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再戦!白骨乙女!


法子と孫悟空達は鉄扇の救援で白骨乙女から現れた


妖恐ティラノから逃れられた。


私は法子!


私達は戦いの準備をしていたの。私達は白骨乙女さんを放置出来なかった。だって、また私達を誘き寄せるために人間の村を襲う可能性だってあるんだから。


「とにかく俺様と鉄扇が妖恐の相手する。だからお前達で白骨乙女を何とかしてくれよ?」


「白骨乙女さんを何とかしたら、あの化け物も消えるかもしれないものね?」


「少なくとも、それしかないわね」


妖恐は孫悟空と鉄扇ちゃん。白骨乙女さんは私と八戒に沙悟浄が受け持つ事に決まると、私達は右手を前にして重ねの合ったの。


私達は村から離れた広い場所を見付けると、そこを戦場に決める。そして村に沙悟浄を一人で買い出しに行かせたのね。


「そろそろ来るかな?」


「来たようだぜ!」


私達は遠方より涙を流しながら沙悟浄が走って逃げて来るのを見付けると、その後方から妖恐ティラノの背に乗った白骨乙女さんが恐い形相で追い掛けて来たの。


「作戦成功らな?沙悟浄なら必ず面倒事を連れて来る天才らから。絶対に囮になると思ったらよ」


「河童ちゃん~」


私達は飛び出すと同時に攻撃を仕掛ける。私は霊気弾を、孫悟空と鉄扇ちゃんは妖気弾を、八戒は鼻くそ爆弾を…汚いわね!


直撃からの爆風から沙悟浄を救うと、砂埃から妖恐が頭を出して顎を開いて襲って来たの。


「行くぜ?鉄扇!」


「私に命じるな!馬鹿猿!」


孫悟空は如意棒を抜くと妖恐ティラノに打撃を与え、鉄扇ちゃんは芭蕉扇を振るう。


「芭蕉扇・風乱」


疾風の刃が乱れるように妖恐ティラノに降り注がれる。身動きが止まった所を孫悟空が如意棒で頭をぶん殴る。妖恐が轟音を立てて倒れた所に白骨乙女さんが飛び出して来たの。


「おのれぇー!」


そのタイミングで私と八戒が飛び出す。


「白骨乙女さん?貴女に恨みはないけど私達が相手をするわ!」


八戒は掌に妖気を籠めると両腕が巨大化して白骨乙女さんを掴んで逃がさない。


「そのまま妖恐と引き離すわよ?」


急ぎ移動しようとした時、突然、八戒が痛みで悲鳴をあげる?


見ると白骨乙女さんを掴む両手から血が噴き出していたの。


「うらぁあああ!」


それは白骨乙女さんが身体の骨を尖らせて剣山のように掴んでいる八戒の掌を串刺しにしたから!堪らずに手を離すと白骨乙女さんがゆっくり着地する。


「つまらない真似するわね?だけど私と妖恐ティラノを引き離しただけで勝てると思っているならお笑い草よ!」


「強気ね?」


私は八戒を心配する。


「八戒、大丈夫?」


「大丈夫ら!まだまだらよ!」


「私も頑張ります!」


私達に沙悟浄も加勢する。


取り敢えず、此処までは計算通りね?


後はチームで倒すだけなんだけど…




場所は変わって


孫悟空は如意棒を使い遠距離攻撃を仕掛ける。鉄扇さんも遠距離攻撃みたいね?


「掴まったら最後だぜ?奴の馬鹿力は桁違いだからな」


「分かってるわよ!それにしても本当に倒した事があるの?あんな化け物?」


「まぁな…」


あの妖恐ティラノは桁違いの強さだけでなく不死の再生力を持っている。そんな化け物を倒すには弱らせてから封印するしかないらしいの。


「最初から飛ばしていくぜ!」


『妖気解放』


突如、美猴王の方向から凄まじい妖気を感じたの。まるで台風のようだわ!?


更に、もう一つ?


それは鉄扇ちゃんの解放された妖気だったの。彼女も尋常じゃない妖気だわ!


並び立つ孫悟空と鉄扇ちゃんは桁違いの強さなのね…


頼もしいわ!


こっちも張り切るわよ?


私は隣を見ると八戒と沙悟浄。


う、う~ん?


「あんた達はあっちみたいに、どっか~んって強くなったりしないわけ?」


「無茶言うならよ?奴らは特別ら。オラ達と一緒にするなら?」


「でも頑張ります!はい!」


「あっそ…」


ちょっと不安になったけれど、うん。頭を切り換えていくわ?つまり私が頑張れば良いのね?


