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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主編!
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残された世界、そして法子は新たな世界へ!?


法子は仲間達の命を救うために神と約束をした。


そして法子は何処に消えたのか?




えっと…


私、三蔵法子[ミクラノリコ]


ごく普通の正義の女子高生だったんだけど、うん。ちょっと神様と約束しちゃって遠くに修行をしに行く事になっちゃったの。


神様は私に修行の目的を告げたわ?


私は修行をして、未来に起きる事になってる世界の終わりに向かって力を付けるんだって?


でも、そんな先の未来で世界の終わりに直面する状況下で私にどうにか出来るのかな?


そこで私は修行を通して自分をサポートしてくれる運命に導かれた仲間を12人も集めなきゃいけないらしいの?


でも、どうやって探すのよ?判断基準は?適当で良いのかしら?それとも何か分かりやすい印とかあるの?全く、ちんぷんかんぷん。


神様曰く、旅をする中で必ず巡り会えるらしいって事だけど本当かしら?


あんまり時間かけたくないのよね~


戻ったら、ここ忙しくて観れなかったテレビを見返さないといけないし、学校の宿題だってあるし、あ?学校は暫く休みかな?それでも女子高生は忙しいのよ!


でも何を目指して旅をして修行して、仲間探しをすれば良いの?

何か手掛かりとかないと効率悪いわ!


『テンジク?』


それが神様が私に唯一教えてくれた手掛かりだった。


私は光の道を何処とも分からない場所に向かう。


さて?


私が消えた世界では、座主様[お父さん]率いる総本山が取り残されていた。


私の捜索を世界中の範囲で行われた。学園の生存者、学園復興に、総本山自体の復興。学園に関しては生徒達や関係者の記憶を消して、大きなガス爆発事故として揉み消された。多数の死傷者が出たこのニュースは日本の大事件になったようよ。


そして総本山の生存者方も自分自身に起きた不可思議な記憶の誤差に違和感を感じていたの。だって自分自身が死んだ記憶が夢の中で何度も見て、リアルなほど夢だけでない出来事なのかと、今の実体験したと思われる記憶に自信を持てずにいたの。


「俺は歪禅に殺された夢を、あれから何度となく見ている」


「私もです。主様」


坂上田村磨呂さんも鈴鹿さんも自身の記憶と夢の内容に戸惑っていたの。


そこで夢の世界の第一人者である聖太子君が理由を突き止めるべく一任された。


「どうだった?」


聖太子くんも今件には戸惑っていたの。そこで出された答えが…


「魂に残されたトラウマと言うのでしょうか?」


「魂のトラウマ?」


「ええ。例えば恐怖体験をしたら、それは記憶の深層に残って夢の中で映像としてみる事があります。つまりトラウマになるのです」


「つまり、それだと言うのか?」


「いや、しかし、少し違うのです。本来なら体験した事に対して起きるのですが、そのような記憶は実質リアルの中で体験していないのですから!」


「ならば歪禅の心理攻撃を受けたというのはどうだ?何かしらの記憶操作を受けたのでは?」


「それも違うようです。それなら私の能力で見付け出して解除出来ますゆえ…しかし、これは魂に刻まれた記憶…まるで…」


「まるで?何だと言うのだ?」


「体験を上書きされたような…」


その言葉を聞いて思い出したのは果心居士だった。


果心居士とは時間を戻す能力者だった。


「しかし、総本山の全員を…いや、恐らく世界中の全ての者の時間を戻すなんて真似が…」


座主様の言葉に晴明師匠が冷静に答えたの。


「恐らく、次元を超越する程の神の存在」


「晴明。その超越した神が法子を?ダチを連れ去った犯人だと言うのか?」


「断言は出来ませんが、それなら全ての謎に答えが出るのです。座主様も気付いてるのでは?」


「………」


座主様は呟く。


「神を導きし救世主としての試練か…」



座主様含め、死んだ体験が記憶に残る。その失われたはずの命が今あるのは、私が神と何かしらの条件のもとで消えた事と結び付く。


座主様は仮面を外すと父親として天に向かって言葉を投げ掛ける。


「法子よ…俺はお前の帰りを待っている。その時は必ず俺が…お前に救われた俺達がお前を必ず守り抜くからな!」



ここで、

総本山から離れた場所に場面を変えるわね?


私が消えた後、歪禅は消えて世界は平和になったかって?


