表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/711

百眼魔王の弱点?


百眼魔王の呪縛から解放された孫悟空。


しかし、百眼魔王にはまだ何かありそうだ。


私は法子。


私達は百眼魔王の術から孫悟空を解放する事に成功したの。


これからが本領発揮よ?


覚悟しなさい?百眼魔王!


「驚かされた。まさか本当に私の呪縛を破るとは。やはり侮れん」


「だから侮りなさいって!」


百眼魔王から殺気の籠もる妖気が立ちこめる。そして一瞬で私の間合いに入り込んで来て、顔面に向かって腕を伸す。


「先ずは一番か弱きお前から始末してやろう」


百眼魔王の手が私の顔面を掴む。直ぐに潰すはずだったけれど、私が恐怖するどころが笑みを見せた事に一瞬鳥肌が立ったの。


「掴まえた」


「!!」


瞬間、百眼魔王の視界が上下逆になって一回転して床に叩き付けられたの。

脳天から落ちた百眼魔王は受け身も取れずに脳が揺さぶられながらも、ふらふらと立ち上がる。そして何が自分の身に起きたのか理解したの。


「動きが捉えられなくても、掴まえてしまえば私の十八番よ!」


それは私お得意の合気だったの。

気を抜いた訳でもなかった。百眼魔王は前以て情報収集から私の合気を知ってはいたのだけど、予想を上回るワザのキレにまともに合気を受けてしまったの。


「まさか!?私はあの人間の顔に触れて、掴み、握る暇なく投げられたのか!?」


「どうよ?誰が弱いって?その口、開いたまま塞がらなくなってるわよ?」


「おのれぇ!調子に乗るなぁー!!」


怒りに狂う百眼魔王が私に向かって来た。


「ちょっ!ま、待った!待った!流石に心の心の準備ってものが!!」


慌てる私の前に飛び出したのは?


「お前の相手は俺様だぜ!」


百眼魔王の行く手を邪魔した孫悟空と激突する。

再び、拳と拳が激突する。

孫悟空から繰り出される拳を百眼魔王は百の眼で先読みして躱すけれど、


「ぐはっ!!」


横っ腹に直撃をくらったの。

悶絶する百眼魔王に私は更に説明する。


「魔眼での肉体強化に、百の眼からの動体視力。確かにあんたの攻撃力も防御力も一級品だわ?

正直羨ましい能力よ?だ・け・ど、体術のセンスはド素人並よ!」


「!!」


「どうせこの地下で一人で頑張ってきたのでしょうけど、独学でしょ?体術と言っても拳や蹴りのみの威力を上げるだけの修行でしょ?実戦経験ないんじゃない?あっても格下ばかりでしょうね?確かに相手の動きが分かる眼があれば、その能力に頼った体術になるのも仕方ないとは思う、でも、体術ってそんなに甘くないの!そんなんだから孫悟空の下手な誘いに簡単に引っかかるのよ!」


「なぁ??」


「あんたみたいの付け焼刃なのを、世間では通信教育戦法って言うのよ!」


つうしんきょういく?


私の言葉に誰も理解出来ないでいた。


「そろそろ終わりにしようぜ!」


痺れを切らした孫悟空が再び仕掛けると、百眼魔王はもう防戦一方だった。


えっ?


どうして百眼魔王にネタ晴らししたかって?


ふふふ。これも戦術なのよ?


見ての通り、百眼魔王は孫悟空の攻撃の全てが誘いに見えているに違いないわ!

迂闊に手を出せば、また痛い目に合う恐怖。

まさにジャンケンの前に何を出すか伝えるようなもんよ?


「もう百眼魔王は何も出来ないわ!」


けど、恐らく百眼魔王は自らの弱点に薄々気付いていたからこそ三魔王を手下にしていたのだわ。それでもハッタリでも体術勝負して来た理由は自分自身へのトラウマからの意地なんじゃないかしら?


「おのれ!おのれ!おのれ!おのれ!お・・・」



百眼魔王は予想だにしなかった攻撃を受けてトラウマを呼び覚ます。それは三百年も昔、形勢は完全に勝っていたはずの百顔面魔王が美猴王に油断をつかれて魔眼を潰され敗れ去った苦渋の過去を!


「おのれ〜おのれ!許さんぞー!お前達には私以上の苦しみを与えてやるぞー!」

百眼魔王の怒りが伝わって来る。


「何かされる前に畳み込むわよ!」


「言われなくても!」


孫悟空、八戒、沙悟浄が百眼魔王に向かって行く!後は頼むわよ!


「ぐっはぁああ!」


その時、百眼魔王の全ての眼が見開いた。額の眼だけでなく、全身の眼。それに天井から壁に浮き上がる全ての眼が一度に?四方八方の眼から紅い光線が向かった孫悟空達の身体に浴びせられる。


何?今度は何をしたの?


しかし見るからに孫悟空達の身体には何の異常もないように思えたの?


しかし私の目の前で突然三人は胸を抑えながら苦しみ出したの?しかも目に涙を浮かばせながら?やかて三人は立つ事も出来ずに蹲り、頭を抱えてもがき始めたの。


「どうしちゃったの?三人とも!?」


また、幻術を見せられているのね?だったらまた解放させてあげる!


「この五円玉で!」


しかし百眼魔王は自身満々の私に向かって答えたの。


「無駄だ!小娘よ」


「無駄?さっきも無駄とか言われていても解けたじゃない?今度もまた!」


しかし百眼魔王は私の自信を覆し答えたの。


「お前の言う通りだよ。身に染みて気付いたよ。だから私はこの魔眼の本当の能力で

お前達を地獄に落としてやろうと思う。生きていたくないと思える苦しみを与えてな!!」


な、何を??


私はこの後、この百眼魔王の本当の恐怖を味わう事になるの。


そんなこんな


次回予告


百眼魔王の本当の恐怖に、残された法子はどう戦う?


百眼魔王の恐るべき最後の能力とは?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