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美味しい料理と素敵なお姉さん?


孫悟空に連れられてやって来た場所は、そこは法子の知る時代の料理


が出される料理店だった。


私は法子


私は孫悟空の案内で西の大陸にある、とある食堂にやって来たの。その食堂では私のもといた世界の料理があるって本当なのかしら?

私達は店に入ると店主らしき女性が近寄って来て、孫悟空と久しぶりの感動の対面をしたの。そして私達にも挨拶をしようとした時、私に対して驚いていた。


「えっ?」


私の着ている女子高生の制服に驚いている女店主は恐る恐る私に尋ねる。


「もしかしてだけど…お嬢ちゃん、別の世界から来たの?」


「!!」


私は頷くと、女店主はニコリと笑むと私達をテーブルに案内する。


「とりあえずお腹空いてるでしょ?先ずは食べな?」


私達はテーブルに座ると周りにいる客の食べている食事に胸が弾む。

そして暫くした後、私達は目を輝かせたの!


パンにビーフシチュー、クリームシチューからカレーに拉麺。炒飯、グラタン、スパゲッティにハンバーガー!私と孫悟空にとっては久しぶりの料理だけど、沙悟浄と八戒は目を輝かせて感動していたの。


「いただきま~す!」


私達は並べられた料理をがむしゃらに食べ始めた。


「何なんですか?この料理は?見た事ない料理ばかりですよ~」


沙悟浄はレシピを知りたいと孫悟空からお願いして欲しいと頼んでいるし、八戒は食べる事に一心不乱だったわ。


「こら!もっと静かに食べなさいよ!恥ずかしいじゃない?」


「良いよ?美味しく食べてくれた方が作った私も嬉しいよ!」


「あっ!すみません?」


「もしかして孫悟空の彼女?彼女連れて来たの?」


「違いますから!」


「あら?そう?本当に?」


「本当ですから!」


女店主の名前は愛音さん。愛音さんは私が食事を手に取り口の中に入れる姿を見て、


「どうだい?」


「とっても美味しいです!私の知ってる料理よりも重厚です。本当に!」


「ありがとね?私も研究しながら、味を追究してるからね。あ、また後で少し話せる?」


「えっ?あ、はい!私も話す事があります!」



その後、私達は久しぶりに豪華な料理に満足でした。

そうそう!私達は料理が終わった後に、愛音さんの計らいで泊めて貰う事になったの。



「有り難いわね~」


「俺様のお陰だな?」


因みに八戒と沙悟浄は今、食堂の後片付けを手伝いながら今日食べた料理のレシピを聞いてるの。


「あの拉麺は美味かったらな~」


「豚骨拉麺の事?」


あ、共食い…


沙悟浄は見た事もない料理のレシピを学びながらメモを取り、八戒は残飯を食べている。そして私と孫悟空は二人で部屋で…のん?今、二人?


あっ…


二人、なの??


そういえば私、孫悟空と二人きりってなかったかも?この世界に来て四人が当たり前になっていたし。


私は孫悟空をじっと見る。


金髪でエメラルドグリーンの瞳。口は悪いけど…美形と言えば美形なのかな?


つい孫悟空の横顔に魅入ってしまった私に、


「何だよ?俺様の顔をじっと見て?こぇ~な?」


ハッ!


「恐いって何よ?失礼ね!あんたを見ていたんじゃなくて、あんたのいる先を見ていたのよ!」


何て言い訳…


「何だ~」


あ、納得したし。ちょろいわね。


そこに八戒と沙悟浄が戻って来て、愛音さんが入って来たの。


「どうだい?少しは落ち着けそうかい?」


「愛音さん!」


愛音さんが部屋に入ると私達は愛音さんと語らう事にしたの。だって愛音さんがどうして私のいた世界の料理を知っているかもあるけど、それは愛音さんも同じく私に聞きたかったの。


その前に?


「こら?孫悟空?ちゃんとお風呂入ったのかい?」


「うるせーな!本当に口煩いな?愛音は!ちゃんと入ったよ!」


何か親子みたい。


孫悟空も愛音さんには反抗しないのね?不思議な人…

すると愛音さんは私に近付いて来て真面目な顔をして言ったの。


「私もだけど、貴女も私に聞きたい事があるんじゃない?でも、そんなに情報があるわけじゃないけどね」


「うん。私も知りたい事が沢山あります」


そして私は愛音さんとじっくり話を始めたの。愛音さんは幼い頃に父親と一緒にこの世界に来たらしいの。愛音さんは自分がこの世界に来た話を聞かせてくれた。愛音さんのいた時代に震災が起きて、逃げ惑ううちに飛び込んだ空間から抜けた先がこの世界だったの。この世界には愛音さんと一緒にお父さんも来たらしく、そのお父さんは失踪した後に不可思議な状態で亡くなったらしいの。