それが…


ここは使われていない廃校となった校舎。そこに十三人の生徒が集まっていたの。


「歪禅さん負けたね?」


「所詮、口だけだったんだよ!俺達に泣いて頼んで来れば助けてやったのにさ?」


「それは無理だろう。あいつはプライドが高いから。それに俺達を巻き込めば自分の地位が危ぶまれるからな?」


「何せ僕達は歪禅さんより強いからのね~」


彼等は蚩尤鬼人の生き残りであった。歪禅が生み出した彼等は、その特殊な能力ゆえに歪禅からも危険分子扱いされていたのだ。


「僕達は特別さ。何せ蚩尤の魂を逆に喰らった人間なんだから!」


そう。彼等は本来蚩尤鬼人に魂を喰われるはずが、逆にその闇から蚩尤の魂を逆に飲み込んで力のみを手に入れたイレギュラーなの。その中に全員を見下ろしながら微笑む者がいた。少年?少女?どちらか分からない中性的な存在。


「皆さん。静かにして欲しいな?」


その者の一言に全員が黙って注目する。正にリーダー的な存在だった。


「歪禅さんが魔王を目覚めさせていたら、ちょっとどうなるか分からなかったけど…どうやら私達が天下を取れる運命だったみたいだよ」


その言葉に皆が目を輝かす。此処にいる者の全員が願う事は一つ。


『世界革命!』


しかし、彼等はまだ直ぐには動かない。


何故なら?


来週からテスト期間に入るからだったの。


って、あれ?


彼等は普通の人間の世界に溶け込んでいた。


彼等がどのような動きを見せるかは今はまだ判断出来ない。


人の味方になるか?それとも、やはり?




場所は変わる。


「変な連中がのさばってるみたいね?邪魔じゃない?」


「斬るか?」


「待ちな!お前らには別の仕事を任せてるやないか?」


関西弁の男の前に刀を二本腰にかけた身長二メートル近くある大男と、赤毛の女子高生が笑って足をぶらぶらさせていた。


「お前はんらには、例の連中を同志にするか魂を奪うかするのが先決ちゅうたろ?忘れたんかい?」


「そうだったわね?」


「なら、そいつ達から斬るか?」


「斬るのは楽や。しかし味方に出来るなら無駄な殺生せぇへんでも良かろ?」


「そうね~でも、頭硬いと無理じゃないかな?この世界を消し去る仲間にならない?ってさ~」


「かまへん。言うだけ言うて無理なら力付くに従わせるだけや!」



彼等は何者?


彼等の目的は分かったけれど、その対象は?


「そんじゃ~始めましょうか?わいらの手始めのお仕事…」


『明王狩り』


彼等の目的は世界を消し去るって?明王狩りって?


何なの?コイツら?


マジにヤバくない??



刀を持った男と赤毛の女の子が出向いた後、リーダー的な関西弁の男は真面目な顔になって奥の部屋に入っていく。そして奥の部屋に向かって声を大きくする。


「あんたの願いを叶えてやるよ!ワテがな?その為に連中から奪ったこれを拝借したんやからな」


そこには砕けた水晶が散らばっていたの。



世界には彼等だけじゃなく、まだまだ脅威になる連中がいた。


今は姿を見せないカミシニ達とかもそう…


此処はかつて神とカミシニが戦ったと言われているムー大国と呼ばれる地。そこに今、三人の神の転生者が入り込んでいたの。


「何もないわ…この地で何が起きたと言うの?スサノオはどうなったの?」


「クシナダ!こっちに何かあるぜ?」


読んだのは高校生くらいの少年と、物静かな少女?少年の方はリキッドと呼ばれる力の神。少女の方は祭事の神のウズメ。


「リキッド?何があったと言うの?」


彼女はクシナダと呼ばれる。三人はヤオヨローズと呼ばれる神の転生者なの。三人は六年前にこの地に出向き消息不明になったスサノオさんの消息を探していたの。スサノオさんは異国の神々と共同で、カミシニの軍団と戦ったらしいの。


「スサノオは何処に…」


リキッドを見付けたのはスサノオさんの所持していた剣だったの。


「間違いないわ。スサノオの剣よ!」


クシナダさんは剣に手を翳すと能力を使う。クシナダさんには未来予知の他に物質から過去を見る能力もあったの。


スサノオさんの剣からクシナダさんは過去に何が起きたのかを見通していた。


一体、過去に何が起きたの?スサノオさんは何処?異国の神様達は?カミシニ達はどうなったの?



