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女子高生と三人の妖怪?


女子高生の三蔵法子の大冒険が始まる!


それは運命の邂逅。


新たな物語が幕を開ける!




えっと、私はごく普通の女子高生…だったはずなんだけど、ちょっと理解不能な状況に頭がついてきてないのよ。


何処から話せば良いのかな?


先ずは自己紹介がセオリーよね?


やっぱり?


私の名前は三蔵法子[ミクラノリコ]。

16才の女子高生よ!

ただ、ちょっと正義感の強い女子高生だったから、神様にお願いをした事が原因で、知らない場所で旅をする事になったの。


でっ?


この状況は何なのかな?


私の目の前には異形の姿をした化け物?詳しく説明すると、昔の中国とか韓流ドラマなんかで観る武将なんかの鎧を纏った兵士達?う~ん…しかもね?顔面が獣で人語を喋るような連中が数千数万と私の周りを囲んでいる状況。


「やっぱりマズイ状況よね?これ?」


私が冷静だって?


普通の女子高生だったらパニックになるって?


そうかもね!


ただ、私はちょっと特別な女子高生なのよ。

えっ?特別って滅茶苦茶お金持ちセレブの美少女だって?

いやいや畏れ多いわ~


お金持ちにはなりたいし、女子力高めたいし、一応目指す所はその辺りなんだけど、ちょっと違うわ?

つまり私の特別ってのは普通の人より霊感が強くて、こいつ達に似たり寄ったりの化け物を何度と見た事があったのよね。だから冷静と言うよりは慣れなんだと思うわ?多分ね


けれどこの状況は私の人生振り返ってみても限りなく大ピンチよ!


だからって黙ってヤられるほど私は素直じゃないわよ?


私は術札を懐から取り出すと指に挟み霊気を籠める。

同時に私に向かって二体の化け物が飛び掛かって来たの!


「あんまり気安く女子高生に近付いたら火傷するわよ!」


私は術札を投げ付けると札は化け物の顔面に貼りつき視界を奪う。


「何だ?これは?」


直後、術札は爆発して化け物は倒れたの。それを見ていた化け物達は何事かと警戒しながら武器を構え始める。見て分かる通り、私は強い女子高生なの!


こう見えても合気道を多少?かなりの達人レベルと自負してるし、実家の家柄で陰陽師の修行をしていたから化け物退治出来るスーパー女子高生なのよ!


けど、この数はちょっと・・・想定外だわ。


私は警戒しながらこの場所から逃げようとしていた。





こんな状況でどうしたら良いのか分からない時、私から遠く離れた場所で私の存在に気付いた者達がいたの。


酒場のある場所で飲食を楽しんでいた男が肉饅頭を口に放り込んだと同時に遠く離れた場所で私の気配に気付く。


「時が来たようらな?」


男は私のいる方向を見つめながら場所を感知する。

そして刀を腰にかけると途中の食事を袋に詰めた後、立ち上がり店を後にした。


更に別の場所でも?


「占いで出た日より少し早かったですが、本当に本当に現れたんですね!待ってましたよ~」


その彼も私に気付いて蔵にあった荷物を纏め、慌てて外へと飛び出したの。


最後に…


此処は人が立ち寄れない険しい山々が針のように聳え立つ。その中心に妖気を纏う一際高い山があったの。その山が突然揺れだし、崩れ始めたの。地震?そして崩れる中から人の声が?


「臭いがぷんぷんして来たぜ…懐かしいアイツの臭いとそっくりだ…あぁ。約束は守るぜ?絶対に俺様が!」


その時、揺れていた山が木端微塵となって、何かが上空へと飛び上がる。そこに金色に光輝く小さな雲が飛んで来て乗り上がると私のいる方角へと飛びたったの。


そんな事が起きてるなんて知らない私は、ついに力が尽きて倒れた場所を化け物達に追い詰められていた。


「もう駄目なの?もう私、終わりなの?ここまで来て私みたいな女子高生が化け物のウンコになっちゃうの?いゃあああああ!」


抵抗出来ず、力が尽きた私に気付いた化け物達が一斉に襲い掛かって来て絶体絶命大ピンチに、その三人が化け物達から守るように姿を現したの。


「だ、誰?」


私は理解不能な状況そになった。取り敢えず向かって来た連中をぶん殴れば良いとだけ思っていたのに、見ず知らずの私を助けてくれる人達が現れるなんて?


