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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生覇王蛇神編!
203/711

蛇神の脅威!私達が世界救うわよ!


法子一行の前に現れたのは、かつての孫悟空と友と告げる砂塵魔王だった。


これは物語をどう動かすのか?


私は法子

私達の前に現れたのは、かつての孫悟空と友と告げる砂塵魔王だったの。砂塵魔王は孫悟空がかつての美猴王と知るやいなや照れながら涙を流していた。

「噂で天界で戦死したと聞いて心より嘆いていたのだよ〜」

「色々あってな?転生したんだ!俺様」

二人が懐かしく語らう中で私は沙悟浄に聞く。


「砂塵魔王?聞いた事がありますよ〜」

「沙悟浄?有名なの?彼?」

「あ〜はい!」


沙悟浄が説明するには、

今から三百年も前、孫悟空が美猴王として蛟魔王さん達と義兄弟の契を結び地上界制覇に動き出した時代、地上界には七十ニ体の魔王が支配していたの。

けれど魔王であった孫悟空達が手を組んだ以上敵無しと思われていたのだけど、その七十ニ体の魔王の中でもテッペンに君臨する十人の魔王は孫悟空達にも匹敵する程の力を持っていたらしいのよ。

沙悟浄と鉄扇ちゃんが以前苦戦しつつ戦った玉面って大魔王や、百獣王さんと一騎打ちをした雷獣王雷牙や私達と戦った百眼魔王もその一人よ?

そして目の前にいる砂塵魔王もまたその一人。

「そんな凄い大魔王なの?」

「えぇ〜確か歴史の書物では地上界での大戦で戦死したと記されていたのですが?」

「死んだわけじゃないぜ?」

孫悟空が割り込み説明する。

地上界での大戦の時にとんでもない化け物が現れて、ソイツを倒すために孫悟空を庇い身を呈して己の身を媒介にして封印したと言うの。

「化け物?孫悟空がいて倒せないほどの化け物がいたの?」

「・・・」

「何よ?」

孫悟空は仕方なしに説明する。

「妖恐だよ!しかも錬体魔王が宿ったな?」

「えっ〜??」

そう言えば話に聞いたような?

確か永き封印が突然弱まった時に白骨乙女さんに出会い開放されたって!

「お前の封印が弱まったてのは本当か?まさかお前の身に何かあったのか?」

「そ、それが・・・」

砂塵魔王に起きた出来事に私達は驚愕したの。

己の身を封印していた砂塵魔王は今から百年くらい前に突然目を覚ましたの。それは封印の地に現れた凶悪な化け物に気付いたから。

それは自分が今封じている妖恐よりも見過ごせない化け物だったとか。それでやむ無しと妖恐の封印を解いて、その化け物を追ったらしいの。

「何だよ?その妖恐より優先する程の厄介な化け物ってのはよ?」

「そ、それが・・・」

私達は話を聞いて今までの出来事と重なる。


その話とは?


砂塵魔王の封印の地に現れた化け物は、ここより離れた地、干支十二宮殿がある方角から来たと言うの。砂塵魔王は封印に己の身体と精神を地上の気と同化していた事で妖気探知にが養われた事で気付いたんだって。その化け物は突然干支宮殿の前に現れ最初は取るに足りない力だった。

「栄養・・・」

けれど手当たり次第に人間のみならず妖怪達をも喰らって、力を増していった。このままでは手が付けられなくなると感じた砂塵魔王は眠っている妖恐を起こさないように幾重にも封印を施した後、その化け物を追ったのだそうなの。

その化け物はいずれ必ず地上界全土を揺るがす脅威となると察したから。

暫くして砂塵魔王は単身化け物と一騎打ちをした。

まだ覚醒していない化け物なら勝てると思ったから。しかし惨敗!命からがら逃げ延びたの。まさかこんなに早く成長するとは?かつての大魔王である砂塵魔王をも退ける化け物とは一体?

