漫才
「初めての人ははじめまして、2回目以上の方はこんにちは。どーもー、チルドレンです」
「俺たちを知らないやつらがいるわけないだろ!」
「……というか、ほとんどの人が初めてだと思うんですけどね。私達頑張って漫才をやっていきますので、よろしくお願いします……ところで、最近私携帯を買ったんですよ」
「登録は俺だけです」
「うるさいな! その通りだよ! ここで暴露しなくてもいい! どうせ友達いないよ! ……とまあ、それで買ってみたところ、とても気になることがあったんですね」
「登録する人がどうしていないんだろう?」
「それじゃねえよ!」
「気にならないのか?」
「気になるよ! 悪かったな! ……とその話ではなくてですね、最近の携帯ってとても多機能じゃないですか。使ってみて覚えようという人もいると思うんですけど」
「友達いないの気にしてたのか……ごめん」
「引っ張るなよ! それは忘れろ! ……でですね、私は結構どんな」
「大丈夫だ! 俺も登録はお前1人だ!」
「うるせえよ! 話させろよ! ……でですね、私は携帯に限らず結構どんな機械を使う時でも、出来る限り説明書をしっかり読んでから使いたいと思っているんですよ。なので携帯を買ったときも読もうとしたんですが、説明書がとても分厚いんですね」
「分厚いのはお前のツラの皮だよ!」
「それでも読もうとしたんですが、どこが大事なのかさっぱり分からないんですよね」
「お前の方が厚いだろってツッコムところだろ!」
「自覚あるんじゃねえか! 黙ってろ!」
「黙ってたら漫才にならねえだろ! 謝れ!」
「ごめんなさい」
「よし。それではさっさと話を進めてくれたまえ」
「……何でこんなに上から目線なのか腹立たしいですが。それでですね、なんでこんなに説明書は太いのだろうと気になっているんですよ」
「そんな説明書は捨ててしまえ!」
「……なんだかそこまでぶっちゃけられた話をされるとこの後どのように話を進めていけていけばとても悩みます」
「歯に挟まったすじをどうとればいいか」
「それは説明書とは全く関係ないと思いますが」
「何言ってるんだ! フライドチキンを食べながら携帯をいじると歯に挟まってすごい気になるんだぞ! 今も歯にすじが挟まっててうっとうしくてだな」
「こいつには歯にすじなんかを挟んでいないでちょっとくらい歯に衣着せぬ言い方を覚えてほしいです。でですね、出来る限り簡単な説明書というのがあれば便利だと思うんですよ」
「俺が説明書を作ってやる!」
「……何でそんなぶっ飛んだ事になるのか、頭の構造が理解できないですが、それでは説明書を作ってみてください」
「おう、任せとけ! ……説明書、『やればわかる』」
「そんな説明書あるわけないだろ!」
「それが答だ!」
「確かにそうだ! だが謝れ!」
「誰にだ!?」
「説明書を作った人にだよ!」
「ごめんなさい」
「……こいつに任せた自分が馬鹿でしたね」
「ワンスモアチャンス! もう一回!」
「……それではもう1回お願いしようかと思います」
「おう、任せとけ! ……説明書、『はーい♪ ボク、ぽんた! 僕と一緒に携帯電話の使い方を勉強しよう!』」
「……なんですかそれは」
「俺の携帯ストラップだ!」
「関係ないだろ! もういいよ。ありがとうございましたー」




