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策士策に溺れる?

牛角帝により魔鎧赤牛帝を継承した紅孩児


最強結界で増殖が止まらない狙如にどう対抗する?


私は法子!


えっ?どういうこと?

紅孩児君は目覚めると同時に眩い輝きの中から赤牛帝の魔鎧を身に纏っていたの。

「力が溢れるようだ!」

この魔鎧は持ち主の潜在能力を引き上げてくれる効果があるの。だけど魔鎧が持ち主選ぶらしいから私には使えないのが残念なんだけど。

すると紅孩児君は何を思ったのか?

地面に向けて全力の火炎を放ったの?

「お前、何を血迷って?私はこちらにいるのだぞ?」

確かに狙如達は紅孩児君を囲むように数千、数万とその様子を見ていたの。

「へへへ!これで良いんだ!これでお前は籠の中の鼠だぞ!」

「へっ?」

紅孩児君の狙いがまだ分からない狙如は軍士である意地にかけて状況を把握しようとする。

「何をするつもりなのだ?苔威しか?それとも血迷ったか?」

けれど答えは直ぐに分かるの。

地面に潜んでいた狙如達が消滅する?

それは地面の中が高熱で焼かれたから!

徐々に高熱は地面の中から広がっていく。

「俺様がただ眠っていたと思うなよ?はっきり言って沢山数えて頭がパンクしそうだったんだぞ!」

「だから何を?」

「俺様の俺様によるお前の結界破りかつ、お前倒しの策を受けてみるがよいぞ!」

紅孩児君は両手を挙げると地面から幾つもの火柱がが噴き上がって上空へと昇りながら重なっていく。そして狙如の世界である結界の中に壁や天井を作り上げて四角形の炎の箱が出来上がる。

「これは?」

狙如は炎の箱から逃げ出そうと飛び出すと、その炎に全身を焼かれて消滅する。

そして初めて気付く。

「と、閉じ込められたのか?私は?」

結界の中にいる全ての狙如達は紅孩児君の作り上げた炎の箱の中に閉じ込められていたの。

紅孩児君は倒れながら地面に耳をあてて、足音や気配からこの一帯にいる全ての狙如の居場所を数えながら把握し、そして自分の作り上げられる炎の箱の最大値に狙如が全員足を踏み込むのを待っていたの。

「これが俺様の奥義・闘中火葬だぁー!」

狙如達は炎の壁に気功弾を放つけれどビクともしない。この壁は今も足下から炎を噴き出し続けてる。紅孩児君を倒さないと抜け出せないと気付き、一斉に襲い掛かる。

「今の俺様は負ける気がしないぞ!この赤牛帝の鎧が闘志を湧き上がらせてくれるからな!」

紅孩児君は飛び出すと、向かって来る狙如達を一撃のもとに次々と倒していく!

もし一体でも残せばそこから増殖する狙如。

けれど、この闘中火葬の中にいる全ての狙如を倒せば紅孩児君が勝利出来るの!

一体とて残さないようにする策よ!

考えたわね!

「うわっあ?」

狙如達は自分達の危機的状況に初めて理解する。

それに広がっていた壁や天井が見る見る近付いて来ているの?

逃げ場が狭くなってるの?

「この中で生き残れるのは、あの小僧のみ?考えおったなぁ!いや、私が油断し過ぎたからか?とどめを刺す為に野次馬根性で全員奴に近付いてしまったからか?くそぉおお!一体残せば良かったぁああ!」

確かに一体でもこの外にいたら逆転劇は起きなかったかもしれない。

まさか結界に閉じ込めたはずが逆に閉じ込めるなんて想像出来るはずなかったから。

だから紅孩児君はギリギリまで起き上がらなかったの。

そんで数を数え過ぎて頭がパンクして意識を飛ばしたの。

って、そうなの??

死にものぐるいで襲い掛かる狙如達を赤牛帝の魔鎧を纏った紅孩児君の相手ではなかった。

数いても狙如単独の力では紅孩児君を倒せない。

そもそも持久戦で消耗させて倒すのが狙如の戦い方なのだから、こうなってしまったらもう終わりよ!

「だったらまた増やせば良い!そんな出鱈目な全力の戦い方がいつまでも続けられるわけないのだ!」

けれど、

「あっ・・・」

増やすにも、紅孩児君の闘中火葬はもう学校の教室くらいの広さだったの。

無駄に増やしても壁や天井に触れて消滅してしまうと気付き、狙如は打つ手無し。


「あ、あははは・・・まさか私がこんな場所で、こんなガキに負ける・・・なんて・・・」


策士策に溺れるって、まさにだわ!

そして炎が紅孩児君を中心に燃え上がって全ての狙如は消滅していたの。

同時に狙如の作り上げていた戦場の結界が消えていき元の闘技場へと戻る。


「勝ったぞぉおおお!!」


す、凄いわ!

紅孩児君・・・

本当に負ける気がしないわ。

この短期間でどれだけ強くなるの?