「やるしかないわ!」


私は印を結び霊気を集中させる。更に凝縮した気が伸びて金色に輝く錫杖に変化したの。


「す、凄いです!気を圧縮して物質のように硬質化させるなんて」


「まぁね?」


「そんじゃあ、オラも!」


八戒は背負った大型の刀を抜いて構える。


「豚骨刀!」


沙悟浄は懐から術札を束にして持つ。


「あんた、術札使いなのね?」


「あ、はい!お師匠様より学んで自己流で~すみません!」


「謝らないで良いわ?だったら援護頼むわよ?」


「あ、はい!」


「八戒は私と一緒に白骨乙女さんを黙らせるわよ」


「おぅら!」


私と八戒が飛び出して白骨乙女さんを囲む。


「本当にやる気なの?白骨乙女さん?」


「何を今さら!お前も合わせて全員皆殺しよ!」


「だったら容赦しないわ!私を相手にした事を後悔させてあげる」


私は錫杖を振り回し攻撃する。しかし白骨乙女さんは素早い身のこなしで躱すの。


「化け物になった私は身を削りながらもお前達を始末するために死に物狂いで修練したわ。それが今、漸く使えるというもの!」


白骨乙女さんの手刀や蹴りがあらゆる角度から向かって来る。私は錫杖で受けながら耐える。


中国拳法に似ているわね?しかもかなりの使い手だわ…


「だけど!」


私は白骨乙女さんの突き出した手刀を錫杖で受け流すと、その勢いを逆に己の力を上乗せして…


「うぎゃあ!」


白骨乙女さんをひっくり返したの。

これぞ私の十八番!

合気道よ?


「さぁ、このまま押さえ付け…あっ!」


私は倒れた白骨乙女さんを捕まえようとした直後、白骨乙女さんの指が鋭く尖って私の眼前に迫ったの。私は辛うじて後方に退き躱す。


「危なかったわ…危なく私の顔に傷が残る所だったわ…」


相手は妖怪だったわ。中国憲法と合気道の異種武術対抗戦じゃないのだから、どんな攻撃が飛んで来ても分からないわよね。


「大丈夫らか?」


「うん」


八戒が直ぐに私を庇うように前に出ていた。まるで私を守るのが当たり前のように、盾になるかのように?


「八戒!先ずはお前からだぁー!」


白骨乙女の指が鋭い槍の如く伸びて来て八戒の身体を貫く。


「うぐぅ…」


「ふふふ。このまま引き裂いてやるわ」


が、しかし八戒の筋肉が凝固して貫いた指が抜けなくなったの。


「今らよ!」


私は躊躇いながらも飛び上がると白骨乙女さんに向かって錫杖で殴りつける。


「くっ!抜けない…そうはいかないわ!」


白骨乙女は自らの指を抜くと簡単に外れる。

そして私の攻撃を躱すと、失った指が伸びて再生する。


「蜥蜴の尻尾みたいね」


すると白骨乙女さんはバック転しながら距離を取ると目を血走せる。


「あんまり時間をかけたくないのよ…そのためにお前を殺して、私は…」


「えっ?」


白骨乙女さんは言葉を止めると、その掌に妖気を集中させている。あの技はもしかして?最初に見せた…確か骨粗鬆掌って技?外部から全身の骨を粉砕する恐ろしい暗殺拳法?


「この技を受けて今の今まで生きていた者はいないわ!一瞬で終わらせます。お前、死になさい?」


その殺意に私は怯むけれど、割って入るように八戒が会話に入る。


「オラは生きてるらよ?」


「………」


その場が凍り付き一瞬時が止まったの。





戦場は孫悟空と鉄扇ちゃんに代わるわよ?


