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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生覇王蛇神編!
251/711

覇蛇の来襲!?英雄神両雄参る!

法子と共に旅をしている二郎神君、楊善、ナタク。


しかし最恐の蛇神の魔の手が迫ろうとしていた。



私は法子。

私達は今、逃走中なの。

砂葉国の一件から私達の動向が全て見透されているかのように蛇神達の追手に悩まされていたの。

「お前が派手な術を使うからだ!馬鹿者!」

「何が馬鹿よ?仕方ないじゃない!」

と言うけれど、正直私にはあの日の事は何も記憶に残ってなかったの。

胸が熱くなって、感情が高まり意識が吹っ飛んだところまでは記憶あるのだけど、楊善さんから砂葉国に残留していた魂は全て浄化された事は聞いた。楊善さん達が浄化を手伝ってくれたのかしら?

けれど、砂葉国の皆の魂が救われて良かったわ。


そこからは蛇神の襲撃の毎日だったの。

「囲まれましたね」

「強硬突破しかあるまい」

二郎神君さん、楊善さん、ナタクが同時に剣を抜いて構える。

その勇姿に私は一瞬目を奪われたの。

美麗、絢爛、豪華!

まさに美系のバーゲンセール!

「走るぞ!」

二郎神君さんの合図に私達は同時に駆け抜ける。

地面から飛び出して来たり、後方から追い駆けて来る連中、そして正面から迫る蛇神。

完全に私達の包囲網が出来上がってる。

それでも二郎神君さん達の実力は桁違いだった。

楊善さんは蓬莱国で知っていたけれど、二郎神君さんもナタクも引けを取らないくらいかも。

なら安心!何も心配する事はないわ。

「!!」

その時、私達は同時に強烈な殺気を感じて足を止める。

そして背中合わせに警戒したの。

「何だ?この心臓を鷲掴みにされているような強烈な殺意の波動は?」

「接近して来ている。一、二体?私が倒した氷蛇を上回る力を感じます」

「あそこだ!」

すると崖の上に二つの人影が見えたの。

その時、私は金縛りに合ったかのような感覚になり、背後から殺意が迫るのを感じる。

これは金縛りなんかじゃない!

あまりの速さに身体が付いていけてないのだわ!

離れた崖上にいた二体の人影は私達が気付いたと同時に一瞬で私達の背後に移動し、そして喉元目掛けて攻撃をしかけて来たの。

だ、駄目!身体が防御に追い付かない!

しかし蛇神の攻撃は弾かれたの。

「ほぉ?俺達の動きに対応出来るとは面白い」

攻撃を弾き返したのはナタクだった。

「天界の武神か?どうりで地上の連中とは比べ物にならない力を発するわけだ」

「小僧?お前が俺達の相手をしてくれるのか?」

その二体の蛇神から発する重圧は呼吸が苦しくなるほどだったの。

私なんか気を抜けば一瞬で意識が飛びそうだった。

けれどナタクは落ち着いて刀を鞘にしまい答える。

「お前達の相手はそこの二人のようだ」

「何だと?」

二体の蛇神相手に遮るのは二郎神君さんと楊善さん。

二人はこの強烈な重圧の中を怯む事なく剣を向けていたの。

「どうやらお前達は名持ちのようだが?」

二郎神君さんが問いかけると、

「詳しいな?俺は覇王様より覇蛇の称号を頂きし喰殖覇蛇」

「私は蝕王覇蛇」

覇蛇?覇王より与えられた称号。

その称号を持つ者は覇王直属の化け物。

他の蛇神とは格が違う。

一体を相手にするのも厄介なのに、

まさか二人の覇蛇が同時に現れたと言うの?


名を聞いた二人も礼儀を重んじり名乗ったの。

「俺は玄壇元帥・顕聖二郎神君!」

「私は天界の武神・楊善」

二人は二手に分かれると二郎神君さんは喰殖覇蛇を相手に、楊善さんは蝕王覇蛇を相手にする。

「大丈夫なの?二人共?いえ、信じてないわけではないのよ?けれど分かるの。あの蛇神はなんかこう、本当に格が違うのよ!だから私達も・・・いえ!ナタク!貴方だけでも救援に向かってよ!」

「だろうな。けれどあの二人が負けるようなら俺達に勝ち目はない」

ナタクは直ぐにでも救援に向かいたかったけれど、それは出来なかった。

何故なら私を放って置けなかったから。

もしナタクが向かえばこの場に潜む蛇神の残党の気配に気付いていたから。

恐らくこの一帯には蛇神は最低でも数千から万近くは潜んでいる。

また私が足を引っ張っているの?

「ごめんなさい」

ナタクは無言だった。


とにかく二人を信じるしかないわ!

