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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
22/713

理想の二人?新たな事件へ京都へ!


カミシニの事件に法子は坂上田村麻呂を同行に任務に向かう事になった。


今度の相手は??


私は法子。


私は今、坂上田村磨呂さんと一緒に新しい任務に向かっています。


行く場所は京都!


因みに静鈴鹿御前さんは先に向かって準備をしているそうです。因みに今回は電車移動なんで楽なのよ~


晴明師匠と出掛けると何故か歩きで、到着した時には無駄に体力削られてしまうのよね?


「ぐかぁ~」


田村磨呂さんは隣の席でイビキかいて寝てるし…


私は窓から見える風景に好奇心が増す。そもそも前回の任務と、今回の任務で地元から出るのは二回目だしね?気持ち分かってね?



そこで私は足を止めた。


「!!」


目的の駅に降りると、そこに黒いベンツが止まっていたの。そして周りには恐そうな顔のおじさん達が列を作っていたのよ。


知ってる…


あ~言うの、ヤクザ屋さんって言うのよね?


私は関わらないように離れようとすると、突然後ろから首根っこを引っ張られたの?


「お前、ど~こに行くんだよ?こっちだ!こっち!」


「へっ?」


すると坂上田村磨呂さんは私を引っ張り、ヤクザ屋さんの方に向かって行く?


分かった!


この人、ヤクザ屋さんからベンツを奪うつもりなのね?


この田村磨呂さんは気性が激しいから、やりかねないわ!


だけど、私達がヤクザ屋さんの前に出ると、ヤクザ屋さんは私達に向かって頭を下げたの?


へっ?


「お待ちしてました!若頭!」


へっ?へっ?へっ?


私は田村磨呂さんとベンツの後ろに乗ると、


「まさか?貴方?」


「はぁ~?何?」



つまり、坂上田村磨呂さんはヤクザ屋さんの若頭なんだって~


あり得ないわ!


世界を裏で守護する総本山の、しかも座主様直属の側近がヤクザ屋さんだなんて?


何なのよ?


「あんまり緊張すんなって?ベンツ初めてか?」


「そっちじゃないわ!」


すると、運転していた恐そうな人が私を睨む?


あわわ~


「馬鹿野郎!俺の客にガン垂れてんじゃねぇよ!」


「すんません、つい…」


「いや、良いから!前を向いて運転してよ~!?」


叱咤された運転手は前を向いて運転する。


ふぅ~


私からの一言!わき見運転は止めましょうね?




私が連れて来られた場所は立派な日本風の屋敷だったの。


庭が広いし、松生えてるし、池があって鯉が泳いでるわ?何?これ?


田村磨呂さんが到着するなり、組の若いもんから年輩の方までが行列を作って田村磨呂さんの帰宅を出迎えていた。


「お務めご苦労様です。若頭!」


「おぅ!」


私はキョロキョロしながら昔観た『仁義なき争い』って映画を思い出す。


そして私は並んでいる人達の指を意識して眺めて見た。


安心したわ…


皆、ちゃんと五本指があるわね?



屋敷の中に入るとまた豪勢だったの。そして用意されていたこれもまた贅沢な料理に私は目を光らせる。


刺身に、お寿司!しかも何か回る寿司とは違う美しさを醸し出しているわ?


私は唾を飲み込む。


「嬢ちゃん?腹が減ってるなら遠慮はいらねぇぜ?」


「何を?そんなはしたなくないわ!」


お約束の如く、このタイミングでお腹が鳴った。


「はっ!今のは…」


「あはは!気にすんな?さぁ!酒でも飲んで今は楽しめよ?嬢ちゃん?」


と、杯に注がれたお酒を手渡されると、私は、


「未成年です!」


出された盃を突き返した。


その状況を良く思わないヤクザ屋さんの皆さんは、私を一斉に睨むけど、田村磨呂さんが、



「この娘は俺の大事な客人だって言ってるだろ?」


周りの恐い皆さんをひとにらみで黙らせたの。



あ…ここで忘れる前に私からの忠告。お酒は二十歳を過ぎてからよ?



宴が終わると、そこに着物姿の鈴鹿御前さんが入って来たの。


「ご満悦出来ましたか?田村磨呂様?」


「おぅ!お前の手料理はやっぱり格別だよ?」


「えっ?さっきの料理は鈴鹿御前さんの手料理だったの?」


「そうさ」



私は鈴鹿御前さんを憧れの目で見る。何?この鈴鹿御前さんって、完璧な女性??美人だし、料理はプロ級だし、先にここに来たのは私達をもてなすために料理してたの?


私は田村磨呂さんを見ると、この人は何て最高の女性をゲットしてるのよ?私が欲しいくらいだわ!


と、羨ましく思ったの。


そして、宴が終わった後に私と田村磨呂さん、鈴鹿御前さんのみを残し、他の皆さんは部屋から出て行く。


「さて、これから俺達の任務の内容を話そうか?」


「例のカミシニって奴を倒すのよね?」


「話してやれ?」


鈴鹿御前は頷くと、ターゲットであるカミシニの話を始めたの。


ソイツはハグレカミシニらしく、前回の神の転生者との戦争の生き残り。そして生き延びた後は仲間達とは合流せずに、人間の世界に溶け込んで成りを潜めていたみたいなの。


別に悪さをしなければ問題ないと思ったのだけど、それはカミシニの血が許さないの。カミシニは霊力のある人間をも襲うの!しかも血を吸い出しながら霊気を奪い、力をつけるんだって!まるで、吸血鬼ね?


