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硬くて早くて経験値なアイツ

 今連載している小説と、どっちを連載するか迷った作品です。

どっちのほうが面白いですかね?


4/29、ステータスにアイテムボックスLv10、酸攻撃Lv10を追加しました。

「おい!いたか?」

「だめだ!アイツどこへ行きやがった!?」

「いたわ!こっちよ!」


やばい見つかった!俺は一目散に逃げだした。


「おい!いたぞ!」

「こらぁ!俺たちが先に見つけたんだぞ!横入りすんじゃねぇ!」

「早いもんがちだ!」

「いました!数人追いかけてます!」

「やっとみつけたぜ!」


うわっ!めっちゃ増えてる!やっと巻いたと思ったのに!

それでも逃げる!あの集団につかまったが最後、俺はきっと殺される!


がきぃん!!


「ちっ!なんでこんなに硬いんだこいつら!!」


うわっ!横から攻撃がきた!でもはじいたようだ。助かった・・・

今回はダメージが通らなかったけど、ただでさえHPが低いんだ!一撃一撃が致命傷っていっても過言じゃない!


「みつけた」「ここかぁ!」「発見!」


また増えた!いい加減にしてくれ!よし!ちょうどいい茂み発見!すかさず飛び込む!


「くっそ!逃がすな!」「先回りだ!いくぞ!」「逃げ足の速いやつめ!」


遠ざかる声に物騒なことが聞こえる。あいつらまだ追ってくる気か!?今のところ切れる心配がないスタミナだけど、いつ切れてもおかしくない。どっかで休めないか。

おっ、ちょうどいい岩陰発見!そこに滑り込んだ。

ふぅ。ちょっと一息。

くそっ!なんでこんなことになった!?


『あはははははははははwあはっwあはっwあはっwあーおかしいw』


その声は・・・


「おい神様!これはいったいどういうことだ!?」

『どうもこうも見ての通りだよ。ぷっwあははははははははははw』

「だからなんでこうなったか聞いてるんだよ!」

『何もおかしいことないでしょ?君の希望はチート能力に過剰のステータス。希望通りじゃん。ぶふっw』

「人間じゃないなんて聞いてねぇよ!しかも過剰ステータスって倒されたときに経験値が莫大なだけじゃねぇか!!!」

『ふぅ。やっと落ち着いた。君、人間にして欲しいって言わなかったじゃん。それと経験値だけじゃなくて素早さも体力も硬さもこの世界のトップクラスだよ?HPはぎりぎり二桁だけど。くすくすwそれに醜いモンスターにしなかったのはおもしろ(げふんげふん

・・・やさしさだと思って欲しいね』


こいつやっぱり面白がってやってやがった!!


「おい!やり直しやがれ!これじゃまともに生きていけねーだろ!」

『それは無理。魂が定着しちゃってるからね。まぁ簡単に死ぬことはないだろうしがんばって生きてよ。ちゃんと見守ってあげるからさw』

「うぉぉぉい!魂が定着って!なんとかなんないのかよ!おい神様!神様?くっそ念話きりやがった!」

「みぃつけた♪」


魔法使いちっくなお姉さんがこっちを見て女性がするべきじゃない笑顔をみせた。まじで怖えぇ!

杖が振り下ろされる直前に俺は岩陰から飛び出した!

くそっ!前の人生でも運がなかったけど新しい人生(?)も運がない!



前の人生。俺はいじめられっこだった。そして体が丈夫じゃない俺は休みがちで友達がいなく、勉強もあまりできず、結局高校卒業と同時にひきこもった。三十路も半ばを過ぎたころ、家が火事になり、その時に両親を助けて俺は死んだ。相当無茶したもんな。でも最後に親孝行ができてよかったと思ってる。


気がつくと俺は真っ白な部屋にいた。奥行きとかまったく見えない不思議な場所だ。これが死後の世界なのかな?とか思ったっけ。そこには神様を名乗るやつがいた。そいつは俺に新しい人生をくれるといった。ただ元いた世界じゃなくて異世界、いわゆるファンタジーの世界に転生するんだそうだ。

俺は歓喜した。引きこもりのときにネットで読み漁った小説じゃ、みんなチートな能力をもらって楽しそうに暮らしていたからだ。

神様に頼んだ。今度は丈夫な体、そう、過剰なステータスとチートをくれと。神様は了承した。それくらいいいよ。と。

ようやく俺にも運がまわってきた。回ってきたはずだった。そう思ってた。そう思ってたのに・・・


「今度こそぶっ殺す!」

「おとなしく私の経験値になりなさーい!」

「往生しろやぁぁぁぁぁ!」

「お前を倒して私は次のステップに行く!私の踏み台になれることを誇りに思うがいい!」

「いいかげんに僕に倒されろ!」


うぉぉぉ!また増えてやがる!どうせ追いかけられるなら命を狙われない状況でかわいい女の子がいい!!