誰なの??


でも、こんな沢山の化け物相手に、たった三人で?


けど、私は目を丸くしたの。

彼らは私の予想を上回る強さだったから!!


「オラに斬られたい奴からかかって来るらぁ!」


刀の一振りで化け物達が仰け反る。確かに強いみたいだけど別の彼はピンチのようね?逃げ回りながら走り回ってるわ?何をしに来たのかしら?けど?あれ?


彼は懐から紙を散らばせていたの?あれ?まさかあの散らかした紙って術札じゃない?そう気付いた時、術札は爆発して化け物達が吹っ飛んだの。


「いや~知略的撤退からのドカンですよ~」


「油断するなや!」


「はい!」


そこに最後の一人が振り回す棒を伸縮させて化け物達をぶん殴る。


「こ、こいつら強いぞ!何者なんだ?」


突然現れた三人に、化け物達が怯み始めると彼らの存在に気付いた化け物達がざわめ始めたの。


「もしかして鵬魔を倒した…噂に聞くあの三人じゃないのか?」


それは化け物達にとって近付いたら危険なリストに入っていたみたいなの。今より六年前ほどほど前、鵬魔と呼ばれる残虐な魔王がこの一帯を統治し支配していた。その魔王を倒した三匹の妖怪達の噂は口々に広まったの。


化け物達は恐怖を感じて一人一人逃げ始める。


気付くと私の前には助けてくれた三人なだけが背を向けて立っていた。


だ、誰なの?こいつら?


私はへたりこみながら警戒していた。


この三人が私の味方とは限らないわ…


だって!


私は三人の姿を観察する。一人は人間に近いけど尻に尻尾生えてるし、もう一人は頭に皿乗せてる方も合わせて間違いなく二人からは妖気を感じるの!人間じゃないのは分かる。それに最後の一人は二足歩行の顔面黒豚の化け物じゃないのさ!さっきの連中の仲間じゃないの?


つまり三人とも妖怪と呼ばれる化け物って事!


もしかしたら、さっきの化け物達から私を獲物として奪おうとしているんじゃないでしょうね?


油断大敵だわ!


私を狙う化け物達は全て消え去った後、私は新たに現れた三人の化け物達にも警戒しながら体力回復に努めたの。先ずは此処から逃げて体制を整えないと。すると金髪のだけ妖怪の一人が私に向かって言葉をかけて来たのの。


「漸く来たな?待っていたぞ?」


えっ?私を知ってるの?


「俺様達はお前を待っていたんだぞ!」


「えっ?何を?私、あんた達を知らないわよ?」


「オラ達はお前を知っているらよ」


「そうです。私達は貴女をずっと待っていたんですよ。あ、こんな場所じゃ何ですから、ゆっくりお話出来る場所に移動しませんか?」


全く状況が理解不能でした。えっと、つまり…成る程!漸く理解したわ!この三人の化け物は私を油断させた所を隙をみて食べるつもりなのね!


「キッパリ言うわ!私、知らない人に着いて行くなと育てられたので、見ず知らずの貴方達には着いて行けません!」


「馬鹿言ってないで来いよ?また、さっきの連中が来たら面倒だろ?」


「心配結構です!自分の身は自分で守れますから!」


とにかく、こいつらから離れないとダメよね?


「はぁ?お前、さっきも危なかっただろうが?」


「さっきはさっきよ!」


「強がってるんじゃねぇよ?泣きべそかいてただろ?お前?」


「はぁ?何を言ってるかな~?誰が泣きべそだって?」


「ちょっ!ちょっ!ちょっ!二人とも~」


歪み合う私と尻尾がある金髪の妖怪の間に、頭に皿を乗せた妖怪が割って入る。


「二人とも喧嘩しないでくださいよ~」


私は一歩引いて怒りを鎮める。ちょっと悔しいけど手強いのは分かるから。とにかく油断した所をダッシュで逃げるわ!


