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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生覇王蛇神編!
202/711

嶺黄風国襲撃?新たな脅威と侵入者??

嶺黄風国へと戻る法子一行

しかし嶺黄風国に異変が?


私は法子

私達は嶺黄風国へと戻る途中、満身創痍の状態で私達の所まで危険を知らせに来た黄袍怪さんの部下が告げたのは嶺黄風国が何者かによって滅ぼされたと言う事。

私達の目の前で力尽きた彼を黄袍怪さんに任せ、

「皆!嶺黄風国まで急ぐわよ!」

私達は嶺黄風国へと急ぎ駆け出す。

何かとんでもない事が起きているのは分かる。

けれど嶺黄風国からは何も感じない?

「とにかく急ぐしかないわ!」

既に孫悟空と八戒には先に向かわせていた。

遅れて私達が到着する。

「孫悟空?何か分かった?」

「雲からも見たが人っ子一人誰もいねぇぜ!」

「荒らされたようにも見えないら」

八戒が惨状を見て気付く。

「確かに人だけが消えた感じね?もしかして国を捨てて出て行ったって事は?」

「そんな動きはありませんでしたよ〜」

沙悟浄はこのメンバーの中では最後までいたから状況は分かってはいた。私が嶺黄風国を出て二週間で沙悟浄は一週間。それに黄袍怪さんの部下も何人か護衛に残していたから国民が国を出る動きがあれば何かしら気付いたはず?なら何処へ消えたと言うの?

私は懐から札を取り出すと周辺に散らばせて印を結ぶ。

そして集中する。

私は術札の力で周辺の残留思念を探ろうとしたの。

「あっ!」

けれど術札が残留思念を読み取る前に燃えだす?

どう言う事?

術札が燃えだすなんて余程の負荷がかからない限りないわ?

まさか失敗?・・・負荷?

「!!」

私は全身に鳥肌が立つ。

そして私の想像が間違っていなければ?

私は確認のために孫悟空に聞いてみる。

「ねぇ?異様な妖気とか感じない?」

「俺様もさっきから嫌な感じがしていたんだ。だが言いたい事は分かるぜ?少なくとも俺様の嗅覚が嗅ぎ取ったぜ」


嗅覚?


あ〜豆知識に使えるわ〜

例えば妖気を嗅覚に例えるとするわね?

臭いって目に見えなくても気付けるでしょ?

例えば誰かがオナラした時とかさ?

けれど最初から臭い場所でオナラしても気付きにくいのってあるじゃない?

養豚場とか下水道とかさ?

そもそも嶺黄風国は半人半妖の国。

多少の妖気は最初からあったのも原因なのだけど、誰一人気付けなかったのは、私達が嶺黄風国へ来る前から国を覆い溢れ出すくらいの妖気が駄々漏れていて余りにも大き過ぎたのが原因で逆に気付けなかったの。ほら?充満した匂いの中で一定時間いると知らず知らずに免疫が付いて麻痺するように臭いに気付けないのと同じ原理よ。

それってつまり?

私は緊張する。

「皆、油断は駄目よ?」

既に警戒態勢で武器を構える。

この場に嶺黄風国を覆うほどの妖気を持った危険な奴がいるって事よ!

私達が勘付いた事に、そのナニカは当然地面が盛り上がり現れ襲って来たの!

「ぞろぞろ現れたぜ!」

孫悟空は妖気を拳に集中させると、

「猿分身」

八体に分かれた孫悟空は一瞬で四方に分散すると現れた敵に対して殴りつけたの!

けれど?

「嘘だろ?」

孫悟空は驚きを抱く。

孫悟空の拳を受けたはずの敵は何事も無かったかのように立ち上がったから。

「孫悟空の拳を喰らって立ち上がれるの?まさか手加減なんかしてないわよね?」

「してないと思う。彼等只者じゃないよ」

阿修羅に言われて私は不可解さを感じる。

「確かに厄介な敵だけど、孫悟空も只者じゃないわよ」

孫悟空も溜息をついた後に拳を鳴らす。

「今のは挨拶代わりだぜ?次は殺す気でぶん殴る。覚悟しろよ!」

孫悟空から殺気が走る。

こうなった孫悟空は怖いわよ?

