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三馬鹿妖怪許さないわよ?女子高生のやる気!!


絶対絶命の法子を助けたのは三人の妖怪だった。


この妖怪から逃げる法子だったが?


はぁはぁ…


私は法子。


私は今、隠れながら逃げているのよ。


えっ?誰から逃げているかって?


う~ん。


実は私は三匹の妖怪に命を狙われているんです。


だから、私は命からがら逃げついた場所は、人間が沢山いる村だったの。私を隠すには森…じゃなくて人の中って言うもんね?


どうやら奴らはむやみやたらに人間を襲ったりはしないと侮っていたわ!


だって…


奴らは私の目の前で人間を三人も殺したんだから!


許せないわ…


私の手で絶対に成仏させてやるんだから!


そう。


奴らは酸欠から目覚めんだからた後、直ぐに私を追って来たの。私は気配を消して隠れていたわ。


その時、金髪の尻尾ある妖怪が私と間違って私と同い年くらい人間の女の子の肩を掴んだの。


その後


「きゃああああ!」


事もあろうか、ソイツは八つ当たりの如く女の子を殺害したの!


私は息を殺して座り込んでしまった。余りにも非情で残虐な所業!怒りが混み上がる。でもまだ力が完全に回復していない私じゃ太刀打ち出来ない。


次に私が逃げた場所には足腰の悪いお婆さんがいたの。動きが危なげで声をかけようとした時、あの黒豚妖怪が姿を現したの。


でも?


黒豚妖怪はお婆さんを背負うと、家まで連れて行ってあげたの。


あれ?あの黒豚妖怪?


もしかして良い奴なの?


けど、私の考えは甘かった。黒豚妖怪は背負ったお婆さんを川に放り投げて水死させたの!


な、何て非情なの!


許せないわ!


そして最後に頭に皿を乗せた奴。アイツは少しはマトモだと思っていたのだけど、全然違ったの!


アイツは球遊びをしていた幼い女の子に近付くと、袋に積めて窒息死させ、穴に埋めて去ったの。



なぁ?何なの?


やっぱり奴ら三妖怪は外道の妖怪だわ!


殺された方達のためにも私が絶対に仇を取ってあげる!その為にも早く!


私は川で魚を釣って栄養をつける。少し野菜を食べて、よく寝て、私は体力を回復させたの。よほど限界の極限だったのか?フルチャージするまで三日間かかったの。


「よし!」


私は、ありったけの準備をして、あの三妖怪と戦う決意をしたの。術札も用意して数珠もある。後は護身用に何か色々ポケットに入れてみた。


そして私は三妖怪の前に姿を現したの。


「漸く見付けたぜ?」


「一苦労らったな?」


「これで安心ですね」


何か何事もなかったように喋る三妖怪に私は戦闘体制に入って叫んだの!


「今から私がお前達を退治してやるわ!だから思いっきり覚悟しなさい?」


私は駆け出すと不意をついて術札を貼りつける。同時に術札が爆発する寸前、


「あ、危ないですよ~」


頭に皿のある妖怪が術札を発動させると、私の術札の効果が消える?まさかの術返しの札?そんな高等な術を使えるの?だったら!


「数珠連弾!」


私は数珠の珠を弾丸の如く打ち放ったの。


「うぎゃああ!」


黒豚妖怪が蜂の巣になって倒れると、すかさず金髪妖怪に向かって霊気を込めた三角定規を手裏剣のように投げたの。


「うおっと!」


金髪の妖怪は棍棒で三角定規を弾く。けど、それは計算付くよ?私は接近して間合いに入ると、顔面を吹っ飛ばすつもりで渾身の気功弾を放った!これで一体倒したはず!


「!!」


気功弾は金髪の妖怪はの顎に直撃しのたにも関らず顎を擦りながら涙目になる。


「いってえええ!」


更に蜂の巣にしたはずの黒豚妖怪が起き上がってきたの。


「嘘?」


「とんだじゃじゃ馬娘らな?死んだと思ったらよ」


てか、あんたは何故死なないの!?


