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1話 転生

 なんか真っ暗なすごい広い空間に来た。

 私は確かトラックに轢かれたような...。たぶん死んだな。うん、間違えない。

 ということはここは死後の世界か...。

 

「本当に最低な人生だったなあ。」


 良くテレビや新聞で不幸な人の記事が載っているけど、自分も大概だと思う。

 





 しばらくすると、背中から翼が生えたすごい美人さんがいきなり現れた。輝かしい金髪と青い目をしていた。体中からは光があふれているようだった。するとその美人さんがまとっている光のせいか、あたりが明るくなった。


「私は女神です。突然ですが、あなたにを異世界に転生させてあげます。あなたの人生はとても不幸なものでした。よって、異世界で新たに生きるチャンスを上げます。」


 ああ、これが噂に聞く異世界転生か。


「質問なのですが、異世界に転生するとして、種族は人間でしょうか?」

「ええ、人間ですよ。」

「なら遠慮します。」


 即座に答えた。


「え、何で?!だってあんな不幸な人生だったのよ!新しく生き直さなくていいの?!」

「人間に転生するからですよ。」

「普通、みんな生前と同じ種族に転生したいと思うもんじゃないの?!」

「人間なんて生物に転生するのだけはごめんです。」


 そう、私はもう二度と人間だけにはなりたくないのだ!あんな自分たちで争い合ったり陥れあたりするような醜い生き物にはなりたくないのである。


「じゃあ何がいいかしら...。あ、そうだ!たくさんいる種族としてゴブリンやオークがあるよ!」

「結構です。」


 女神様はとても驚いているようだった。なんで驚くんだ?誰だっていやに決まっているでしょ。


「人間よりどっちも丈夫な生き物なのに...。」

「誰だっていやですよ。生まれ変わったらゴブリンかオークだなんて。」

「じゃあ何がいいかしら...。」


 女神様はうーんと唸って一人考えている。

 確かに人間以外の生物に転生するとしたら何がいいだろうか?エルフは憧れるなー。でも結構自分より弱い種族見下してだしなー。ドラゴン?なおさらだ。

 

 しばらく考えた後、私は思いついた。今ある種族で転生したいものがないのなら、新しい種族を作ればいいじゃないか!女神様なんだしこれくらいできるでしょ!


「こういうのはどうですか?女神様の仕事を助ける新しい種族を作るのは?私がその種族に転生したら女神様も何かの仕事を私に押しつけることができるのではないでしょうか?」

「いいわね!そのアイデア採用!」


 即採用された。この女神様チョロいな。


「そうねえ...私が今一番めんどくさい仕事ナンバーワンといえば、やっぱり魂の後処理かしら?」

「魂の後処理?」

「ええ。この世界の生物が死んだら、その魂は世界に還元されて、世界を維持する新たなエネルギーの一つになるの。ただ、人間の魂が問題でね。」

「問題?」


 人間はやっぱり魂も腐っているのか!


「魂は魔力が高ければ高いほど高エネルギーになるんだけど、人間は魔力が魔物と比べて低くてなかなかエネルギーにならないの。加えて人間の大量の魂が一点に集中すると、その場所は災害や干ばつといったように毎回良くないことが起きるのよ。」


 なるほど。人間の魂はエネルギーとしては少なくてあんまり意味がなく、かといって集まったらその場所では毎回不幸なことが起きると行ったような使えないだけじゃなくとても迷惑なものなのか。

 だから人がたくさん死んだ場所では事故が起きやすかったりするのかー。本当に人間って残念な生き物だね。死んだ後も世界に災いをもたらすなんて。


「だから人間の魂はエネルギーにあまり変えないで分散させているのよ。でもその人間の魂を食べる新しい魔物を作ってしまえば、魂を分散させるために各地を私が飛び回らなくてよくなる!最高じゃない!」


 女神様はたいそう喜んでいる。人間が残す不幸(魂)の後始末か-。ならやっぱり人間がやるべきだよね。


「決めました女神様。私、その人間の魂を食べる生き物に転生します。」

「ありがとう!じゃあ早速設定していきましょうね!」

「設定?」

「そうよー。まず魂を集めたら集めただけ強くなるようしないとね!私の仕事をやってもらっているのに他の魔物とかに襲われて簡単に死んじゃったら申し訳ないし。あとは集めた魂を使ったらどんなけがや病気でも治っちゃうような治癒魔法ができるようにしてあげる!」


 この女神ノリノリである。そんなに仕事がめんどくさかったのか-。


「外見は人間っぽくていいかな?」

「何で人間っぽくするんですか?」


 せっかく新モンスターになれたというのに見た目同じだったらがっかりである。


「やっぱり人間の魂を集めるんだから、人間がいっぱいいるところに行かなきゃだし。そうなるとデザインは人間っぽくしとかないといろいろやっかいだしね。」

「なるほど。」


確かにそうである。


「あとは念のため武器を持たせようかしら。魂集めて強くなる魔物とはいえ、強い人間はいるわけだし。強くなる前にそんなのと戦うことになって負けちゃったらアレだしね。」






 しばらくした後、女神様は伸びをしながら言った。

 

「出来たわ!新たな魔物『ソウルイーター』よ!」


 おお!って何もいないじゃないか。


「後は転生してからのお楽しみよ~。それじゃあ、いってらっしゃい!」


 こうして私の第二の人生?が始まったのであった。



 



 

 

 

 この転生前のやりとりが、転生ものでは一番大変なんじゃないかと思いました。

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