先ずは楊善さんと蝕王覇蛇がいち早く戦い始める。

「天界ではかなり名のある武神なのだろうな?分かるぞ?力を隠しているが、底知れない強さを感じるぞ?ゾワッと感じるぞ」

「お褒め頂き有り難うございます。なので早々に貴方には消えて貰いますよ!」

蝕王覇蛇の両手から異様な力を感じる。

「危険!」

本能的に気付いた楊善さんは紙一重でその手から発する違和感から躱す。

直後、背後の方で爆発が起きる?

「ほぉ〜?勘が良いようだね?もし躱してなければ今頃、お前の身体は木端微塵だったな」

「恐い能力ですね。見えない爆撃ですか?お〜恐い恐い」

すると楊善さんの目の色が変わる。


「私の本気、お見せしましょう。獣神変化唯我独尊!」


その姿は真紅の鎧に身を纒った武神の姿だった。

楊善さんは宝貝を指に挟む。 

「さて、お前を早いうちに片付けるよ」

楊善さんの宝貝を使った華麗な戦いが始まる。



そして、こちらでも!

二郎神君さんが手にした剣を上段に構える。

「いざ、参る!」

踏み込みと同時に喰殖覇蛇の間合いに入る。

は、速い!

すると身を翻し蹴りを繰り出し、回転しながら剣を振り払う。

しかも二段、三段と連続に鋭い斬撃を放つ。

その攻撃に一切の隙はなく、最後の一刀が喰殖覇蛇の顔面に迫る。

「そんな攻撃、止まって見えるわ!」

喰殖覇蛇が眼前を通る二郎神君さんの剣を紙一重で躱そうとした時、

「ハッ!?」

通り過ぎる剣は残像として消え、僅かに遅れて第二の剣が後を追う。

しかもその剣の軌道は一歩踏み込まれた分、喰殖覇蛇の顔面を斬り裂いたの!

血飛沫が喰殖覇蛇の顔面から噴き出す。

「うぎゃあああ!」

けれど二郎神君さんの攻撃は続きがあったの。

「俺は油断も容赦もせん!」

その左手に籠めた神気が一気に膨れ上がる。

「ハァアアアア!」

放たれた気功波が喰殖覇蛇を飲み込んだの。

全身がボロボロと剥がれて消滅していく。

まさかもう片付いたの??

凄いわ!二郎神君さん!


けれど喰殖覇蛇の身体は新たな姿で目の前に現れる。

その姿は肉が落ちて痩せ細っていたの。

「その姿は、本来の姿なのか?」

二郎神君さんは喰殖覇蛇から発する蛇気が先程とは計り知れないほど攻撃的に跳ね上がっている事に気付いたの。

「驚くのも無理はない。この俺は喰らったモノの能力を我が物とし、その能力を活かせる肉体へと変化させる事が出来るのだ!」

その直後、喰殖覇蛇の姿が視界から消えて二郎神君さんの眼前に顔が近付いていたの。

咄嗟に躱すも、二郎神君さんの動きに追い付き迫って来る。

まるで遊んでいるかのように?

「ぉおおっそぉ〜い!」

「!!」

全身が喰殖覇蛇の鋭い爪に引き裂かれて血が噴き出す二郎神君さん。

それでも倒れる事なく剣を構える。

その姿はまさに武神の名に恥じない姿。

「やはり覇蛇はここで、この俺が倒さねばならない相手のようだ」

「お前に出来るのかぁ~?」

余裕を見せて格下の者を見るように見下ろす。

そして視界から消えたと同時に間合いに入る喰殖覇蛇。

攻撃が仕掛けるより先に二郎神君さんの身体から強烈な覇気が発して喰殖覇蛇を弾き飛ばしたの!


「我が友であり俺の力の象徴。我が前にいでよ!聖獣・哮天犬こうてんけん!」


すると二郎神君さんの隣に大型の白い大型犬が現れたの。

その背には一本の武器が?

「セイャアア!」

二郎神君さんは哮天犬の背から抜き手にしたのは三尖両刃刀さんせんりょうじんとうと呼ばれる名刀。そして眼前に構え唱えたの。


「聖獣変化唯我独尊・哮天!」


聖獣である哮天犬が二郎神君さんと融合し、雄叫びと共にその力は最高潮にまで高まっていく。

「うおぉおおおお!」

大地と空が震撼する。

その姿は海のように蒼い鎧に身を纏っていたの。

雲が割れ、二郎神君さんの神気が震える。


「今の俺は間違いなく強いぞ」


天界の英雄と呼ばれる二郎神君さんの真の力が覇蛇を相手に垣間見れる!


そんなこんな。

次回予告


二郎神君と喰殖覇蛇との一騎打ち!


英雄神の実力は覇蛇を倒せるのか?


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