更に場所は変わる。


「どうやら動き出したようだぞ?月読」


「私達も準備を始めないといけませんね?タケル」


二人はヤマトタケルと月読と呼ばれる神の転生者。

しかし彼等の目的は謎なの。


そして、


「神を導きし救世主が消えた事で、この世界は再び混沌となった。今よりオレ様が動き出すタイミングだ」


主の言葉に二人の下部が従う。


大蛇のような刺青の大男と、同じく白髪の牙のある大男。


主は透き通るような白い肌に白髪の主もまた神。邪神ロキ!


この神もまた世界を混沌へと導く邪悪な神なの。



あ~もう!


私がいない間に世界はどうなっちゃうのよ~


修行なんて、どうでも良いから早々に戻って来て、世界を私の手で平和にしてあげなきゃ~


それが正義の女子高生のやるべき務めよ!



てなわけで、今私は?


私は吸い込まれるように眩しい雲の世界へと上昇していたかと思えば、今度は?


えっ?えっ?えっ?


えぇえええええ??


私は落下していたの。



「きゃあああああああ!」


私はは落下して大地のある場所へと到着したようだった。


砂煙が覆い、私は視界を奪われていた。


してどうやら無事に降りれたようね?


生きてて良かったわ~


「う~此処は何処なの?」


砂煙が消えて視界が開けていく。そこで私の目に入ったのは?


えっ?えっ?えっ?


私は座り込んだ状態で目を丸くしたの。


だってさ?



「何だ?突然、現れたぞ?この人間の小娘?」


ざわざわ…


私を中心に、鎧を纏ったような獣面の化け物達が刀を手に私を囲み見ていたの?


し・か・も?


十人?百人?千人?


ちょっ?ちょっ?ちょっ?

ちょっと、何よ?この状況はぁあああああ??



私は退けぞりながら、この最悪な状況に焦り爆発パニックっていたの。


どう切り抜ける?どう切り抜ける?どう切り抜ける?

どう切り抜けたら良いの?


すると化け物達は私を獲物と狙い一斉に襲って来たの!


「きゃあああああ!」


って、叫んでみたものの私はそんな素直に・襲われる柔な女の子じゃないのよ?


私は術札を指に挟み投げつけると化け物達に貼りつき爆発する。


「この小娘?僧侶か?」


「だったら食えば力を奪えるぞ!」


と、余計に恐い顔して襲い掛かって来たの。


「もう、いい加減にし…」


あっ!?


私は膝に力が入らずに転んでしまったの。考えてみたら連戦続きで、もう身体が限界に来てたんだわ?


私は転ぶと、それでも転がっていた石を掴み霊気を籠めて投げ付けたの。


「うぐあああ!」


私は仰け反りながらも石を投げ付ける。


「はぁ…はぁ…」


霊気を籠める事にも限界が来ているの?


力がもう出ない…


すると私の限界に気付いた化け物達が恐る恐る私に向かって距離を縮めて来る。


「私は、こんな場所で、こんな化け物なんかに、殺されてたまるかぁ!私は生きて、生きて帰るんだぁああ!」


少しずつ視界がボヤける中で私は限界が来ていた。


「この小娘、もう殺れるんじゃないか?」


「なら、俺が先だぁあ!」


…あ、もうダメなの?


こんなどこらか分からない場所で無駄死にしちゃうの?


その時、


私は感じたの?


何か胸騒ぐような感じがして、気付くと何処からともなく何かが上空からと落下して来て砂煙が吹き起こり彼らは私の目の前に現れたの・・・


「よぉ?久しぶりだな?お前ら遅刻しないで間に合ったようだな?」


「当然ら!オラが一番乗りらったぞ?」


「私も、精一杯頑張って来たのですよ!」


「取り敢えず俺様達が出揃った以上、こいつには指一本触れさせねぇぞ!」



だ、誰?コイツら?


突然、現れたけど?


もしかして助けてくれるの?



私は彼等三人の背中を見て何故か分からないけど…


胸が熱くなって理由も分からなく涙が一筋溢れた。


そして根拠も何もないけれど、思ったの…



もう、大丈夫だと?


そして胸が締め付けられるような気持ちは、何故だか懐かしいと感じる気持ちに似ていたの。




全100話で法子の女子高生序章編の閉幕。


そして、次からは女子高生冒険編の始まりです!


そして新たな登場キャラは


第一部 転生記

第三部 唯我蓮華~破壊神と呼ばれた少年~

第四部 天上天下美猴王伝説


にて登場しています。



私、法子の新たな冒険!括目して読むのよ!

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