表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
164/713

涙のわけ?三者決死のバトル!

茨の攻撃で瀕死状態だった八戒が

涙を流して怒っていた。

それは何故?


俺様は孫悟空様だ!

俺様と紅孩児、八戒は謎の半人半妖の戦士達と戦闘中であった。

そんな中で八戒の様子が変・・・

いつも変なんだけどよ?

今回は真面目に何があったんだ?

八戒は鋼の蔓の化け物によって全身を締め付けられていた。

意識が遠退く中で、蔓に埋もれた中で何者かの声を聞いたのだ。

幻聴?


八戒「お、夢らか?」


八戒の魂に同調するかのように何者かの意識が入って来たのだ。

それは化け物の本体だった人間の女の記憶だった。

そこで八戒は知る事になる。

彼女の名前は流華

嶺黄風国で選ばれ半人半妖の戦士となった娘。

他に五人の少年少女が戦士となった。

どうやら半人半妖の戦士でも、十代の若さのが妖魔との融合に適合率が良く、予想以上の力を見せたからだと言う。他の数いる戦士達は先に大妖怪討伐に向かい戻っては来なかった。そして流華達も討伐に選ばれた時、新たな力を与えられたのだ。

それは人間を捨てると引き換えに、更なる覚醒を促す力であった。

その力は強力な妖怪をも上回る極限の力であった。


六人のうち先に二人が覚醒した。

そして彼女も覚醒した。

彼女は残った三人には覚醒をさせたくなかった。

半人半妖でも、まだ人間であって欲しいと願っていたから。

だから自分が犠牲になる事で全てを終われせるつもりだったから。


しかし大妖怪の前に彼女は戦死した。

恐らく他の覚醒した二人の戦士も死んだに違いない。

そこで全て終わったはずだった。

しかし問題は何も解決せず終わってはいなかったのだ。

三人の覚醒者は氷原の王によって仮染めの命を与えられた。

三人は氷原の王を守る戦士として死者の守護者となったのだ。


「死者を冒涜する行為、許せねぇら!流華ちゃんと言うらか?安心するら!オラが解放してやるらよ!」


八戒は女好きなのは知っている。

女の涙にはめちゃくちゃ弱く、そして

優しい面も持っていた。

だから女の涙を前にして、誰かのために戦う八戒は俺様でも驚く底力を見せたりするんだ!


「オラの力を吸うら、釘鈀!」


八戒の手から黒い気が神具・釘鈀に埋め込まれた玉に吸われていく。

すると釘鈀の歯が黒く染まり発光したのだ!

同時に鋼の蔓を粉砕して脱出に成功したのだった。


「生き返らす事はオラには出来ねぇらが、その魂くらいは安らかに浄土へ逝かせてやるらよ!」


左右前後から鋼の蔓が襲い掛かる中で、八戒はその場で身を回転させて全て釘鈀で粉砕させた。

やるじゃねぇか!

しかし、八戒はそこで膝をつく?

どうした?頑張り過ぎたか?


「なんら?目がボヤけるら〜」


それは鋼の蔓から八戒の身体を侵す猛毒だった。


「・・・ど、毒らか?」


八戒は傷の治癒再生こそ異常な早さだが、こういった毒に関しては免疫力がなく動けなくなるようだ。

それでも八戒は釘鈀を構えて瞼を綴じる。

無数の猛毒を持つ蔓が再び八戒に向かって伸びて来る中で、その全ての力をこめて

八戒は瞼を綴じたまま釘鈀を振り回して破壊した。

まさか見ないで攻撃?第三の眼?心眼とか?

違う。八戒は嗅覚を使い匂いで攻撃を受け止めていのだ。

女の匂いに!


「オラの鼻は犬より強力ら!」


そして、流華目掛けて釘鈀を投げ付けたのだ!

釘鈀は流華の鋼の身体に直撃すると、その動きが止まりひび割れ身体が崩壊していく。

そして残ったのは人間の人骨であった。

八戒は勝利を確信し、そして流華の魂を鋼の棺桶から解放させた事で、力尽きて倒れた。


お前、良くやったな?

よし!次は俺様と紅が勝どき上げるぜ!

紅は苦戦していた。

紅の火炎放射が鋼の敵の素速い動きに命中しないのだ。

馬のような下半身から繰り出される直線的な攻撃は間合いに入った途端、

四本腕から繰り出される剣の斬撃は紅の身体を斬り裂いていく。


「いてぇ〜」


火尖槍で受けられるのは二本の腕からの攻撃、残り二本から繰り出される剣撃を辛うじて致命傷だけは躱すけれど、全身血だらけだった。


「なるほど、あの四本腕の攻撃は面白いな?俺様もやってみるかな?」


へっ?やってみる?お前、何を?