「何か誤解があるみたいですけど、私達は味方ですよ!信じてくださいよ~」


「何が味方よ?人間を襲うようなお前達なんか信用出来ないわよ!」


「人間を襲うだと?お前は何を言ってるんだよ?」


「支離滅裂らよ?」


「ちゃんと話し合いましょうよ?」


…何を惚けてるの?


こいつ達私が見てないと思って好き放題!余計にムカつくわ!


「私は見たのよ!あんた達が女の人と、お婆さんと、女の子を手にかけたの!この目でしっかり見たんだから!」


私の証言に三人の妖怪は顔を見合せると、何を血迷ったのか?それとも本性を現したのか?ゲラゲラと笑いだしたのよ!


「このゲス妖怪!」


私は霊気を掌に込めると霊気が凝固する。霊気は伸びていき金色に輝く錫杖となったの。


「何処からでもかかって来なさい!」に


私は錫杖を振り回しながら構えると、三人の妖怪に向ける。


「あの~」


って、間の抜けたような感じで懐から何か紙を出して来たの。何?恐る恐る私に手紙を差し出すと、そこには古い中国の文字が書かれていたの。因みに私は学校での勉強は駄目駄目だけど、一通りの外国の文字も読めるし喋れるのよ?だから、この妖怪達の言葉も理解出来てるの。ご都合主義だからじゃないわよ?何か物心ついた時に師匠に叩き込まれたのよ。


「で、何?」


「誤解を解くために読んで貰いたいのですよ」


私は奪い取るように手にすると、その中身を読んでみたの。手紙にはこう書かれていたわ。


「お前達の大事な物を見付けた。あの娘を助けられるかな?」


って、何これ?


「つまりお前は今命を狙われているんだよ?だから素直に俺様達に守られておけ!」


「意味解らないわ!だったら何故、人間を襲ってたのよ?」


「はぁ~??」


すると三人の妖怪は私に今まで起きていた事を説明し始めたの。


私が迷い混んだこの村にはの既に私を狙う化け物が先回りしていて、私は何度となく命を狙われたの。最初の女性も化け物が姿を変えて私に近付いて来たのを金髪の彼が助け、お婆さんも化け物が私を油断させて近付いて来たのを黒豚妖怪が助け、最後に子供の姿に変化して来たのを皿を乗せた彼が助けたって?


「嘘もここまでくると見苦しいわよね?そんな見え透いた弁解で私を騙せると思ってるわけ?」


「嘘じゃないですよ~」


「そもそも廃墟になった村を幻覚見せてお前を誘い込んでいる地点で気付け!」


えっ?


「あ、じゃあ私が解きますね?」


頭に皿を乗せた彼が術札を村の入口に貼りつけると、


「術式解除!」


あっ!!


私は驚いたわ?だって栄えていた村が画面を変えるように廃墟へと変わったからよ!


しかも…


「どうやらお客さんが来たようらよ?」


黒豚妖怪が指差した場所には村人達がこちらに近付いて来たの。しかも?その村人達は全員、骸骨??


「誰かに操られた傀儡のようですね?」


「そもそも、この地は妖怪が跋扈する土地。人間の村なんかあるはずないぜ!」


私は目の前で起きている状況に漸く理解する。私は霊力を失っていたから、この幻覚を察知出来ずに騙されてしまっていたわけ?


じゃあ本当にこの三人の妖怪は私を助けてくれたの?


「とにかく目の前の掃除から片付けるぜ!」


三人は同時に飛び出すと襲って来た骸骨を粉砕し倒していく。


「わ、私も!」


私を錫杖を振り回しながら骸骨を粉砕していった。


そして、全ての骸骨達を倒した後、私は三人を見る。


「あんた達、私はまだ信じた訳じゃないわ!けど、今回は礼を言うわよ?」


私は頭を下げると、


「あっ!」


ダッシュでまた逃げたのでした。追い掛ける三人の妖怪達。そんなこんなの私達を離れた場所から覗いている者がいたの。


「悔しい!必ず恨みを」


その者は姿を消す。


きっと私達を狙った黒幕に間違いないわね。


そうとも知らずに私達は取り敢えず人間がいる村に辿り着いたのでした。


「追い付かれたなら仕方ない。あんた達?私はもちろん人間に何かしたら容赦しないからね?」


私は三人の妖怪達と村に入ったの。けど、どうして一緒にいるのですって?


