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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
24/711

まさかの戦国武将に女子高生は大パニック?


法子ははぐれカミシニを倒して一件落着かと思いきや、


そこに鎧を纏ったカミシニが現れた。


その者の名は誰もが耳にするあの?


私は法子。


私達の前に現れたカミシニは鈴鹿御膳さんを傷付け、怒りに満ちた田村磨呂さんの攻撃を受け止める。



「ほぉ?余に手を出すとは命知らずだな?」


「誰だよ?テメェは?知らねぇーよ!」



田村磨呂さんから放たれる覇気が謎のカミシニに消される。


「この程度か?」


「そんな訳ないだろ?」



田村磨呂さんは着地と同時に二本目の刀を抜刀する。


『抜刀・ソハヤの剣!』


あの剣は以前、私が折った剣だったはず?もしかして再生したの?


「カミシニ相手にするには体術か剣術が有効なんだったな?」



田村磨呂さんの剣に謎のカミシニは己の刀で弾き返す。


敵もまた剣術に長けているのね?


そして互いに衝撃を受けて弾かれるも踏ん張り、その手には互いに弓を構えていたの?



「ホォ?お前、弓をも使うか?面白い!」


「ザケルナ?弓は俺の十八番だ!」



互いに弓を構えて矢を射ると、二人の中心で衝突して閃光が走る。


漸く視界が見えた時に私は驚かされたの。



「…あの田村磨呂さんと互角だなんて?」



すると謎のカミシニは田村磨呂さんに興味を示してとんでもない事を言ったの。


「お主、余の下で働かぬか?」


「アァ~?」


「余はお前のような力ある者を好む。悪いようにはせんぞ?」


「テメェ?何様だ?コラァ!」


ぶちギレる田村磨呂さんに謎のカミシニは不思議そうな顔を見せる。



「何と?余を知らぬか?なら、その余に向ける態度も納得だ。教えてやろう?余の名は…」



『織田信長』



えっ?


今、何て言ったの?


歴史の勉強が得意じゃない私でも、その名前は知ってるわよ?


あの織田信長ぁああ??


しかも、カミシニって?



場所は代わり、総本山。


そこには座主様と晴明師匠が織田信長について語り合っていたの。


「あの織田信長がカミシニだったと言うのか?」


「はい。それは歴史上でも語られています」


「歴史だと?」



かつて織田信長の苛烈な所業で知られる本願寺の焼き討ち。これもまた神を殺すカミシニの所業。武装した僧侶とは総本山の一端であった。カミシニである織田信長を倒す計画を立てている最中、先手を取られ歴史の史実を変えられて滅ぼされたの。


更に、総本山の刺客であった者が茶坊主として侵入していたが、見破られて殺されている。


だが、後に本能寺の変にて討伐された。


そこには総本山のスパイであった明智光秀により、総本山から当時の座主であった卑弥呼様と、その側近である役小角様の力を得てであったと言う。


「当時の卑弥呼様と小角様が?」


「はい。私も小角様に聞かされていましたが、半信半疑でした。しかし…」


「しかし?」


「私は見たのです。あのカミシニとヤオヨローズでの戦いの最中…カミシニとして甦った織田信長に!」


「何と!?」



そして再び場所は私達が戦う戦場へと。


「テメェ?テメェが織田信長だと?」


「ん?余を知っておるか?ならば崇めよ?」


だけど、田村磨呂さんは織田信長に指差して言ったの。


「テメェが俺を崇めろよ?俺はテメェより偉いぜ?聞いて驚けよ?俺の名は坂上田村磨呂だ!」


その宣言に織田信長は首を傾げる。


「坂上のタムニャマニョ?原始原人か?それは崇めなければならんようだな?」


「んなぁ??」


完全に名を知って小馬鹿にしている様子だった。



「テメェ…フザケルナ!俺をナメるなよ!ァアアア!」


頭に血が昇る田村磨呂さんは織田信長に向かって斬りかかる。


「久しぶりに腕が鳴りそうだ?この身体にはまだ慣れてなくてな?良い準備運動になる!」


えっ?今、何て?


