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ブラコン悪役令嬢は、弟の破滅を阻止するためにすべてを物理でねじ伏せる。~王子様は結構です。運命の相手、自分で見つけました~  作者: うり北 うりこ@ざまされ2巻発売
第2章 領地編1~新たな出会い~

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僕を信じて


 結界を広げるのを止めてノアを見れば、眉が下がってすごく困った表情(かお)だった。うん、やらかしたみたいだ。

 ノアに声をかけようとしたのだが、その前に空から何かが落ちてきた。

 

 えっと、ミミズ?

 

 頭に乗ったものを手につかむと、ひょろひょろとしたミミズにしては長いそれは、何かを訴えるかのように体をくねくねとさせ、ぐるんぐるんと掴まれた箇所を軸に体を回した。

 そんなことはミミズには不可能なような気がする。それに、ミミズにしては白い。

 

 どこかで見たことがある気がするんだよなぁ……。

 

 そう思って動きを止めたミミズっぽいものをまじまじと見れば、赤い舌のようなものがチロチロとしていた。

 

「オロチ!?」

 

 驚きすぎて落っことしそうになったら、私の人差し指にオロチらしきものは巻き付いた。

 

『─────』

 

 何かを話しているみたいだけど、全く聞こえない。20センチくらいの長さになってしまったからなのか、声が小さいのだ。

 オロチに耳を近づけてもう一度聞けば、オロチはめちゃくちゃ怒ってた。

 

『無駄にデカい結界をつくりおって。われが危うく消滅するところだったではないか。神聖力が残っていたおかげで命拾いしたが、普通の魔物だったら死んでおったぞ!』

 

 怒っているのだが、人差し指に巻き付いたサイズ感もあってか、可愛い……としか思えない。けどね、私は離れていてって言ったのだから、怒られる筋合いはないんじゃないかな? って思うんだよね。

 

「無駄にデカいって言ってるけど、あまり離れなかったんじゃないの?」

『離れてたぞ! 結界が巨大過ぎなんじゃ!! 予定していた範囲を(ゆう)に越えている』


 あれ? もしかして、呪文の威力が凄すぎた? 秘伝の魔術だし、私の予想を遥かに越えたのかもしれない。そう思ってノアを見れば、真剣な顔でケンシさんと話している。

 やはり、領主さんと話さなければならないほどのことを仕出かしたようだ。


「ノア?」


 私の声にノアは小さく笑う。いつの間にこんな表情をするようになったのだろう。その表情は、9歳とは思えない大人っぽさがある。

 これが、乙女ゲームの登場人物のスペックってやつなのか……。いや、単に私がちょいちょいやらかして尻拭いさせちゃった結果かも……。


「姉さん、結果の大きさってもう少し小さくできる?」

「やっぱり、大き過ぎたの?」

「これじゃぁ、魔物の住みかもなくなっちゃうよ。まぁ、その魔物も姉さんが7割消しちゃったんだけど」

「えっ!?」


 7割? 嘘……はつかないだろうけど、嘘だと言って欲しい。

 肉食の魔物は人を襲うけれど、むやみやたらに減らしたりすると生態系に影響が出るらしい。詳しいことは専門家に聞かないと分からないけれど、倒しすぎちゃダメだってセバスが教えてくれた。


「7割って、まずいよね……」

「とりあえず、魔物の住み処の半分は結界から出そう。あとは、父さんとセバスに聞くしかないかな」


 ノアの提案に頷くが、問題が。


「半分ってどのくらい?」


 そう、よく分からないうちに馬鹿デカい結界を張ってしまったのだ。まさか、こんな失敗をするとは……。

 落ち込む私の頭をノアはちょっと背伸びして撫でてくれる。


「姉さんは結界に集中してて。僕が姉さんの魔力を動かすから」 


 ノアの黄金の瞳が揺らめく。そして、私の両手を握った。


「僕を信じて」

「ノアを信じなかったことなんて一度もないわ!」


 くしゃりと笑うノアは、やっぱり最高に可愛い。そして、今日も今日とて当たり前のように尻拭いをしてくれる。

 山2つに風穴を開けた以来だろうか。1年ぶりだが、不出来な姉で本当に申し訳ない。

 

 

ノアが最初からアリアの魔力を操作しなかった理由は、アリアの魔力を使って魔術を発動させることはできないからです。

大きいものを小さくするなどの調整は可能です。小さいものを大きくは無理ですが。


ないものを作り上げるものは無理ですが、そこにあるものなら動かせています。


上手く説明できずすみません。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おはようございます。 後書きの結界構築理論(?)はあれですかね、家で言うなら『素人でも頑張ればDIYで細かいリフォームは出来るけど、建築業の方の様に一から家を建てるのは素人には無理』みた…
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