「孫悟空!一人は生け捕りにしなさい」

「了解!」

本来なら無闇な殺生は禁じているの。

だけど私達は気付いていたの。

奴らから血の匂いがプンプンしている事に!

その血は半人半妖の国民達の血だった。

孫悟空は一瞬で敵の間合いに入ると、今度は渾身の一撃を視界に入る全ての敵に当てたの!

着地と同時に孫悟空は手応えを感じる。

何せ孫悟空の拳は瞬く間に敵の身体を貫通したのだから。

流石病み上がりでも強いわ〜

「待ってください〜」

「えっ?」

沙悟浄が青褪めながら指差したのは?

「嘘でしょ?」

孫悟空が倒したはずの敵が再び立ち上がると、筋肉を膨張させ貫通して風穴が空いた身体をとじたの!

謎の敵は私達が只者でないと察する。

「獣臭いな?お前らは妖怪か?下等な妖怪の分散で俺達に手を出した事は許すまじき」

敵の身体が妖気を帯びて姿を変化させる。

その姿は蛇の頭をした化け物だったの!?

「へ、蛇ぃ〜??」

沙悟浄が慌てふためく。

何せ蛇の妖怪は全て天界の神々によって絶滅させられたはず。蛇に遭遇したら必ず逃げろ!そう言い聞かされるほどらしいの。蛇妖怪が万が一出現したならば天界の上級神が討伐に出向く最重要案件なの。その蛇妖怪が私達の目の前に何体も現れたのだから恐怖するのも仕方ない。ビビリの八戒も逃げ出したいと言わんばかりに同じく震えていたの。

「僕が行くかい?」

「阿修羅は動かないで?」

私は阿修羅が戦おうとするのを制止する。

大丈夫よ!なにせ?

「コイツらが噂の蛇か?この俺様も始めて見たぜ!だけどよ?猿と蛇!どっちが強いか教えてやるぜぇー!」

孫悟空も渾身の一撃を余裕とあしらう蛇妖怪に誇りを傷付けられムカついていたの。

「今度は次はねぇぜ?」

孫悟空が妖気を解放させるけれど蛇妖怪達は怯むどころかニヤニヤしながら余裕を見せる。

けれど次の瞬間に後悔したの。

孫悟空が飛び出すと同時に孫悟空が掌で三体の蛇妖怪が内部から爆発したから!

「次はねぇと言っただろ?」

孫悟空の強さを感じて蛇妖怪達は始めて怯む。

「まさか我々蛇神族が下等な妖怪如きに倒されるなどありえん!」

「ばぁ〜か!現実から目を反らすなよ?」

こうなれば孫悟空は手が付けられないわ。

しかし蛇妖怪達は孫悟空の強さに怯えるどころか逆に歓声をあげたの?

「こいつ優れ物だぜ!この国の連中も一品だったがが、それに後ろの連中も中々の土産だぞ?あの方に献上すれば褒美が貰えるぞ!」

あの方?

献上?

何となくだけど察したわ。

コイツらが嶺黄風国の人々を攫ったのね?

私達を献上とか言ってるけど何処かに親玉がいるわけね?

こうなれば話は早いわ!

「やっちまいなさい!」

私の合図に孫悟空だけでなく八戒と沙悟浄も参戦する。二人は孫悟空のサポートをし、孫悟空が一体一体倒していく。少なからず、コイツらは間違いなく今までの雑魚妖怪とは違うのが分かる。

私達は嶺黄風国に残っていた蛇妖怪達を一掃させた後に残した一体を問い詰める。

「あんた達の親玉の所へ連れて行きなさい!」

けれど私達に対して一言呟き自害したの。

「覇王万歳」と・・・

覇王?