けど、戦いは私の目の前で激しくぶつかり合う!


「それにしても良い剣だな?余の剣はカミシニの剣!霊剣すら無にするはずなのだがな?」


「俺のソハヤの剣は特別製なんだよ!」



本来、霊剣と呼ばれる剣でさえも、カミシニの血には能力を消されて無力だと言うのね?だけど田村磨呂さんの剣は先代の守護者であった方が愛用していた黒刀を新たに叩き上げたらしいの。その黒刀は交えた相手の能力を奪い更に強度を増す。しかもカミシニの血を吸い、カミシニの神を殺す能力にすら抵抗力がある業物だと言うの!



私も欲しいわ…



田村磨呂さんは織田信長の剣を片手で受け止め、別の手で術札を向けて念を籠める。


『鬼神縛』


術札から数体の鬼達が飛び出して織田信長の身体にしがみつき掴みかかると、身動きを拘束する。


「ホォ?鬼使いか?」


「さぁ?逃げ場ないぜ?織田信長さんよ?」


田村磨呂さんは剣を構えると覇気を籠め、身動き取れない信長の首を跳ねる!


「やった?」


私が勝利を確信した時、信長の首から噴き出した血が身体を拘束していた鬼達を溶かして消滅させた。


しかも信長の首から流れる血が頭を持ち上げて、身体へと持ち上げていく。



「首を跳ねても死なない化け物かよ?」



信長は頭を首に再び乗せると、血が絡み付いて再生し、元に戻る。


「余の首を跳ねるとは無礼な奴だ?次はお前の首を跳ねて見せよう!」


信長が抜刀すると、斬撃が田村磨呂さんを襲う。


「グゥ…」


斬撃を受け止め、堪えた田村磨呂さんの頭上から信長が一瞬で間合いに入っていてカミシニの剣を斬り下ろす!


「!!」


受け止めた田村磨呂さんの剣が砕け散り、信長の剣に斬り裂かれた!!


「田村磨呂さーん!」


私は鳥肌が立つと同時に信長に怒りの感情で飛び掛かろうとした時!


私の身体は金縛りにあったかの如く動かなかったの?


「何?」


すると私に金縛りをかけていた人物が今まで意識を失っていた鈴鹿御前さんだと気付いたの。


「鈴鹿御前さん?何故、止めるの?」


鈴鹿御前さんは私に言う。


「主様は助からない!貴女はこの場より去りなさい?」


「嫌よ!私だって戦える!このまま田村磨呂さんを見殺しには出来ないわ!」



けど、私の身体は何かに持ち上げられる。それは鈴鹿御前さんの式神の鬼だった。


鬼は身動き取れない私を担ぐと、この戦場より立ち去るように命じられ、ビルの屋上に飛び上がる。



「よくやったな?良い判断だったぞ?鈴鹿御前!流石、俺の女だ!何も言わずとも解ってくれてるな?」


「主様?解ってはいませんわ?ウチにまで逃げろと思ってらっしゃいますね?それは聞けないですわ」


「…お前はエスパーか?まぁ、お前が俺と心中したければ止めやしねぇよ?」


「ウチの生きる場所は田村磨呂様の傍以外にありませんわ」


「何処までも良い女だ?」


田村磨呂さんは軽口を叩いていたけど、肩から胸を斬り裂かれ、大量の出血を流していたの。



「まぁ…俺も惚れた女の前で不様な姿は見せられねぇがな?」


田村磨呂さんは印を結ぶと、唱えたの!


『鬼神変化唯我独尊!』



田村磨呂さんの背後から強力な力を持った鬼神達が出現し、田村磨呂さんの血に誘われながら体内に吸収されていく。


「ホォ?まだ楽しませてくれるか?」


信長の前に、漆黒と鮮血のような血の赤の模様の鬼神の鎧を纏った田村磨呂さんが降臨する。


「さぁ?テメェを喰らってヤるぜ!」


更に、


『鬼神変化唯我独尊!』



鬼神の羽衣を纏った鈴鹿御前さんもまた変化したの。


「主の敵はウチの敵!」



田村磨呂さんと鈴鹿御前さんがカミシニの王!