しかも神や魔物と違い、特別な気を持っていないみたいで、人間との判別が難しいらしいの。


唯一解っている事は、ソイツは力のある女性ばかりを狙い、襲っているの!


「つまり、成る程ね?私には持ってこいって事ね?要するに私が囮になって、ソイツを誘き寄せて、近付いた所をぶっ倒すわけね?」


「ばぁ~か?何をとちくるってるんだ?」


「はい?」


「囮捜査は間違ってはないが、囮はお嬢ちゃんじゃなくコイツがやるんだ!」


「何?それ?それじゃあ鈴鹿御前さんが危険じゃない?ここは私が!」


「馬~鹿?お嬢ちゃんは鈴鹿御前の強さを探れないのか?」


「えっ?」


「少なくとも鈴鹿御前は俺と同等の力を持ってるぜ?」


「!?」


私は鈴鹿御前さんを見詰める。


田村磨呂さんは総本山でも指折りの呪術者。座主様を守護する側近。


その田村磨呂さんと同等なんて?


鈴鹿御前さんは女性でありながら、強さをも兼ね備えていたのね?



「でも、それじゃあ私が来た意味ないじゃん!」


「今回は、お嬢ちゃんはカミシニとの戦い方を見て覚える。それだけで良い!戦う必要はないんだ!良いな?」


「え~??」


「え~?じゃ、ねぇよ!カミシニを他の化け物と一緒に考えるな!マジで死ぬぜ?」



その目は厳しい真面目な目だったの。


「うん。解ったわ…」


そこで、鈴鹿御前さんがカミシニが潜伏している場所を説明し始める。まるで優秀な秘書ね?


対象のカミシニは、ここから少し離れたビル街に潜んでいるらしいの。既にニュースでも失踪事件が話題になっていたけど、それが少し奇っ怪だったからよく覚えてる。


謎のミイラ化事件!


体内の血液を全て失った状態で、まるでミイラのような状態で人目のない場所に転がっていたんだって!


生気を奪う悪魔に以前遭遇した事があったから、そういう類いかと思っていたんだけど…


これがカミシニの仕業だったのね?


でも、このニュースには続きがあって、失踪した人数と遺体の数が合わないみたいなの。更に遺体の傍に重症で倒れていた人達も見つかっていたのだけど…


病院に運ばれた後に全員失踪していると言うの?


未解決ニュースの奇々怪々な話題に、臆測は広がり、話題になったのが『現代に甦った吸血鬼伝説!』そんな特集番組をやっていたわ。


確か先月辺りに?



「その犯人がカミシニなのね?で、その失踪した人はどうなったの?」


「ふっ…ニュースで話題になっていただろ?吸血鬼の仕業だってよ?」


「まさかぁ~」


けど、田村磨呂さんの目はマジマジだった。


「ウッそ?」


「カミシニは喰らった者を血族に出来るのです」


「それじゃあ…カミシニって一体じゃないの?わんさかいるの?」


「そこは安心して。血族になったカミシニには本家の半分にも満たない…カミシニ特有の神を殺す力は備わってはいないし、血を貪るだけの吸血鬼みたいなもんよ」


「あ、そ…」


「つまり本家を始末すれば終わりって話だ。解ったか?お嬢ちゃん?」


「解ったわよ!」



そんなこんなで、私は田村磨呂さんと鈴鹿御前さんと一緒にベンツに乗って移動する。


既に田村磨呂さんの部下達が街中で網を張っていて、何か情報があれば直ぐに連絡が入る事になっていたの。そして、


田村磨呂さんの携帯が鳴る!緊張の中、田村磨呂さんは連絡して来た相手と話をして答えたの。



「てめぇ?誰の携帯にかけてんだぁ?番号調べてバラすぞ?コラァ!」


「………」


間違い電話だったみたい。


ドスの効いた口調で怒鳴りちらす田村磨呂さん。


あはは…やっぱり極道さんね?


そして、再び携帯が鳴る。


今度は?


すると田村磨呂さんの顔が少し青ざめ始めたの?


何が起きたの?尋常じゃない事が起きた様子だった。


しかも挙動不審な目で鈴鹿御前さんをチラチラ見てる?


何?


すると今度は鈴鹿御前さんが田村磨呂さんから携帯を奪い取ると、携帯の相手に対して、


「うちの男に近付くのは何処の雌だ?簀巻きにして沈められる覚悟があるならいっぺんあたしの前においでなさい?」


それは静かに、冷たい口調だった。携帯の相手は勿論、私だけでなく田村磨呂さんまで血の気が引いた。


「主様?後で二人きりで話がありますわ?」


「は…はい」



田村磨呂さんは完全にいつもの強気が失せ、青ざめていたの。


これが嫉妬の鈴鹿御前さん…


あの田村磨呂さんが頭も上がらずに尻に敷かれた。



こ…これが理想の男女像なのね?


勉強になるわ~!


と、そこに再び携帯が鳴る。田村磨呂さんは恐る恐る携帯を取ると、今度は田村磨呂さんの下っぱからだったの。


「解った。お前はもうそれ以上近付くな?良いな?俺が到着するまで距離を取って待機だ?」


そして、携帯を切った田村磨呂さんは私と鈴鹿御前さんに、



「どうやら網にかかったようだぜ?」



私は緊張しながら頷く。


私は今、初めて相手するカミシニって未知の者に対して、



ワクワクしていたの!



そんなこんな。


次回予告


カミシニとは神を殺す人間種。


それは神をも恐れる化け物!

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