まさか例の覇王の仕業なの?

私達はいったん城に入って今後の対策を考えてきたの。なにせ私達は連れ去られた人々の居所も分からずに手も足も出ない状況だったから。

「どうしたら・・・」

打つ手が無くなった私達。

その時、阿修羅が私に目配せする?

同時に孫悟空も気付いたの。

「な、何?」

この嶺黄風国に新たな強力な妖気を持った何者かが接近しつつあったの!?

「まさか新手?こんなに早く?」

私達は急いで城の外へ出たの。

「何?何が起きてるって言うの??」

私達が城を出ると外は竜巻に覆われていたの?

砂埃で何も見えないわ!

しかも突風で外に出られたもんじゃなかった。

城内へと避難した私達は、

「あの竜巻、何者かが起こしたもんだぜ?微量ながら妖気を感じるからな」

「孫悟空?それはやっぱり蛇妖怪の?」

「う〜ん?それが違うような気がする。しかも以前に知ってるような?」

「どう言う事よ?」

「俺様にもわかんねぇーよ!」

私達が口喧嘩してると、阿修羅が気付く。

「城内に誰か入って来た」

「えっ?」

私達以外の何者か?

少なからずこの竜巻を起こした者よね?

私達は警戒態勢で注意深く気配を探る。

「!!」

私達は警戒していたにも関わらず私達のいる部屋にまで潜入を許してしまったの。侵入者は竜巻とともに侵入し、その中から姿を現す。

どう見ても単独犯よね?

他に気配は感じないわ?

しかも私達の前に単独で姿を現したくらいなんだから腕に自信はあるのよね?

目的は何なの?

「・・・」

私達は見合ったまま無言が続く。

一分、二分・・・十分!?

「ちょっといい加減に何か言いなさいよ!目的は何?私達に何のよう?」

すると侵入者は驚いた顔で困り顔をする。

えっ?何なの?マジに?

「遠い昔の・・・友の妖気を感じた・・・ので、会いに来た。しかしどうやら思い過ごしのようだ」

「昔の友達?」

「そう、けどいない。すまなかった。直ぐに出て行くつもりだ」

立ち去ろうとする彼に私は呼び止める。

どうやら悪意もないようだし。

「ちょっと待って?」

「何用だ?」

「う〜ん。私達もそこそこ顔が広いから、もしかしたら何かの縁で出会うかもしれないから、探していた人物の名前を教えてくれないかな?」

「気にするな。私はもう友と巡り合うことはなかろう。本当に気の迷いで姿を見せたに過ぎない」

「そう?でも私の好奇心は止められないわよ?話してくれないなら帰らせないわ!」

「へっ?」

驚く彼に他の皆は同情する。

「そいつの名前だけ教えてやってくれよ?こいつ我儘だからマジに帰らせてくれねぇぜ?」

孫悟空が「ごめんな~?」みたいな顔で頼む。

「そうですか。まぁ、教えたところで何も出来ないとは思いますが・・・」

すると彼の口から出た名前は?

「へっ?」

私達は耳を疑いもう一度確認する。

「誰を探していたって?」

彼はもう一度名前を言う。

「友の名は聖天大聖・美猴王!」


それって?

私達は孫悟空の顔を見詰める。

とうの孫悟空も驚いた顔をしていた。

もしかして忘れてた?

「おい!お前の名前を教えろ!」

孫悟空が怒鳴ると、彼は名乗ったの。

「自分ですか?俺の名は砂塵魔王と言います」

その名を聞いて孫悟空は更に目を丸くしたの。

やっぱり知り合いだったのね?



突然の敵の襲来に、突然の来客?


もう先が読めません〜


そんなこんな。




次回予告


砂塵魔王って誰?


転生記シリーズ

四部 「天上天下・美猴王伝説!」にて登場しています。

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