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炎上衝突!燃える戦い、赤龍と紅孩児!!

法子達の前に現れたのは、炎を使う少年だった。


彼は何者なのか?


私は法子。

私の前に現れたのは、紅色の髪の頭上に二本の角がある少年だったの。


「ご馳走になったけど、もう満足したから返してやるぞ?そらよ!」


少年は赤龍の放った炎を自分自身の掌に集約させ、更に自分自身の身体から発する炎の妖気を融合させて巨大な炎の玉を作って投げ返したの!


「何だと!?」


炎の玉は赤龍を飲み込み炎上した。

満悦の少年に私は警戒しながら質問する。

敵か味方か確かめなきゃ?


「あんた、何者?」

「俺様は俺様だぞ?」

「いや、そうじゃなくて!」

「ん?」


すると彼は私に顔を近付けて来たの?


「えっ?な、何を??」

「お前からも孫悟空と同じ臭いがするぞ?」

「えっ?」


今、何て?


「今、孫悟空って言った?孫悟空の知り合いなの?あんた?」

「俺様は孫悟空のトモダチだ!」

「そうなの?」

「ん?クンクン?んん?」


また臭いを嗅ぐ彼は孫悟空の名前が出ただけでもビックリなのに、

またまた驚く名前があがったのよ。


「不思議だ。お前から愛音の臭いもするぞ?何でだ?ん?」

「愛音さんの事も知ってるの?」

「知ってるも何も俺様と愛音もトモダチだ!しかも今も愛音の買い物の途中なんだぞ」


愛音さんは旅の途中で知り合ったお姉さんで、

しかも私と同じタイムトラベラーなのよ?

ん?そう言えば・・・

確か愛音さんが言ってたような?

確か買い物を頼んで戻って来ない少年がいるとか何とか?

それが、彼なの?

って、いつから?買い物って私達が愛音さんに会ったのって一ヶ月くらい前よね?

で、愛音さんが彼に買い物を頼んだのは、更にその前だから?


「あんた?今まで何をしてたのよ?」

「ん?俺様?いや、ちょっと道に迷ってだな?そんで歩き廻った挙げ句に、気付いたら此処にいるわけだが・・・ところで、此処は何処なんだ?」

「買い物って愛音さんの村の中にある店よね?それがどうして龍神界に来るのよ?これって方向音痴の次元が度を超えてるわよ!」

「不思議な話だな。あはは!」

「あはは〜じゃないわよ!」

「俺様、紅孩児だ!」

「あ、そう」


何なの?この紅孩児君って?


「でも、あんたが赤龍を倒してくれたおかげで助かったわ?感謝するわ!」

「何を言ってるんだ?アレがそんな簡単に倒れるわけないだろ?ほら?」

「えっ?」


見ると赤龍を飲み込んだ火柱が徐々に中心に吸い込まれていき、

完全に消えた中から赤龍の姿が現れたの。


「おのれ!」


炎攻撃に自信のある赤龍に向かって炎攻撃を与えられた事にプライドを傷付けられた様子だった。


「怒ってるわよ〜」

「ふふふ。久しぶりに歯ごたえのありそうな奴だぞ!噛み噛みだ!」


何?戦いを楽しんでるの?

しかも赤龍に臆する事なく?


「ちょっと油断は駄目よ!」

「ん?油断なんかしてないぞ?俺様は強い奴と戦って、もっともっと強くなるんだからな!」


そう言うと、纏っていた紅色のマントを地面に脱ぎ捨てたの。

直後、紅孩児君の身体から今まで感じられていた以上の妖気を桁違いにアップさせたの。


「まさか?」


それは脱ぎ捨てた紅色のマントが答えだったの。

私は落ちているマントを手に取ると、その繊維から妖気を吸い取る素材だと気付く。


「それを貸してやるぞ!」

「ありがとう」


私はマントを羽織ると、赤龍と紅孩児君の熱気が嘘のように感じなくなったの。

やっぱり!これは炎の気を抑える効果があるみたい。

しかも紅孩児君はこのマントを自分自身の力を抑え込むために纏っていたのね?


「俺はお前を見くびらん。だから本気でかかって来い!」

「俺様に対して無礼だぞ?本気でかかって来てくださいと、頼むのがマナーだぞ!」


うん。なんかズレてるわね?彼?

二人は互いに見合いながら、同時に動く。

互いの炎を纏った拳が衝突し、蹴りが炸裂する。

共に互角の中で、激しいぶつかり合いが始まる。


「かぁああああ!」

「うぉおおおお!」


炎の渦が二人を中心に巻き起こる。

でも、お互いに炎属性の場合、どうやって決着ってつくの?

だってお互い効果的なダメージを与えられないし、受けないわけでしょ?

すると紅孩児君と赤龍は同時に叫ぶ!


「炎の強い方が勝つ!」


そりゃあ〜そうだけどさ〜?

二人とも熱血なの?熱血よね?

