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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生覇王蛇神編!
217/711

目覚めし玄天上帝!孫悟空の戦い!

玄武王が覇王七星剣を手にした時、


その姿は玄天上帝と変わった。


孫悟空もまた逆鱗の力で挑む!


私は法子

孫悟空は玄天上帝と姿を変えた玄武王と戦っていたの。

しかし玄天上帝から発する覇気は孫悟空を近付く事も出来なかったの。

「全く反抗期って奴は厄介だぜ!」

そんな余裕こいて大丈夫なの?

けれど私には勝機が出来たの。

こちらには私含めて手負いだけど阿修羅と黄風魔王に砂塵魔王、それから赤龍王さんと白龍王さんに黒龍王さんがいるのだから。万が一は全員でフルボッコにしてあげるわ!


孫悟空は如意棒を振り回し回転させ構えると、玄天上帝に向かって突っ込む。玄天上帝は片手を差し出すと掌を広げて覇気を一点に集中させ放出させたの!その衝撃波は孫悟空を押し止める。

「こなくそぉー!!」

孫悟空の気合いに同調するかのように血液が脈打ち流れが早くなる。それは脳からのアドレナリンが分泌が大量に血液中に放出されたから。同時に孫悟空の強さへの飢えが再び龍の血を覚醒させたの。

「逆鱗!」

孫悟空の勢いは玄天上帝の覇気を打ち消して接近すると、如意棒を突き上げる!

その攻撃は躱した玄天上帝の頬を斬り裂いたの!

「そ、孫悟空・・・」

その直後、玄天上帝から凄まじい力が解放され孫悟空は勢いに吹き飛ばされる。

「う、嘘?アレってやっぱ?」

私達は玄天上帝の変化に驚きつつ理解したの。

あの力は間違いなく「逆鱗」だわ!

確かに玄武王は龍の血を持ち蛇神の力も兼ね備えているのだから、使えてもおかしくないけれど・・・

その逆鱗の力は孫悟空の倍はあるじゃないの?

「玄武王は本来、亀神王と黒蛇の蛇神が融合したものだ。その力は二倍、いや?それ以上だ!」

それは玄武王と戦い敗れた赤龍王さんだったの。

「恐れていた事が起きてしまった。ついに蛇神の身で龍の血を完全に支配する者が現れてしまったか」

けれど赤龍王さん達は既にこの事態を危惧していたの。


四聖獣の中でも玄武王は監視が厳重だった。

それは本来の四聖獣だった亀神王が黒蛇の魔王をその身に封じ込め、融合したのが玄武王だったから。

いつ黒蛇の意識が亀神王の意識を乗っ取り表に出たなら凶悪な「敵」が誕生してしまうの。

それが天界に四聖獣全てが奪われ、後に天界大戦の最中に孫悟空の中へと消えたの。

そして今再び玄武王が現れた今、その精神は黒蛇に乗っ取られ、龍と蛇の力を持つ最強の化け物が出現したのだから。それが玄天上帝なの!

赤龍王達は命を投げ捨てでも目の前に現れた玄天上帝を倒さないといけなかった。

「あっ!」

赤龍王さんに白龍王さん、黒龍王さんが立ち上がり今度は玄天上帝に戦いを挑もうとする。

けれど!

「待てよ!ソイツは俺様が相手してるんだ!邪魔するなら先にお前らから相手するぜ?」

えっ?ちょっと?ちょっと?

まさかここに来て赤龍王さん達と決別??


私は孫悟空を止めるように阿修羅に言うと、

「ごめん。法子、僕は孫悟空に任せたいと思う」

そんな孫悟空に同調するかのように阿修羅が赤龍王さん達の行く手を阻む。

「ならば俺も美猴王に助太刀する」

砂塵魔王も同じく道を塞ぐ。

これって完全に決別??

「俺達も手加減は出来んぞ?」

白龍王さんと黒龍王さんが左右に並び立つと赤龍王さんの掌から炎が噴き出す。

「も〜う!私の話を聞きなさいよ〜!」

私が間に割って入ると、

「ちょっとお茶飲む時間持ちなさいよ!あんまりセッカチだと女の子にモテないわよ!」

「!!」

全員私の言葉に硬直する。

それは女の子にモテるためではなく、何故にこのタイミングで意味不明な事を発するのかと。

「孫悟空の戦いを見てから判断しようよ!もし孫悟空が負けたら赤龍王さん達に任せるわ?当然危なくなったら私達も助太刀する。それに傷も癒えてない上に体力も消耗したままでしょ?今戦っても無駄死によ?そのくらい頭回しなさいよ!」

呆気にとられる龍王さんに、

「あはははは!」

黄風魔王が吹き出して笑い出す。

「しばしお前達に時間をやろう!」

完全に戦意を失い赤龍王さん達はいったん戦いを中断してくれたの。

とりあえず時間稼ぎはしたわよ!