孫悟空と鉄扇ちゃんの妖気解放させた力で妖恐ティラノに連続攻撃を連発する。


「くそ!くそ!くそ!」


「きりないわ!」


しかし、どんなに倒して破壊させても再生する妖恐ティラノに孫悟空も鉄扇ちゃんも苛立っていたの。


「うがぁああああ!!」


その時、振り払われる骸骨の尾が孫悟空を直撃して吹き飛ばされたの。


「芭蕉扇・圧縮竜巻!」


鉄扇ちゃんの起こした四つの竜巻が妖恐ティラノを囲むと、じわじわ距離を縮めて潰していく。


「このまま潰してやる!」


が、その妖恐ティラノの破壊的な覇気が竜巻を消し飛ばして鉄扇ちゃん目掛けて口を開き迫って来たの。


「あんなのに咬まれたら痕が残っちゃうわよ~」


鉄扇ちゃんは飛び上がって躱すと、芭蕉扇を巨大化させて真上から妖恐ティラノを押し潰す。


「どうさ?」


けど、何事もなく起き上がってくる。


「時間稼ぎしたわよ?もう良いわけ?」


「あぁ!」


鉄扇ちゃんの言葉を受け止め返したのは吹き飛ばされたはずの孫悟空だった。孫悟空は印を結び妖気を?違うわね?あれは神気を高めていたの。


「俺様のびっくり大技を見せてやるぜ!」


孫悟空は神気を凝縮させると、その頭に白い猫が乗っかっていたの?


あら可愛いわ~


「みゃ~ちゃん?久しぶりに頼むぜ?」


『聖獣変化唯我独尊・白虎!』


すると子猫が巨大化して神々しくも白い虎が出現し、孫悟空と融合したの??

孫悟空の身体から強烈な閃光が放たれ、光の中から白虎の鎧を纏った姿で現れたの。


「これからが本番だ!白虎の神雷で焦がしてやるぜ!過去の亡霊よ?」



あれは孫悟空なの?


その姿からは妖気だけでなく聖なる力を感じる。まるで神様だわ?


白虎孫悟空は雷を纏いながら妖恐ティラノに攻撃を仕掛けると、その神雷が妖恐ティラノを直撃する。その重い神雷が暴れる妖恐ティラノの足を止めた。


『白虎・貫通雷!』


強力な雷の破壊弾が妖恐ティラノの身体を一撃貫通させたの。


粉々になって塵になる妖恐ティラノ…


「どうやら本来の強さを持った化け物だったら、こう簡単にはいかなかったぜ?後は封印だ!」


この妖恐は過去の化け物の残留思念の妖気が白骨乙女さんの憎悪に反応して目覚めたに過ぎなかったの。だから、考える事も出来ずにただ暴れるだけの化け物に過ぎないの。


孫悟空が頑張ってくれたんなら、次は私も頑張らないとね?


白骨乙女さんの骨粗鬆掌に触れたら終わり。その攻撃に八戒は怯み、動きが鈍っていたの。その戦いを私は観察しながら八戒の頭を跳び箱にして入れ代わる。


「なぁ?オラが相手しているらよ?」


「大丈夫!私に任せて?」


私は白骨乙女さんに接近すると、骨粗鬆掌が私に迫る。


「危ないらぁー!」


けど、私は紙一重で白骨乙女さんの攻撃を躱す。


躱す。躱す。躱す!


「何故、当たらないの?」


焦る白骨乙女さんに私は答えたの。


「戦場で攻撃が当たれば致命傷なんて当たり前よ?それに私はそういう戦いには慣れてるのよ!」


私の戦いを見ていた八戒は見直していたの。


「あのお嬢ちゃん…思っていた以上に場数踏んでいるらな?頭で理解していても行動に移せるなんて度胸も半端ないら」


そして、


「私の勝ちよ!ちょっとごめんなさいね!」


私は拳を握ると、白骨乙女さんの額を殴ったの。


えっ?


なのに逆に私の方が一瞬よろめいたの。


今のは何?


頭の中に白骨乙女さんの記憶が私に流れて来た??


私の一瞬の隙を見て白骨乙女さんが掌を突き出した来たの。私は寸前で躱すと白骨乙女さんの手首を掴んで押さえ込む。


「今よ!」


「は~い!」


待機していた沙悟浄が術札を投げ付けると白骨乙女さんの額に貼りつく。


「あっあぁぁ…」


すると白骨乙女さんの妖気が抜けて力を失い座り込んだの。


これで纏めて一件落着!


と、その時?


私達は悪寒を感じて震え上がったの。


「まさか、お前は!?」


その理由は孫悟空の視線の先にいた。倒したはずの妖恐ティラノからどす黒い妖気が人の姿となって現れたの。だ、誰?


どす黒い妖気の正体から放たれた妖気の光線が白骨乙女さんの額に貼り付いた術札を燃やしたの。


ちょっと?


何が起きてるの?



そんなこんな。



次回予告


妖恐ティラノから現れた謎の影の正体は誰?


新たな脅威なの?


孫悟空が何か知っているの?


まだまだ戦いは続くわよ!

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