織田信長に最終決戦を挑む!



その頃、私といえば?


「コラ!離しなさい!何処を触ってるのよ?いい加減に離せ!馬鹿!チカン!変態!鬼ぃ~!!」


暴れる私を無視する鬼は戦場から私を引き離そうとする。


私だけでも逃がすつもり?


私は足手纏い?


私は此処に…


何をしに来たって思っているのよ?


私は二人が命懸けで戦っている。もしかしたら死ぬかもしれない?


そんな事は絶対に…


嫌よ!



私は何も出来ない自分自身に苛立ちを感じる。


また見殺しに?


私を庇って死んだ太子君が頭に過る。


もう私のために誰かを見殺しになんかしたくない!


私が守るんだ!


だから…


皆に守られ、箱入り娘?


そんなの私の性にあわないわよ!



「私がダメだと決めつけるな…私を縛り付けるな!勝手に限界を作るなぁー!」



その瞬間、私から発した霊気が鈴鹿御膳さん拘束を解き、式神の鬼を消し去ったの!


「誰も私を縛っておくなんて出来ないんだからね!」



自由になった私は意を決して、再び戦場に向かって駆け出したの。


そして私が到着した時、


「そんな…」


倒れた鈴鹿御膳さんを庇う田村磨呂さんが、今!信長の剣で胸を貫かれた場面だった…


私の血が沸騰するかのように熱く、熱く、熱く!


「うわぁああああ!」



もう何も考えずに飛び出していたの。


私の出現に、


「さっき逃げた雑魚か?」


しかし信長は田村磨呂さんを突き刺した刀を抜こうとしたけど、


「ん?」


「抜かせねぇよ…」


「死に損ないが!」



田村磨呂さんが刀を掴み離さなかったの。


「馬鹿やろ…お嬢ちゃん…どうして戻って来た…」



しかし信長は私を蚊ほど相手にせずに手を差し向ける。その手から血が蛇のようにうねりながら、無謀に飛び出して来た私に向かって来たの!


カッ!


その直後、私の瞳が再び金色に光輝いたの!?



私は両手に力を集中させ金色の錫杖を構成させながら信長に向かって直行落下する!


「馬鹿目!串刺しになるが良い?」


信長のカミシニの血が私に迫った時、その血は私に触れる前に蒸発したの?


「何だと!?」


それは信長にとっての誤算であり、私にとっての好機だったの。私は錫杖を信長に向けて投げ付けると、錫杖は信長の心臓を貫いた!


私は落下するなり、転げながら信長がどうなったか振り返る。


「ガッ!ガッ!ガァ!こ…小娘?なぁ…何をした?」


信長は心臓を貫かれて、それでも私に向けて腕を伸ばして来た…



「お嬢ちゃんの金色の瞳は…カミシニの力を、弱めるのか?何にせよでかしたぜ?」



田村磨呂さんは再び立ち上がると、信長に向けてトドメを刺す!


「!!」


しかし、信長の姿が私達の目の前から消えたの?


「何処?」


私と田村磨呂さんが辺りを見回すけど、気配がない?


そこに鈴鹿御前さんが上を見上げていたの?


「上?」


私が見上げた時、信長は動かずに横たわったまま宙に浮いていた。


そして、その隣に別の何者かがいたの?



「全く…何処に消えたかと思えば勝手に出歩きおって!まだ覚醒が未完成だと言うのに…壊れさせてたまるかぃ!」



えっ?誰?


すると空間が歪み、その者は信長を連れたまま宙に消えたの!



「あっ!逃がさないわ!」


けど、もう完全に気配は消えていた。


私達はそれ以上は何も出来ずに棒立ちになったまま動けなかったの。



そんなこんな。


次回予告


まさかの織田信長の登場に総本山は揺れ動く。


そして、信長を連れ帰った者は一体何者なのか?


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