「俺様達は頼まれてお前を守るように言われたんだ!だからお前は黙って俺様達に守られていろ?良いな?」


「あんた何様よ?誰に頼まれたって?嘘こきなさい!益々怪しいわね?私を守るっていい加減な事を言って私を油断させるつもりね?」


「ちげーよ?バーカ!」


「誰が馬鹿よ?あんたのが馬鹿面じゃないのさ?」


「はぁ~?頭来る人間だな?お前なんか頼まれてなきゃ放置だぜ!」


「放置結構よ?そもそも誰に頼まれたって言うのよ?先ずはその頼んだ相手を此処に連れて来なさいよ?」


「それは…」


突然暗い顔付きになって黙り混む金髪の彼の代わりに頭に皿を乗せた方が説明する。その内容は私を驚かせたの。


「実は貴女のお父さんに頼まれて…」


「えっ?私のお父さん?」


「そうだよ!お前の親父に頼まれたんだ!」


「嘘よ!私のお父さん…」


私には生き別れになった父親がいる。もしかしたら?


その時、金髪の彼と頭に皿を乗せた彼が私の後ろに手を向けになってたの。


「そのお父さんは直ぐそこにいるのさ~」


えっ?


私が振り向いた時、眩しい光の中から人影が?


「私がお前のお父さんらよ?長い間寂しい思いさせたらな?」


って、あんたは!


「さっきの黒豚妖怪じゃないのさぁ!」


勢い余って私は靴をスリッパ代わりに黒豚妖怪の頭を殴っていた。


「なぁ?何をするらよ?暴力反対ら!父親に暴力なんて反抗期らか!?」


「て、何処が私の父親よ?ふざけないでよ!」


「ふざけてないらよ!お前はオラが腹を下して産んだ子ら?」


「うんうん。ブリブリっとね?って、私はウンコかぁ!」


二発目の突っ込みが黒豚妖怪の後頭部にヒットした。


「見ました?兄貴?今の?」


「あぁ…間違いない。今のは伝説のノリツッコミだ!始めて生で見たぞ?今まで生きていて良かった…」


意味不明な内容に感動する二人に、


「そこの二人!変な所で感動してない!」


なぁ、何なの?変に疲れるわ!どうして私がツッコミ役なの?私、こう見えても軽いボケをかまして友達からツッコまれる側の女子高生だったはずじゃないの?


調子狂うわ…


とにかくこのまま話を合わせて聞いていたら、私の身体が持たないわ!


こうなったら…


私は知略的策に出たの。


そ・し・て?



私は上手く三人から逃亡をはかったのでした。


えっ?


あの三人はどうなったかって?


ふっ…余裕よ!


今頃、あの三人はあの場で意識を失い白目を向いて気絶していると思うわ?


何?


どうやって逃げれたかを知りたいですって?


う~ん。


本来なら企業秘密だから教えられないのだけど、今回は記念すべき一話だから教えてあげるわ!


あの時、私は…


「良いわ!貴方達に守られてあげるわ?その代わりに条件があるの!」


「条件だと?何で上からなんだよ!」


「まぁまぁ兄貴?ここは穏便にいきましょうよ?」


「で、オラ達は何をすれば良いらか?」


「それはね?あんた達は私に絶対服従よ!てっ、言っても難しい事を命じるつもりはないわ?だから手始めに貴方達が本当に私の味方かこれで確かめさせて貰う。良いわね?」


唾を飲み込む三人に私が命じたのは?



「私の許可なく[するまで]息しちゃ駄目よ!」



その後、頑張ったようだけど…うん。酸欠状態でぶっ倒れていたわ!


ふふん


女子高生の知略をなめないでよね!



そんなこんな。



次回予告


私、法子よ!私の事は前章の女子高生救世主編で予習して欲しいわ


で、今回から始まる女子高生冒険編は新たな仲間と新たな敵?


そんなこんなの大冒険が始まるからね!

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