後は孫悟空!

あんた次第だからね!



孫悟空は全身の神経を研ぎ澄ます。

「俺様は今、絶好調!」

孫悟空は逆鱗状態で玄天上帝に攻撃を仕掛ける。

如意棒を振り回し、蹴りを混ぜながら、まるで竜巻のように繰り出す。

「無駄だ!」

玄天上帝は手にした剣に手を置くと、閃光の如き光線が孫悟空を貫いたの!!

「ぐわぁあああ!」

孫悟空は転げながら倒れる。

何よ?今の斬撃は?

「アレは天武七星剣だ!」

「えっ?何それ?」

赤龍王さんは説明する。

天武七星剣とは世界を統べる者が持つ史上最強の神剣だと言うの。かつて天界の大神が所持していたらしいのだけど、玄天上帝の持つあの剣は「影打」の方らしいの。あ、因みに影打って何かって?

そもそも護神刀は二振り作られ、真打(しんうち)』と『影打』があるの。真打は今も天界に奉られているとの事で、(実は今から二百年前に地上の妖怪盗賊の兄弟に盗まれたとか)影打の方は千年も昔に何者かに奪われてしまったらしいの。

その奪った者が黒蛇の化け物だったとか。

けれど影打は黒蛇が封じられた後も何処にも見つからなかったと言うの。

それが鈎蛇王が持っていた大剣・蛇牙歯断の剣なの。

蛇牙歯断の剣は強い猛者の魂を喰らう事で研ぎ澄まされ、新たな七星剣として蘇ったの。

「この剣の名は覇王の剣!」

玄天上帝は覇王剣を天に翳すと、凄まじい覇気が一帯に降り注ぐ!

「きゃあああ!」

それは私達にも襲いかかる。

「孫悟空は敗北した。もう待ってはいられん!」

赤龍王さん達が玄天上帝に挑もうとする。

「仕方ない・・・」

阿修羅も気を高める。

「大分休ませて貰った」

黄風魔王も再び戦う用意をする。


しかし、


「てめぇーらぁ!勝手な真似すんじゃねぇー!」


孫悟空が立ち上がり叫んだの!

「そこから一歩でも動いてみろ?玄天上帝より先にお前らをぶっ潰すからな?奴とは俺様が戦う!」

孫悟空は一歩一歩再び歩み出す。

「これは俺様と玄天上帝との喧嘩だ!他の奴は俺様達の喧嘩に割り込む資格はない!」

「!?」

赤龍王さんが呆気にとられると、白龍王さんが笑い出し、赤龍王の前に出て道を塞いだの。

「白龍、お前どういうつもりだ?」

「赤龍王、あの孫悟空という者の限界を自分も見てみたい。自分は孫悟空と戦い、学ぶ事が出来た。そして彼はまた成長するだろう。それを見届けてみたいのです。それに彼は青龍王が認めた者ですからね」

赤龍王は驚く。

任務に忠実な白龍王が私的な思いで自分に逆らうことを。

しかし興味もあったの。

「白龍がそこまで言うなら猶予をやろう。そして孫悟空に俺をも認めさせて貰おうか」

三龍王達は孫悟空を見守る事にしたの。


私達も同じく孫悟空の戦いを見ていた。


玄天上帝は孫悟空を見下ろして口を開く。

「孫悟空、お前がシツコイのは知っている。俺は短い間だがお前の中にいたのだからな。だが、これ以上俺に立ち向かうなら消えて貰う」

「コラァ!玄武!誰に口聞いてんだぁ!良いか?お前は俺様の者だ!だから取り戻す。それだけだ!」

孫悟空は覇気を放つと全身から神気のオーラが浮かび上がる。それは朱雀と白虎だった。


〈孫悟空、やるつもりか?〉


朱雀と白虎は孫悟空との精神世界での成長を見ていたの。

そして新たな覚醒に驚かされた。

それは?