「貴女は?」


「私はもっと先の未来です。じゃあ、愛音さんは私のいた時代よりずっと前から来たのね?」


「愛音さんも大変だったんですね。こんな化け物が沢山いる世界で一人きりで?」


「そうでもないよ?私にはこの店もあるし、それに」


すると部屋に見知らぬ男性が入って来たの。


「いらっしゃい」


「私の旦那よ?」


「結婚していたんですね」


「当然よ?私みたいな魅力的な女をこの世の男が放って置かないわよ!あはは」


何か、この愛音さんって姉御って感じで好きだわ~


でも本当に苦労して来たみたいなの。実は子供もいたのだけど化け物に襲われて亡くしていた事を聞いて話が重くなった。その話を変えるように孫悟空が話を変えたの。


「そういえば愛音?紅孩児は顔を出しているのか?」


「ふらっとよく来てるよ!私の料理がお好みみたいでね。そういえばお使い頼んだ後から戻って来ないのよね?また道に迷ってるのかしら?」


「まぁ、奴の事なら心配ないだろう。でもお好みなのは料理じゃなくて…」


孫悟空は愛音さんを見てクスッと笑う。今のってどういう意味かな?


それに紅孩児君って誰?


私達は愛音さんと旦那さんを交えながら、和気あいあいと話をしたの。私はそこでこの北の地に起きている問題を聞いたの。


「どうも村を守ってくれている結解が弱まっているみたいなのよ」


「結解がですか?」


「それで紅孩児に村の外にある寺院へ結解を張り直す依頼を頼んでいたんだけど…」


孫悟空がヤレヤレと話に割り込む。


「戻って来ないわけだな?駄目だぜ?紅孩児は方向音痴だ!まして初めてのお使いには早すぎる!」


「あはは…まぁ、どうしても任せてくれって言うもんだからさ」


「アイツはそういう奴なんだよ」


因みに紅孩児君は孫悟空の友達らしいの。


「だったら私達が結解の修復やりますよ!」


「えっ?法子、そんな事出来るの?」


「こう見えても私、陰陽師…う~ん。言っても伝わらないですよね?」


「大丈夫よ!陰陽師なの?法子?」


「はい!結解くらいなら私にも出来ますよ!それに沙悟浄?」


「はい。私もお手伝い致します!」


「じゃあ、明日は私と沙悟浄で結解修復ね?」


と、明日の予定が決まったわけね。美味しい料理も食べさせて貰えるし、村の人達からはチヤホヤされるし!と、夜がふけて私達は休む事になったの。


因みに孫悟空、八戒、沙悟浄と、旦那さんは同じ部屋。私と愛音さんは一緒の部屋に分かれたの。


…って、今まで平気で男連中と野宿していた私もどうかしてるかな?


私は愛音さんの寝室に入ると、二人だけで未来での事を語り合ったの。



「そうなんだ。私もうろ覚えな所があるけど、やっぱり未来だったわけね」


「うん。愛音さんは本当に大変だったと思う。私は頼りないけど、あいつらが守ってくれていたから助かってるから」


「私も最初はお父さんが守ってくれていたのよ?」


「お父さん?」


聞くと、愛音さんのお父さんは不思議な力を持っていたらしいの。


「えっ?そうなの?」


「私も幼い頃はお父さんの不思議な力が普通だと思っていたけど、違うって気付いた時にはこの世界にいたから」


「じゃあ…お父さんの能力で、この世界に?」


「どうなんだろうね?けど、こっちの世界に来てお父さんは幼い私を連れて何度も守ってくれたわ」


すると愛音さんは写真を見せてくれたの。そこには未来で撮った唯一残った写真。


幼い頃の愛音さんと…


「!!」


私はそこで真っ青になったの。写真に写っていた愛音さんの隣に写っている男性は愛音さんのお父さん?だよね?私、私…


この人、知ってる!!


私は唾を飲み込み言葉を失ったの。


愛音さんのお父さんと私は以前、未来で死闘を演じた事がある。


そして…死に際に私はいた。



愛音さんのお父さんが、あの…


「果心居士」


だなんて!!



そんなこんな。


次回予告


法子達は結解修復に取り組み始める。


そこで孫悟空は涙し、


法子は愛音との関係に胸を痛める。

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