互いに自分自身の身体に火傷のあとが残り、信じられない顔で攻撃を止めて対峙する。


「まさか俺に火傷を負わせるなんてな。どうやらここ最近龍神界を騒がせ、将軍級の武将を倒して回っていたのはお前のようだな?」

「よく分からんが、煩く付き纏うから殴った連中の事か?」

「お前と手合わせして最強を誇る龍神の武将達が敗れた理由も納得した」

「俺様もお前みたいのは久しぶりだ!」

「地上にはお前みたいのがまだいるのか?」

「多少はいるが、やはり俺様が一番だ!」

「ならば、尚更お前を倒したくなった」

「俺様もだ!なぁ?そろそろ本気でやろうぜ?身体が温まって来た事だしな」

「同感だ!」


エッ??

二人は印を結ぶと龍気と妖気と違うけれど、その身体から凄まじいオーラを発気したの。


「龍神変化唯我独尊・赤龍!」

「いくぜ?ピィちゃん!」


紅孩児君の頭に紅い小鳥が止まる?


「四霊変化唯我独尊・鳳凰!」


互いに覇気がぶつかり合う中で、その姿が変わったの。

赤い龍の鎧を纏った赤龍に対して、鳳凰の神衣を纏った紅孩児君。


「まさか鳳凰を従えていたか?驚いた。鳳凰の王は主従を嫌うために、かつて何者をも鳳凰の王に認められた者はいなかったはず?」

「俺様と鳳凰はトモダチだ!だから当然!」

「友だと?笑える。聖獣とお前達が友になれるはずなかろう?それも何か汚い手を講じたか?」

「本当かどうか、お前のその身で知れよ!」


再び紅孩児と赤龍が激突する。

赤い龍と鳳凰の戦い

炎の戦い・・・


「もう次元が違うらよ」


あ、八戒?目覚めたのね?


「身体は大丈夫?起きられる?」

「心配無用!と、言いたいらが身体中骨の芯まで火が通って戦える余力はないらよ」

「今は、あの紅孩児君に頼みましょ?私の見立て、多分だけど、朱雀変化した孫悟空と同じくらいか、それ以上かもよ?」

「猿は白虎の変化もあるから一概にどっちが強いかは分からないら」

「そうね。何者か分からないけど今は頼るしかないわね?孫悟空の友達なら安心よ!多分!」


紅孩児君は炎の翼を羽ばたかせ宙を舞う。

その背後には燃え盛る鳳凰のオーラが守護する。

赤龍は自分のオーラで出現させた赤い龍の頭上に乗って戦う。

何かスケールが違うわね。


「俺様を本気にさせたんだ!楽しませろよ?俺様は強いからな!」

「俺は楽しませるつもりはない。早々に決着をつけさせて貰うぞ?」


赤龍は掌を合わせて龍気を高める。


「おっ?何かやらかすつもりか?」


赤龍の奥義に対して紅孩児君は興味本意で受けて立つつもりで構える。


「炎龍奥義・百龍炎喰」


赤龍の身体から百体の燃え盛る龍が飛び出すと、紅孩児君に向かって襲いかかったの。

「ぬわっ!」

紅孩児君は鳳凰の翼で飛び回りながら百体の龍の攻撃を躱す。龍の攻撃は凄まじく、外れた龍は大地や岩石をも蒸発させる。あんなのをまともに受けたら、いくら紅孩児君でも危ないんじゃ??


「こえ〜!!あははは!」


あら?笑ってるわ?


「いつまでも余裕をかましてると、次が最後になるぞ?」


赤龍は両手を交差させると、飛び回る紅孩児君の行く手を燃え盛る龍が道を塞ぐ。

更に追撃して来る炎の龍に四方を囲まれたの。


「これで終わりだ!地上の猛者よ!」


炎の百龍が紅孩児君に向かって襲いかかる!


「紅孩児くーん!」

私は心配で叫ぶ声が衝突する百龍の業火音に消し去られる。

私達も吹き飛ばされそうになりながらも踏ん張りながら堪えたの。

ど、どうなったの?

紅孩児君は?

静まり返った後、赤龍は無言だった。

その視線の先には、


「へへへ!」


紅孩児君は生きていたの。

その手には神具らしき強い力を発する槍を握りしめながら。

あれは?


「業火炎上・火尖槍!」


その槍から放たれた炎が赤龍の放った百龍の攻撃からその身を守ったの。

しかし、紅孩児君の身体もズタボロの状態でかろうじて生き残ったみたい。


「よくぞ生き残った。その神具の力が瞬間的にお前の力を高めたようだが満身創痍だな?」

「心配無用!まだまだ楽しもうぜ?赤龍!」


すると紅孩児君の身体から更に妖気が高まって来るのが分かる。

あの火尖槍を持った紅孩児君は鬼に金棒なの?まだまだ強くなるの?


「面白い!ならば今度は俺の全力をもって奥義を放とう。次は生き残れると思うなよ!」


赤龍の龍気が更に高まる。


「逆鱗!」


逆鱗?嘘?赤龍の身体に攻撃的な覇気が纏われて更に高まっていく。

赤龍もまだ本気じゃなかったの?


「炎龍奥義・百龍炎喰!」


再び赤龍の身体から燃え盛る百体の龍が放たれる。その龍は先の龍より破壊力を持っていたの。


「仕方ないな?孫悟空を相手にする時の取って置きだったのによ?見せてやるよ!

俺様の新必殺技的な最大奥義を!」



えっ?

紅孩児君の必殺技?

って、どんなの?


そんなこんな。

次回予告


紅孩児と赤龍との結末は?


紅孩児の新必殺技は赤龍に通用するのか?

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