精神世界で孫悟空は扉を開き、そして極限の状態から孫悟空は龍の血の真髄、逆鱗の扉を開いたの!

そしてそれは朱雀と白虎の本来の力を最大限にまで使う事が出来ると言う事。

けれど、孫悟空の未完成的逆鱗の力が解放するためには多少時間がかかるの。戦いながら心と魂の力、脳から全身への廻るアドレナリン等、もう全ての条件が揃わないと駄目駄目らしいの。

けれど覚醒した孫悟空は!


「聖獣変化唯我独尊・逆鱗朱雀」

そして、

「聖獣変化唯我独尊・逆鱗白虎」

へと完全変化を可能としたの。


朱雀と白虎は同時に二つの完全変化を手に入れた孫悟空に驚かされ真の主である事を認めた。

しかし玄武王[玄天上帝]の力は朱雀と白虎よりも力が上だと言うの。それでも今の孫悟空なら可能性がゼロでなくなった事に望みをかけたの。

けれど朱雀と白虎は孫悟空の事を見誤っていた。


「なぁ?何か今の俺様、何でも出来そうだ・・・」


それは強力な力を手に入れた事への陶酔なのかに思えたけれど、その後朱雀と白虎は言葉を失ったの。


〈あの時に我々に見せた力を、今こそ!〉


朱雀と白虎の声に答えるかのように孫悟空は頷くと、大声で叫んだの!


「聖獣変化唯我独尊・白虎朱雀ぅうう!」


直後、孫悟空の身体が閃光に包まれながら朱雀と白虎が出現したかと思うと同時に吸収されていく。

そして現れたの!

新たな孫悟空の進化した姿で!

それは白と赤の装束に燃える翼のある神衣。

よ、鎧ではないのね?

けれどそれは防御よりも攻撃力を重視した姿。

全身を纏う神気は、その場にいる全員が身震いする程だったの。

「朱雀王と白虎王の力を使いこなすだけでなく進化させたというのか。全く、あの孫悟空という者は本当にこの俺を認めさせやがったな」

「想像以上でしたけどね」

「大した野郎だ」

赤龍王さんに白龍王と黒龍王さんは孫悟空を認め、この戦いには手を出さないと決める。

「あの孫悟空を再び敵にまわすのは厄介だよ」

黄風魔王も感心していたの。

「けれど大変なのはこれからさ!孫悟空」

阿修羅は孫悟空の進化よりも、玄天上帝との戦いの結末を心配していたの。完全な敵と化した玄天上帝と同等の力を持った以上、これから始まるのは生存をかけた死闘か?それとも・・・

「孫悟空、どうするつもりなのかしら?万が一は玄武を倒さないといけないの?」

私の言葉に阿修羅は返す。

「大丈夫だよ。孫悟空はこの僕ですら引き戻してくれたんだから・・・大丈夫さ」

「えっ?」

確か聞いた話だと阿修羅は昔、天界でとんでもない事があって、それからそれから孫悟空が救ったとか聞いたんだけど、詳しくは分からないの。

新たな進化を遂げた孫悟空は玄天上帝と対峙すると玄天上帝は手にした覇王七星剣に覇気を籠める。


「孫悟空、お前は俺の間合いに入ったら最後、この剣で存在ごと斬り消すだろう」

「それは無理だぜ?お前に俺様は斬れない!何故なら俺様とお前はダチだからな?だから俺様がお前をぶん殴る!分かったかぁ!」


うん。何か無茶苦茶言ってるわ〜

けれど、勝負は一瞬でつくわ!

「いくぜぇー!!」

孫悟空は大地を蹴ると、その動きはもう私の見える速度を超えていたの。

なので阿修羅に聞く説明で話すわね?