すると紅は背中から炎を噴き出させる。


「うぉおおおおおお!」


燃え盛る炎は紅の背後で形造られていく。

それは炎の翼?

翼は一度広がった後に凝縮しながら、太い二本の炎の腕となったのだ。


「炎の翼腕」


見様見真似で炎の腕を出現させた紅は、ぐるぐると振り回しながら感覚を掴む。

正直、紅は遊びながら強くなる奴なんだ。センスって奴なのか?


「よし!上手く使えるぞ!これで何とかする」


突進して来た敵の四本腕から繰り出される斬撃を炎の腕と、自信の腕で受け止める。

既に斬撃の速度を見切っていたのだ。

そして未動きを止められた相手に向かって口から火炎放射を吹出す!

業火に巻かれていく敵に紅は手にした火尖槍を突き出すが寸前で剣で弾かれ躱される。


「惜しかった〜次はこれだ!」


紅は戦い方を学びながら試し始める。

自身と炎の腕の四本の腕から炎の槍が三本出現する。

合わせて火尖槍の四本を構える。


「これから俺様の快進撃だぞ!」


敵の攻撃と互角に激しくぶつかり合い、徐々に紅が優勢になる。

紅は武器の使い方も達人級であった。


「父上に学んだ剣術が役に立ったな!」


紅は四本の槍を振り払うと敵の四本腕を斬り落とす。

すかさず炎の腕を消して本体の腕で火尖槍を突き刺したのだ。


「炸裂火炎砲」


体内から炎を噴き出され、それを二度三度繰り返す。

やがて体内から燃え盛りながら崩れ落ちながら倒れたのだ。


紅は勝利したようだな?

残るは俺様だけか?


俺様も如意棒を片手に振り回しながら敵の剣を弾き返しながら交戦していた。

相手は死者の戦士。痛みを感じないから怯まないし、防御なく攻撃して来る。

これは一撃必殺の大技じゃないと倒せんぞ?


俺様の戦っている敵は全身が鋼の鎧で、ハリネズミのようにトゲトゲが飛び出してる。

あれも痛いんだよな〜。

そんな時は如意棒が一番!

そう言えば如意棒を最近使ってなかったからちょうどよい。


「俺様の如意棒捌き、受けてみろ!」


互いの武器が激しくぶつかり合う中で俺様は楽しくなる。

もしコイツが生者なら楽しい喧嘩が出来たんだろうな?

残念だぜ!


「俺様がお前を成仏させてやるよ」


俺様は如意棒を回転させながら突風を起こす。

如意棒は風の気流が竜巻となって覆われていく。

白龍の奥義の応用だ!試すぜ?


「うおりゃあー!」


如意棒から繰り出される竜巻は髑髏の戦士の剣を砕き、トゲトゲだけでなく鎧を粉砕する。


「ふぅ~」


戦士の身体は空洞であった。

この戦士は鋼の剣に宿る人間の魂を操った傀儡のようだ。

そんな姿で戦い続けるなんてな?

今、楽にしてやるからよ!


俺様は全力の覇気を如意棒に籠める。


「如意棒ぉーー!!」


如意棒は鎧を貫き、内部から妖気を炸裂させて粉々にしたのだった。


これで俺様、紅、八戒は勝利を掴んだのだ。


残りはこの地の主、氷原の王だけか?

チャッチャッとやるか!

けど、想像以上に八戒の消耗が激しかったのだ。

どうやら猛毒に侵されているようだな?


「オラは少し休憩するら。毒なら少し休めば動けるかもしれないらよ」

「大丈夫かよ?」

「毒に対しての再生は苦手なんら」


どうやらマジに弱ってるようだな?いつものサボりじゃないようだ。


「ここから先は俺様と紅が向かうから、お前は休んでいろよ?」

「任せるらよ」

「後は孫悟空と俺様に任せろ!」



そして俺様と紅は八戒を残して先へ向かった。

残された八戒は、


「ふぅ〜これで流華ちゃんや他の二人も成仏出来ると良いらな〜」


その時だった。

「なぁ?どうしてら?」

八戒の目の前に、俺様達が戦い倒した凛音、仔馬、流華の霊が立っていたのだ。

この霊は一体?

そして俺様と紅の前が向かう先にいる氷原の王とは?


まだまだ続くぜ!


次回予告


氷原の王との最終決戦!


そして八戒の前に現れた霊は?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