一文無しは世辞辛い世の中は何処に行っても同じね…


仕方なく三人の妖怪からお金を借りて、宿屋に泊まる事になったのよ。


それにしても私は自分のいた場所から飛ばされて辿り着いたこの地は、きっと中国の他ないわ?だって言葉や使われている文字が私の知る時代では使われていない言葉や文字なのよね?


つまり!


私の名推理だと此処は過去の中国なんだと思うの?恐らく私はタイムトラベルしてしまったのね?でも、どうしてあの三妖怪が私の味方とか言ってるのかしら?私を知ってる?頼まれたとか言ってたけど、私を連れて来た神様の使いかしら?てか、昔の中国に鎧姿の獣人化け物とか骸骨の化け物がこんな頻繁に出て来るなんて変よ?しかもよ?村の人達にも妖怪の認識あったわよね?村の入口に妖怪出没注意って標識あったし。何か私の知っている歴史の常識とかけ離れて解らない事ばかりだわ?


と、私が一人部屋で悩んでいた頃、隣部屋のでは三人の妖怪が話をしていたの。


「やっぱり付け狙われているみたいですね?」


「狙いは、あの娘か?」


「まだそれは分からないですけど、このまま放って置けないですよね?」


「そうらな。とにかく犯人を捕まれないと落ち着かないら」


そこに、窓から蝶々が迷いこんで来たの。


「!!」


蝶々は三人の前に止まると煙りが噴いて姿が巻物へと変わったの。


「何よ?これ?」


「何って使い魔の巻物だろ?」


「式神みたいなモノね」


「ん???」


三人の妖怪は知らないうちに私が部屋に入って来ている事に驚く。


「何で部屋に入って来てるんだよ!」


「夜這いらか?」


「破廉恥ですよ!」


って、


「違うわー!!」


私は三人の頭を殴った後、


「あんた達が良からぬ事を策略していないか見に来たのよ?あんた達を監視するのが私の役目なのよ!」


「何だよ?そりゃ?」


「そんな事より巻物には何が書かれているのよ?」


「あ、私が読みます!」


頭に皿を乗せた妖怪が読み上げる。


「えっと、読みますね?」


巻物に書かれていたのは、「直ちに逃げなさい!そこに今、危ない奴が向かってるわ!早く逃げて!」とで書かれていたの?


「どういう意味?」


けど、読んでいた皿を乗せた妖怪が顔を青くしていたの。


「あの方が私達にこんな連絡して来るなんて!それに…」


巻物の下部には血が付いていたの。


「私、ちょっと留守にします!」


直ぐに出掛けようとする皿を乗せた妖怪に黒豚妖怪が止める。


「待つら!今から向かっても間に合わないら?それより犯人が此方に近付いているなら、取っ捕まえた方が早いらよ!」


「そうだな。先ずは落ち着け?あの女がそう容易く、くたばるはずないだろ?」


「それは、そうですが…」


全く話の内容が掴めない私は巻物を見てみる。


巻物には「鉄扇」と書かれていたの。送り主の名前かしら?その鉄扇さんが誰かに襲撃されて、その犯人が此方に近付いて来てるってわけね?なるほど!


私は頷くと、三人の妖怪達に向かって言い放つ。


「私が襲撃者を見付けてあげるわ!あんた達に借りた宿屋代のお返しよ?」


「却下だぁー!」


へっ?


「お前は黙っていろよ?この件はどうやらお前を狙ってると言うより、俺様達を狙う馬鹿な奴の仕業のようだからな」


「名をあげるためらか知らないらが、相手を間違ったようらな?」


金髪妖怪と黒豚妖怪が私を足手まといと決めつける。


ムカムカ!


「あんた達が何を言おうと乗り掛かった泥舟よ!私が絶対に解決するんだから!」



呆れる三人の妖怪達を無視してやる気を見せる私なのでした。



そんなこんな。




次回予告


迫る刺客に法子と三妖怪が真っ向勝負する。


刺客は何者?そして、この三妖怪の正体は?

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