孫悟空は一瞬で玄天上帝の間合いに入ると、玄天上帝は容赦なく覇王七星剣を抜いたの。七星剣の斬撃は一振りで同時七撃と言うの。しかもその威力は一刀で孫悟空の肉体諸共魂をも消し去る。

先ず一撃を孫悟空は直線移動の軌道を僅かに変えて紙一重で躱し、ニ撃目を紙一重でくぐり抜けるように上体のみ反らしながら避けると、三撃四撃を左右移動で残像を斬らせて本体は先行する。

すると孫悟空は右掌から炎の鳥に左掌から白雷の虎を同時に放ったの。けれどそれは五撃と六撃と衝突

したの!そして最後の七撃が孫悟空の首元へと迫った時、孫悟空は呟いたの。

「いい加減戻って来いよ?ニョロ!」

「!!」

その一瞬、ほんの僅かに剣先が止まったかのように思えた。正直、止まってはいないとは思うけれど柄を握る指圧が微かに緩んだの。

その躊躇いが孫悟空の拳を先に触れさせたの。

そして孫悟空は寸前で自分の掌を玄天上帝の胸に置いて止めたの。

「俺様の勝ちだぜ?」

「そ、孫悟空・・・」

しかし玄天上帝は自分の盾で孫悟空を振り払い殴り飛ばす。

転げながら倒れる孫悟空を見下ろして玄天上帝は、

「何故攻撃を止めた?何のつもりだが知らんが、そんな事で俺の気が変わると思うか?俺はもう蛇だ!この血は世界を滅ぼし尽くす以外に道はない。だからお前は!」

孫悟空はうつ伏せの状態で答える。

「うるせぇ〜な?ゆっくり寝てらんないだろ?グダグダうるせぇてんだ!蛇が何だ?血が何だ?お前は蛇である前にニョロだ!この俺様のダチだ!」

ニョロとは孫悟空の中にいた玄武幼生体の名前。

それは小さな蛇の姿だった。

朱雀はヒヨコのピヨちゃん。

白虎は子猫のミヤちゃん。

そして玄武にはノソとニョロがいたの。

恐らく亀のノソは亀神王で、ニョロが黒蛇に間違いなかったの。

孫悟空は眠っている時は精神世界で四匹のお世話?絡んでいたの。

一番人懐っこいのはピヨちゃん。

一番最初に孫悟空と契約し朱雀の扉を開いた。

そして次にミヤちゃん。

ミヤちゃんは気まぐれで、甘えん坊なのに拗ねたり近付いたりして困らせたりしたの。

そして最後に亀のノソと、蛇のニョロ。

ノソは四匹の中では面倒見がよく、喧嘩するピヨちゃんとミヤちゃんの宥め役をしてくれた。

そしてニョロ。

ニョロは普段他の三匹とは絡まずに一匹で遠くの空を眺めている事が多かったの。絡まないのはいずれサヨナラする事を知っている?予感していたから。

孫悟空はそんなニョロに気付いては何度もちょっかい出していたの。めんどくさがるニョロに対して孫悟空はいつも言っていたの。

「たとえ何があろうと俺様はお前のダチだぜ!」

そんな孫悟空にニョロはノソと一緒に力を貸したことがあるの。青龍王との一騎打ちの時ね?本来、孫悟空が死ねば中にいる彼らもどうなるか分からないから必要最低限で助けはしていたけれど、玄武として力を貸したのはあの時くらい。

その時の力を貸すための試練では「愛」って何かだった。

孫悟空の導き出した答えは、

「触れ合う事」

それは肉体だけでなく、心を触れ合わせる事で互いを知り合う事で芽生えるのだと・・・言いたかったらしいの。

孫悟空は切れた唇を腕で拭いながら立ち上がる。

そんな孫悟空に玄天上帝は呆れて言ったの。

「お前は俺を倒す唯一のチャンスを失った。愚かな!もう次はないぞ!」

「少なくともお前に届く事は分かった。そして今度はお前を殴り飛ばしても取り戻す!」

そう言って今度は右手を天に向け、左手を地面に向けて構えながら気を高める。


あ、あれは!?

間違いないわ。

あの天地の構えは確か!


それは龍神界で青龍王さんとの一騎打ちで見せた大技に間違いないわ。そもそも青龍王さんの最終奥義で本来なら契約した天龍と地龍の力を同時に使い、天地の両方面からクロスさせた時に逃げ場を奪い絶対に躱せない攻撃的必殺技。それを孫悟空はパクって朱雀と白虎でやってのけたの。

絶対に躱せない最大奥義と、最強最硬度の防御力を持つ玄天上帝の玄武の盾との真っ向勝負。

けれどもし孫悟空の攻撃が通用しなければ孫悟空は玄天上帝の持つ七星剣で斬られてしまう。

そうなればもう勝負は終わるわ。


ここが正念場よ!

孫悟空、私はあんたを信じるわ!


そんなこんな

次回予告


孫悟空と玄天上帝の最終決戦!


この戦いの勝者は?


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