「蛇神ね?」

「!!」

砂塵魔王は頷く。

そして全ての話が結び付いたの。

砂塵魔王が妖恐よりも最優先したのは蛇神が現れたから。

神々も妖怪も魔王も、蛇神が現れた場合は暗黙のルールで最優先する事になっている事。


蛇神の正体とは・・・


「干支十二宮殿から命を手に入れて唯一外界に出た千年前の魔王よ!そして鵺の企てで力の半分を奪われた事で転生した直後は何も出来なかったみたいね?今更ながら結果的に良かったわ」

私の推測は間違ってはいないはず。

「蛇神は俺と戦った後は暫く身を潜めていたのですが、再びその姿を見せた時には・・・」

「何があったんだよ?」

孫悟空が問い詰めると、

「それが・・・」

砂塵魔王さんは見た事を話す。

蛇神は目覚めた後、そこに新たな居城が出来ていて、蛇神族の配下が軍を作っていたと言うの。

「えぇ〜?蛇神族ってそんなにいたの??」

「違うのです」

砂塵魔王の説明では、干支十二宮殿から解き放たれた蛇神が砂塵魔王と戦った後に身を潜めていたのは時を待っていたから。

蛇神族の中には喰らった人間や妖怪を新たに蛇妖怪へと生まれ変わらせる能力があるらしいの。

後は力を得るのにかかる時間。

時が期した今、ついに奴等は動き出した。

「話して解決出来たりは?」

「奴等の目的は地上のみならず全ての種族を根絶やしにして蛇神族で埋め尽くす事。話が通じるなら天界の者達も解決策の一つや二つあるだろうて」

「天界でも確かに 数百年に一度は目撃情報がありましたが、本当に蛇神族が現れた場合は理由なく討伐最優先でした〜」

「龍神族ですら蛇神族に対しては天界族よりも嫌悪していたのは事実です」

沙悟浄と玉龍君が天界と龍神界事情を教えてくれた。

間違いなく私達が戦うべき相手なのね?

「でも本拠地が分からないと話にならないわ」

「本拠地なら知っておるぞ?」

「えっ?そうなの?」

「俺は奴等を永く追って単独で戦っておったのだからな?」

「戦っていた?一人で?だったら仲間を集えば良かったんじゃない?孫悟空の友達なら、他の義兄弟の蛟魔王さん達も知ってるんじゃないの?」

「・・・・・・」

砂塵魔王は黙り込む?

何か出来ない理由があるって事なの?

「それは無理だな!」

「どう言う事よ?孫悟空?」

孫悟空が言うには?

「この砂塵魔王は極度の人見知りでな?この俺様以外とは話さないし、顔を見せれないからな?」

「えっ?人見知りだからなの?」

私は再び砂塵魔王を見る。

「だからなのね・・・」

砂塵魔王はさっきから孫悟空の背中に隠れて私達と会話していたの。

「とにかく!敵の居場所が分かってるなら話は早いわね?攫われた人々を救うためにも、世界に災い招く蛇連中を放ってはおけないわ!」

私が皆を見ると、気持ちは同じく戦う決意をしていたの。

孫悟空、阿修羅、八戒、沙悟浄、玉龍君。

あ〜砂塵魔王も手伝ってくれるのよね?

「なら身支度終えたら直ぐに旅立つわよ!」

「お〜う!」



場所は変わる事、

蛇神族の本拠地へと向かう者達が私達とは別にいたの?

「報告にあった場所はこちらで良いのか?」

「あぁ、しかし本当に蛇神が出没したなんて吉凶の他あるまい」

「その為に我々が派遣されたのだ!」

「皆!静かに!禍々しい気配がこちらに迫って来ています!」

「どうやら俺達に気付いたようだな」

五人の武装した者達。

彼等は一体?

彼等の前に私達が交戦した連中と同じ蛇の頭をした化け物が音もなく現れて五人を囲んでいたの。

「嫌な匂いがして来てみたら獲物がノコノコ迷い込んだようだな〜」

蛇神の兵が数十体異様な蛇気を醸す。

すると五人の男達のリーダー格が叫ぶ!