とかいってる場合じゃねぇ!なんとかしないと!

逃げる!とにかく逃げる!そして目の前には崖。まじか!?

崖の手前で止まる。俺を追ってきた数十人も止まる。


「おいつめたぜぇ!」「観念しな!」「チェックメイトだ!」「フッ。終わりだ。」


全員目が血走ってる。怖ぇぇ。た、助けてくれ。命乞いでもなんでもするから!


「きゅぴぃ」


だぁぁぁぁ!しゃべることもできねぇのかよ!詰んでるだろ!なんだこの無理ゲー!

囲んでる連中がじりじりとにじり寄ってくる。どうせこのままじゃ死ぬ!だったら!


「きゅぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

「おい、早まるんじゃねぇ!」

「あっ!クソ!飛び降りやがった!」

「経験値がぁぁぁぁぁぁ!」

「なんてことを!」


ぉぉぉぉぉぉおおおおおお!落ちる!落ちる!落ちるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!

あまたの中で「飛んで飛んで飛んで飛んで」ってリピートする歌が永遠と再生される。妙なところで冷静だな俺!


がっちぃぃぃぃぃぃぃん!


痛ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええ!!!

今ので確実にHPが1減ったぞ!?どうしてくれるんだ!

あ、いや、あれで死ななかったんだからむしろよかったのか。

しかし地面に衝突する直前、何かにぶつかったぞ?なんだ?

・・・なんだこいつ。見た目で判断するならオークっていうやつじゃないか?つか強そうだなオーク。

そういやもらったチート能力に「鑑定眼」とかいう魔眼とかあったな。やってみるか鑑定。




鑑定結果:オークエンペラー。オークを束ねる皇帝。数多く生まれるオークの中で生まれる突然変異、オークキングよりさらに稀に生まれる固有種。成長すればその統制力と力により、一国を滅ぼすことすらある。中には魔王化したケースもあり、極めて危険。


[種 族]オーク

[名 前]ヴィジュウ

[称 号]エンペラー

[レベル]306

[H P]9854/0

[M P]990/990

[体 力]7712/5963

[攻撃力]5876(+32)

[魔 力]864

[防御力]5989

[素早さ]2011

[経験値]13567


耐性

火耐性Lv3、氷耐性Lv8、雷耐性Lv4、毒耐性Lv7、麻痺耐性Lv4、石化耐性、精神異常耐性Lv9、能力低下耐性Lv6


スキル:統制Lv10、指揮官Lv10、威圧Lv6、自己再生Lv6、体力異常回復Lv10、皮膚硬化Lv測定不能、雄たけびLv6、強攻撃Lv7、破壊攻撃Lv10、貫通攻撃Lv3




なんだこいつ!めちゃくちゃ強いじゃねーか!!なんで倒せてるんだよ俺!

・・・そういや俺転生してからずっと追いかけられてたから自分のステータスもみてないな。じゃあなんでHPが低いのかわかったかって?何度かダメージが通ったときにひじょおおに痛かったからだ!

それはさておき、自分のステータスくらいは知っておかないとな。自分を見ながら鑑定眼を使ってみる。




鑑定結果:メタルジュエル。めったに見られない地の精霊メタルジェル系の亜種。伝説や幻とさえ言われるほど目撃例は少ない。見た目は鉄のようだが美しく、宝石のようなジェル、ジュエルと名づけられた。防御力、素早さ、体力が異常なほど高く、倒すことは困難とされる。しかし、もし倒すことができれば莫大な経験値を手に入れることができる。過去に倒したものは誰もが勇者、魔王など歴史に影響を与える人物や生物になっている。


[種 族]精霊

[名 前]鈴木 鉄也

[称 号]伝説の経験値

[レベル]82

[H P]16/16

[M P]891

[体 力]9999/9999

[攻撃力]9999

[魔 力]128

[防御力]測定不能

[素早さ]測定不能

[経験値]測定不能


耐性

全ステータス異常無効、全属性攻撃無効、能力低下無効


スキル

液体化、自己再生Lv1、体力異常回復Lv10、硬化測定不能、高速移動測定不能、強攻撃Lv10、酸攻撃Lv10、鑑定眼Lv9、念話Lv1、アイテムボックスLv10、????、????




HP16しかねぇじゃねーか!

つかさっきのでLvあがったんだな。すっげぇLv上がってるじゃん。HPMP体力も回復して・・・

それでも16しかねぇじゃねーか!どんだけあがりにくいんだよこいつのHP!

つっこみどころ満載でなんであんなに強いやつ倒せたかとか完全に頭から吹っ飛んでたよ!

他にもつっこむべきところは多いんだが・・・





そう。俺はRPGによくある硬くて早くて経験値な、メタルなアイツになっていた。







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