表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
創作雑感 Revised 1  作者: 宮沢弘
番外編
35/38

φ−1: セリフ

 2016年 10月13日の活動報告に書いたものの改稿版です。


   * * * *


 セリフの書きかたには誰もがけっこう悩んでいるかと思います。というのも、単純には、セリフの次か前に「誰々は言った」という一文が必要になるからです。ですが、それを一々書くのは、そして読むのも面倒くさい。つまりはそういう一文は書かないで済ませたい。


 そこで取れる方法は4つあるかと思います。

   1. それでも一々書く。

   2. 「言った」以外の行動を書く。

   3. ならびでわかるようにする

   4. キャラクターごとに特徴のあるセリフにする


 この中で、4.については「子供ぽい言葉づかい」とか「老人ぽい言葉遣い」とか、「方言」を使う方法も含みますし、キャラクターごとに「〜だんがらべろぴょん」みたいな変な語尾を必ず使う方法もあります。

 1.はとりあえずいいとして、2.の例はこんな感じかと思います。


|   「チキンカレーを頼むよ」

|    彼はメニューを閉じた。


 これだと、注文が終ったからメニューを閉じたのであろうと推測できますから、「チキンカレーを頼むよ」は「彼」のセリフだろうと推測できます。

 あるいは行動をセリフの前に書くこともありです。

 ですが、これも単純にこの方法を使うなら、1.と同じく一々なにかを書くことになります。その点は、微妙と言えば言えるかと思います。

 そうすると、セリフの並びと、行動などの並びのバランスという話を考える必要があります。

 セリフが二つ並んでいたら、それぞれのセリフを発っした人は違うはずです。そこで、その場に誰がいて、そして一つめのセリフが誰のものなのかがわかれば、もう一つのセリフは誰のものなのかも自然にわかります。この場合、たとえば行動1に対してセリフ2にはもって行けますし、セリフの割合はもっと多くもできるでしょう。セリフを多くする方向がいいという話ではなく、1対1でなくてかまわないという例として考えてください。

 4.を徹底して使うと、1.から3.までの工夫は不要になります(1.は工夫かどうか知りませんが)。なんと便利な方法でしょう(なにかのナレーションふうに)。でも、かならずしも褒められる方法とは言えません。もし4.を徹底して使うのだとしたら、それだけは**絶対に**やってはいけない方法です。

 こんなのを考えてみましょう。


|   「朝ごはん食べたぴょん」

|   「なんだったのかねれねれ」

|   「普通のハムエッグだったぴょん」

|   「ハムエッグには醤油派なのかんぴら、ソース派なのかんぴら?」

|   「ケチャップ派だぴょん」

|   「私は醤油派なのねれねれ」


 事前に人物名と口調(?)がわかっていれば、それぞれ誰のセリフなのかを書く必要はありません。でも、正直、これはダメでしょう。

 なお、普通の口調とか、片方は丁寧な言葉を使ってどっちが目上とかであるなんてことを示すのは、この例には含みません。ただ、それでもやはり程度の問題はあるという注意が付くかと思いますが。


 ところで、活動報告にてデリリウム・トレメンスさまから、このようなコメントをいただきました:

>しかし、いかなるときにも、その口調を崩さないキャラクターが良いかと聞

>かれると、違うのですよね。


 そうなんです。そこまで徹底していまうと、上の例に近いものになってしまうとも言えるかもしれません。


 結局のところ、実際には1.から4.のどの方法でないといけないということでもなく、それらを混ぜて使うかと思います。

 そういうことを意識しても、やっぱりセリフの扱いは難しいかと思います。その分、セリフ周りにはいろいろな工夫ができるとも言えるかと思います。


 また、雪踏音(表)さまから、このようなコメントも頂きました:

>いっそ戯曲・シナリオ形式でセリフの前に話者を書くスタイルも有効だと思

>います。


 これもたしかにと思います。


 そんなこんなで番外編としてセリフについてでした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