「一匹残らず討伐せよ!」

同時に己の武器を手に気を高めたの!

それは神気?

弓を構えた者が矢を射抜くと蛇神に命中する。

「こんな玩具で俺達に何をする気だぁ〜?」

「何って決まってるだろ?」

直後、蛇神の身体が膨れ上がり爆発したの?

「絡みつけー!」

鞭を打つと枝分かれして蛇妖怪達に絡み付き拘束すると、リーダーが槍を手に構えると光が矢のように蛇神の身体を貫いたの。 

そして他の四人も槍を構えると閃光の如き動きで蛇妖怪達を始末していく。

孫悟空でも厄介だった頑丈な蛇妖怪達をあっさりと倒した武器は神具だったの。

彼等は特殊な訓練を積んだ戦士。

しかも天界の武神なの!

「我ら五武槍!お前達蛇神を殲滅する!」

すると気配を消していた配下の武神達が一斉に現れて蛇神達を一匹足らず始末した。

ついに天界からも蛇神討伐に動き出したの。

そして天界軍の蛇神討伐を離れた場所から隠れて見ていた者達がいたの。

「天界の連中だぜ?」

「そうですね」

「どうだ?連中に任せて俺達は戻るか?」

「そうは行きません。私達が直接出向いたからには蛇神族は我らの手で始末しなければなりません」

「情報収集に向かわせた部下が一人足りとも戻っては来ない。恐らくは見つかり囚われたか、それとも始末されたに違いない。おのれ許さん!蛇神族!俺達龍神族を怒らせた事はその命をもって償って貰うぞ!」

彼等は龍神界より地上へと降りて来た赤龍王さんに白竜王さんに黒竜王さんなの。

私達を含む天界族、竜神族、蛇神族の三つ巴?四つ巴の戦いが始まろうとしていたの。


そして私達も準備を終えて出向こうとしていた。

「あっ!ちょっと待って?」

皆が外に出た中で私は待たせて一人中に戻る。

「何だよ?法子?忘れ物かよ?」

孫悟空がうるさいので私は、

「トイレらよ?空気読むらよ」

「糞か?なら仕方ねぇな?」

「忘れ物よ!忘れ物!」

私は顔を真っ赤にして城内へ駆け戻る。


そして皆が見てない場所で・・・

「ぐはぁ!」

私は息を切らせながら吐血したの。


「ハァハァハァ・・・」


私は思い出す。

干支十二宮殿で女媧と伏羲と取り交わした条件。

阿修羅を蘇らせるために私が出した代償。

あの時、阿修羅はもう命の灯が消えかけていた。

それは呪毒だけでなく自らの魂を削り力を得る禁忌の奥義のため。

「命の灯は他の者の魂の灯で補う事が出来る」

それを聞いた時に直ぐに私は自らの魂の灯を使うように提案したの。


けれど・・・


「それには代償が付く。お前の魂を使えば寿命が縮まるのだ!それでも良いのか?」

私は一息ついた後に答える。

「早くしてちょうだい?私の覚悟が揺らぐ前にさ」

そして私は寿命と引き換えに阿修羅を守れたの。

都合の良い事に阿修羅の命の灯が戻れば私が早死にした後も生きてられるって事。

私が死んだら一緒に死ぬってのもどうかなって思うでしょ?

あは!


「本当に良かったわ・・・」


そもそも私の余命はそう長くなかった。

物心ついた時に知らされた運命。

私は少なくとも今年中?半年以内にはこの世にはいないって予言されているのだし。

余命宣告された私に恐いことはないわ!

だから一日、一分一秒も無駄に生きたくないの!

後悔だけはしたくない!

私は皆に勘付かれないように血を拭き取り鏡を見て笑顔を作る。

「よし!」

そして私は皆の所へと戻ったの。


「よ〜し!私達が世界救うわよ!」


そんなこんな。

次回予告


蛇神族の巣へと向かう法子一行。


そこでは既に戦いが始まっていた。


そんな中で法子達の前にあの彼女が?

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