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突かれた餅は腹の中に消えてゆく

作者: 今村 賢治
掲載日:2025/11/20

月の海が溶け出した

黒い黒いきらきら星

堕ちる、堕ちる、堕ちる

ふわり、どさっ、しんしん

地に触れる

暗い夜、夜の森、森の雪、動いてる

違う、あれはウサギ、二羽のウサギがはしゃいでる

2羽はそれを見て不思議だと思った

見つけた物は泥みたい、黒い泥

だけどもきらきら光ってる

水溜りに星空が映ってるみたい

不思議に思った1羽は

それを、家に持ち帰ったとさ



一日目

「今日はあの子に名前をつけた、きらりって言うんだ

それで、一緒にお父さんのお墓参りに行ったんだ

きらりは僕が悲しんでると思ったのかな、慰めてくれた帰ったら晩御飯にシチューを食べたんだ

それにしても、きらりはとっても優しかったな

晩御飯の時いなかったけど、どこにいたんだろう」


この子の名前はニーニー、お父さんがヒトに銃で撃たれて死んでしまった、悲しいね、


二日目

「今日はプーカと追いかけっこしたんだ、楽しかった

それでね、プーカは僕を心配していたんだ、きらりと一緒にいるのはダメだって、きらりはそんな子じゃない、だって凄く優しいんだもん、あとね、今日はお父さんとチェスをしたんだ、楽しかった、少しとお話をして、僕は寝た、そういえばラプウに見られかけた、もう少し慎重に隠さないと」


プーカはの親友、あの時黒い泥を見たもう1羽、ニーニーとずっと一緒にいる、ずっとニーニーの事を思ってる

そして勘が強い、ずっと嫌な予感がしてならない

ラプウはの弟、とっても可愛い弟、とっても仲良し

いたずらっ子で、好奇心いっぱい

可愛い可愛い弟


三日目

「今日も僕はプーカと遊ぶ、やっぱりの言葉は変わらないままだ、帰ったらお母さんのお手伝いをするんだ、お父さんがいないのだから、僕がしっかりしなくちゃ、ラプウは今日はあまりいたずらしてなかった、何か具合が悪くなってたらと思って心配になる」


おかしい、おかしい、おかしい


三日目

「今日もお母さんは大変だ、掃除洗濯僕のご飯まで、だからいつも手伝ってあげてるんだ、たまにプーカが僕の家に遊びに来るけど、プーカもお母さんを手伝ってくれるんだ、けれども今日は来ていない、何もなければいいけど」


今日の夜、プーカがをから引き剥がそうと家に入った

今、親友が危険に晒されている、助けなきゃ

お母さんも心配だ、大切な一人息子が居なくなってしまうかもしれない

助けなきゃ、みんな助けなきゃ



四日目

「今日はプーカはいつものことを言わない、どうしたのかな、でもいいや、きらりが馬鹿にされるの嫌だったもん

一人は寂しかったけど、もう大丈夫、だって友達がいる」


は一人、お母さんはいない

は一人、お父さんはいない

は一人、兄弟もいない

生まれてからずっと一人

いつから?


五日目

「もっと、もっと、食べたい

たくさん、たくさん、食べたい

もっともっと、もっともっともっと

食べたい、食べたい、食べたい」


暗い夜、夜の森、森の雪、動いてる

違う、あれは子供、白いコートを着た子供

暖かそうだ

子供は目の前のウサギを見て不思議だと思った

そしてそれを、村へ持ち帰ったとさ

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