「法子はん!見るらぁ!」

「えっ?何よ?八戒?」

そこで私も気付く。

紅孩児君は立ったまま意識を完全に失っていた。

流石に限界だったんだわ〜!


「さぁ〜て、次の相手を決めるニャ!」


えっ?もう?

梁渠が駒を手の中でかき混ぜると、

「ちょっと待ちなさいよ!まだ続行か退場か確認してないわよ?待ちなさいよ!」

「駄目にゃ!さくさく始めるニャ!」

「止めないなら私にも考えがあるわ!一歩でも動いたら、弾くわよ!」

私は構えると掌に数珠を乗せて弾く準備する。

「数珠魔弾!この数珠を弾けばアンタの頭は吹っ飛ぶわよ?良いの?」

「ま、待つにゃ!冷静になるニャ!いや、冷静になるのにゃ!」

「どっちよ?弾けばこの戦いも終わるのかしら?もしかして?」

「にゃあ〜!?」

青褪める梁渠は駒から手を離したその時、突然駒が一つ浮かんで勝手にルーレットの中に入ったの!?

「梁渠、あんたぁ!!」

「待つにゃ!不可抗力にゃ!今のは我輩の意思とは関係ないにゃ〜」

確かに駒は梁渠の手からひとりでに飛び出したように見えた。

すると私達のいる空間が歪んで、新たな闘技場へと空間移動したの。そこは今までの闘技場と違い、天井がなく、闘技場だけが広がっていたの。そして空の雲行きが怪しくなり始める。

「な、何が起きてるの??」

「オラにも分からないらよ〜」

そこにルーレットから駒が飛び出して新たな干支十二神将が姿を現したの。

あれは?

その姿は電気を全身から発する怪鳥!?

羽ばたく翼から雷を発して雷鳴が起きる。


「アイツは雷鳥魔王にゃ!お前、勝手な真似をするにゃ!お前の出番はまだにゃ!お呼びでないにゃ〜」


雷鳥魔王

千年前に天空を統べた聖獣の魔王。

全身に絶えず雷を帯びて上空から雷を落としては獲物を貫き食していたの。雷鳥魔王が通り過ぎた後は屍の山が散らばるとか。

「その獲物はオレの物だ!梁渠よ、邪魔立てするならお前から喰らうぞ?」

「うっ!か、勝手にしろにゃ!」

「ちょっと!アンタが止めなさいよ!」

「我輩にどうしろと言うにゃ?喰われたくないにゃ〜」

「猫のくせに鳥に頭が上がらないわけ?」

「耳を塞ぐにゃ・・・」

雷鳥魔王は紅孩児君に狙いを定める。

と、止めないと!

私は数珠を構えて数珠魔弾を弾き飛ばしたの!

「あっ!!」

私の弾いた数珠は闘技場の結界にぶつかり消えたの。

もしかして闘技者以外は邪魔出来ないの?

「臭うぞ?お前からぁー!!」

雷鳥魔王は上空から紅孩児君目掛けて襲い掛かる!

紅孩児君はいまだに意識なく動かないまま突っ立ったままだったの。

そんな時、紅孩児君の腰から鞘だけが勝手に動き出す?

えっ、何?

けど雷鳥魔王は雷を纏い急降下して来ていた。

「もう間に合わない!!」

そう思った直後、向かって来た雷鳥魔王の前に炎の壁が噴き上がって道を塞ぐと、寸前で雷鳥魔王は翻って炎を躱して空中で止まる。

「現れたか?」

紅孩児君が目覚めたの?

いえ、紅孩児君はまだ目覚めてないわ?

なら、何が起きてるの?

すると聞き慣れない声が?


「全く、紅孩児君が死んだら僕も死んじゃうじゃないか?それに今の今まで僕を使わないなんて自殺行為だよ!まぁ、生き残れたのは主君として褒められるけど、結局僕の出番が必要なんじゃ意味ないよね?」


えっ?

それは小鳥?

確か紅孩児君の聖獣のピィちゃんだったかな?

紅孩児君を守ったのはピィちゃん?

いえ、その前に喋れたの??

そっちのが驚きよ!

けど、私達の目の前でもっと驚く事が起きたの。


「浄聖鵬魔の剣よ!」


ピィちゃんが叫ぶと、紅がい児君の腰の鞘から剣がひとりでに飛び出して来て、闘技場に突き刺さる。

その上にピィちゃんは止まると、剣は炎を噴き出してピィちゃんを飲み込んだの!

「あっ、あぁあああああ!!」

私達が目を丸くして驚く中で、炎の中から現れたのは鵬魔の剣を手にした人の歳で十四くらいの可愛いらしい女の子だったの。


「紅孩児君は僕が護るよ!」


ま、まさか・・・!?

本当に驚きが隠せないわ!

まさかの僕っ娘キャラの登場に!!


そんなこんな。

次回予告


まさかの僕っ娘の登場に女の子キャラが増えて嬉しい半分、

イラスト描かないといけないと頭に過ぎる。

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