二人の戦いを見ていた他の八妖も信じられない顔で唾を飲み込み息をするのも忘れて聞いていた。


えっ?ちょっと?

あの〜?私に聞こえないのですけど?

もう少しボリューム上げてくらないかな〜?

ねぇ〜たら、ねぇ!


すると話を終えた金禅子に八妖が付き従う。

その目は今まで何を考え、指針が不明なまま強制的に従っていたのが、目的を持った感じだったの。


「この世界は俺達が壊す!その邪魔をする蛇どもは早急に退場してもらおうか」


今、金禅子率いる一行が再び戦場で動き出す。


戦場の場所は変わる。

そこではナタク、金吒さん、恵岸行者さんが姿が一変した真蛇王マダムと対峙していたの。

既に力使い果たし、開ききったその力の差。

真蛇王マダムってまさか覇王より強いなんて事?

少なくとも出鱈目だわ!

「ウフフ。そろそろ飽きてきたわ」

マダムは三人の背後に見える竜吉公主さん?

違う!白澤を見ていたの。

つまりもうナタク達に興味は失せて、本来の目的である白澤を手に入れ、その身体を喰らって最強の大蛇の王の軍隊を作り上げるのね!


「妾は産み育てるのです。真の覇王を!」

へっ?

「お前達に教えてあげるわ。妾は最古の由緒正しき原初神タルタロスの血統なのですわ。よって、その血を絶やすわけには決していかないのです。妾が産みし真王がこの世に現れれば世界を統べる真の覇王として成り代わるのです!だからどこの馬の骨だから分からぬ今の覇王を名乗るナガラが蛇神の王として君臨している事が許し難い屈辱。それもこれも我が子が産まれるまでの我慢なのよ!おほほほほ!」


エッ?ソレって?

つまり反旗で?

これから産まれる蛇神は今の覇王より強力な力を持つ真の覇王になるって言うの?

そんなの、たまったもんじゃないわよ!

だったら、必ず食い止めなければならないわ!

ナタク達が。

えっ?私?私に何が出来るのよ?

こんな捕らわれてる状況でさ?

それにスケール大きくなりすぎて、女子高生の私にはお手上げ状態~


うん。そんなこんな。

次回予告


真蛇王マダム、その脅威迫る!

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